ロードバイクを待ちながら -147ページ目

「インターステラー」 解読 (徹底的にネタバレです。これから見る人は読んじゃダメ)



話題のクリストファー・ノーラン監督のガチSF映画「インターステラ―」を見てきました。評判通りすばらしかったです。「プロメテウス」も良かったですが、越えてるかも。

話が長く(175分)、複雑、かつブラックホール、ワームホール、相対論効果など満載でかなり頭がゴチャゴチャになります。そこで、5人の登場人物の視点からみた粗筋を再構成してみました。


以下 激しく ネタバレ です。



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いいですか。



本当に。




"Interstellar" それぞれの物語



ブランド 博士の物語

人類を滅亡から救うためにNASAの残党でラザロス計画を開始する。土星近くで発見されたワームホールに12人の宇宙飛行士を送り込み、人類の移住可能な惑星を探索させる。ワームホールからは3人の飛行士からの連絡があり、そのうち一人(マン博士)からは「生存可能」というシグナルがあった。


ワームホールの発見をきっかけに重力を操作する理論の研究をはじめ、それを完成させれば人類を地球外に移住させることが可能になる、として、スペースコロニーの建設も始める(“Plan A”)。ところが、実は重力理論の完成は不可能であることを知り、 “Plan B”として、人類の受精卵をつかって種としての人類の地球外への繁殖を準備する。関係者には「重力理論はかならず完成する」と主張を続ける。


砂嵐による地球環境の悪化は進行し、最後のロケットを使い、娘のアメリア、クーパーなど乗組員をのせた探索船に Plan A / Plan B 両方の備えをもたせてワームホールに送り出す。


ワームホールを越えた探索船からは通信はないが、娘の生存を信じてビデオメッセージを送り続ける。


クーパーの娘マーフをクーパーが旅立ったあと引き取り、重力理論の弟子にしてすべてを伝授する。


クーパーが帰還する前に老齢のため死去。




アメリア・ブランド (娘)の物語

父親のラザロス計画に惑星科学者として参加。先行してワームホールを探索にいった12人のうちのエドモンドは恋人であった。


クーパーなどの乗組員とともにワームホールを越えていき、まず最初の惑星は水ばかりで生命はなく、津波に飲み込まれそうになりながら脱出。次の惑星ではコールドスリープに入っていたかつての同僚マン博士を発見する。マン博士に探査船を奪われそうになるが、なんとか食い止めて、ブラックホールをスイングバイして最後のエドモンドの惑星へ向かう。その過程でクーパーはブラックホールに落ちていってしまう。


エドモンドの惑星には空気、水などがあり一応生存可能であり、アメリア一人で生存していく。(ということは自分の体を使って Plan Bの受精卵を出産して、単身で人類コロニーの祖先になるつもりか。)



クーパーの物語

かつて(最後の?)NASAのパイロットで、重力異常のため乗っていた飛行機(宇宙船?)が墜落し、射出して生きのびる。その後、パイロットでは辞めてトウモロコシ畑を経営する。妻は脳腫瘍で死去。息子、娘(マーフ)と父親と農家の一軒家で暮らす。


娘マーフが自宅の部屋の本棚から送られてくるモールス信号を解読すると緯度経度座標が得られて、その場所にトラックを走らせるとその場所は元 NORAD (核戦争用の米軍基地)で、ブランド博士のラザロス計画の基地であった。


ブランド博士はかつての上司(?)であり、ラザロス計画の最後のパイロットになることを依頼され引き受ける。娘はそれにより父に捨てられたと傷つく。


マリオン達とワームホールを越えて惑星を探査し、2番目の惑星にいたマン博士に殺されそうになるが、マリオンに助けられ、なんとか探査船に戻る。二人はブラックホールをスイングバイして三番目の惑星に行くことにするが、推力が足らないので、自分とロボットTARSのそれぞれが着陸船で探査船を押し出し、自分たちはブラックホールに落ちる、という作戦を実行し、アメリアを脱出させる。


ブラックホールに落ちるとそこは異様な5次元空間で、様々な時間で自宅のマーフの部屋の本棚の裏につながっていて室内をのぞくことができる。ロボットのTARSもそこにいた。部屋の中に行ったり、声や姿を伝えることはできないが、重力を操作して(?)本を動かしたり、時計の秒針を動かしたりすることはできる。これにより、少女時代のマーフにラザロス計画の座標、”STAY”というメッセージを伝える。(つまり、娘を通じて過去の自分にラザロス計画に行かせる。) さらに成人してラザロス計画で働く娘にブラックホールで計測したデータ(?)をモールス信号で伝えて、重力理論の完成を助ける。


その後、土星近辺を漂流しているところを人類に発見され、目覚めるとそこは「クーパー・ステーション」という土星衛星軌道上のスペースコロニーで娘のが開発したものだった。そして老齢のため死の直前であった娘に再会する。


その後 TARSをリブートして、宇宙船を勝手に奪って、ワームホールを再び越えてマリオンを助けに向かう。マリオンのいる惑星もブラックホールの重力の効果で時間の流れが遅いので、地球側では数十年を経過していたとしても、まだマリオンとクーパーは同じ世代のまま再会できるはずである。


マーフ(マーフィー・クーパー) の物語

宇宙船のパイロットだった父が大好きだが「アポロ計画はウソだった」という教科書に怒り、学校で問題を起こす。そのころから自分の部屋で「幽霊」の物音などがするようになり、あるときそれがモールス信号であることに気が付いて解読するとある場所の座標だった。父にその座標を教えてその場所に行こうとする父に勝手について行ってしまう。そこで父とともにブランド親子のラザロス計画のことを知る。


父が宇宙探査の恐らく戻ることがない旅に行ってしまったことに傷つき父に別れをつげることもできなかったが、ブランド博士から父のビデオメッセージを見せられ、それをきっかけに博士の元で重力理論の研究を始める。成人して自宅にまだ住む兄に避難するように説得するために自宅を久しぶりに訪れたときに自分の部屋で父にもらった腕時計の秒針が奇妙な動きをすることに気が付く。またもモールス符号で、これが父から通信であることに気が付く。今度のメッセージは重力理論の鍵となるブラックホールのデータであった。(ブラックホール近傍の相対論効果のため、この時点でマーフの年齢は父親より上。)


ブラックホールのデータを使って重力理論を完成させ「エウレカ!」と研究所で叫ぶ。その後数十年かけて重力理論を利用したスペースコロニーは完成し、人類の一部は土星軌道上の「クーパー・ステーション」で生活している。コロニーの名前はマーフの名前(マーフィー・クーパー)にちなんだものであった。


高齢のため死が迫るマーフは父が帰ってくることを信じてコールドスリープに入り、子孫に囲まれるなかまだ若い父(土星近辺で発見された)に再会する。(恐らくその後死去。)



マン博士の物語


ブランド博士のラザロス計画のメンバーとしてワームホールを抜けて、氷に覆われた惑星に到着する。調査の結果、人類が生存可能な環境ではないことが判明するが、自らが救助されることを期待して「居住可能」という偽りのシグナルを送って、期限なしのコールドスリープに入ってしまう。


やがて、地球からやってきたクーパー達に覚醒され、実際に地球から「救助」にきたことを知るが、このままでは居住不可能な惑星であることがわかり、彼らとともに別の惑星探査に連れていかれることを恐れて単独で探査船を乗っ取り地球に帰還することを決意する。 そして、アメリア、クーパーを惑星上に置き去りにして探査船にドッキングしようとするが失敗し着陸船ごと爆発して死亡。




残る謎


このように人物別にタイムラインを整理するとお話がよく分かってきますが、最大の謎はワームホールとブラックホールの中の謎の5次元空間は何者が作り操作していたのか、というところです。


映画の中でクーパーが「”彼ら”ではない。我々だ。」というので、謎の異星人・宇宙知性とかではなく人類が作ったことが示唆されています。またこの映画の中の物理学では重力理論を使いこなすと時間を超えた情報交換が可能であるようです。(物体が時間を超えることはできないですが、重力や光は時間を超えられるようです。)


また、過去の自分に情報を伝えて(基地の座標)その行動を変えさせることもタイムパラドックスを起こさないようです。


この映画の時間軸ではスペースコロニーを地球から土星まで動かすことは重力理論で可能になったようですが、時間を超えた通信やワームホールなどを人類が開発してはいないようです。ということは遠い未来にそのような時間・空間を操作する技術を開発した人類が、そのような発明が可能であったようにするべく、ワームホールを過去に設置し、クーパーの娘の部屋の裏にブラックホールの内部の5次元空間を設置して、そこにクーパーとTARSを送り込み、それからスペースコロニーのそばに放出した、ということなんでしょうか。



参考

http://screenrant.com/interstellar-ending-spoilers-time-travel/







ケータイ国盗り合戦 vs Ingress 日米位置ゲー対決 (その2 実践編)

(その1 基本編からつづき) Player間の関係

(国盗り)

基本的なゲームは各個人のスタンプラリーで他のプレイヤーとの競合・協調はない。付加ゲームにPlayer間でアイテムのやり取りや協調をするシナリオがある。



(Ingress)

全世界のPlayerがひとつの「地図」を共有していて、その上の Porlal, Linkなどの資産を取り合う。同じ陣営のPlayer間では Portal, Linkなどの誰が最初に獲得するか、という競争があり、敵対陣営とは相手方のPortal, Linkの攻撃と防御という競合がある。 Playerの人口密度が高い地域のほうがゲームが速く進行する。



必要な移動距離、交通手段

(国盗り)

同じ地域に何回行っても「統一国」は増えないので、増やすためには全国を旅しないといけない。公共交通機関だけですべての「国」はアクセスできる。鉄道、空路、車などが必要。ゲームのために移動に徒歩は不要。自転車は一部のロングライダーしか利用価値はない。

(Ingress)

Portalのすぐそば(40m以内)までいかないといけないので、最後は徒歩。 Portal間の距離は数百mから数キロの場合が多いので、自転車と徒歩の組み合わせが便利。車はPortalにアクセスするたびに駐車して車を降りないといけないので非常に不便。電車やバスで移動中に沿線のPortalを”Hack”することは一応可能。


別に遠くに行ってPlayしてもゲーム上でメリットになることは少ない。(Unique Portal数が上がるだけ)、むしろ多数のPlayerが活動する地域で毎日同じPortalを攻撃・防御しているほうが経験値 (AP)が上げやすい。


付随ゲーム、課金アイテム (国盗り)

いろいろなミニゲームがマピオンにより付加されている。アバター育成、城下町建設、妖怪退治、絵巻物集めなど。ミニゲームには課金アイテムもある。

(Ingress)

基本ゲーム以外にGoogleが提供するゲームはない。定期的に地域別のコンペティションイベントがあるが、別にそのためにルールが変わるわけではない。課金アイテムはない。すべて無償。ただし、Playするためにユーザーが自転車を買ったり、専用にスマホやタブレットを買ったりすることがあり「リアル課金」などと呼ぶ。





ビジネスモデル

(国盗り)

古典的な課金アイテム売上と、ゲーム内広告と思われる。儲かっているかは不明。

(Ingress)

Googleアカウントへのログインが必要。Google+をつかうように誘導される。ただし、現時点ではGoogleはゲーム内広告配信はしていない。Ingress play中のユーザーの位置情報をGoogleがどのように利用しているかは不明。最近日本では「ローソン」との提携が発表され全店舗が突然 Portalとなった。当然なんらかのビジネスだと思われる。



Playできる端末

(国盗り)

ガラケーとスマホ。 PCからはアクセスできない。携帯キャリアとの契約が必要。



(Ingress)

スマホ、タブレット (Android, iOS) キャリアとの契約は必須ではなく GPSとインターネット接続があればPlayできる。 PCなどのブラウザで地域の状況を確認する地図(Intel Map)を見ることはできるが、Play はできない。



Playするための戦略・戦術

(国盗り)

「関八州統一」などの目標を達成するためには未統一の「国」を効率良く回る旅程を立てた方がよい。それ以外にミクロな戦術は特にいらない。

(Ingress)

地域の状況は日々変化していくので、外出前にIntel Mapでその日の攻略方針を立てて順番にPortalを回らないとポイントは稼ぎにくい。うまくやらないと同じところを何回も往復する羽目に。地域の同陣営のPlayerと 専用のMessengerで通信して協調プレイも可能。



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よくここまで違うな、と思うぐらい違います。各自がこつこつ一国づつ征服していく「国盗り」。全世界が2陣営に分かれて激しく無限に興亡を続ける "Ingress".

日米の歴史観・戦争観まで反映しているのではないでしょうか。

技術的にもガラケーから出てきた単純なスタンプラリーゲームにチマチマといろんなミニゲームを増築した「国盗り」。これに対して、膨大なクラウド側の処理と凝った(無駄に電池を消耗する)グラフィックスを駆使しながらゲームとしては単一のルール・地図しかない"Ingress"。


Playerとしては「国盗り」をPlayして「統一国」を増やすためには全国あちこち足を運ぶ必要がありますが、ゲームを操作する時間は短いです。どこかに行って「国盗り」ボタンを押すだけです。中毒すると「全国塗りつぶし」とか旅行そのものが大変なことになります。

一方 Ingressはひたすら同じ場所をウロウロして各 Portalでいろいろ操作することがあり、Playそのものに結構時間を取られます。中毒すると、夜も昼もスマホを握りしめて街をうろついたり神社・公園の隅で不審な行動をするようになります。

どっちもそれぞれ面白いのではありますが。



ケータイ国盗り合戦 vs Ingress 日米位置ゲー対決 (その1 基本編)

最近、流行しだしている Googleが提供する位置ゲー “Ingress” と以前から日本でマピオンが提供している “ケータイ国盗り合戦”。 どっちも それなりに Playしてみて、あまりにいろいろ対照的なので比較してみました。



運営主体、歴史


(国盗り)


Mapionにより、2005年から提供。すでに9年目。



(Ingress)


Googleにより、2012年から提供。2周年。




画面のデザイン

(国盗り)


ガラケー時代からの単純なグラフィックス、文字。勿論、日本語。効果音なし。


(Ingress)


スマホのGraphics chip 駆使のカッコいい「トロン風」 サイバーな感じのアニメーション。勿論英語。

SF風の効果音付。(ヘッドホンおすすめ)




ユーザー数、地域


(国盗り)

日本国内のみ。約100万人



(Ingress)

ほぼ全世界。 200万人から300万人らしい。




ゲームの概要、目的


(国盗り)


日本全体が600の「国」に区分されていて、その「国」に行って「国盗り」ボタンを押すとその「国」を「統一」したことになる。全国を統一するのが最終的目標。


(Ingress)

全Playerは「青」「緑」の二つの陣営にわかれていて、Portalと呼ばれる決められた地点を自分の陣営にして、3点を結び「陣取り」をする。相手陣営より多くの面積を支配するのが目的。





地点の数、大きさ

(国盗り)

全国が600に区切られているので、小さいと東京23区の各区の大きさ、大きいと複数の市をまたぐ大きさ。600個に固定。(6000の「空」に区切ってあるゲームもある。) 「国」は日本をくまなくカバーしているので空白はない。「国」のなかならどこでチェックインしてもよい。GPSではなく携帯の基地局情報を使っている。


(Ingress)

全世界の”Portal”総数は全世界で約300万。 各 Portalにアクセスするためには中心から40m以内に接近する必要があり。当然GPSを使っている。 Portalは原則として商業施設(「ローソン」など一部のパートナーは例外)ではなく、屋外のモニュメント、宗教施設、駅、郵便局、公園などで、ユーザーが申請することで採用される。



時間との関係

(国盗り)

各 Playerごとに一度獲得した「統一国」は失われない。単純に全600国統一に向けて「統一国」は増えていく。


(Ingress)

地図上に各 Playerが配置した資産(LinkやPortalの装備パーツ)は時間とともに減衰していき何もしないと五日間で消滅する。地図上の状況は時々刻々変化していくので、あるとき自軍が圧倒的優勢でも、一夜にして塗り替えられてしまうこともある。  Player個人のLevel, 経験値 (AP)は単調に増加する。個人のエネルギー(XM)と装備は使用すると減り、活動で獲得できる。

(その2に続く)