はつ恋第８回（最終回）「ONLY LOVE」

ブログネタ：うれしかった偶然参加中

うれしかった偶然は、思いがけない人に逢えたときです。
こんな場所で逢っちゃう？なんて意外な場所で意外な人
に逢えたりすると、めちゃくちゃテンションが上がります。
運命的な繋がりを感じてしまう、嬉しい偶然です(*^。^*)

難しい病気の難しい手術ができるスーパードクターが、
たまたま日本にいて、手術をしてもらえたことは、嬉しい
偶然だったはず。けれでも、その偶然は、複雑に入り込
んだ人間関係の中で、それぞれの運命を大きく狂わせ
る偶然だった。偶然に引き寄せられた男と女の「初恋」。
初恋のゆくえは・・・、それぞれの初恋の想いに、翻弄さ
れる男女の想いの先にあるものは・・・。
登場する人物の想いが、とても丁寧に描かれた、人の
想いの激しさ、切なさ、やさしさにあふれた物語でした。

はつ恋　第８回（最終回）
「ONLY LOVE」

一人で姿を消し、コンビニで働いていた緑（木村佳乃）の
姿を見かけた幸絵（佐藤江梨子）からの情報で、ようやく
緑を見つけ出すことができた三島（伊原剛志）。その後、
穏やかに暮らしていた二人だが、緑のガンが再発し・・・
オペを諦められない三島に、蛯名（平田満）は言う。　↓

友人として言うが、
残った時間を、彼女にとって有意義なものにしてやれ。
苦しめず、最後の瞬間まで。

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三島が手術ではなくクスリで治そうとする様子に、自分の
死期が近いことを悟る緑。三島は、緑を連れて想い出の
場所へ。突然、「お姫様抱っこ」をされて悲鳴を上げる緑。

三島）一度やってみたかった。
緑）　ビックリした。靴が脱げそう。
三島）　あの頃は、楽しかったね。
　　　　悩みなんか、なんにもなくて。
緑）　それは今振り返ってそう思うだけ。

緑）　あの頃はあの頃でけっこう毎日大変だった。

三島）　そうだっけ？
緑）　そうよ。
　　気持ちいいなあ。よかった。
　　帰ろっか。

三島）　ドリ。ごめんね。健太くんのこと・・・。
　　　　俺と、一緒に暮らしてから、ドリは、
　　　　一度も健太くんのことを口にしない。
　　　　言葉にすると、君が壊れてしまう。
　　　　それぐらい、健太くんのことを、強く、
　　　　思ってたんじゃないのかな。俺は、ドリから
　　　　一番大切なものを、奪ってしまった。
緑）　あなたのせいじゃない。あたしが選んだの。
　　心の中にずっと鍵をかけてしまっておいた
　　箱を、開けちゃった。
　　私の初恋は、終わってなかった。
　　だから後悔してない。ホントだよ。

心の中にずっと鍵をかけてしまっておいた箱。
それがパンドラの箱だったなら、最後に「希望」
が残るはず。それは誰にとっての希望なのか。
きっと、いろんな感情がしまいこまれたその箱
は、いつか開けられるべきもので、開けること
で、終わらせることができるものだったのかも。
自分の選択を後悔していないと言いきれる緑
は、ちゃんと自分の気持ちに向き合えたのだ
と思う。その代償は大きかったとしても・・・。

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潤（青木崇高）に電話する三島。

三島）　彼女には、彼女には、もう、
　　　　時間がないんです。
　　　　お願いします。お願いします。

思いがけない三島からの連絡で、
緑の病状を聞き、嗚咽する潤。

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家の近くまで来て、やっぱり帰ろうと言う緑に
「逢わなきゃ、ダメだ！」と、引き止める三島。

「ママ、ママ！」健太の声に。思わず駆け寄る緑。

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潤）　久しぶり。
緑）　ありがとう。
　　健太を、あんないい子に育ててくれて。
　　ありがとう。
潤）　もともといい子だから。
　　最初はいろいろ大変だったけど。

潤）　二度と健太を会わせないなんて、ひどいこと言
　　って、ホントに申し訳なかった。ずっと後悔してた。
　　健太にも申し訳なかったし。
　　あいつの母親は、緑だけなんだ。
　　帰ってきてくれてありがとう。ありがとう。
緑）　潤ちゃん・・・

愛情の深さゆえに、怒り、酷いことを言ってしまった。
けれども、根底に深い愛情があって、決して消える
ことのない、親子の愛情の存在をちゃんと認めるこ
とができる、強くやさしい人なんですよね、潤くんは。
激しい恋情は持てなかったとしても、緑が、確かに
愛した、愛することができた男性だったのだと思う。

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「残った時間を、二人と過ごしてほしいと思いました」
三島から事情を聞いて、勝（串田和美）は緑のもとへ。

緑）　お父さん。ごめんなさい。心配かけてごめん。
父）　帰ってんなら、親父に電話の一本ぐらいしろ。
　　心配かけやがって。
緑）　お父さん・・・

娘を思い、思うからこそ厳しくもしてしまう父親の
深い愛情に涙。息子への愛情。娘としての愛情。
それぞれの立場からの愛情がちゃんと描かれて
いて、人の想いは、一面だけでは語れないもの。

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失った時間を埋めるように、アルバムを観たり、ビ
デオを観ながら、家族・友人との時間を過ごす緑。

家の近くで、車の中からそっと見守る三島。

優先すべきことが何か、を知っている大人。とはいえ、
少し切なく、それゆえに想いの深さが感じられる場面。

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「村上緑さん、村上緑さん」と呼びかける三島。
穏やかな朝、緑はひっそりと息をひきとった。

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葬式にも出ず、抜け殻のようになっている三島の
元へ、広瀬（カンニング竹山）が、緑の父から頼ま
れたというカセットテープを渡すためにやってくる。

それは、昔、緑に贈ったカセットテープ。緑がずっと
大切に持っていたのだという。甦る青春の日々・・・。

もう一度、三島くんに逢えたから・・・生きてる。

５年前、三島がいなければ、緑はもっと早くその命を
失くしていたかもしれない。大きくなった健太の姿を
見ることはできなかったかもしれない。５年分の喜び
と哀しみは、たぶん、何も起こらないまま命を終えた
よりも、遥かに幸せな時間だったと思う。神様がくれ
た、宝物のような時間。「人を愛すること、愛される
こと」の意味を、心から考えて、実感しただろう時間。

何度も挿入されてきた、緑と三島の過去の映像が、
いつのまにか、観ている側の心にも、仮想の記憶、
過去になっていて、理性だけではどうしようもない、
長い間蓄積されてきた愛情の重みを、自分の想い
にも重ね合わせて観てしまう。男女の愛情も、親子
の愛情も、友情も、形を変えた愛情を、きっぱりと
分けて切り捨てることは、とても難しいことだと思う。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

テープのお礼に勝（串田和美）の元へ顔を出し、
すぐ帰ろうとする三島を呼びとめ、無精ひげを
剃ってあげると座らせる。そこには潤の姿も。

三島）　健太くん、お元気ですか？
潤）　はい・・・、はい。三島先生、あいつね、
　　医者になりたいなんて言ってるんですよ。
　　たまに、勉強見てやってくれませんか？
三島）わかりました。

黙って、そっと、二人の肩に手を置く勝。

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とても、いい終わり方だったと思います。とても、納得できると
いうか、それぞれの気持ちに無理がないエンディングでした。
それぞれに思うところはあっても、誰もが、まず愛する「緑」の
気持ちを一番に考え、大切に思い、行動した。その愛情の深
さが、伝わってきて、その気持ちがとても理解できるからです。
それぞれが、それぞれに、緑を愛し、緑に愛された時間は本
物で、それぞれに、傷ついたり傷つけたりしながらも、お互い
を大切に想う関係だったこと。それが、この、静かにいたわり
あうような、さり気なくやさしい空気になったと、思うのでした。

ずっとドラマの中で流れていた「STAY GOLD」。
歌詞を見たら、まさにドラマの内容のようでした。
MISIAが歌った「STAY GOLD」も最高でした。

歌詞の和訳が、解釈によっていろいろあるので、
その中で、一番共感できた訳を載せてみました。
英語の歌詞載っている動画と合わせてどうぞ♪

●「STAY GOLD」 by Stevie Wonder

●「STAY GOLD」　歌詞（和訳）

今までに、どんな人生を生きてきたんだろう。
ちょっと振り返ってみると、
元気で屈託のない笑顔の私たちがいる。
そして気づくだろう。
今までのいつの瞬間も、場所も、
私たちは輝いていることに。

輝いているときは、すべてが永遠に続いていくと
思っている。でも、天気が変わるように、人生にも
いろいろなことがある。いつまでも輝いていたい。

でも、輝いていた時間を、私は知っている。
そして、あなたも一緒に素敵な時間を過ごしてきた。
その時間は消えてなくなっても、私たちの心の中で、
小さいけれど、でも、太陽のように輝いているのだ。

人生には、喜び、怒り、悲しみ、楽しみ、
たくさんのことがあふれている。
それらは瞬きのごとく、一瞬にして過ぎていく。
気がつかないかもしれないけれど、そうして
生きていくうちに、私たちは歳を重ねていく。
輝きはそのままに。

●ＮＨＫドラマ１０「はつ恋」ＨＰ

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