あの夏の秘密基地o(〃^▽^〃)o
やぁピグミャンだよ
暑い日々が続いているね
ピグミャン夏になると必ずあることを思い出すんだ
そう・・・
あれはピグミャンが小学生だった頃のある夏休み
近くの空き地でよく遊んでいました
空き地の奥には大きな木が茂っていて
小さな森のような場所がありました
そこに入ったら別の世界に足を踏み入れてしまうような・・・
そんな雰囲気が漂っていることから
魔の森と呼んでいました
ある日ブラザーとキャッチボールをしているとボールが魔の森の中へ・・・
ピグミャンブラザー取って来てよ
ブラザーお姉がキャッチできなかったんだから取ってくるべきだ
ピグミャンブラザーがノーコンだから取ってくるべきだ
まぁいいや・・・ここは公平にジャンケンで決めよう
ブラザーじゃ~んけ~ん・・・ぱ~・・・勝ったぁ
ピグミャンしまった・・・ピグミャンがぐ~しか出さない主義なのを
ブラザー知ってたんだった
しかたなくピグミャンは魔の森へボールを探しに行きました
でも・・・ボールが見つかりません
ピグミャンはどんどん奥へと進んで行きました
だんだんピグミャンは不安になってきました
どうしよう・・・魔物に襲われたりしたら・・・
するとどこからかガサっという音が
そこの兵隊、我が領地に足を踏み入れたな
ピグミャンわぁぁ敵襲~っ
・・・なんてな
そこには同い年くらいの男の子がいました
ピグミャンびっくりしたぁ~キミこんなとこで何してるの
男の子サバイバルごっこさ
この森の構造は演習にピッタリなんだ
ピグミャンふぅんずいぶんユニークな趣味だね
男の子キミ、よかったら隊員にならないか
最初の脅しでたいていの奴は逃げ出すんだけど
君の場合むしろとっさに敵襲~って台詞が出てくるなんて
大いに見込みありさ
ピグミャン本当それでは隊長よろしくお願いします
そしてピグミャンとその子はたちまち意気投合
日が暮れるまでサバイバルごっこをして遊びました
隊長いやぁ~こんなに同い年くらいの子と
こんなに本格的なサバイバルごっこしたの初めてだよ
ピグミャンピグミャンも自分以外で
プラトーン(映画)好きな子初めて会ったよ
隊長ピグミャン・・・今からある場所に案内するけど・・・
そこで見たものは誰にも言わないって約束してもらえるかな
ピグミャン分かった
隊長に案内されて茂みの奥へ・・・
そこには木で作られた空間があり
中にはレジャーシートが引いてあって
家具や本が置いてありました
ピグミャンすごぉぉぉぉ~い
隊長秘密基地だ
ピグミャン秘密ってなんだか楽しいね・・・
口の軽いブラザーには絶対に内緒にしなきゃ
あっ・・・そういやブラザー待たせてることすっかり忘れてた
そろそろ帰らなきゃ
隊長そっか・・・
ピグミャンねぇ・・・
ピグミャンは隊員だから明日も来ていいんだよね
隊長も・・・もちろんさ
次の日からピグミャンはほとんど毎日
秘密基地に通い続けました
ブラザーに最近どこ行ってるのって怪しまれる日もあったけど
魔の森はおそろしいから近寄らない方がいいよ
って嘘ついちゃった
隊長おっ・・・今日はなんかいっぱい持って来たね
ピグミャンうん、家にある漫画と雑誌持って来た
冷蔵庫と電子レンジとテレビは重いから明日にするよ
隊長あの・・・ここ電気通ってないから・・・
ピグミャンそれにしても秘密基地にいると
家にいる時と同じことしてても877倍楽しいなぁ
来年も再来年も877年後もずっとここで遊びたいな
隊長あぁ・・・我々の任務は
この秘密基地を永遠に守り抜くことだ
ピグミャンおお~っ
この時は思っていました
―二人の秘密基地が永遠に続くと―
楽しい日々はあっという間に過ぎ
夏休みも残すところ数日
ピグミャンは例年のごとく宿題に追われて
秘密基地に通えない日がしばらく続きました
あぁ~秘密基地行きたいなぁ~
そんな中ある知らせがピグミャンの耳に入りました
パパ今度魔の森に家が立つみたいだよ
ピグミャンえっ
パパどうかした
ピグミャンううん・・・なんでもない
―私達の秘密基地は・・・どうなるの―
ピグミャンはその日不安で不安で眠れませんでした
翌朝、急いで魔の森に向かうと・・・
なんと・・・森のように茂る木々は切り倒されて
何もない空き地が広がっているだけでした
魔の森って・・・こんなに狭かったんだ・・・
もちろん秘密基地も消えていました
ピグミャンは泣き崩れました
いったいどこに行ったの・・・隊長・・・我々の任務は・・・
夏休みが終わり新学期が始まりました
でもピグミャンの心にはポッカリ穴が空いたよう
秘密基地と隊長のことを思い出してはぼ~っとしてしまう
そもそも本当に魔の森は存在したのだろうか
・・・なんてことを考えてしまうくらい
全部跡形もなく消えていたっけ
まるであの夏が幻だったかのように
結局・・・
その後隊長の姿を見ることはありませんでした・・・
―1年後―
ピグミャンは偶然魔の森があった場所を通りかかりました
そこは完全に住宅街になっていました
去年遊んだのが懐かしいなぁ
秘密基地があったのは・・・あの辺りかな・・・
ちょうど秘密基地があった辺りの家の庭で
お嬢様風の女の子が遊んでいました
女の子と目が合いました
ん・・・この子どこかで見たことあるような・・・
女の子はピグミャンに向かって一言言いました
任務完了
えっ・・・この声はまさか・・・
女の子がその時ピグミャンに話したのは次の内容でした
1年前夏休みの間だけこの近くに住んでいたけど、
お父さんが転勤が多いため、遠くへ行ってしまった。
今年またこの町に引っ越してくることになったので
お父さんに「絶対にこの家がいい」と言って
まさに秘密基地があった場所の家に住むことになった。
小さい頃からお嬢様っぽい格好をさせられて育ち
両親はピアノが趣味のおしとやかな娘だと思っているけど
本当は・・・男の子みたいなサバイバルごっこが大好き。
そう・・・
てっきり男の子だと思い込んでいたけど
隊長は女の子だったのです
隊長・・・すごいよ・・・
1年後に本当に秘密基地を手に入れたんだね
隊長またピグミャンに会えるって思ってなかったから嬉しいよ
サバイバルごっこ一緒にやれんのピグミャンだけだし
ピグミャンそれでは隊長またよろしくお願いします
隊長のお母さんピアノの練習の時間よ~
隊長は~いママ~
隊長は女の子っぽい声で返事をして家の方へ走っていきました
そして・・・ちらっと振り向いて一言いいました
隊長サバイバルごっこは二人だけの秘密ね
ピグミャン秘密ってなんだか楽しいね
この数ヵ月後に隊長はまた引っ越すことになってしまうんだけれど・・・
それまで毎日のようにピグミャンと隊長はサバイバルごっこしましたとさ
以上ピグミャン秘密の思い出でした
誰にでも秘密ってあるよね
ピグミャンの秘密は宇宙からやってきたってこと
ん・・・みんなに知られちゃってるから秘密でもなんでもないって
あちゃぁ~
隊長、今頃どこで何してるかな
あの夏の秘密基地は今もずっと胸の中にあるよ
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