松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~ -4ページ目

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~

創造芸術は人間の根源的な表現欲求と知的好奇心の発露の最も崇高な形。音楽家・作曲家を目指す貴方、自分の信じる道(未知)を進んでいきましょう。芸術・音楽・文化と共に人生と社会を豊かにしていきましょう。~頑張れ日本!〜がんばろうニッポン!

<飛来>シリーズ各曲の紹介の第2弾です。

###<飛来>Ⅱ~弦楽四重奏曲第1番~###
        (1985)
<深新會第回作品展>第2夜 出品作品

演奏時間:約17分

初演:1985年6月 こまばエミナース(東京)
演奏:ニューアーツ弦楽四重奏団
   1st Vn.=小林健次 2nd. Vn.=平尾真治
   Va.=江戸純子 Vc.=苅田雅治

再演:1986年2月 abcホール(東京)
演奏:<日本の作曲家1986~JFC出版記念コンサート>
   ハレー・ストリング・カルテット
   1st Vn.=漆原啓子 2nd. Vn.=松原勝也
   Va.=豊島泰嗣 Vc.=山本祐ノ介

楽譜:日本作曲家協議会 / JFC-8512

大学院を修了して丸1年たった時期に発表したこの作品が、
<飛来>シリーズの第2弾です。
半月程前に池内友次郎先生の著作の話題を記事にしましたが、
その門下生の会として長い伝統を持つ<深新會>は、
その時期の私にとってとても重要な作品発表の場でした。
当時の會の代表=西村朗氏
(藝大作曲科の数年先輩にあたります)
の計らいもあって、
1985年の作品展に現代作品にも精通した大家
によるユニット=ニューアーツ弦楽四重奏団に
ご出演いただけることになり、
拙作も演奏していただけることになったのでした。

それまでは、藝大学内でオーケストラ作品の演奏は別として、
近い世代の奏者によって演奏されることが殆どでしたが、
この時は日本音楽界の重鎮と言うべき奏者による四重奏団に
演奏していただける機会ということで、
緊張と期待との交錯を胸に秘めつつ、作曲を進めました。

書き始めるにあたって構想を練っていたときに、
頭に浮かんだイメージが、
やはり乗鞍岳山頂付近での体験でした。
弦楽器のハーモニクス奏法の持つ響きが、
空間や宇宙の気配や風の音を象徴しつつ、曲が始ります。
弦楽四重奏という媒体を、
2vn. va. vc. の4楽器(奏者)の合奏に解体し、
特に1st. vn.と vc.が独奏者の役割も折々に担いつつ、
時に独奏、時に二重奏、時に独奏対三重奏、時に四重奏、
というように変幻自在にアンサンブルを組み換えつつ、
弦楽器の響きをじっくり聴かせるように
音楽は進んでいきます。
かなりロマンティックな響きのする作品です。
謂わば、私の若き日の "自然への愛の讃歌" といった趣です。

初演は実に見事な演奏でした。
自分で自分の作品に聴きほれることができた
最初の瞬間でした。そして、
直後に日本作曲家協議会からの出版楽譜にも選ばれ、
<出版記念コンサート>では若手演奏家ユニットで
再演され、更にはその録音がNHK-FMで放送され、
私にとって初めてづくしの作品になったのでした。

この作品で得た楽曲構成法は、以後の私の大きな財産になり、
それを敷延・発展させながら、今日も私独自の楽曲様式を
模索し続けているのです。
若い時に必死に獲得した心の財産は、自分自身のその後を
あらゆる意味で豊かにしてくれます。

そして、このような機会を得ることができるまでに、
様々な先輩や演奏者の皆さんにお世話になったことに、
改めて感謝の意を表したいと思います。
様々な出会いが、人生を彩っていってくれるのです。

余禄:
弦楽四重奏曲というクラシック音楽の室内楽の
代表格と謂うべき楽器編成ですから、
第2作・第3作と書くつもりで居た自分でしたが、
結局のところこの作品以後に
弦楽四重奏曲は書かずじまいです。
我ながら・・・いったい何時になったら
「弦楽四重奏曲第2番」は誕生するのでしょうか?

今日の画像は、
上記の出版楽譜の表紙のイメージ写真です。
日本作曲家協議会に問い合わせると
まだ入手できるかもしれません。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-<飛来2>出版楽譜JFC版
2013年5月に私が始めてウクライナを訪ねる機会に恵まれて、
同国東部ドンバス地方の中心都市=ドネツクで開催された国際現代音楽祭で
オーケストラを指揮した経験は、今なお私の脳裏に鮮明に刻まれています。

私の訪問の暫く後に、突如としてロシアによるウクライナへの介入が始まり、
クリミア半島やドネツク等を中心として情勢が渾沌としたまま、
その後もズルズル時が経過してきてしまいました。
そして遂にこのところの各種報道の通り、ロシアの侵攻が本格化して、
まるで人類史の時計が100年程逆回りして、
帝国主義の時代に戻ってしまったような状況になってしまいました。
いったいあの美しく豊かな風土に恵まれた国は、
どこまで分裂してしまうのでしょうか。

如何なる理由があるにせよ、一般市民の人権や生活権、国家の主権は、
軍事力で虐げられてはならないと思います。
ウクライナの平和を希求しつつ、
2013年の私のウクライナ訪問記を再掲載して、
在りし日の美しいドネツクの街・人々・文化を振り返りたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、2013年5月にウクライナの大都市のひとつ、
ドネツクの現代音楽祭に指揮者として招聘され、
得難い国際交流の経験をする機会を得ました。
その時は、平穏で平和なウクライナでした。

一般市民の犠牲者が出るような悲惨な事態にならずに、
平和な解決・帰結を迎えられるよう、願ってやみません。

深夜の記事シリーズとして、ウクライナの平和を願って、
2013年の想い出の記事を再掲載しています。

*****2013年6月2日の記事*****

5月28日の記事でも述べましたが、
ウクライナ・ドネツクの地元のオーケストラ、
アカデミック・フィルハーモニック・オーケストラ・ドネツク
とのリハーサルは、4時間のセッションが3回の中で、
(日本流に言えば「リハ2回のゲネプロ本番」の中で)
現代音楽作品6曲を仕上げるという、とてもハードなものでした。

しかも、1回のセッションは、
4時間と言っても45分音出し&15分休憩のパターンを
繰り返しますから、実質的には3時間です。
当初の計画では4回のセッションが予定されていたのですが、
音楽祭3日目夜の公演に同じオーケストラが出演することが
後から決まって、日程がタイトになってしまったようです。

1回目のリハーサル・セッションは、現代作品の場合は在る程度は
「譜読み&音出し」といった内容になります。
プロ・オーケストラと言えども、
楽員もよく解っているクラシック名曲を演奏する場合とは、
全く異なる状況になるからです。

その「譜読み&音出し」を経験した上での、
2回目のリハーサル・セッションが、非常に重要になります。
ここで、楽員と指揮者の音楽上でのコミュニケーションが
ぐっと上がってこないと、新鮮な創造の場が現出しません。
私にとってもオーケストラにとっても、
音楽祭4日目の10時~14時に行われた2回目のセッションは、
今回の演奏会の演奏が充実に向かうか向かわないかの
分岐点となる重要な時間となりました。

結果は、何とかお互いのコミュニケーションと
作品への共通理解を深めていくことに成功して、
本番の充実に期待が持てる状況を維持することができました。
それにしても、異国のオーケストラに一人乗り込んで、
「何物が来たか!」と身構える楽員を前にして、
自分の主導で音楽を作り上げていくという経験は、
非常にタフでしたがやり甲斐も大きく、
素晴らしい経験、心の財産になりました。

2回目のリハーサルを終えてから、
今回の独奏者でもありまた作曲家でもあり、
私をウクライナに呼んでくださった仕掛け人でもある
Vadim Larchikov氏の進言もあって、
本番の曲順を大幅に変更することにしました。
私の作品の特殊な舞台配置に伴う大幅な舞台転換や、
全6曲各作品の内容を勘案して、
最も現実的かつ興行的な選択を行ないました。
最終的に決定したオーダーは、下記の通りとなりました。

<Donbas Modern Music Art / Festival & Competition>
=[DMMA・2013] ファイナル・コンサート
[ Music of our time / Japan - Sweden/Finland - Ukraine ]

*2013年5月17日 / ウクライナ・ドネツク
*プログラム:
- Mirjam Tally / Winter Island (b) (c) *
- Thomas Liljeholm / Merging (b) (c) ***
- Masataka Matsuo / Phonosphere 4b (a) **
- Vadim Larchikov / Gethsemane *
- Masataka Matsuo / Eternal Livre (new version) (a) (c) **
- Kalevi Aho / 2-cellos Concerto (b) (c) *
(*** 世界初演 ** 欧州初演 *ウクライナ初演)
*演奏:
guit. / Magnus Anderssion (a)
cello / Vadim Larchikov (b)  Olga Veselina (c)
cond. / Masataka Matsuo 
orch. / Donetsk Academic Philharmonic Orchestra

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-路面電車やトロリーバスが行き交う市街
リハーサルの本番も、路面電車の背後に見える、
フィルハーモニー協会のホール
(セルゲイ・プロコフィエフ・ホール)で行われました。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-入り口脇のポスター
ホール入口脇に掲示してあった音楽祭ポスター


日本現代音楽協会が皆様にお贈りしているYouTube番組<GEN ON AIR>
(現音エアー)は、お陰様で既に90回を超えるアップに到達しています。
総再生アクセス数は20万回を遥かに超えてきました。
皆様のご愛顧、誠にありがとうございます。

私=松尾(現・広報室長)が進行役で、
中川俊郎氏(前・副会長)と佐藤昌弘氏(前・事務局長)と
計3名がT形のテーブルを囲む鼎談なので、
「現音T談」とも称しています。
(尚、第35回からは、山内雅弘氏(現・理事)が
佐藤氏に代わって登壇しています。)


今日は第3回~初公開!驚愕の作曲法~をリンクしておきましょう。
一番人気の回になっているようで、10000アクセス再生を遥かに超えています。
「ここまで話してしまっていいの!?」
と思ってしまうような作曲家の真実の声を聞くことができますよ!
どうぞゆっくりとご覧ください。

YouTube / 初公開!驚愕の作曲法 -- GEN ON AIR #3


2018年は、アメリカが生んだ天才的音楽家、

レナード・バーンスタインの生誕100年にあたりました。

 

 

バーンスタインは、1918年8月25日、

マサチューセッツ州で、ウクライナ系ユダヤ移民の

二世として生まれました。

ハーバード大学・カーティス音楽院で研鑽を学び、

指揮の分野では、

ディミトリ・ミトロプーロスに刺激を受け、

フリッツ・ライナー、セルゲイ・クーセヴェッキーに

師事し、作曲の分野では、

ウォルター・ピストンに師事しました。

 

1940年代から、クラシック音楽界での作曲家としては、

交響曲第1番「エレミア」、同第2番「不安の時代」等、

名曲を書き始めていた一方で、

1943年11月には、急病のブルーノ・ワルターの

代役としてニューヨーク・フィルを振って

指揮者デビューを果たしました。

また、バレエ「ファンシーフリー」や

ミュージカル「オン・ザ・タウン」も1940年代の作曲で、

若くして多彩ぶりを発揮していました。

 

そして、1950年代には、アメリカ生まれの音楽家として

初のニューヨーク・フィルハーモニック音楽監督に

就任する一方、ミュージカルの不朽の名作

「ウエストサイド物語」を作曲し、

また「セレナード」等のクラシック音楽作品も発表する等、

驚異的な活躍が絶頂期を迎えていったのでした。

 

1956年に発表された、

オペラとミュージカルの狭間に在るような舞台作品

「キャンディード」は、興業的には成功しませんでしたが、

後に1989年にバーンスタインが校訂版を完成させました。

短くて楽しい序曲は、コンサート・ピースとして、

根強い人気を博していて、

日本でもしばしば演奏されています。

 

確か、ある時期には、テレビ番組「題名の無い音楽会」で

テーマ音楽として流れていたように記憶しています。

 

YouTube / Candido Overture キャンディード序曲

        レナード・バーンスタイン

ニューヨーク・フィル150周年コンサートの一幕で、

「本来ならばバーンスタインが指揮するはずでしょう!?」

という敬意を込めての指揮者なしでの演奏の動画です。

 

 

 

『サンダーバード』讃!~にせ者にご注意~は、
日本では第21話、英国本国では第16話として放送されました。



タイトルから推察される通り、国際救助隊のニセモノが登場するのです。
そして救助活動とみせかけている中で
まんまと新型戦闘機の設計図を盗み出してしまうのです。
アメリカ軍に犯人と思い込まれた国際救助隊は、
うかつに出動すると基地の場所が判ってしまい
攻撃を受けかねないという窮地に追い込まれます。

そのような状況の中で、宇宙観測ステーションの隊員が
宇宙空間に投げ出されてしまう事故が発生、
ジェフ(パパ)が苦渋の選択を迫られる・・・
という物語です。

偽物の居所を察知すべく、
全世界に秘密のネットワークを敷く秘密諜報員の中で、
とぼけた味が微笑ましい47号が大活躍を見せて、
ペネロープ嬢(ロンドン・エージェント)とパーカー(ペネロープの執事)の
協力によって、何とか事件は解決していきます。

ちなみにその秘密諜報員47号ですが、
ジェフ・トレイシーのアメリカ空軍時代の同僚で、
現在は南部の田舎で静かな余生を送っているという人物設定です。
ボロボロのクラシックカーで疾走するシーンも登場しますが、
何とチューンナップ仕様でブーストアップして、
最新型スポーツカーをぶち抜いてしまします。
シリアスなストーリーではありますが、非常にコミカルな演出が利いています。

このような人間模様の描写も、
人形劇であることを忘れてしまうような出来栄えで、
ただただこの時代の物づくりの素晴らしさに感服します。


写真は、様々な装備を搭載したコンテナが並ぶ、
サンダーバード2号の格納庫の光景です。
「今日は何番装備で出動するのだろう!」とワクワクしながら、
こどもの時分はブラウン管の前にかじりついていたのです。

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-装備のバリエーションを誇る2号の格納庫
一昨日と昨日のシリーズ誕生秘話に続いて、
<飛来>シリーズの各作品の紹介を始めます。

###<飛来>~フルートとヴァイオリンの為に~###
         (1984)
<塔の会> (宍戸睦郎先生門下生の会) 出品作品

演奏時間:約11分
初演:1984年12月 ルーテル市谷(東京)
演奏:フルート=高桑英世 ヴァイオリン=桑野聖

この作品を書くことになった頃、私は藝大の
大学院修了作品の作曲に専心していた時期でした。
しかし一方で、作品発表コンサートの企画が持ち上がり、
修了作品を書き上げるやいなや、
そこへの出品作品の作曲に取り掛かったのでした。

大規模オーケストラ作品を書き上げて
すっかり空っぽになっていた私の脳裏にふと浮かんだのが、
前回までの記事で紹介した乗鞍岳山頂を訪ねた時の、
あのイメージでした。

宇宙が透けて見えそうなくらい青い空・・・
風の音と無音・・・
日本中の山々が見渡せるかのような眺望・・・
空間そのものの実感・・・

このようなイメージを、
フルートとヴァイオリンの組み合わせに託して、
宇宙から何かの気配が飛来してくるような感覚をも感じた
乗鞍岳山頂での記憶から、
<飛来>というタイトルが誕生しました。

当初「<飛翔>というタイトルではなく、
なぜ<飛来>なにか?」
という質問をよく受けましたが、
このような理由によります。

1984年に藝大大学院を修了した私は、
以後積極的に作品を発表していくことになったのですが、
私の20歳台後半から30歳台序盤にかけての主要作品群が、
<飛来>シリーズになっていったのでした。

スキーとの出会いから乗鞍岳との出会いが生まれ、
そこから触発されて<飛来>シリーズが誕生したのです。
人生の綾に感謝!

今日の写真は北海道のしキー場で撮ったカットです。
拡大してご覧いただくと、樹林と雪の織りなす
タペストリーのように感じることでしょう。
私は、東山魁夷画伯の絵を彷彿とさせるような、
このような雪景色が大好きなのです!

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-トマムの雪景色~樹林
2013年5月に私が始めてウクライナを訪ねる機会に恵まれて、
同国東部ドンバス地方の中心都市=ドネツクで開催された国際現代音楽祭で
オーケストラを指揮した経験は、今なお私の脳裏に鮮明に刻まれています。

私の訪問の暫く後に、突如としてロシアによるウクライナへの介入が始まり、
クリミア半島やドネツク等を中心として情勢が渾沌としたまま、
その後もズルズル時が経過してきてしまいました。
そして遂にこのところの各種報道の通り、ロシアの侵攻が本格化して、
まるで人類史の時計が100年程逆回りして、
帝国主義の時代に戻ってしまったような状況になってしまいました。
いったいあの美しく豊かな風土に恵まれた国は、
どこまで分裂してしまうのでしょうか。

如何なる理由があるにせよ、一般市民の人権や生活権、国家の主権は、
軍事力で虐げられてはならないと思います。
ウクライナの平和を希求しつつ、
2013年の私のウクライナ訪問記を再掲載して、
在りし日の美しいドネツクの街・人々・文化を振り返りたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は、2013年5月にウクライナの大都市のひとつ、
ドネツクの現代音楽祭に指揮者として招聘され、
得難い国際交流の経験をする機会を得ました。
その時は、平穏で平和なウクライナでした。

一般市民の犠牲者が出るような悲惨な事態にならずに、
平和な解決・帰結を迎えられるよう、願ってやみません。

深夜の記事シリーズとして、ウクライナの平和を願って、
2013年の想い出の記事を再掲載しています。

*****2013年6月1日の記事*****

「ウクライナ演奏旅行体験記」シリーズ記事も、
既に8回目のアップとなりました。
ご精読、ありがとうございます。

音楽祭三日目は、私の指揮するオーケストラが、
この夜の第3夜公演も担当しているために、
リハーサルは無しでした。
私は、ギタリストのMagnus Anderssion氏と、
ホテルの部屋で拙作2曲の独奏パート演奏の確認をしたり、
その他4曲も含めてスコアの最終チェックをしたりして、
日中を過ごした後に、第3夜の演奏会に向かいました。

会場のフィルハーモニー協会に向かい道筋には、
大きな公園があり、緑豊かな風景の中で、
多くの市民が憩いの時を楽しんでいました。
ドネツクはなかなか美しい街です。

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-公演の風景


この夜の演奏会(第3夜)は、
第2夜に続いて、ウクライナの作曲家を主体とした
地元関係の作曲家の管弦楽曲発表演奏会といった趣でした。
昨夜に比べると、更にお国ぶりがはっきりした曲が
多いように感じられました。
ソ連時代の社規主義リアリズムからの影響とも
言えるのかもしれませんが、ロシア民謡やウクライナ民謡の
要素が盛り込まれているような、
調性的な小品も多く作曲されているようです。
詳しいプログラムは、公式HPをご覧ください。
トップ頁=http://dmma.dn.ua/
カレンダー頁=http://dmma.dn.ua/index.php?option=com_content&view=article&id=5&Itemid=10&lang=en

松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-第3夜プログラム

興味深くまた好ましく思えたことがあります。
こちらの聴衆は、どのような音楽・作品に対しても、
非常にオープンマインドなのです。
無調の所謂現代音楽作品であっても、
調性が聴こえる民謡調の作品でも、
自国の作品でも外国人作品でも、
演奏そのものを楽しみ、音楽そのものを味わい、
真摯な演奏に惜しみない拍手を贈る・・・
といった雰囲気なのです。

日に日に、ウクライナへの親しみが増していった私でした。


日本現代音楽協会が皆様にお贈りしているYouTube番組<GEN ON AIR>
(現音エアー)は、お陰様で既に90回を超えるアップに到達しています。
総再生アクセス数は20万回を遥かに超えてきました。
皆様のご愛顧、誠にありがとうございます。

私=松尾(現・広報室長)が進行役で、
中川俊郎氏(前・副会長)と佐藤昌弘氏(前・事務局長)と
計3名がT形のテーブルを囲む鼎談なので、
「現音T談」とも称しています。
(尚、第35回からは、山内雅弘氏(現・理事)が
佐藤氏に代わって登壇しています。)


今日は第2回~TVと現代音楽 意外な関係 ~をリンクしておきましょう。
楽しい話題が満載です。どうぞゆっくりとご覧ください。

YouTube / TVと現代音楽 意外な関係 -- GEN ON AIR #2

2018年の「バーンスタイン生誕100年に寄せて」記事シリーズの

再掲載、今日はvol.5をアップしましょう。

 

昨日紹介した「シンフォニックダンス」に続けて、

そのミュージカル本体全体をご案内しない訳にはいきません。

今日は、ミュージカル界の名作中の名作、

「ウエストサイド物語」を取り上げます。

 

ミュージカル「ウエスト・サイド物語(West Side Story)」

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作曲:レナード・バーンスタイン

作詞:スティーヴン・ソンドハイム

脚本:アーサー・ローレンツ

初演:1957年 ブロードウエイ

   1964年 日本初上演

 

舞台はニューヨークのウエストサイド

(港湾沿いの下町の雰囲気)、

ポーランド系アメリカ人若者非行集団"ジェット団"と、

プエルトリコ系アメリカ人若者非行集団"シャーク団"の

対立抗争の中で、ジェット団側のトニーと

シャーク団側のマリアが恋に落ちていく・・・

そして悲劇的な結末が・・・

 

言わば、シェークスピアの名作

「ロミオとジュリエット」の構図を

現代社会のニューヨークを舞台に置き換えたような

シリアスな社会派的な側面も併せ持つ傑作なのです。

 

そして、バーンスタインの素晴らしい音楽によって、

神々しいまでの命がこの作品に吹きこまれたのでした。

終盤のクライマックスに向けて、

ジェット団とシャーク団が対決に向い、

そして女性たちが不安を抱えながら待つという

二重三重のシーンでは、

音楽も二重三重に楽想が重ねられて、

ベートーヴェン以来の動機労作の伝統の延長上とも言える、

見事な構造・構成を持つ音楽になっているのです。

 

下のジャケットの写真は、

ウエストサイドではありませんが、

バーンスタインの多彩・多面的な活躍を象徴する作品

「ミサ」のLPです。

 

バーンスタイン/ミサ LP
CBS/SONY SOCP 3~4

『サンダーバード』讃!、今回は~湖底の秘宝~です。
日本では第20話、英国本国では第8話として放送されました。



この回は異色・異例のストーリー展開です。
舞台は、エジプトからサハラ砂漠にかけての設定で、
ギザの三大ピラミッドの風景も登場します。

どうやらサハラ砂漠のアナスタ湖に沈む秘宝を探しに、
国際救助隊のブレインズとミンミンが探検に出掛けて、
考古学者=ブレークリー教授と共同で調査をする
という情報を、敵役のフッドが察知して、
きな臭い状況になっていく・・・
というところから、物語は始ります。

灼熱の砂漠でも快適なキャンピング・キャラバン・カーを
サンダーバード2号で運んでもらって現地入りした
ブレインズとミンミンは、片やポンコツ車で駆けつけた
ブレークリー教授として合流、アナスタ湖に向かいます。

ところが、早々にフッドの魔力にかかって捕えられてしまします。
特にブレインズは、砂漠に首を残して埋められてしまい、
絶対絶命のピンチとなります。

その他、湖底に沈む遺跡をスキューバ・ダイビングする
シーンやら、湖底の遺跡が崩落するシーンやら、
最終的には4号まで出動して救助活動を行なったり、
様々な凝った場面が登場します。
これらが、全て手作りの実写人形劇なのですから、
何度も言うようですが、恐れ入ります。

何しろ、現場の長期滞在となったスコットとバージルは、
次第に無精ヒゲが伸びているというところまで、
しっかり作り込まれているのですから・・・


ブレインズを助けるスコットとゴードン
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-ブレインズを助けるスコットとゴードン

アナスタ湖の遺跡に潜るブレインズ
$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-アナスタ湖の遺跡に潜るブレインズ