西東京市の家再訪
過日、今、住宅改修工事を計画中のクライアントと、昨年竣工した「西東京市の家」を訪れました。折角の休日にも関わらず見学を快く了承して頂き、感謝です。計画内容が違うので直接的な参考にするというより、無垢の木の気持ちよさとか、ウッドデッキのサイズ感とかを感じてもらえたかと思います。
共通点といえば、今計画中のクライアントにも生まれたばかりの赤ちゃんがいるのですが、西東京市の家も計画中にまだ0歳だった赤ちゃんがいました。打合せ中も全く泣かずに手のかからないいい子でした。あれから一年経って、赤ん坊から子供になっていました!「さぁ、会議を始めようか」と喋りだしそうです。笑
黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com
アーク・ノヴァ
東京ミッドタウンの芝生広場に設置された「アーク・ノヴァ(ARK NOVA)」を観にいってきました。「アーク・ノヴァ」とは、東日本大震災の復興支援プロジェクトとして計画されたさ18m、幅30m、奥行36m、約500名を収容する移動式コンサートホールです。2013年から2015年にかけて宮城県の松島と仙台市、福島県福島市で音楽の公演が行われました。
元々は震災の翌日に、ルツェルン祝祭管弦楽団のミヒャエル・ヘフリガー氏が、クラシック音楽を中心にコンサートなどの企画を手がけるKAJIMOTOの梶本眞秀氏の所に何かできないかと電話をかけてきたことから始まったそうです。梶本氏は建築家の磯崎新氏に相談したところ、「広大な被災地に一つコンサートホールを建てても、来られる人は限られてしまう。移動式のホールならもっとたくさんの人に音楽に接してもらうことができる。200キロメートルに及ぶ広大な地域で、被災者の方の心のケアをしなくてはならない時期が必ずくる。それにはカプーアさんのアートが一番いい」とアドヴァイスを受け、磯崎氏と現代芸術家のカプーアとの共作で出来上がりました。
「人の体の中に入ったような、あたたかみのある空間」梶本氏はそう形容したそうですが、赤いポリエステル製の膜を空気圧で膨らませた空間の中は、確かに生物の体内に入ったような不思議な高揚感を受ける場でした。
床は合板を張っただけ、ベンチも合板を組み合わせた粗末な作りですが合板の張り方の単位を細長くしています。
都市の中で丸いツルツルのフルーツのような物体が出現。しかし公園の中で不思議な存在感で風景にマッチしています。
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【本】これからの建築
今年の32冊目。
「これからの建築 スケッチしながら考えた」著:光嶋裕介
若手建築家・光嶋裕介氏の建築に対する考え方を示した著作。私も思想家である内田樹氏の自宅兼道場を設計したことで光嶋さんのことを知ったのですが、アメリカ生まれで抱負な海外経験から考えた、芸術と建築、街(公共性)と建築、風景としての建築、欲望としての建築、文化としての建築、そのような建築の多様性に対して一人の建築家としてどう対峙するかが描かれています。明快なテーマ設定と、それに対して大上段に構えるのではなく、自身の経験から導き出す素直な解答、見習わなければ。
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これからの建築 スケッチしながら考えた
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【マンガ】ちはやふる
ある日家に帰ると、娘が漫画を読んでいました。いつものことなのですが、たまたま娘が読み終わった分を読み始めてみたら、これが面白い。それが「ちはやふる」でした。
お話は競技かるたの物語で、かるたといったら子供の頃正月にやった記憶がある程度なのであまり馴染みはないのですが、スポーツとしてのカルタに熱中する主人公たちの葛藤に引き込まれます。ウチでも百人一首を購入しました。
主人公のちはやを始め、魅力的な(おかしな)キャラクターがたくさん出てくるのですが、なによりちはや達を指導する「原田先生」がカッコイイ。一生懸命子供達を指導しながら、それも自分のカルタを高めるためになんでも利用する貪欲な姿勢。マンガでカッコイイ先生に出会うのは、「スラムダンク」の安西先生以来です。笑。ようやく35巻まで読みました。まだ続刊。オススメ。
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【本】坂茂の建築現場
今年の31冊目。
「坂茂の建築現場」著:坂茂
坂さんは、紙管を始めとする新しい工法や技術の開発から建築を作っていくことで、ミースのユニバーサルプランを下地とした割とオーソドックスなプランを用いながら、新しい社会との接点を生み出す建築を作っています。しかもお金持ちの豪邸から被災者支援の救急仮設建築まで、同じ素材を用いながら用途の違う建築を作り上げていきます。
何より被災者支援のために世界中で資金調達から建設協力の学生手配まで自力で賄っていく行動力がスゴイ。本の帯に書かれている「これはただの建築論ではない、建築家の生き方論と読める」という言葉が重く響きます。
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坂茂の建築現場
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