ゴルゴ13に「自白剤」として登場したバルビタール酸、本当の自白剤はラポール・SSRI・SDA | データベース制圧の精神科医ブログ、長崎広島原爆・福島原発・第二次大戦・児童虐待・DV・レイプ複雑性PTSDの薬物療法
2016-07-16 07:06:28

ゴルゴ13に「自白剤」として登場したバルビタール酸、本当の自白剤はラポール・SSRI・SDA

テーマ:マンガ・アニメ・特撮・ゲーム
コンビニでたまたまゴルゴ13を立ち読みしたら南アフリカの黒人解放前の古いマンガの復刻版だった。
「自白剤」としてベゲタミンの主成分のバルビタールが登場。

私はバルビタールの代わりにサイレース注射剤を用いて延べ250回薬剤性催眠術を行ってみた。これは第二次大戦の前線で英米精神科医により行われた急性戦闘トラウマPTSD治療の再現である。

しかし、ベンゾやバルビタールの力を借りても「ラポール(無意識という仮説は実在しており、患者の無意識と治療者の無意識は言葉を介さなくても直接交流が可能であるという確信を持つ)形成」こそが重要であり、向精神薬は単なる補助であることを確認した。
おかげでたまにPTSD患者が診察室に入室しただけでひっくり返ったりした。

しかし、バルビタールやベンゾによるラポール促進は催眠術と同じく恒久的な治療効果を残さない。

比較してみた感触ではSSRI・SDAを用いた場合はラポールが化学的にコーティングされて元のように閉じれない(トラウマが抑圧できなくなり普通の外傷記憶として受容される)のだと思う。

「中核トラウマ強化受容療法」の「トラウマ強化」とは「無意識をさ迷う幽霊のようなトラウマ」が化学的にコーティングされることにより「意識できる」「言葉にできる」体験記憶に変化して「意識」の記憶倉に保管され、いつでも取り出す(悲しむ)ことができることを意味する。
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