最初に4つの法則で「しつけ」をしていくと書きましたが


それは


   (1)正の強化 : 何かした後に良いことが起こる


   (2)正の弱化 : 何かした後に嫌なことが起こる


   (3)負の強化 : 何かした後に嫌なものが消える   

   (4)負の弱化: 何かした後に好きなものが消える


(1)は良くわかりますよね。よく子供を教育する

ときに、合格したら「ゲーム」を買ってあげる・・・・


(2)は体罰・・・悪いことをすると、殴られる


(3)は、泣き止んだら、殴られなくなる


(4)は、泣いていると、大好きなお母さんが

いなくなる・・・


小さい頃、よく僕の母親は、ぐずっている僕を

置き去りにして、どんどん歩いていくことが

良くありました。


僕は、子供心に、ぐずっている場合じゃない、

お母さんがいなくなっちゃう!!

って思って、泣き止んで・・・・


泣いていることの意味すら忘れて・・・

追っかけていったのを、今も鮮明に覚えています。



この法則を、しつけ教室で教えて貰ったときに、

思わず「う~ん」ってうなって納得していました。

この4つの法則を上手に使って「しつけ」を

していきますが、


危機回避本能を持っている犬に対しては

(1)と(4)が大変有効です。



一旦、体罰を与えると、人間に対する不信感

が芽生え、なかなかコミュニケーションが

取れなくなってしまうからです。


訓練士の方々に色々ヒアリングしてみると、

体罰を与えるときは、自分が行っていると

いうことは、気付かせないで、行うと仰いますが、


「嗅覚」「聴覚」「動体視力」の優れた犬に、

そのように行うのは、至難の業なのです。


従って、普通の飼い主さんは、時間はかかる

けれども


(1)正の強化(4)負の弱化を使ったしつけを

していくのが、犬との良い関係を保ち

ながらできる唯一の手段と思います。




昨日は、なんだか「しつけ」の話より、社会化とその時期の重要性のことをお話したようになってしまいましたね。


「鉄は熱いうちに打て」ではないですけど、犬も16週令までが勝負なんです。


この時期、しっかり社会化が伝えられると、一才までの間に、多くのことを学べるベースができます。


犬は1才~1才半で、成人するといわれていますが、この成長速度は、人間の常識とはかけはなれている速さです。


例えば、人間が盲腸になったとします。2~3日は、お腹が痛かったり、下痢をしたり、発熱があったりで病院にいって、盲腸が確定診断され、手術を受けることになります。


1才まで、人間の20倍のスピードで生きている犬に置きなおすと、一日放っておくと、20日放置したような状態ですから、人間だと死に至ってると思います。


今日は、犬の身体的能力についてお話をしますね。


脳は圧倒的に人間が優れていますが、


「嗅覚」「聴覚」「動体視力」は、犬の方が遥かに優れています。


「嗅覚」は、人間の2000倍の能力があると言われています。

何キロも先のメス犬の発情もオス犬は嗅ぎわける能力があります。


生まれたばかりの目も開いていない仔犬が、母犬の乳房を確実に吸えるのも、この嗅覚のお陰です。


「聴覚」については、人間の音を聞ける範囲は20HZ~2万HZですが、犬は16HZ~12万HZまでと言われています。


この能力に加え、左右各17個の筋肉で自在に動かすことが出来る運動耳なのです。

したがって、音を精密に聞き分けられるだけでなく、その音がどこから発生しているのか、音の源、音源の方向を性格に把握することができるのです。

人間の場合、認識できる音源の方向は16方向なのに対して、犬の場合は32方向の音源を認識する能力があると言われています。


ただ「視力」については、犬の網膜には、色覚をつかさどる錘状体の数は非常に少ないので、よく色を判別できないのではないかと言われていますが、明暗を区別する桿状体(かんじょうたい)は、多く網膜に分布しているので、暗い中でも物を見分ける能力は、人間に比べてはるかに高いのです。


また、犬の目は遠くにある動くものに対しては敏感に反応します。自然の中では、獲物を獲るため、また外敵から身を守るために、できるだけ遠くから対処物を認識する必要があったのでしょう。その能力が野生から離れた現在も残っています。


いわゆる「動体視力」はものすごい能力を持っているということです。


これらの能力をよくよく理解しないと、犬に与える合図一つが大きな誤解を生んでしまったりします。


犬を知ることは、「しつけ」にとって大変重要なことなのです。


犬はよく「家族の一員」といわれていますが、飼い主の方が本当の愛犬のことをどれほど知っているのでしょうか?


犬の機能や本能そして人間との関係の経緯を、まず知ることが、「しつけ」を行うまでの基本です。


意外と知られていないのは、動物学的に、犬を調べた方は数少ないということです。


これは、人間と食物連鎖をしていないのが主な理由です。一方で食物連鎖する牛、豚、鶏などは世界規模で国家予算を投じて研究されています。


犬は、よく狼から分派して人間と住むようになったといわれていますが、最近では、狼とは全く別ではないかと考えられています。


その理由は、犬本来の人間の傍にいて、パラサイトのように生きていく動物と単独行動で生きる狼は決定的な違いがあるからです。


その意味において、犬の本能の特徴的なものに「危機回避本能」があげられます。

一般的に下記の3つが犬の本能といわれています。


(1)捕食本能

(2)生殖本能

(3)危機回避本能


(1)と(2)は誰でも理解できると思いますが、(3)の本能は、犬が人間と一緒に住み始めたときから、有している本能です。


犬は生来的に、何か人間や犬に攻撃的な事象が発生すると、人間と協力してそれを解決または回避する行動をとる遺伝子が組み込まれている。


また、最近の研究で判明してきたことに


犬の脳の発育とそのレベルがあります。


犬の脳は、生まれてから16週令(約4ヶ月)で、およそ80%が出来上がってしまいます。

その時に、社会化(人間や他の犬とどう関わっていくのか・人間社会で生活していくための体験など)を経験させることが、大切です。


この時期に、家の中だけで、孤立した生活をしていると、どうしようもない犬になってしまう可能性が極めて高くなります。


最近では、ブリーダーが生ませるだけの目的で、母犬を管理していたりするので、母犬が仔犬を教育できないことも見受けられます。


また、ペットショップでは、8週令程度の仔犬を中心に販売しているのが(小さくて可愛いという理由)少なくなく、母犬から引き離されていて、社会化ができないケースも多く見受けられます。


その結果、毎年20万頭の犬が、保健所に持ち込まれ、殺戮処分されているが、その理由の第一位は「しつけができなくて手に負えない」からということに繋がっているのです。


以上のように見てくると、現在の悲惨な状況は、起こるべくして起こっている結果であることが良く理解できるので、


飼い主になられる方には、小さくて可愛い子犬を手に入れたいと思えば、自分が母犬の代わりに16週令までの間、社会化を教えることが必須ということを理解して欲しいと思います。


それをきちんと伝えるのはペットショップの大きな役割と思うのですが、如何でしょうか?