書評に魔法はない -3ページ目

【書評】全体主義

全体主義 (平凡社新書)/エンツォ・トラヴェルソ

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全体主義についての起源や各国の歴史について解釈をした本。
全体主義的という形容詞は1923年からでイタリアのファシズム体制を告発するために使われた。

フリードリヒとプレジンスキによる全体主義に必要な6要素は必見である。
1,社会をおおいつくすイデオロギー
2,独裁者が君臨するピラミッド構造の唯一の党
3,秘密警察による恐怖
4,メディアの独占(ラジオ、新聞、映画)
5,暴力の独占
6,中央計画経済

読後感は新書だからと思って気軽に読もうとしたら結構内容が重かった。
最後の結論だけ読んで、後は人名索引が付いているので部分的に読んでもよかったなと思う。

ホーチミンで日本の運転免許証をベトナムに書き換える手順

ホーチミンで日本の運転免許証をベトナムに書き換える手順

$書評に魔法はない



署名証明も大学でやってもらって安く仕上げたり、そもそも一連の手続きが不要の裏道もあるらしいけど、ここではオーソドックスな方法を紹介。


既に日本でバイクの免許と車の免許を持っている人は書き換えだけでOK。ただ、書類を揃えるのと複数日かかるのがめんどくさい。常に日本の免許証とパスポートは持ち歩くように。予め、免許証とパスポートは5枚ずつぐらいコピーを持っておくとその都度コピーをしなくていいので便利。

最初に必要なものは、パスポート、日本の免許証、写真5枚ぐらい(コダックとかで免許証用といえば6万VNDぐらいでやってくれる。)、申請用紙(交通局のHPからプリントアウト、もしくは交通局で貰ってくる)

所要日数は3日もかかるけど、全部で移動時間含めて3時間ぐらい。
行ったり来たりするのが大変なので、1日目と2日目はレンタルバイクで行動した。
1日目 交通局(申請書類もらう)>領事館>市役所
2日目 領事館>市役所>交通局(免許の翻訳と署名証明提出)
3日目 交通局(免許証もらう)


申請用紙に記入が終わったら領事館に行って署名証明をして2日後ぐらいに
領事館から電話がかかってくるので、再度領事館に行き32万VNDとアパートの在宅証明書や家賃の支払証明書を持って署名する。これで申請書類完成。
この時、申請書に住所の正式名称を書かないと略称で免許証に記載されてしまうこともあるので注意。

日本の免許の翻訳は市役所でできる。
日本の免許証の翻訳は大体2日後にできるので再度取りに行く。
(割増料金の特急で次の日ぐらいにできることも可能。)

上記の書類(申請用紙署名証明済み、免許の翻訳)が揃ったら、免許証とパスポートと写真4枚を持ってホーチミン交通局にいって提出。1週間後ぐらいに免許証が出来上がるので再度取りに行く。

免許の書き換え費用の合計。署名証明32万VND、翻訳8万VND、免許証作成代3万VND、免許証、パスポートなどのもろもろのコピー代1万VND、写真4枚5万VND。約50万VND。

ベトナムの運転免許の期限は日本の免許の期限とリンクするので書き換えする前に日本の免許の期限をチェックすることをおすすめする。ちなみに、僕は今回で二回目になるのだが、前回、日本での更新を忘れて3ヶ月しか使えなかった。
スケッチより引用
交通局/So Giao Thong Cong Chinh
住所:252 Ly Chinh Thang St., Dist.3, HCMC
電話番号:(08) 9350551 / 5262176
営業時間:(月~金)7:30~11:00 / 13:00~16:00

<HCMC>
ホーチミン市区役所(1区)/Hoi Dong Nhan Dan, Quan 1
住所:47 Le Duan St., Dist.1, HCMC
電話番号:(08) 8234223
営業時間:(月~金)7:30~11:30 / 13:00~17:00(金~16:00/月の最終週の金曜は休み

書いたあとに気づいたのだが、前回エントリーのワクチンの話と内容が若干かぶる。
ワクチン不要論の次は免許証不要論。どんな相関関係があるのかわからないが、ワクチン接種をしない人はベトナムの運転免許を持たないのである。

「2,30万VNDぐらい払えばエエねん。」的な。
僕もレンタルバイクを借りるときパスポートないなら免許証を出せって言われるし。「免許証を持って運転しないとまずいだろ。」って言ったらレンタルバイク屋のおばさんは「ノープロブレム。」っていう始末。

ある知り合いの話では、最近そういったものを受け取らない正義感が強い警官もいるらしい?し、集団で取り締まっているとそういう事も彼らができないので持っていたほうがいいよ。と助言された。
事故を起こした時に保険が降りないっていう問題のほうが重要なのかも。
バイクで突っ込まれて骨折してバンコクに運ばれて治療を受けたがベトナムの運転免許を持っていなかったため数百万円分の治療費が降りなかったらしい。

僕の結論はハッキリ言って必要な場面というのはまずないと思うけど、あったほうが安心するよねっていうレベル。

首位争いが白熱しているホーチミンのブログ競争。
僕に上位陣をぶっ壊すなんて気はなく、その大先輩方を斜め45度から見上げる所存でございます。
どんなものかなって感じで始めてみました。


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【書評】予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える

予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える (光文社新書)/岩田 健太郎

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筆者は、外来で診察、腕に注射を打つ現役の医者である。
ワクチン開発者とかウィルスの専門家ではない。
学者ではなく、現場の人間が書いた文だから論理的でなおかつ平易で読みやすい。

僕は昨年、AB型肝炎、狂犬病、破傷風のワクチンをベトナムで受けてきたので関心があって手にしたのが同書。
ベトナムに限って言えば駐在員をのぞけばワクチン接種をしている日本人は極少数で、ワクチンの話になると、「抵抗力をつけておけばならないよ。」「なる人はなる。ならない人はならない。」と言った個人の体験を唯一解として予防接種不要論が大半を締めているのが僕の感想である。それに対する反論をシートベルトにたとえた話もわかりやすいのでそのまま引用する。

「俺は今までワクチンなんか打ったことがないけど、インフルエンザになったことなんかないよ。だから大丈夫だよ。」というのは、「俺はシートベルトもせずに運転をしてきたけど一度も事故にあってない。だからシートベルトなんていらない。」というのと全く同じ論理構造をしています。

ワクチンの筆者の結論はこうだ。
ワクチンは打っても打たなくてもほとんどの人に害も利益もない。
害は副作用で、利益はそのワクチン接種によってその病気が防げたことになるのだがマイナスに当たる部分(ワクチン代、打たれた場所の痛み、時間)は目に見えてわかるがリターンに関しては目に見えないだけでなく確認できない。予防接種を受けたことによって、その病気を防いだのか因果関係は確認できない。
これが、多くの日本人が予防接種を打たない理由だろう。

僕が一番気に入った箇所はここだ。
ワクチンを接種するのはもちろん自分が病気になることを防ぐためだが、集団免疫といってみんながワクチンを接種するとその周囲にいるワクチンを打っていない人も病気にかかりにくくなる。
ワクチン接種は、自分が病気を移されないためにといった利己的な意味ではなく、普段付き合う人たちを大事な人を病気から守ることになる。