気ままな日常を綴っています。 -3ページ目

気ままな日常を綴っています。

いつか静かに消える時まで。。
一人静かに思いのままに生きたい。。

(物語)

ピエールがロストフ家を辞去して、ナターシャの感謝の眼差しを思い出しながら、空に架かっていた彗星を見上げて、彼にとって新しい何物かが開かれた事を感じたあの日以来ーー地上のすべての物の空しさと愚かさという、彼を絶えず悩まし続けてきた問題が、彼の心を襲わなくなっていました。

以前には、何をしていても彼の心に現れた『なぜ❓何の為に❓』というあの恐ろしい問題が、近頃は彼女の面影に変わっていたのでした。

 

下らない話を聞いても、あるいは自分が語っても、俗世の醜さや無意味について読んでも、知っても、彼は以前のように恐れなくなりました。

全てが儚く不明なのに、人々は何の為にあくせくするのか、と彼は自分に尋ねる事をやめて、その代わりに最後に見た彼女の姿を思い浮かべました、すると一切の疑惑が消えてしまうのでした。

それは、彼女が彼の疑問に答えてくれるからではなく、彼女の面影が正とか不正とかの有り得ない精神活動の別な明るい領域へ、即ち、生きる価値のある美と愛の領域へ連れ去ってくれるからでした。

どんな現世の醜さが彼の前に現れても、彼はこう自分に言い聞かせるのでした。

『なあに、誰やらが国宝と皇帝の財産をかすめ取り、国家と皇帝がその男を褒め称えようと、そんな事がどうだと言うのだ。彼女が昨日俺ににっこり笑って、来てくれと言ったぞ。俺は彼女を愛しているんだ。誰も絶対に(この気持ちは)わかりやしないさ。』と、彼は思いました。

 

ピエールは、相変わらずクラブに通い、やはり酒に浸り、やはり無為な散漫な生活を送っていました。

彼はロストフ家で過ごす時間の他に、潰さなければなたぬ残りの時間がありましたし、モスクワで作り上げた習慣と知人達が、彼を捉えたその生活へ抗しがたい力で引き寄せた為でした。

しかし、最近、戦場から益々容易ならぬ噂が届くようになり、ナターシャの容態が快方に向かい、これまでのような用心深い同情の気持ちを彼に起こさせないようになると、彼は次第に募るばかりの自分でも分からぬ不安に囚われ始めました。

彼は、自分の置かれているこの状態(=恐らくエレンとの結婚生活)が長く続くはずが無く、やがて破局の来る事を感じ、苛だたしい思いであらゆるものにこの破局の兆しを見出そうと努めました。

 

ピエールは、フリーメーソンの同志の1人から、使徒ヨハネの黙示録第13章18節に述べられている『知恵はここにあり、心ある者は獣の数字を算えよ。獣の数字は人の数字にして、その数字は666なり』に予言されているその『獣』はナポレオンの事である、と知らされました。

従って、ナポレオンの権威の限界は、彼が42歳になった年、つまり1812年に来る事になる、と言うものでした。

この予言は、ピエールを驚かせました、そして彼はしばしば『獣』即ちナポレオンの権威に限界を与えるものは果たして何か、と言う問題を自分に課し、同志の言う数と算え方で語を表す方法に基づいてこの問題の解答を発見しようと努めて見るのでした。(※わかりにくいですが、ピエールは「心ある者として獣の数字を数えている」のだと思います。)

ピエールは、試行錯誤の上、ついに探し求めていた解答を得ました、そしてこの666がナポレオンを表し、自分の名前『ロシア人べズーホフ』をも表す事に気づき、この黙示録と自分との関連性をも見出しました。

 

この発見は、ピエールを興奮させました。

どんな風に、どのような関連によって、黙示録に予言されたこの偉大な出来事に自分が結び付けられているのか、彼は知りませんでした。

しかし彼は、この結び付きを少しも疑いませんでした。

ロストワに対する愛、反キリスト、ナポレオンの侵入、彗星、666、ナポレオン・ボナパルトーーこれらが皆一つになって熟し、弾けて、ピエールの虜囚(りょしゅう)の身を感じさせている、モスクワの慣習のつまらぬ呪縛された世界からピエールを解き放ち、偉大な功績と偉大な幸福へ導いてくれるはずだ。。と思うのでした。

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(解説)

ピエールは、絶望していたナターシャに寄り添った時に、不覚にも漏らした自分の愛情の言葉の日以来、彼女の面影に囚われていました。

ピエールは、ただただ彼女に元気になってもらいたい、昔のように笑って欲しい、そして決して人生を絶望しないで欲しい思いで一杯だったのですね、その時は。

でも日に日に心の中で、あの時の自分の言葉の意味を噛み締めていたと思うのですよ。

そうしたら、ピエールは、明確にナターシャを愛している自分を認識するのですね。

 

今まで、世の中の理不尽を思い悩み、なぜ、こんな世の中なのだ、とそればかりが自分の気持ちを捉えていたのに、そんな正とか不正とかつまらない事では無く、彼女への愛情を噛み締めている事の方がうんと価値ある事なのだ、と思います。

しかし、ピエールは妻帯者です。

自分の中の愛情を認識しても、それを安易に口にする事は出来ません、それが本当にピエールには辛いのです。

愛の無いエレンとの結婚生活はいずれ破局を迎えるだろう、という事は明確に認識なのですが、しかし具体的に破局を見出すような真っ当な理由づけが見当たりません、それを躍起になって見つけようとする自分がそこに居ます。

 

そこへフリーメーソンの同志の一人が、使徒ヨハネの黙示録第13章18節に述べられている『知恵はここにあり、心ある者は獣の数字を算えよ。獣の数字は人の数字にして、その数字は666なり』に予言されているその『獣』はナポレオンの事である、と知らされました。

従って、ナポレオンの権威の限界は、彼が42歳になった年、つまり1812年に来る事になる、と言うものです。

ピエールは、ナターシャに愛を告げた夜、1812年の大きな彗星を見ており、それに自分の運命を感じていました。

ピエールは、この黙示録の予言と自分に、何らかの関連性を見出そうと思います。

つまり、自分もこの黙示録の『獣』に当たり、1812年に今までの自分を打破出来る事に結びつけようと思っているのでしょうかね。

彼は、自分の名前『ロシア人べズーホフ』も666を表す事に気付き、ナポレオンの権威に限界を置くと言う偉大な事業に参画する自分と、同時に、モスクワの慣習のつまらぬ呪縛された世界(妻エレンとの結婚生活も含めると思う)から解放される事を強く信じるのでした。。

 

以上。。かなり手前味噌な解釈です。

お早うございます♪  今朝は、令和7年12月20日の日記です♪

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こんばんはー♪  現在17時18分です♪

室温17.4度。湿度51%です。

おそらく、外の方が気温が高いと思います。

今日はそんな1日でした。

 

さて。。昨夜はなぜ疲れていたのかわかりませんが疲れていて、ぐっすり寝ていました。

途中23時頃には起きてブログフォローチェックはしたのですけれどね。

今朝は(⬇︎)こんな時間でした。

 

今朝でお薬1週間分を飲み終わり、体調もすっかり良いです(^。^)

今朝は、久しぶりにヴェローチェさんにお邪魔しようかな。。と思いました。

朝が早い方がお客さんはうんと少ないので、朝に行こうと思いました。

 

8時50分までブログ関係のお仕事、それに英字新聞を物色していました。

8時50分に自宅脱出❣️です♪

 

昨夜は、雨が降っていたみたいですね。。

暖かい雨だったようです。

もう薄日が射しています。

今朝は、舞鶴公園南口から入ります。

 

シジュウカラさんがね、囀っています。

姿も見えます💞  男の子ですね♪

お写真を撮影しようとしましたが、無理でした💦

でも、姿を観れたので良し❣️とします。

ムクドリちゃんが大群で飛び立って行くのも見えました(^。^)

それから、ヒヨドリちゃんのうるさい鳴き声も聞こえます✨

やっぱり公園は良いですね❣️

 

お堀の浚渫は、こちら側は未だですが、梅の見頃には間に合うでしょう。。

 

赤坂門のヴェローチェさんです。

10時半まで通読していました。

マスクはずっとしてましたわ、あまり関係ないとは思いますけれど。

 

帰りに見たプロのガーデニング。(たぶんね)

上のお花はアネモネ。。と書こうと思っていたら、すだちくんのブログで『ラナンキュラス』って出てたので💡と思いました。

『ラナンキュラス』が正解みたいですね✨

 

結局、サニーでは何もお買い物をせずに、ぶらぶらと帰っていました。。。

で、自宅から歩いて3分程度の所にあるケンタッキーの前を通っていた時『そうだ。。クリスマス前にケンタランチをテイクアウトしよう❣️』と思って買って帰りました。

 

帰宅は11時過ぎ。

ブログフォローチェックとコメントの返信を終えて、早速いただきました(^。^)

ケンタッキーのコーヒーは本当に美味しいです。

 

ボックスの中身は(⬇︎)

いや〜〜〜〜💦 すごいなー。

美味しくいただきました。

もう、当分は食べちゃダメですね。

運動もあまりしていないし、年齢的にも良くないとは思います💦

 

午後からはず〜と英語の勉強をしていました。

室温がね。。18.4度なんですよ。

それに。。植木鉢にお水をあげにベランダに出ると、まるで春の陽気です。

 

時々窓を開けて、電気ストーブを消したりしてみていました。

 

15時半頃、ちょっとお買い物に出てみましたけれどね、散歩がてら。

コートは薄いので良かったみたいです。

 

夕ご飯は、食べ過ぎですね。。

昨夕買ってきていた唐揚げです💦

今日の食生活はダメですが、明日からはちゃんとしようと思います💦

 

明日(=今日の事)は8時くらいから実家にまず行って庭掃除ですね。

10時前10分になったら介護施設に母親のお見舞いに行きます。

 

今日も、良い一日をお過ごし下さいね💞

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(余談)➡︎第2文難問

Kyocera Corp., Fujifilm Holdings Corp. and other Japanese firms are considering investing in Rapidus Corp., which aims to mass-produce next-generation semiconductors, it was learned Friday.

京セラや富士フイルムなどの日本企業が、次世代半導体の量産を目指すラピダス社への出資を検討していることが、金曜日に明らかになりました。

  produce:生産する(他動詞)

 

The new funds are expected to put the Japanese chipmaker on track to achieving its goal of securing about 130 billion yen in additional private-sector investments during the current fiscal year ending in March 2026.

今回の新たな資金調達は、日本の半導体メーカーが、2026年3月期の会計年度中に、およそ1,300億円の追加民間投資を確保することを目的とするものであると期待されています。(これ難問

  put the Japanese chipmaker on track to achieving its goal of securing about 130 billion yen:日本の半導体メーカーが約1300億円を確保するという目標を達成する軌道に乗せた

  put A on track to B:AをBの軌道に乗せる

  securing:確保する、固定する、保証する、安全にする(形容詞)(名詞)

   ➡︎動詞「secure」の現在分詞形

  additional:追加の、付加的な(形容詞)

    private-sector:民間部門(名詞)

  

 Other companies eyeing stakes in Rapidus are Honda Motor Co., Fujitsu Ltd. and Canon Inc., according to informed sources.

関係者からの情報によると、Rapidusへの出資を検討している企業は他にHonda Motor Co.(本田技研工業)、Fujitsu Ltd.(富士通)、Canon Inc.(キヤノン)が挙げられています。

  eyeing stakes:利害関係を注視する、掛け金を狙う

  eye:(注意深く)見る(他動詞)

  stake:掛け金、利害関係(in)(加算)


 Possible new investors also include Nagase & Co., which transports semiconductor materials to Rapidus' plant in the northernmost Japan prefecture of Hokkaido, and Argo Graphics Inc., which develops software for the semiconductor industry, the sources said.

新たな投資家候補には北海道にあるRapidusの工場へ半導体材料を運搬している長瀬産業と、半導体業界向けのソフトウェア開発を手がけているアルゴグラフィックス、が含まれていると情報筋は語っています。

   Possible new investors:新たな投資家候補、投資を検討している可能性のある人々

       material:原料、材料、(服などの)生地、資料、データ(加算)

   the semiconductor industry,:半導体業界

(物語)

祈祷の序章を唱え終えると、輔祭は胸の周りの聖帯に十字を切って唱えました。

「我らが身体と生命を、聖なるキリストに捧げん」

『我が身を神に捧げん』と、ナターシャは心の中で繰り返しました。

『神様、この身を御心に任せます、何も欲しません、何も望みません。お教え下さい、何をしたらよろしいのでしょう。自分の意思をどのように用いたらよろしいのでしょう❗️神さま、あたしを捧げます、あたしをお受けください❗️』と、ナターシャは心に満ちて来る感動を抑え切れずにこう呟くと、十字も切らずに、今にも自分の哀惜や、願望や、非難や、希望や、過失から解放してくれるのを待つかのように、ほっそりとした両腕を垂れたまま立っていました。

伯爵夫人は祈祷の間、目を潤ませた感動に濡れた娘の顔を、何度か横合いから見て、娘に力を与えてくれるようにと神に祈りました。

 

この日は、いつもの儀式の順序とは別に、宗務院から届いたばかりの祈祷が行われ、それは敵の侵略からロシアを守る為の祈祷でした。

「天なる主よ、我らに力と救いを与えたもう神よ❗️我らの祈りを聞き、我らを許し、我らを憐れみたまえ。汝の土地を荒廃せしめ、全世界を不毛の地と化さんとする、憎むべき敵、今や我らにその矛先を向けたり。天なる主よ、かつて悪人達が賛美された事はありや❓かつて法に背きし権力が望まれた事ありや❓」

「天なる主よ、汝に祈りを捧げる我らの声を聞きたまえ。こよなく敬神の念篤く、心清き我らの君主アレクサンドル・パーヴロヴィチ皇帝に汝の力を与えたまえ。皇帝の正義と慈愛を嘉し(よみし:褒め称えること)、その善徳に報いを与え給え。我らと汝の愛するエルサレムは、その力に依りて守られん。皇帝の英知と英断を事業を祝福したまえ。汝の全能の力にて我らが皇帝をして敵に勝たしめたまえ。我らが皇帝の軍を守り、汝の名において武装せる者達の手に銅の弓を取らせ、戦いの力をもたらしたまえ。武器を楯に取りて我らの救いに立ち上がらせたまえ。されば我らに害を企てる者どもは、己が邪念を恥じ、士気くじけて風の前に塵芥の如く、我らが忠誠なる軍の前に潰え去らん。。。」

 

ナターシャは心をすっかり開いていたので、この祈祷に強い感銘を受けました。

彼女はモーゼのアマレクに対する勝利、ヘデオンのミデアンに対する勝利、ダヴィデのゴリアトに対する勝利、汝のエルサレムの壊滅などについての祈りの言葉を一言も逃さずに聞いていました。

そして柔和な和らぎに心をすっかり満たされて、一心に神に祈っていました。

 

しかし彼女は、この祈りで神に何を頼んでいるのか、よくわかりませんでした。

彼女は、心を清くする事、信仰の希望で心を強くする事、愛によって彼らを鼓舞する事の祈りに、心のありたけで参加していました。

しかし彼女は、わずか数分前には敵を愛し、敵の為に祈る為にのみ、敵を多く持ちたいと願っていたので、敵を足下に踏みにじる事を祈る事は出来ませんでした。

しかし同時に彼女は、今、ひざまずいて唱えられている祈祷の正しさを疑う事も出来ませんでした。

彼女は心の中で、その罪の故に人々が被らなければならぬ罰を思い、特に自分の罪を考えて、敬虔な、そして不安な恐怖を感じていました。

そして彼ら全てと自分の生活の安らぎと幸福を与えて下さるようにと、神がその祈りを聞き届けて下さるように思われたのでした。。

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(解説)

ナターシャは厳かな祈祷の時に、もう自分は何も望まず『我が身を神に捧げん』と真剣に祈り続けます。

そうすると、罪深い(と彼女は自分の事を思っている)自分の心が、自分の哀惜や、願望や、非難や、希望や、過失から解放されるように思うのでした。。

 

しかし、この日はいつもと違う祈祷が行われ、それはナポレオン軍に国土を脅かされているロシア軍の武勇を祈るものでした。

そこでは、敵が潰れる事を祈る祈祷でした。

ナターシャは、つい数分前には、敵を愛し、敵の為に祈る祈祷が行われていたのに、敵を足下に踏みにじる事を祈る事にはついていけません。

そうですね、祈りは本来罪人が救われる為のもので、罪人を否定するものではありませんから。。

ここでは、トルストイは、ナターシャの心情を通して、戦争というものが、清らかであるはずの信仰をも歪ませてしまうものである事を示し、この点からも反戦の意思を示しているように思います。

当時は、政治が宗教に影響を及ぼしていた事実も見られますね。。

 

そして、ナターシャは、今ここで国の為をも思い祈祷されている事も正しいのだろう。。と(恐らくそれは信仰という点からよりも、国民として国の安全を祈っている点からは)思います。

でも、自分の祈りはこれとは少し違う、自分の罪を思っても、すべての罪人全てがその罰を受ける前に心を清らかにして安らぎと心の安定を取り戻すように。。と祈り続けるのでした。。

ナターシャの謙虚で敬虔な信仰心が描かれていると思います。

ここでは、ナターシャのさらなる成長が見れます。