<4th May Sat>

4月30日から8月24日までトラファルガー広場近くのコロシアム劇場でやってるSpirited Awayをムスメと彼氏も一緒に4人で今日観にいきました。切符代が高くて(一番高い席は200ポンド以上)、なんせ4人分ですから一人100ポンドまでと予算を決めたら、買えたのは真ん中のレベルの後ろの方で、かなり舞台から遠い席。双眼鏡必須。カーテンコール写真は禁止。スタンディング・オベーションでどうせ撮れませんでしたけど。

 

 

 

  

 

最初の土曜日のマチネということで子供達もたくさん来てましたが、大人気だったバービカンのトトロのように英語でやるのかと思ってた人も多かったかもしれないし(うちのムスメもそうだった)、字幕を読むのは子供にとってはしんどかったでしょうね。まあ日本語理解できなくて字幕読まなくても映画観てるでしょうから理解はできる筈。映画にかなり忠実ですから。まだレビューが出てないのですが、そこそこ褒められる筈。日本語ってのがナンですが。

芝居そのものよりも一番興味があったのはあのファンタジーのアニメをどうやって舞台化するかということで、モノ作り(主に映画とテレビですが)が仕事のムスメと彼氏は特にその点に興味があるわけですが、よく出来てたと喜んでました。近くで観られなかったのが残念。

 

このサイトに舞台の写真、キャスト等載ってますが、日本語説明によると、「オリヴィエ賞およびトニー賞を受賞した『レ・ミゼラブル』の演出 家ジョン・ケアードが舞台として再構築」したプロダクションだそうです。まず日本でやりましたよね?

 

 

千尋役は上白石萌音、橋本環奈他4人、他の役も複数の場合もあり、切符を買った時は誰になるのかわからなかったのですが、私たちが見たのは、千尋/橋本環奈、ハク/醍醐虎汰朗、 湯婆婆&銭婆/朴璐美 、カオナシ/山野光、リン/妃海光、釜爺/田口トモロヲでした。

 

最近はネトフリ日本語版をよく観てる私、萌音ちゃんと環奈ちゃんは知ってましたが、萌音ちゃんの方がおそらく演技は上手なのでしょうけど、環奈ちゃんは本当に可愛くて輝いてました。ハクの醍醐君は声が台詞がしっかりと聞こえずイマイチ。湯婆婆は夏木マリさんが有名なんでしょうけど、朴璐美さんは一番演技が上手だったし、アニメの声優としてムスメは彼女のこと知ってたので、彼女でよかったです。

 

 

 

コロシアムはEnglish National OperaとEnglish National Balletを主にやってた劇場で、オペラは全て英語にしてしまうのが嫌いで滅多に行きませんでしたが、とても美しい劇場でキャパも2千人。ENOは地方に追いやられることになったので今後はオペラではなくミュージカルとかに使うのでしょうが、その方が需要はあるでしょう。

ロビーが狭いのが欠点で、今日は売り切れだったでしょうからどこも凄く混んでました。

 

珍しく晴れた日だったのに、ずっと暗い劇場にいたのは残念でしたが、これだけ劇場通いしてる私にとっても大きなイベントが無事に済み、充分に楽しめてやれやれ。

 

<3rd May Fri>

明日はムスメ達も一緒に「千と千尋」を観に行きますが、ちょっと前までバービカンでやってた「トトロ」が来年3月からROH近くのGillian Lynne劇場で上演されることになり、既に切符も売ってます。私は2度観たので行きませんが。

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5月2日はサウスバンクのフィルハーモニア・オーケストラのコンサートへ。

ピアノのソロはダニール・トリフォノフから変更になったけど、安いコーラス席だし、まあ行ってみましょう。

 

初めて聴く代役のSunwook Kimは2006年にリーズのコンクールで18才で優勝した36才の韓国ピアニスト。

充分上手だったのですが、ブラームスのピアノ協奏曲は46分と長い割りには聞かせどころが少なくて退屈な曲なので誰が弾いても何度か居眠りしたことでしょう。アンコールも弾いてくれて、何の曲かわかりませんが、これが静かで盛り上がらない上に長かった。アンコールは短くてエキサイティングな曲にして下さいね。

指揮者もサントゥーからフランス人に変更になり、彼のせいではないけれどシューマンの交響曲3番は短くて美しいのになんかスケールが小さくて、オーケストラを聴く醍醐味が少なかったような。

 

という事で、ブラームスもシューマンの好きですが、なにか物足りないコンサートでした。

 

 

Philharmonia Orchestra
Alexandre Bloch conductor 
Sunwook Kim piano 
 
Wagner: Entry of the Gods into Valhalla from Das Rheingold arr. Zumpe
Brahms: Piano Concerto No.2
Schumann: Symphony No.3 in E flat (Rhenish), Op.97
 
 

 

写真はトーチャンと手分けして、スマホとデジカメの両方で。

 

 

 

前半だけで帰る人が結構いたようです。

<2nd May Thus>

昨日はムスメが遊びに来てくれて、一日一緒にまったり過ごしました。一昨日始まった「千と千尋」、この土曜日に一緒に観にいくので、親子三人、DVDで予習。

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4月30日は着物でROHへ。ルチアの4回目。最初の3回は一人で行ったりトーチャンと一緒だったので着物の機会はなかったけど、今回は着物好きな友人と一緒だったので、やっと機会が出来ました。

 

この日のこじつけはルチアっぽい衣装。夫を刺し殺して返り血を浴びた白い衣装というのがルチアの定番ですから(ひねくれてるROHのプロダクションはルチア自身の流産の血ですが)、それをイメージして、白っぽい(薄いベージュですけど) 立涌文 の着物に赤い帯。誰も気付かないでしょうけど、いいんです、自己満足で。

 

  

あちこちで写真撮ってもらいました。

 

今年初めてバルコニーに出てみました。向いはNoMad Hotelという5ツ星ホテル。

 

オーケストラを横から観るストールサークル席。座ったのは安い3列目ですけど。

この日はナディーン・シエラ嬢のルチアとテノールはホテアというコンビ。普通はルチアは血のべったりついた白い衣装で出てくるんですけど、ここのは気が狂ったルチアが最後にお風呂に入るので、カーテンコールは皆さん黒い衣装。体型に自信ある値ディーン嬢だけせくちーなスリップ姿。

ナディーン嬢を聴くのは3回目ですが、歌唱力も縁起も更に上手になって、それはそれは立派なルチアでした。ホッテアも、こないだはやたら硬くて一本調子だったのがかなり緩和されて悪くなかったです。

イヴちゃんとザビエル君の日に、もう一回行きます。できれば着物で。

<30th Apr Tue>

今日、9月から来年7月までのロイヤル・オペラの演目が発表されました。

 

以前のような見易い一覧がないのが不便で、ROHのこのサイト(→こちら)で下にずらしながら一つづつ見るしかないのですが、以下、メインのステージのそれぞれの演目と主な出演者(Aチームのみ)をリストアップしました。タイトルをクリックすると演目に飛びますので、日にち等詳細はそちらでご覧下さい。

 

えー、又これですか!、というのが多いし、予想通りのしょぼいラインアップで世界的スターは少なく、今はまだ有名でなくても若くて上手なこれからの歌手を発見したと期待するしかないか・・えー?

 

カルメン

Aigul Akhmetshina, Freddie De Tommaso, Yaritza Véliz, Łukasz Goliński, Jamie Woollard

つい最近新プロダクションがお披露目されたばかりのカルメンはまだ続行中ですが、来年4月に又やるんですね。アイグルちゃんはカルメンとしておそらく世界でトップなので又出てくれるのは良いことなんでしょうが、又かと言う感じ。ドンホセはフレディか・・。

 

トスカ

Sonya Yoncheva, SeokJong Baek, Bryn Terfel, Aled Hall, Ossian Huskinson

又トスカか・・。ヨンチェバが出てくれるから行きますけどね。

 

フィガロの結婚

Luca Micheletti, Ying Fang, Huw Montague Rendall, Jacquelyn Stucker, Ginger Costa-Jackson

ルカ・ミケレッティとヒュー君という二人のバリトンは楽しみ。

 

椿姫

Aida Garifullina, Francesco Demuro, George Petean, Barnaby Rea, Veena Akama-Makia

出た!誰が出ても切符が売れるドル箱の椿姫。でもアイーダちゃんとデムーロは良いでしょう。 

 

ユージン・オネーギン

Gordon Bintner, Kristina Mkhitaryan, Liparit Avetisyan, Avery Amereau, Dmitry Belosselskiy

主役二人は知らない人だけど、少なくともどちらかは上手だと思いたい。レンスキーはがっかり。

 

フィデリオ

Jennifer Davis, Eric Cutler, Dmitry Belosselskiy, Christina Gansch, Michael Gibson

私はエリック・カトラーは好きだから楽しみだけど、ぱっとしない顔ぶれ。

 

ホフマン物語

Juan Diego Flórez, Alex Esposito, Olga Pudova, Ermonela Jaho, Marina Costa-Jackson 

待望の新プロダクション。仏テノールのバンジャマン・ベルナイムが出てくれるといいなあと思ってたけど、残念、フローレスか・・、って贅沢言っちゃいけないけど、フローレスには他の得意な役で来て欲しい。

 

ラ・ボエーム

Olga Kulchynska, Pene Pati, Mikhail Timoshenko, Amina Edris, Jolyon Loy

又やるの? 誰か上手な人がいますように。

 

ヘンゼルとグレーテル

Kate Lindsey, Heidi Stober, Carole Wilson, Thomas Lehman, Catherine Carby 

ケイト・リンぜーは楽しみ。

 

イエヌーファ

Corinne Winters, Karita Mattila, Thomas Atkins, Nicky Spence, Hanna Schwarz 

暗いオペラだしなあ。

 

アイーダ

Anna Pirozzi, Riccardo Massi, Ekaterina Semenchuk, Amartuvshin Enkhbat, Alexander Köpeczi 

悪くない三人ではあるけど、ひどいプロダクションだしなあ。

 

Festen

Allan Clayton, Stéphane Degout, Gerald Finley, Eva-Maria Westbroek, Natalya Romaniw 

映画を基にした新作オペラ。前衛的でヘンテコでしょうけど、歌手の顔ぶれは良し。

 

トロバトーレ

Michael Fabiano, Rachel Willis-Sørensen, Aleksei Isaev, Agnieszka Rehlis, Riccardo Fassi 

ファビアーノとレイチェルなら中くらいの期待。

 

トゥーランドット

Sondra Radvanovsky, SeokJong Baek, Anna Princeva, Adam Palka, Hansung Yoo 

見飽きたプロダクションに楽しみとは思えないキャストだけど、爆声のソンドラ姐さんには合ってるかも。

 

ワルキューレ

Christopher Maltman, Elisabet Strid, Lise Davidsen, Stanislas de Barbeyrac, Soloman Howard

新プロダクション。マルトマンとLise Davidsen、Stanislas de Barbeyracも出るし楽しみ。

 

ファウスト

Stefan Pop, Erwin Schrott, Lisette Oropesa, Boris Pinkhasovich, Hongni Wu

シュロットとオロペサは良いけど、主役がポップか・・。

 

セミレ Semele

Pretty Yende, Ben Bliss, Brindley Sherratt, Carlo Vistoli, Alice Coote

新プロダクション。ヘンデル好きには楽しみ。プリティが出てくれるし。

 

今夜のルチア

 

<29th Apr Tue>

今日はウィリアム王子夫婦の13回目の結婚記念日王冠1指輪。ケイトさん、大変な家にお嫁に行って本当に色々ありましたが、王室は大切な観光資源でもあり、元気になって引き続き頑張って頂かないと。もっと心配なのは日本の皇室ですけどね。

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4月27日、Wigmore Hallのランチタイムのコンサート(→こちら)が終ってサウスバンクへ駆けつけ、Royal Festival Hallで3時から始まるワーグナーのリングの最後の神々の黄昏をコンサート形式で聴きました。

 

お目当てだったハーゲン役のBrindley Sherrattが降りてしまい、他に有名な歌手は出ないし、仕方ないので歌には期待せずオーケストラ演奏を聴きに行くのを目的にしようと思ったら、本当にそういう結果になりました。

ブリュンヒルデ(白いドレス)が全く魅力のない声な上に時折かすれたりして最悪。他の人はまあまあの人がほとんどで、一番上手だったのはワルトラウト役の脇役のKai Rüütel-Pajula。銀色のドレス姿も一番素敵で、元ROHの若手メンバーで何度も聴いたことのある彼女が健在なのを知って嬉しかったです。 

 

後ろから3,4列目の舞台からうんと遠い席でしたが(それでも35ポンドもした)、大編成のLondon Phiharmonic Orchestraの音はよく聞こえて、巨大パイプオルガンを隠したパネルに燃え盛る炎や水、流れる雲、飛んでいく鳥などの映像もあったし、舞台全体の照明の色が変わったり、コンサートでありながら少し演出もしてくれて、美しい音楽をビジュアル的にも楽しめました。休憩2回(一時間半)も入れると6時間半というのはさすがに長くて、終った時は「やる方も聴く方もお疲れ様~」でしたが、古巣のLPOを振るユーロスキーも相変わらずほっそりして長髪もそのまま。

 

熱狂的なスタンディング・オベーションで盛り上がりました拍手

 

 

席からの見下ろす眺め