寒さもひとしお身にしみるころ、いかがお過ごしでしょうか。あなた様を初めて存じ上げたのは、小生が15の齢を迎えたころと思われます。たしかアルバム『ワイヤード』のなかに有りました<蒼き風>を某FM放送なるもので拝聴したのが出逢いでございました。あなた様のお名前は我が親友ジミー・ペイジ君や旧友リッチー・ブラックモア君、また恩師エリック・クラプトン様よりお伺いしており、いつしかはこの耳でお聴きしたくその日を楽しみにしておりました。『ワイヤード』の衝撃の煽りからあなた様の過去が知りたく、更に5、6年遡ることとなりました。
そのようにして手にしたのが新たに選りすぐられた五人の勇士からなる第二期ジェフ・ベック・グループの一作目『ラフ・アンド・レディ』でした。どうです、このジャケットに映る五人衆、まさしく龍馬を筆頭に幕末の勇士と見紛うほど凛々しくそして猛々しい面構えをなさっていらっしゃいますね。サウンドもジャケットに負けじとばかりに黒々としており、まだ青二才の私にとって煙草の煙越し(二年後にお世話になる)に聴くようなものでした。夙成を願う(学業は願うのみに終わる)私にとって大人への早道だったのです。
何といいましても冒頭の<ガット・ザ・フィーリング>に尽きます。特にヤン・ハマー様とご一緒されるようになられてからというもの、あなた様ご自身で曲を書かれることが少なくなり、今となってはたいへん貴重なオリジナル曲でございます。またあなた様をお慕いする上で重要なこととしてギターの音色とフレージングがございます。頓にご多用されますトーキング・モジュレーターやこの曲の間奏部で聴かれるラフでワイルドなトーンに混在するアタック感にノック・アウトされた記憶が痛烈に蘇ります。
あなた様をはじめとした五人衆、なかでもマックス・ミドルトン様(KB)にコージー・パウエル様(DS)がここでのサウンドの要となっておりましたね。今ですからお伝えできましょうもの、当時耳をそばだてておりましたのもこのお二人に心酔しておりましたゆえ...赤裸々とは申しませんが何とぞお赦しのほどを。
つづく<シチュエイション>に於けます終盤でのあなた様のソロは、35年という歳月を経ましてもいまだ色褪せることなく耳にするたび脳漿が無限大に悦び申しております。まあ何はともあれどこをとっても格好良過ぎました。
この手紙をお読みになられることを切に願い、ご多忙の折ではございますがお身体にお気をつけて良き新年をお迎えくださいませ。
敬具 ぺんたんぐる
追伸
つい先日CD棚を整理しておりましたら、あなた様が<恋は水色>を弾かれている作品を偶然手に取りました。それは何ともまだ初々しく、このイヴの夜、最近定番とされておられます<虹の彼方へ>と合わせて聴かせていただいておる次第です。
-NO.624-
★寺田屋★
龍馬の寺田屋遭難事件で知られる現在のこの建物は再建されたものとだという説が・・・。ならば事件当時の「弾痕」「刀傷」と称したものは何なのだろう。謎多き寺田屋は元はというと船宿。今でも旅館として宿泊も出来るらしいが。丑の刻、あなたにも階段を駆け上がってくるお龍さんが現れるやら。




