新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景 -2ページ目

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
ほなお暇なお方はどうぞお入りやす。
某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-JBG2-1 拝啓  ジェフ・ベックさま

寒さもひとしお身にしみるころ、いかがお過ごしでしょうか。あなた様を初めて存じ上げたのは、小生が15の齢を迎えたころと思われます。たしかアルバム『ワイヤード』のなかに有りました<蒼き風>を某FM放送なるもので拝聴したのが出逢いでございました。あなた様のお名前は我が親友ジミー・ペイジ君や旧友リッチー・ブラックモア君、また恩師エリック・クラプトン様よりお伺いしており、いつしかはこの耳でお聴きしたくその日を楽しみにしておりました。『ワイヤード』の衝撃の煽りからあなた様の過去が知りたく、更に5、6年遡ることとなりました。

 そのようにして手にしたのが新たに選りすぐられた五人の勇士からなる第二期ジェフ・ベック・グループの一作目『ラフ・アンド・レディ』でした。どうです、このジャケットに映る五人衆、まさしく龍馬を筆頭に幕末の勇士と見紛うほど凛々しくそして猛々しい面構えをなさっていらっしゃいますね。サウンドもジャケットに負けじとばかりに黒々としており、まだ青二才の私にとって煙草の煙越し(二年後にお世話になる)に聴くようなものでした。夙成を願う(学業は願うのみに終わる)私にとって大人への早道だったのです。

 何といいましても冒頭の<ガット・ザ・フィーリング>に尽きます。特にヤン・ハマー様とご一緒されるようになられてからというもの、あなた様ご自身で曲を書かれることが少なくなり、今となってはたいへん貴重なオリジナル曲でございます。またあなた様をお慕いする上で重要なこととしてギターの音色とフレージングがございます。頓にご多用されますトーキング・モジュレーターやこの曲の間奏部で聴かれるラフでワイルドなトーンに混在するアタック感にノック・アウトされた記憶が痛烈に蘇ります。

 あなた様をはじめとした五人衆、なかでもマックス・ミドルトン様(KB)にコージー・パウエル様(DS)がここでのサウンドの要となっておりましたね。今ですからお伝えできましょうもの、当時耳をそばだてておりましたのもこのお二人に心酔しておりましたゆえ...赤裸々とは申しませんが何とぞお赦しのほどを。

つづく<シチュエイション>に於けます終盤でのあなた様のソロは、35年という歳月を経ましてもいまだ色褪せることなく耳にするたび脳漿が無限大に悦び申しております。まあ何はともあれどこをとっても格好良過ぎました。

この手紙をお読みになられることを切に願い、ご多忙の折ではございますがお身体にお気をつけて良き新年をお迎えくださいませ。

敬具  ぺんたんぐる


追伸

つい先日CD棚を整理しておりましたら、あなた様が<恋は水色>を弾かれている作品を偶然手に取りました。それは何ともまだ初々しく、このイヴの夜、最近定番とされておられます<虹の彼方へ>と合わせて聴かせていただいておる次第です。

-NO.624-


★寺田屋★

 龍馬の寺田屋遭難事件で知られる現在のこの建物は再建されたものとだという説が・・・。ならば事件当時の「弾痕」「刀傷」と称したものは何なのだろう。謎多き寺田屋は元はというと船宿。今でも旅館として宿泊も出来るらしいが。丑の刻、あなたにも階段を駆け上がってくるお龍さんが現れるやら。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-デビッドマシューズ  私と同い年のミシェル・ペトルチアーニ、わずか身の丈90センチというグラス・ボーンという奇病を患い36歳という若さで天に召されてしまった。死因は肺感染症らしいが、死してなおもフランス最高のピアニストと言わしめるほど、あまりにも激しく凝縮された才能は聴くたびに心が痛む。

 スペインはカタロニア地方生まれのテテ・モントリューは、盲目の子供たちに教えるピアノ教室で人生の転機を迎える。生まれつき真っ暗な闇の世界にあっても、88の織りなす白鍵と黒鍵の感触と、彼が愛した数々のカタロニアン・フォークソングとともに圧倒的な色彩を放っていたのは確か。64歳の夏、大好きだった生まれ故郷で静かに永遠の眠りにつく。

 80は超えただろう、ホレス・パーランは小児麻痺によって右手の二本の指が機能を成さない。彼はコンプレックスからくる精神的障害も併発、時として音楽生活にも支障をきたし60年代半ばには半ば引退同然。不自由な指先から送り出された音は紛れもなく異質であったが、それが幸いしたのがパーラン節と呼ばれる唯一無二の危うさゆえの快感音階を創り出す。その彼と同じ境遇にいたのがデビッド・マシューズだ。

 私がデビッド・マシューズを知ったのはあのマンハッタン・ジャズ・クインテットである。アレンジャーとしての才能は既に開花しており、遅まきながらこれよりピアニスト、デビッド・マシューズのデビューとなったわけだ。彼も利き腕である右手がほぼダメ。演奏シーンを見ると、時折右手をだら~んと下げ左手だけで弾いていることがある。故に多くのソロはシングル・トーン。それはなんとも切なく響き、彼らに共通するは、恐れと憧れが入り混じった心意気、それに参るのである。

 ソロ・デビュー盤『ビリー・ボーイ』は秀作だ。私の贔屓はトラディショナルな<Billy Boy>と<Greensleeves>に彼のオリジナル<Ballad>である。クインテット同様、既成曲をどう捏ね繰りかえすかが妙味であり、アレンジャーとしての裁量とオリジナルに聴くコンポーザーとしてのメロディ・メーカーぶりはジャズ界にとって輝きし至宝だ。25年前、<You'd Be So・・・>のエンデイングのカッコ良さに毎夜ガツ~ンとやられていたもんだが、今聴き返してみてもやっぱりガツ~ンとくる。

-NO.623-


★雨中の甲子園球場★

 これは今年六月のとある試合。雨で試合開始が遅れ、さらに途中雨で中断。雨天コールド負けと最悪だ。こんな仕打ちでさえオープン・エアならではの体験だ。雨の滴は半端じゃない。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-gypsy kings  読む、書く、聴く、見るは人間にとって文化的要素を組成するに必要不可欠なもので、小生のブログたるものも、これら多くにお世話になっている訳です。今年7月以来のブログを書いておるのですが、久しぶりともあってなかなか捗らず苦戦を強いられております。では久しく書くことを憚られたとなりますと随分と読む、聴く、見るで文化的要素を吸収されたことでしょうと思われそうですが、否否、その間ただのものぐさだったに過ぎないと自信持って言えます。ということで随分と前の沖縄の旅でインスピレーションされた一枚の音盤と一枚の写真をどうぞ。

 その写真とはオリオンビール、もう一枚の音盤なるものはジプシー・キングスの『ザ・ベリー・ベスト・オブ』という20曲入り超お得盤です。彼らのベスト盤は数知れど出ていますが、現在入手できるなかではこれが最強でしょう。さてジプシー・キングスと言えば黙ってても周りから漏れてくるのが<ヴォラーレ>、TVCMで耳に馴染んでいるあのノリノリグビグビギラギラではないでしょうか。そもそもジプシー・キングスって何者? ずっと昔から活躍しててなどと古い印象を受けますが、実は1988年にメジャー・デビューという、私にとっては割りに新手のバンドとなる。サウンドは名が示す通りジプシー系ですが、ジャンルとしては何になるんだろうか。ロックっぽくもあるしジャズっぽい面も見せる。私はどうしてもジャズの領域に佇まいを置くジプシー・キングスが好きなのだが、実はスペインが誇る最強たるロック・バンドなのだと痛感させられる。

 冒頭に置かれたは衝撃のデビュー曲<バンボレオ>、トニーノ・バリアルドの絶品哀愁ギター・ソロが堪能できよう。また前述した<ヴォラーレ>はご存じ麒麟淡麗のCMが記憶に新しく、これを聴くとビールに暑~い夏、耳に熱く聞くは蝉の大合唱、昼とも夜ともつかない摩訶不思議なパラダイスが目の前に広がる。3曲目<バイラ・メ>はルンバ調でまさにさあ踊ろうよってなダンス・ナンバーだ。ホーン・セクションが効果的に彩りを添える様は、ギラつく真っ赤な太陽が真上から射すごとき釘づけなること必至だ。

 ところでスタンダードというかカバーもお手物と言わせるのが<マイ・ウェイ>やイーグルスの<ホテル・カリフォルニア>。聴き慣れたナンバーでさえ、まったくもって違った曲として生まれ変えさせてしまう驚き120%の再生技術。

 極めつけは池波正太郎著のTV人気時代劇「鬼平犯科帳」のエンディングテーマに使われた<インスピレイション>。実のこと最後の3曲は日本盤のみのボーナス・トラックで、その最たるがこの曲。自国に至っては決して人気のある曲ではないのを不思議と思うは日本人であるがゆえなのだろうか。あの番組のワン・シーンとともに、あの日本の四季の移ろいを漂わせたエンドロールにはピッタリと嵌り、感涙すら浮かべる始末である。兎にも角にも、彼らの演奏技術の高さを今一度耳にしてもらいたいと願うばかりだ。

-NO.622-


★琉球茶房 あしびうなぁ★

 沖縄はどこに行ってもオリオンビール。無くてもオリオンビール。黙ってオリオンビールを飲むのだ。沖縄に向かう往きの機内でも、車移動でなきゃオリオンビールで気分を盛り上げる。中部国際空港を発ってすぐ、紀伊半島上空ではすでに沖縄なのである。首里城を堪能したらすぐそばにある風情のある旧御殿で、お庭を眺めながらのランチでもいかが。沖縄そばやちゃんぷる~にはやっぱしオリオンビールだわ。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-亜☆  僕の場合、深く心に残っている歌ってなると断然℃Mソングではないかと。そんなちょっとしたフレーズは記憶の片隅でなく、記憶の大半を占めているものばかりで、まさにCMソングに勝るものはなしといったところだ。時と場所をわきまえず不意について出てきたり、知らずのうちにTVと一緒に口ずさんだりするのもやっぱりCMソング。時として脳はもちろんのこと、中枢神経から全身に至る毛細血管までが一つのCMソングにひと度洗脳されてしまうと、もうそのフレーズしか出てこなくなってしまい、やがて人間形成までもがどうにかなってしまう恐れがある。CMソングって怖~いのだ。

 今でこそアーティストの持ち歌がCMソングに使われ、フレーズというより立派な歌として存在している。企業が既成の曲を選ぶ時代、CMも歌手も持ちつ持たれつのいい関係なのだ。以前はCM専用の歌というか、短くは15秒、長くても30秒枠の中でいかに人の心を掴むフレーズを生み出すかだった。例えばトヨタ・カローラなら ♪ちょっとうれしい~ カロ~オ~ラ~ や、 ♪あなたとコンビニ ファミリマート ♪中村さん家もマックロード に、 ♪新三共胃腸薬 顆粒~ なんてものは歌というよりフレーズだよね。

 ということでCMソングのスペシャリストとでもいうべきお方がいらっしゃいました。寺内貫太郎こと小林亜星さんと難波のモーツァルトことキダ・タロー氏。僕にとってお二人ともバッハ、モーツァルトに肩を並べる素晴らしい作曲家です。関西の方はわりとキダ・タロー氏の作品に馴染みがあるので心配要らないと思いますが、探偵ナイトスクープの顧問の肩書きしか知らないお方のために少しご紹介しておきましょう! 放送番組のテーマで有名なのが「プロポーズ大作戦」「2時のワイドショー」「ABCヤングリクエスト」などで、TVCMでは ♪オーマイカラー アサヒペン マイホーム アサヒペン マイドリーム アサヒペン 家庭塗料はアサヒペン! の「アサヒペン」や、「有馬兵衛向陽閣」「小山ゆうえんち」「いづもや」「日本海みそ」に学校校歌など幅広い。ただ関西色はどうしても抜けないね(笑)

 と、ここまで引っ張って紹介するのは小林亜星さんの『小林亜星CMソング・アンソロジー』です。両者甲乙つけ難いが、僅差(腹の差)の勝負で亜星さんにしました。さてこのCDには何と62曲も収録されています。とはいってもCMソングですから1曲数秒のものもあります。このCDに惚れたのはスリーグレイセスの歌う<積水ハウスの唄> ♪大きく膨らむ ゆめ ゆめ ゆめ 輝く朝の窓 ひかり ひかり ひかり・・・ が好きだからです。とにかくこのメロディ好きなんですよ。スリーグレイセスといえば乙女三人組(かしまし娘とちゃいますよ)で、人気アニメ主題歌<魔法使いサリー>を歌っていたのも彼女たちです。ほらもうアノ美声が聴こえてきたでしょ。この他に亜星メロディとして個人的CMソング金字塔的なものとして次の7つは絶対に外せないのです。

 以前このブログでもちょい書きした<サントリー・オールド(人類みな兄弟)>は、サイラズ・モズレーが歌う ♪ロンドゥン ビラン シュビラデン・・・ ウヰスキー、放送時間帯、そしてこの怪しげな歌詞に大人の世界を感じ取るまだ小学生の僕でした。

 ♪ブルーダイヤ ブルーダ~イヤ~ 金銀パール プレゼント の<ブルー・ダイヤ>も名メロディ。後に、「うれしい白です ブルーダイヤ~」のフレーズも加わり最強と化した。初出はシンガーズ・スリー、つづいて御本人亜星さんが優しくふくよかな低音で歌うこととなる。亜星さんは歌手としてもなかなかの力量で、マルハの缶詰やパッとサイデリアなどはまだ記憶に新しい。

 お登紀さん(加藤登紀子)歌う<酒は大関こころいき>には参ったなぁ。♪白い花なら 百合の花 人は情けと男だて 恋をするなら命がけ・・・ これ聴くと演歌というかつくづく日本人なんだぁと気づかされる名曲。最近リバイバルCMで流れているが、やはりたゆたうと歌うお登紀さんには適わない。この曲五番まであって、聴いているうちなんだかお酒でも呑みたくなるのはCMソングたる所以なのかな。

五番とくりゃ六番まであるのがハニーナイツ歌う<ふりむかないで>。元祖ご当地ソングとも言え、エメロン・シャンプーのCMで流れた。ご当地に合わせいくつかのバージョンが撮られ、そのたび長~い黒髪のお姉さんが振り向くアノCM、小学生の僕にはインパクト充分だった。このあとコーラなどの清涼飲料系で、商品と曲と映像とが三位一体となったCMがぞくぞくと出てくることとなる。

 正式な曲名は<日立の樹>、これだけでも大抵の人は分かるだろう。サブ・タイトルは<この木なんの木>。テレビではあの大きな樹がクローズ・アップされ、ハワイに行くとちょっとした観光名所となった。実はTV放映された日立も樹は全部で4本あるの知ってましたか? 一番有名なのがハワイ・オワフ島にあるモンキーポッド、その他ハワイ島のマンゴー、シンガポールのバニヤンツリーにロスアンゼルスにあるカリフォルニアオークが使われていました。爽やかさしか出てこないこの曲にあって、アコースティック・ギターのイントロとヒデタ木、朝コータローにシンガーズ・スリーたちによる歌声は、さまざまに去来するアノ絵コノ絵を記憶の中から取り出してくれる。

 ♪ほ~ら チェルシーぃ もうひとつチェルシー の<明治チェルシーの歌>は、僕らの世代なら男女混成4人組サーカスの均整のとれたハーモニーで印象深いハズ。もっとオールド・ファンなら、シモンズやガロ、ペドロ&カプリシャスに始まって総勢21名で歌い継がれてきた。とんでもないことに、その21名で綴られた「明治チェルシーの唄」というCDアルバムまで出ているというから驚きだ。デューク・エイセス歌う<モクセイの花>、いわゆる「日生のおばちゃん自転車で・・・」も押えておきたい曲だ。70、80年代、亜星メロディってのは日本中のどこに居ても耳にしない日がなかったほど。

-NO.621-


★空き缶プレス★

 どうこの空き缶たち、ものの見事に潰されてしまっているね。中にはお馴染みの銘柄もチラホラ。或る日、自転車でウロウロしてたら歩道にボ~ンと置いてあったもの。空き缶回収のオジサン達、こんなのさすがに持って行かないのだろうね。なかなか興味そそる作品とでも言っておきましょう。

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-freddie redd  今年1月14日に亡くなられた細川俊之といえば、僕の場合FM東京(TOKYO FM)にて16年半に渡って放送された「ワールド・オブ・エレガンス」が真っ先に浮かぶ。緩やかな渋い語りと、何といってもあのテーマ曲が耳について離れない。女性のMCで「グランドファッションのワールドがお贈りします」の後に渋~く入ってくるのだ。あのテーマというのは“愛の世界”、初代はジャン・ミッシェル・カラディックによるもので、以降レイモン・ルフェーブルやピエール・ポルト、服部克久によるオーケストラ物となった。

 大学に通っていたころの記憶に組み込まれた臭覚がハッキリと覚えていた。イントロもさることながらサビでの ♪ルルル ワ~ルド ワ~ルド の節が、さながら独居坊じみた若い男の汗臭~く、尚も多種多様の匂いが充満したアパートに居ながら甘美な世界に誘ってくれたのは紛れもなくそれだった。月に一度のルネ・バンダール・ワタナベによる星座占いでさえ、小雨降るパリ、ヴァンドーム広場から少し中ほどに入った小路で占ってもらっているような錯覚に陥ったのも懐かしい。

 ところで急にそれを思い出したのも、ジャズ・ピアニストのフレディ・レッドがパリで録音した『Under Paris Skies』の<Diane I Love You>を聴いたからだ。何がどうのこうのでなく、ふと浮かんできただけ。僅か1、2小節でその曲の99%を形作ってしまうのは結構あるが、アルバム全体の99%ととなるとコレしかない。ジャズ興隆期における1960年代前後にして、このような硬質の響きを放ったのはソニー・クラークやバド・パウエルが程近い気がする。録音は1971年、とくれば、前年「人類の進歩と調和」のテーマで開催された日本万国博覧会、日本の世の中が古き良き時代の欧米文化を摂取することと決別し、先進的欧米文化を積極的に取り入れたことはジャズそのものも変わってしまったような気がする。

 <Bleeker Street Blues>はR&Bの経歴がモノを言うガッツある演奏だ。いつもなら出て来いとばかりにベースやドラムに叱咤激励するものも、ここでは控えひかえと申しつけるのである。ディディエ・ラヴァレ(b)、ディディエ・カルリエ(ds)、よくぞ脇役に徹してくれたと褒美の一つでもと思うのだが、僕の知る限りこの一枚でしかお目にかかれなかったと記憶する。また直向きな<You>ではベースとのデュオに何となく切ない気持ちになり、余計ディディエ・ラヴァレよ何処へと探し回ったものです。

 フレディ・レッドの諸作は少なく、サイドメンとしての客演も少ない。お宝的発掘モノもなかなか出てこないのが現状。しかも全曲彼のオリジナルとくれば、背のタイトルを無数の模様のように並べてしまわないで、堂々とブルー・マリーヌ(フランスの伝統色で製造国によってクラン・ブルーもあり)のジャケットを表に向け家宝にして奉られることを願う。何度も聴くうち、この部屋はブルー・マリーヌの香りがプンプンしだした。
-NO.620-


★ティン・シーリング★

 今年も3月にジャパン・ショップなる店舗関連の展示会が開かれた。その一角に【ザ・トゥルー】のブースで一際輝いて見えたのがこのティン・シーリング、ブリキ製パネルだ。19世紀後半、第二次産業革命による技術革新がもたらした産物。近年、住宅や店舗装飾に使われ、不燃材でもあるため見直されています。どう、見てください、綺麗でしょ。あなたのお部屋も王室のようになりますよ(笑)