息子と一緒にお出かけした日のこと
出がけ先で
見知らぬ番号から着信がありました。
直接電話には出ず
番号を検索にかけます。
発信元は、
『バスの営業所』でした。
無表情に白い目で尋ねてみる。
P「Suicaある?」
D「あるよ」
P「カバンの中みて」
D「あ.......
(ナイ)」
息子のパスケースに
親の携帯番号を記してあります。
それをみてわざわざ
連絡くださったのでしょう。
すぐに掛け直すと
予想通りの事態となっていて
期日までに取りにきてください
と言われました。
リュックの外ポケットに入れていたけれど
ポケットのファスナーを閉めずに
開けっぱなしにしたままだったので
落ちてしまったのだという。
遺失物を預かっていただける期間は
電話を受けた日から
3日間?くらいだったと思います。
さぁ〜どうする?
小学6年生.....
自分で引き取りに行くとしましょう。
身分証として保険証を持ち、
バス営業所の場所を口頭で伝え
息子はひとりで出かけ、
無事に任務達成して帰ってきました。
送り出したあとの
己の中のザワつきったらない。
小学生ではまだ早かったかな...
ひとりで行かせるべきではなかったかな
落し物引き取りは、
親同伴でないと引き渡ししてくれないかな
事故にあわず、誰かに拐われず
無事に...無事に
帰ってこられるかな...ナドナド
よからぬ思考がやってきては消え
やってきては消える。
ちーちゃいチーちゃいココロの旅。
まぁ〜旅と言ったら大げさですけど
わたしにとっては
大きな大きな体験となりました。
息子にとっては
どうだかわかりませんけどね。
これが7月上旬のことでした。
(着信履歴で確認)
夏休みも終わり、
学校が始まった矢先、
息子用の家のカギが
ないことに気づきました。
再度、
無表情に真っ白い目で尋ねてみる。
すると、
な、な、なんと!!!
2週間以上前に
失くしてしまったのだという。
パスケース同様、
リュックの外ポケットに入れていて
ファスナーを開けたまま
走り回って失くしたそうだ。
2週間.....
よくぞここまで
いけしゃあしゃあと黙っておったな。
よくぞここまで
お茶の子さいさい顔で
あっけらかんにもほどがある態度で
2週間も堂々と暮らしてこれたな。
P「いまからカギの絵描いて。
その絵を持って交番行ってきて...
全力ダッシュで。」
小学6年生
遺失届なんて出していないだろうから
即、行動してもらう。
カギと
カギにつけているアクセサリーを
絵に描く。
そして、
落としただろう日にち
落としただろう場所を
警察官に伝える。
親の携帯番号をメモして
持たせました。
必ず名前、住所を
尋ねられるだろうが、
「住所は言わなくてよい」
そう言って送り出しました。
なぜかというと、
遺失物が『家のカギ』なので
警察だろうと
家の住所は知られたくない
そう思いました。
息子にもそう伝えました。
ですがやはり、
しつこいくらいに
『住所!!住所!!住所!!』
言われたのだそうです。
息子がヒクくらいに。
住所がわからないと受付できない。
改めて
お母さんと一緒にきてください
と帰されたそう。
最近、交番の警察官が
男性から女性警官になったので
もしかしたら
融通が利かない系かもしれない
と思っていたモンだから
まんまとその通りになったというか
なんていうか。
(見た目判断のただの思い込みです)
「お母さんと一緒じゃないと受付ない」
と言い切ったらしいが
住所メモを持たせ
再度、息子ひとりで参上したところ、
その大事な大事な『住所欄』に
住所を埋めることができ、
マニュアル通りに書類が完成したため
遺失届は無事に受理されたのでした。
2週間も放置していたけれど、
きっとカギは届けられているはずで
これから土日を挟むので
週が明けたら警察から連絡が
来るだろうと思っていたら
めでたく
見知らぬ着信履歴が残っていて
番号の末尾が『0110』
一応検索してからかけ直しました。
(地域によって警察の末尾は異なる)
ここから遺失物担当者との
長い長い無駄なやりとりが始まるのですが
無事に家のカギは戻ってまいりました。
息子曰く、
拾ってくださったかたは
『謝礼は求めない』とのことだそうです。
親切に届けていただいた方、
本当に本当にありがとうございます!!!
遺失物担当の方は、
お声からしてお若い女性でした。
な、なんと!!!
25分も通話していたんですよ。
ラブラブの恋人同士じゃあるまいし、
なに25分も長電話してんだよっ!
...ってな勢い。
ひとつひとつの案件につき
いちいち、
『少々お待ちください』と
上の指示を仰ぎにゆくので
しばらくズーーっと
保留音を聞かされているんですね。
『少々お待ちください』が、
これ大げさでもなんでもなく、
10回以上もあったので、
最後の方は
彼女も保留音に切り替えるのが
メンドウになったのか、
電話越しに『上のもの』とのやりとりが
丸聞こえだったというね。
交番に遺失届を出す際、
カギの情報を事細かく正確に書いて
提出したのですよ。(息子が)
カギの銀色部分に刻印されている
長々としたカギ番号も記したはずが
再度番号を尋ねられたのです。
細っかい!!ち〜ーちゃい文字!!
老眼にはきつい。
マジで泣きそう。
無事に泣いたよ。
しかもわたしの目は、
『夜目』が利く系というか
夜目寄りなので、
昼間は余計に文字が見えづらい。
必死な思いをして番号を伝えましたが
交番から情報いってないの???
うん....知らないって言ってた。
息子が描いた迫真の作品は、
警察署に届いておらず、
むだムダ無駄になってしまったのでした。
番号が一致したのが決め手となって
当事者だと認めてもらえたのですが
引き取りは、
今日の16時30分まで、という。
おいおいおーい!
あと2時間しかないので
2日ほど延長してほしいとお願いする。
そして、
引き取りには『合鍵』が必要
というので、
子どもに合鍵を持たせて
引き取りに行かせられないので
番号が一致していることで
ご容赦いただけないだろうか、
とお願いする。
すると、
「お子様は小学生ですか?」
と初めて聞いたよ...ばりのテンションで
びっくり驚かれて
「少々お待ちください」と
小学生がひとりで引き取りに来ても
いいものかどうか、
数人であれこれ随分長く話しあっていたよ。
遺失届の意味.......。
(届けを出したのは小学生の息子です。
住所住所!!と叫ぶ意味...よ。
情報の共有の意味よ。いま令和よ。)
なにこの時間.....これナニ時間?
って呆れ笑いしていたワテだよ。
結局、
すべて了承いただけたのですけどね。
警察署まで一緒に行き、
母は外で待機。
保険証持参して息子ひとりで
カギを受け取りに行きました。
【大切なものを失くしたトキ】
この流れを体験したので、
段取りは刻み込まれたことだろう。
まだスマホを持たせていないので
警察との通話やりとりは未経験になるが
息子なら問題なくこなせるだろう。
『大切なものを失くさない』
....のが1番ですがね。
過去にもパスケース失くしていました。
息子小学2年生か??
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公務員....
『上のもの』の号令は絶対!!
....なのはわかる。
わかるけれども
それってロボットっぽい。
言うことは絶対にきく。
言われたことを正解に完璧に
言う通りに出来るならロボットでイイ。
AIに任せるがイイ。
人間の意味...ヒトの意味よ..
そんなことを
深く深淵すぎる程に感じた日。
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それにしても、
『パスケース』にしろ『家の鍵』にしろ
彼にとっては、
そこまで『大切なモノ』としての
レベルに達していないような気がする。
彼の態度からは、
それが全く感じられない。
もしかしたら、
スマホを持つようになったトキに
スマホを失くしたとしても
いまと同じようなテンションで
あっけらかん顔して余裕ブッこいて
暮らしているような気もする。
いや、そんなこともないか。
Switchを失くしたら
必死で探すだろう。
悲壮感を全面に漂わせているかもしれない。
まぁ〜よい。
今回の件は親としても
イイ体験をさせてもらいました。
己の中の動きを視ているのが
非常にオモシロかったです。
この後もナニやら続くのですが、
それはまた別の機会に。
今日は以上です。
ありがとうございました。
★親子で毎日食しているアルカリ性食品★
