今年3月に活動を終了した、私の所属ユニット「Sky Blue」(以下SB)ですが、
かなり昔に制作していた未発表曲が公開されました。
「遠い夏、大地蹴って」
作詞、作曲、編曲は全て龍徹さんです。
誰にもある青春時代を思い出すような曲で、SBの隠れた…というか、隠されていた名曲だと私は思っています
詞はもしかすると私はSBの曲の中で一番好きかもしれません。
よくこんな素晴らしい詞を考えられるなぁと…
毎曲そうなんですが、龍徹さんの詞作りの才能って本当に素晴らしくて、彼の詞を私の声で表現させてもらえる事は、SBをやっていた中での私の誇りの一つとなっています。
そんな素敵な曲が長い間未発表のままだったのは何故かというと、
今年3月、ラストソングを発表した際に書いた記事の内容に繋がっていきます。
この時に書いた事と「遠い夏、大地蹴って」は、実はとても深い関わりがあります。
今書いているこの記事は「後悔している事」という投稿ネタで書かせてもらっています。
「遠い夏〜」に纏わるエピソードは、まさに私が後悔を背負ったまま9年もの時間を過ごしここまで来ることとなった、大きな出来事となります。
上記記事を読んでいなくてもある程度わかるようには書きます
この「遠い夏〜」が未発表となってしまっていた原因が、上記記事の中に書かれている過去の私の卑劣な行動でした。
あの出来事がなかったら、「遠い夏〜」はおそらく2014年にSBの新曲として発表されていたはずでした。
私は当時この曲の制作中に、作曲者の龍徹さんを傷つける醜い行為をしてしまいました。
それは単なる私のつまらない拘りで、何の意味も持たない上に人として最低な行動でした。
ざっくり言うと、音作りに対する意見の不一致から、私が一方的に暴走していった形です。
曲を出せなかった事ではなくて、龍徹さんが心を込めて作った曲を、そして音作りに対する真摯な思いを踏みにじり壊してしまった事が私の中で一番大きな後悔となっていて、実は何年もの間ずっと悩んでいた事でした。
誰かに話して解決するような事でもないし、もう本当に自分の中だけで、ひたすら悩み続け自分を責め続けて、ここまで来ました。
龍徹さんに謝罪をし和解した後でさえ、私はずっと自分を許す事は出来ず、後悔に苦しんでいました。
龍徹さんの思いを台無しにしてしまった事、
私自身も大好きなこの素晴らしい曲を、自らのせいでお蔵入りにさせてしまった事、
そしてその出来事がきっかけとなり、最終的にSBそのものを壊してしまった事。
反省してもしてもしきれないし、あの時の自分を一生許す事はできないと、正直今でも思っています。心の奥底では…
今回公開された「遠い夏〜」の音源の制作には、実は私は一切携わっていません。
通常なら互いに意見を出し合って少しずつ形にしていきますが、今回私はボーカルを提出したのみです。
それは、私自身の希望でした。
もしまたこの曲を制作するなら、その時は私は一切の口出しをしない事、そして龍徹さんが過去にできなかった理想形の「遠い夏〜」を彼の手で是非作り上げてもらいたい、という事を伝えていました。
それはもしかすると龍徹さんへのお願いというよりは、どちらかというと、
「自分との約束」
だったのかもしれません。
SBのメンバーとしては本来なら制作に関わるべきなのですが、この曲に関しては、ボーカル提供以外の部分に関わる事を自分自身に厳しく禁じた、という感じでした。
逆に精一杯関わる事で償いとする道もあったかもしれませんが、今の私にその資格はないと強く思っていたし、龍徹さんが過去にやりたくてもやれなかった事を実現してもらう事が何よりの私の願いでした。
そうして完成したこの曲を聴かせてもらって、
私は自分自身を、これでようやく許してあげても良いのかな…と、少しずつですが考え始めています。
私が自分を許せるのは、
龍徹さんがあの時にできなかった、理想の「遠い夏〜」をいつか完成させた時
何年もそう思い続けてここまで来ましたので…
複雑な思いがないと言ったら嘘にはなりますが、そもそもが本当に大好きな曲なので、長い時を越えてこうしてついに世に出た事それ自体については、素直に心から嬉しく思っています。
2人で作り上げたもの
とは完全には言えないのかもしれません。
というか、言ってはいけないと自分では思っています。
そんなふうに私が思う事を、龍徹さんは望まないって事も理解はしているのですが。
ブランクや年のせいにするのはただの言い訳になってしまいますが、ボーカルの技術も正直酷すぎるものだと思います…
今回のボーカルは、昨年ラストソングの制作をしていた時期に録ったものでした。
今より若く、音楽活動を積極的にやっていたあの当時にちゃんと歌えていたらどんなによかったかと…
そこも龍徹さんには申し訳ない点となってしまいました
ですが、私はこれがこの曲のSBとしての正式な完成形であると思っています
過去にも何テイクか作ってはいるし、そっちの方がボーカルの質も全然マシではあるのですが……そうだとしても。
馬鹿な私が踏みにじり壊してしまったあの時の思いを、もう一度復活させて、手間をかけて、彼がまた再構築してくれたものですから。
龍徹さんはとても優しく、当時の事については何も思っていないと話してくれます。
例え本当にそうだとしても、私がしてしまった事は人として許せる行為ではありません。
何故あんな事をしてしまったのかと9年間本当にずっと、誰に話すわけでもなく心の中で後悔して悩み続けて…
この曲の事を、好きだと言う資格すら私にはもうないと、ずっと思い続けてきました。
そんな自分とも、いよいよお別れが出来るのかな…
お別れをしても良いのかな。
と、今は思い始めている所です。
思いやりを持って
なんて事をいつかの記事で書いたような記憶がありますが、そんな事を言える立場ではなかったなと思います。
自分なりに誠意を持って真面目に生きているつもりでも、全然できていない未熟者です。
完璧な人間なんていないので、仕方ないのかもしれませんが…
仕方ないで済ませられるレベルを越える出来事だったから9年間も悩んでいたんですけど
私みたいにならないで、
って世の中の人に言いたいです😅
自分の意見を言う事は大切だけれど、相手の思いを聞き受け止める心がなければ、ただの自己主張になってしまいます。
当たり前の事なんですけどね…
これだけは譲れない!とするものについても、少しだけ見方や角度を変えてみる事も時には大切かもしれないです。
自分の信念を貫く事は、とても素晴らしい事だし大切だと私も思うのですが、大前提として、何をするにも相手の言葉を傾聴する姿勢は何より一番大事。
どちらか一方ではなく、お互いにその心を持つ事が出来たなら、きっと良い方向に進んでいく事と思います。
この記事を読んで下さっている方への言葉というよりは、自戒の方が強いかな…😅
私にとって色々な思いが渦巻く「遠い夏〜」ではありますが、SBの1、2を争う名曲である事には間違いありません(※個人の意見です)
9年という長い時間を越えて発表される事となった大切なこの曲を、1人でも多くの方にお聴き頂けたらとても嬉しいです