「Winback episode 0」③ | ~ 嵐気に包まれて ~

~ 嵐気に包まれて ~

嵐さんのメンバーのお名前や雰囲気をお借りした読み物です。
腐的描写や暴力的シーンがあります。
気を付けてご訪問ください。
山、大宮、櫻葉、モデルズ、にのあい等、様々なCPのお話がありますので
お気に入りのCPでお楽しみください。

ニノさんのお誕生日企画の番外編です。

本編を読んでなくても全く問題ありませんが、よろしければこちらからどうぞ。

最初のお話はこちら ⇒ 「Winback 1」

 

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「誰だ!? てめぇはっ!」

 

胴元が恫喝する。

 

「櫻井といいます。」

 

「名前なんぞ聞いちゃいねぇ!」

 

「えっ? でも・」

 

「なんでまたガキが混ざってんだって言ってんだよ。

 おいっ、今日はどうなってんだっ?」

 

「あ、兄貴。 あいつ、松兄が連れてきた学生ですよ。」

 

「なに? 松岡が?

 なんで学生なんか。」

 

「よくわかんないっすけど、勉強させてやってくれって。」

 

「べんきょぉだと~? ヤクザ、舐めてんのかっ!?」

 

ボカっと下っ端の頭を叩く。

 

「いてぇよ、兄貴」

 

「松岡の野郎・・・どうもあいつは気にくわねぇ。

 親父のお気に入りだかなんだか知らねぇが、でかい顔しやがって。」

 

「でも次期若頭候補ですぜ。

 あまり波風立てない方がいいんじゃ・」

 

「うるせぇっ!」

 

忌々しそうに吐き捨てた胴元が、櫻井の前にずいっと歩み寄る。

 

 

「で、その学生さんがなんか文句あんのか。」

 

「文句なんてとんでもない。」

 

まだ上げたままだった片手を、顔の前でヒラヒラと振る。

 

「じゃあなんだっ!」

 

小ばかにしたようにも見える態度に胴元の眦が吊り上がる。

 

 

「その子、僕に譲っていただけませんか?」

 

「はぁっ!? てめぇ、ふざけてんのか?」

 

「いえいえ、ふざけてなんてません。

 もちろんタダでとは言いません。

 おいくらなら譲っていただけますか?」

 

「このガキ~、舐めたことをっ!」

 

櫻井の胸ぐらを掴んだ胴元を、 

「まあ、待てや。」

盆を仕切っている采配が止める。

 

明らかにこの中で一番序列が高いはずなのに

先ほどから一言も発せずに事態を見守っていたのだ。

 

「兄ちゃん、あの子の知り合いか?」

 

「いえ、違います。」

 

「じゃあどうして助けようとする?」

 

「ん~・・それは・・他人事じゃないと言うか・・・。」

 

櫻井が困ったように人差し指で鼻を掻く。

 

「まあいい。お前の度胸に免じてチャンスをやろう。

 こいつを賭けての一発勝負。

 お前が買ったらこいつはお前の物だ。

 掛け金はそうだな・・・これでどうだ?」

と、5本の指を開いて示す。

 

「5百万ですか?」

 

「ははっ、ガキの遊びじゃねぇんだ。 5千万だよ。」

 

「5千万・・・。」

 

「どうだ? やるか?」

 

「それで・・僕が負けたらどうなるんですか?」

 

「5千万分、お前もこいつと一緒に働いてもらう。」

 

采配が片手で札を繰りながらニヤリと笑う。

順番を入れ替えるたびにパシッ、パシッと乾いた音が鳴るが、

手の中にすっぽりと収まった札の動きは全く見えない。

おそらく札師としてかなりの経験があるのだろう。

 

「・・・。」

 

唇をつまんで考え込んだ櫻井を

「どうした? 兄ちゃん。」

「もちろんやるよなぁ?」

「ここで降りたら男じゃねぇわ。」

男達が口々にあおり立てる。

 

「・・・わかりました。

 その勝負、受けて立ちましょう。」

 

あっさりと頷いた櫻井に、

「えっ? だめだってそんなの・」

二宮の顔からさらに血の気が引いていく。

 

≪つづく≫

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松兄、登場! 実際には出てきませんが櫻井と知り合いです。

「夜会」で翔さんが、ずっとひっついて歩いてた言ってましたね。

すごく頼りになる兄貴なんだろうな~。

 

「魔王」の大野さん、カッコ良かった~。(*´艸`*)

「truth」も大好き! 実はこの曲で初めて嵐さんに興味を持ったんですよね。

それまでは普通のアイドルグループだと思ってたから全くケアしてなかったの。

もっと早くから気づいていれば録画とかたくさん残せたのに~、残念。

 

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