ニノさんのお誕生日企画の番外編です。
本編を読んでなくても全く問題ありませんが、よろしければこちらからどうぞ。
最初のお話はこちら ⇒ 「Winback 1」
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バタンッ!
閉じられた扉を背に、狭い階段を上って陽の光の元へと出る。
すでに閉鎖されてからかなりの年月が経っているであろう廃工場。
1階部分は事務所として使っていたのか、
ガラス窓の向こうにデスクや椅子が残されているのが見える。
建物に沿って回り込むように歩き、傾いた看板がかかった正面玄関へと出ると、
ギ~・・・
すっかり錆びたスライド式の鉄製門扉をずらし、体を斜めにしてその隙間を通り抜ける。
道路に一歩出た途端、
「うぉ~っ! ビビった~っ!」
突然大声を上げた櫻井に、少し後ろを歩いていた二宮がビクッと足を止める。
所々に小さな畑が残る住宅街。
買い物帰りらしき人や犬の散歩をしている人、学校帰りの学生などが、
二人を盗み見るようにしながら通り過ぎていく。
「めっちゃ怖くなかった?」
それを気にする様子もなく、櫻井が首の後ろを揉むようにしながら二宮を振り返る。
「・・・。」
「あいつら、二言目には舐めてんのかとかふざけるなとか恫喝してくるしさ。」
「・・・。」
「しかもあんな強そうなヤツ相手に勝負しろなんて、
もうほんとにどうなることかと思ったよ。」
「・・・それはこっちのセリフ。」
「おっ、しゃべった。」
櫻井がちょっと嬉しそうに二宮の顔を覗き込む。
あの時・・・
「・・・わかりました。
その勝負、受けて立ちましょう。」
「えっ? だめだってそんなの・」
「って、カッコつけて言いたいところなんですけど、
僕は博打はからっきしダメなのでやめておきます。」
「はぁっ!?」
「な、なんだよ~。」
胴元側だけでなく張子側も一様に不満の声を漏らす。
「そりゃないだろ。」
「男なら勝負しろよっ!」
勝負事には目のない連中だ。
せっかくヒリヒリした大勝負が見られると思ったのに、肩透かしを食らって面白くないのだ。
「はははっ、賢明な判断だ。」
そんな不穏な空気を笑い飛ばしたのは当の采配だった。
「じゃあ、こいつのことは諦めるんだな?」
二宮の方へと顎をしゃくる。
「いいえ。」
「ん? どういうことだ?」
「さっきの話の流れだと、5千万円出せば譲っていただけるということですよね。」
「まあ、そういうことになるな。」
「送り先を教えて下さい。今、入金しますので。」
「なっ、お前、ふざけるなよっ!」
「おい、5千万だぞ。」
「わかってんのか?」
色めき立つ周囲の声をなだめるように片手を上げた櫻井がスマホを取り出す。
ピッ!
「今、入れました。」
「おい。 確かめろ。」
「へい・・・。
は、入ってます。5千万。」
「おーっ!」
どよめきがおこる。
「ではこれで手打ちということでよろしいですか?」
「ああ。いいだろう。」
「信じて・・いいんですよね。」
声が一段低くなる。
終始飄々とした態度だった櫻井が初めて見せる鋭い眼差し。
「俺を誰だと思ってるんだ?
男に二言はねぇよ。」
「すみません。 失礼をお許しください。」
にこりと笑った櫻井が深々と頭を下げる。
≪つづく≫
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はい。ということでお金で解決でした(笑)。
櫻井はかなり堅実に行動するタイプみたいです。
「ババ抜き」の予告映像。相葉さんが潤くんに抱きついてる。(*´艸`*)
自腹クレーンゲームも「重圧でニノ絶叫」とかなってるし、「二宮ん家」やら「相葉ヒロミ」やら、マトリョーシカも6月から始まっちゃうし、まあとにかく楽しみが一杯。
なんだけど、特番で2時間とか3時間のが多くて、久しぶりに「容量が少なくなってます」っていうメッセージが出た(笑)。
しばらく整理してなかったからな~。DVDに移さないと。