Winback 12 | ~ 嵐気に包まれて ~

~ 嵐気に包まれて ~

嵐さんのメンバーのお名前や雰囲気をお借りした読み物です。
腐的描写や暴力的シーンがあります。
気を付けてご訪問ください。
山、大宮、櫻葉、モデルズ、にのあい等、様々なCPのお話がありますので
お気に入りのCPでお楽しみください。

メンバーのお名前や雰囲気をお借りしたお話です。

最初のお話はこちら ⇒ 「Winback 1」

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「母からその話を聞いた後、祖父に会いに行ったんです。」

 

「アメリカから日本に? それはお母様も?」

 

「母はすでに入院していて動ける状況ではなかったので私だけ。」

 

「それでお祖父様には会えたのですか?」

 

「はい。その時祖父はすでに認知症を発症していて、私のことを母と間違えていたみたいです。

 結婚を反対したことを悔やんでいる、本当に申し訳なかったと
 私の手を取って涙を流しながら何度も謝っていました。

 せめてもの罪滅ぼしに宝物を贈りたいと。」

 

「宝物?」

 

「『春の詩』の事だったんだと思います。

 絵を描いた時の母との思い出を、まるで昨日のことのように話していました。

『秋の詩』と一緒にずっと大切にしてほしいと。」


「それでその時には絵は受け取らなかったんですか?」

 

「祖父が叔母に絵を持ってくるように言ったんですが、
 今すぐにはどこにあるかわからないので探して送ると言われました。

 でも全然送られてこなくて、その後何度も問い合わせたのですが、
 そんな絵は見つからなかったと言われてしまって。」

 

「それっきりということですか。」

 

「はい。」

 

「お祖父様の遺書には何か書かれていなかったのですか?」

 

「祖父の絵はすでに叔母夫婦が管理していたので、
 絵に関することは何も書かれていなかったそうです。」

 

叔母の香織は松尾画伯の絵を扱っていた美術商の男と結婚し、
手広く商売をしているのだという。

 

「弁護士にも相談したのですが、口約束だけではどうにもならないと
 取り合ってくれませんでした。」

 

たとえ絵が香織の元にあることが判明したとしても、
譲ると言われたというだけで所有権を主張するのには無理がある。

遺書に書かれていればまた違ったのだろうが、
松尾はそういうことには疎い人だったのだろう。

 

 

 

「やはり・・無理でしょうか。」

 

黙り込んだ二宮を見て、沙織が不安そうに声を落とす。

 

「お手元にある『秋の詩』の画像を見せていただくことはできますか?」

 

「これです。」

 

向けられたスマホの画面には、大きな帽子を被り湖畔にたたずむ女性が描かれた絵が映っていた。

背景の山も周りの木々も赤や黄色に色づき、足元にも落ち葉が敷き詰められている。

 

「ここは祖父がよく写生旅行に訪れた場所だそうです。

 母にとっても思い出深い景色だと聞きました。」

 

「結局、お母様はお祖父様とは一度も会えなかったんですね。」

 

「はい。私から話を聞いた母は祖父と和解しなかったことをとても悔やんでいました。

 『春の詩』のこともずっと見たいと言っていて・・・。

 なんとか母の墓前に二つの絵を揃えてあげたいのです。」

 

まるで祈るように両手を組み必死に訴えかけてくる。

 

「・・・お話はわかりました。

 少しこちらでも調べさせていただいて改めてお返事させていただきます。」

 

「本当ですか? ありがとうございます!」

≪つづく≫

 

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「夜会」の櫻井翔切り抜きドン、楽しかった~。

メンバーの分も懐かしい映像がたくさん見られてすごくよかったですよね。

「ひみつの嵐ちゃん」とかまたやってくれないかな。
当時はあまり見てなくて、ほんとに惜しいことをしたと思います。

風磨君のアニキ至上主義がすごい。「地獄の底までついていきますから」(笑)

来週は斗真くんだから「魔王」とか出てくるよね。これも楽しみ~。

 

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