メンバーのお名前や雰囲気をお借りしたお話となっております。
BL的描写が含まれている場面があります。
苦手な方は入らないでください。
最初のお話はこちら
前回のお話はこちら
⇒ 「雨の訪問者 10」
「うそだ! 30過ぎてんの!?」
「絶対、見えない。」
「なあ。 俺とあんま変わんないじゃん。」
相葉君と顔を見合わせる。
三人で鍋を囲みながら酒を飲んで、だいぶ打ち解けた感じになってきた。
「20代前半だと思ってたよ。」
「はあ。 まあよく言われます。」
「で、何やってる人なの?
サラリーマンって感じじゃないよね?」
「ええ。 主に作曲を。」
「えぇ!? 作曲?」
「って言っても、ゲームのBGMとかを作ってるんです。」
「テレビゲームとかのってこと?」
「ええ。 元々ゲームが好きだったんですが、ギターとか音楽もやってて
趣味が高じてって感じですかね。」
「へ~。 今まで作った曲で俺達でも知ってそうなのってある?」
「ええ。 それとかそうですよ。」
二宮が指さしたのは、まだ整理途中で
キャビネの前に山積みにしてあったテレビゲームの一つだった。
シリーズものになってる人気のRPGだ。
「え~、これ?
超人気シリーズじゃん。」
「すごい。」
「そうだ、相葉君、ゲームとかやってなかったの?」
「え? どうだろ。」
「ちょっと見てみたら? なんか思い出すかもよ。」
早速、立ち上げてみる。
このゲームをやるのは、俺自身もすごく久しぶりだ。
新しいゲームをスタートさせ、三人でそれぞれキャラを決める。
「ニノ? それ、ニックネーム?」
「あ、ええ。 普段もそう呼ばれることが多いので。」
「そっか。 俺はそのままでいいや。 ショウっと。
相葉君は?」
「えっと・・・。」
「マサキにしとけば? だんだん馴染んでくるかもよ。」
「あ、じゃあ。それで。」
少しゲームが進むと、過去の回想シーンで切ない音楽が流れてくる。
「あ・・、この音楽、聞き覚えがあるかも。」
相葉君が目を閉じてじっと聞き入る。
やっぱり音楽とかの方が覚えてるんだな。
「うん。 俺もこのシーンの曲、好きだな。」
「ほんとですか? それは俺も自信作なんですよ。」
「翔さん、そこは炎系の攻撃でしょう。
相手の特性に合わせてどーすんですか。」
「え~~~? 俺のせいか?
だいたいマサキが先に回復させとかなかったからいけないんだろ?」
「ええっ!? オレ?
だって普通はそれだけ体力あったらいけるでしょう。」
食って飲んで、久しぶりのゲームに大いに盛り上がった。
ニノはさすがに攻略法だけじゃなくて、隠れアイテムとかにも詳しく、
効率的にゲームを進めていく。
「え? そんなもん、あったの?」
「うそだ~! それはずるいだろ。」
「気付かない方が間抜けなんです。」
可愛い顔に似合わず、わりと辛らつだ。
「いや~、だってさ、そんな所、普通は入らないから。」
「さっき、鍛冶屋のお爺さんが呟いてたじゃないですか。」
「・・・そうだったか?」
「さあ・・・。」
「って、どっちにしろ、その武器、ずっこいよ。
俺なんてそれ買うために金貯めるの、すっげぇ大変だったんだからな。」
なんて大騒ぎしながら楽しんだ。
なんだか学生時代にもどったみたいだった。
騒いで喉も乾いて飲みすぎたのか、俺はすっかり酔っぱらって、
そのままソファに横になってしまった。
「ちょっと、そのまま寝ないでくださいね。
俺はベッドまで運べませんよ。」
ニノに揺り起こされて渋々ベッドまで歩く。
「目覚まし、かけなくて大丈夫ですか?」
「ん~?」
促されて目覚ましをセットし、ベッドに倒れ込んだ。
あ・・、マサキ、大丈夫かな?
ぼんやりと思ったが、ニノがいるし、心配ないか。
なんか安心してそのまま眠ってしまった。
≪つづく≫
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ビールのCM、どのバージョンもいいですね。
一人だけ正解で、「だめだよみんな、ねぇ。」って嬉しそうにリーダーに自慢するニノさん。
香りを嗅ぐのにグラスを回して「いや、向き関係ねぇから。」って潤君に突っ込まれる相葉さん。
猫を抱えて「にゃ!」っておどける翔さん。
ビンから直接匂いを嗅ごうとする相葉さんも可愛かった。
一人でビールをおいしそうに飲んでる大野さんを、翔さんとニノさんがじぃっと見つめちゃって。
それにしても大野さんの服、ちょっと上下の組み合わせが悪いよね。
下がチェックで上が柄物ってねぇ。
途中で答えをグイッと曲げる相葉さんに「きったねぇわ緑!」って突っ込みを入れるニノさん。
その時もだけど相葉さん、すごく笑ってて最後、寝転がってましたね。
潤くんの「も一回やりてぇ。」に、一人、「ねるぅ~」って可愛く言う翔さん。
グラスの匂いを嗅ぎながら翔さんが優しい視線を送ってる先は、相葉さんかな。
もうほんとに、ずうっと見ていたい。