誕生日を迎えて、1つ年をとりました。
私、39歳でがんになってから、ずっと死の恐怖を感じてきました。
自分は死んでしまうのか、死ぬとどうなるのか、死ぬまでに苦しむのか、痛いのか・・・
そんな死の恐怖は常に私のそばにありました。
ところが、50歳を越え、子どもたちの手が離れたころから、死の恐怖とは別の、老いの恐怖を漠然と感じるようになってきたのです。
老いの恐怖とは、ズバリ病気とお金です。
健康面では、50歳を過ぎると、がんとは別の病気があらわれてきます。
高血圧、糖尿病、心臓や脳の病気などです。
健康診断で、いろいろな項目がひっかかるようになってきました。
実際、私は現在高血圧で毎日薬を飲んでいます。
物忘れもひどくなり、認知症ではと心配になることもあります。
もはや、私の敵はがんだけではなくなってきました。
金銭面での老いの恐怖は、老後は、年金だけではとても暮らしていけないということです。
ただでさえ、私はがん闘病で普通の人よりお金を使ってしまいました。
その上、こんなに長く生きるとは全く思っていなかったので、子どもたちとの思い出作りにいろいろ出かけたり、旅行したり、私が死んだあと子どもたちが困らないように、大きめのサイズの子どもたちの洋服を買いだめしたりと、結構お金を使ってきました。
長く生きられるかどうかなんてわからないのに、今我慢して将来の為にお金を貯めてもしかたがないと思っていました。 もちろん出来る範囲で貯金はしてきましたけれど、子どもたちの教育費に思ったよりお金がかかり、老後が心細い状態になってきてしまいました。
そのうえ、私がいつも老人ホームで見ていることも、私の老いの恐怖に拍車をかけます。
私の母は、現在老人ホームに入居しています。
こんな言い方失礼だとは思いますが、老人ホームに入所しているお年寄りが幸せそうにはみえないのです。 みんな健康ではありません。 体が不自由だったり、認知症だったり、一人では生活できない、自分で自分のことができない方ばかりです。
何をするにも人の手が必要な方が多いです。
私の母は、80代ですが、半身不随で、食事は何とか一人で食べられますが、歩けない、トイレに一人で行けない、着替えもできないという状態です。 認知症でもあります。 母も本当につらいと思います。
老人ホームに行くと、いくら長生きできても、こんな風には長生きしたくないなといつも思ってしまうのです。
老人ホームに入るのにもお金が必要です。 今は、家族だけで親の介護をするのは、難しい時代です。
子どもも働かなければならなかったり、子どものほうが病気だったり、なかなか家族で介護するのはたいへんです。
だから、老人ホームに入る方が増えていると思うのですが、安いと言われている特別養護老人ホームでも、月々10万円ぐらい、有料の老人ホームに至っては月々20万から50万円くらいかかります。
老後もお金次第ということですね。
健康に、裕福に老いるのが、一番だとは思いますが、なかなかそうなるのは難しいと思います。
若い時にがんになった私は、死の恐怖とともに生きてきました。
若い時は、老いの恐怖なんて考えたこともありませんでしたが、50代も半ばを過ぎると、いやおうなしに
身につまされるようになってきました。
年をとっってきたせいか、最近死の恐怖は少し薄れつつありますが、老いの恐怖を強く感じるようになってきました。
母のようにはなりたくありません。
人生っていろいろ不公平ですね。
最期まで健康な人、 裕福な人、その反対の人・・・。
生きるのって本当にたいへんです。
「若い時がんになったけれど、がんを克服した後は、元気で長生き」 できるといいですよね。