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滋賀県大津市瀬田の建部大社(たけべたいしゃ)をお参りして来ました
建部大社は、近江国一之宮(滋賀県で最も格が高いとされる神社)。地元民から観光客までさまざまな人々が参拝に訪れます。
このブログ記事では、
- 建部大社の御朱印
- アクセス・交通手段・駐車場
- 御祭神・御利益・歴史
- 参拝レポート&見どころ
について紹介します。
御朱印と授与時間(初穂料300円/直書き)
授与時間は8:00~17:00(公式インスタグラム プロフィールより)
授与場所は神門左側の社務所です。
時期によって限定御朱印も授与されているようです。
社務所では、御朱印帳も授与されていました。
アクセス・交通手段・駐車場
〒520-2132 滋賀県大津市神領1丁目16−1
電車の場合
- 京阪電車石山坂本線「唐橋前」駅から徒歩10分
- JR石山駅から徒歩30分
バスの場合
<近江バス>
JR石山駅南口
2番乗り場
神領団地線|瀬田駅ゆき「神領建部大社前」下車
野郷原線|松陽三丁目ゆき「神領建部大社前」下車
<帝産バス>
JR石山駅南口
3番乗り場
石山・龍谷大学線|龍谷大学ゆき「建部大社前」下車
石山・牧口線|牧口ゆき「建部大社前」下車
車の場合
名神高速道路をご利用の場合
- 大阪方面からお越しの方は、瀬田西ICより5分
- 名古屋方面からはお越しの方は、瀬田東ICより5分
本殿の御祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)/ご利益:開運・出世・必勝・厄除・災難除
古代の神話「古事記」「日本書紀」に登場する日本武尊(ヤマトタケルノミコト)は、4世紀ごろの景行天皇(けいこうてんのう)の皇子とされます。
神話によると、日本武尊は16歳のとき、天皇の命令で、大和政権に逆らっていた人々である南九州の熊襲(くまそ)を討伐しました。
その後、東国(東海・関東・東北)にも遠征しましたが、その帰り道で、滋賀・岐阜県境にある伊吹山の神に敗れてしまい…
日本武尊は32歳の若さで、伊勢の国(三重県)の能褒野(のぼの)で病死してしまいました。
御妃の1人である布多遅比売(フタジヒメ)は、箕作山(東近江市)に日本武尊を「建部大神」として祀り、これが建部大社の創建であると伝えられています。
その後675年に、近江の守護神として現在の場所(瀬田)に移されたとのことです。
大和政権の英雄とされた日本武尊は、開運・出世・必勝・厄除・災難除の神として信仰されています。
権殿の御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)/ご利益:縁結び・商売繁盛・家内安全・病気平癒・醸造
755年に、奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)から大己貴命(おおなむちのみこと)が分霊され、建部大社の権殿に祀られました。
大己貴命は、「大国主命(おおくにぬしのみこと)」「大黒さま」とも呼ばれ、因幡の白うさぎを助けた心優しい神様として知られています。
縁結び・商売繁盛・家内安全・病気平癒・医薬醸造の神として信仰されています。
お参りの仕方
建部大社のお参りの手順です。
- 手水舎にて手と口を清める
- 正面神門から神域へ進む
- 本殿前にて、二礼二拍手一礼の作法でお参りをする
出典:建部大社公式ウェブサイト「境内案内」
詳細な神社の参拝方法は、こちらが参考になります→【完全決定版】正しい神社のお参り作法
参拝レポート&見どころ
それでは、建部大社の参拝レポートです!
一の鳥居と参道
境内の南西側、県道16号線(大津信楽線)に面した鳥居です。この先に駐車場があり、車で入っていけます。
駐車場・駐輪場
一の鳥居から入って左側に駐車場・トイレがあります。こちらに自転車を停めさせていただきました。
※駐車場は、二の鳥居の東側にもう1ヶ所あります。
二の鳥居
参道を左折すると、しめ縄のかかった二の鳥居があります。
参道沿いに、御祭神・日本武尊の物語がパネル掲示されています。
神門
境内地と神域を分けているのが、この神門です。
手水舎
神門をくぐる前に、手水舎で手と口を浄めます。
近づいたら民謡調の音楽が流れ始めてビックリ
美しい花手水
そして、口をすすいだときに、お水のまろやかさに驚きました!
三本杉
神門をくぐると、拝殿の右側に御神木の三本杉が立っています。
この三本杉は、755年に大己貴命を権殿へと奉祀された際、一夜にして成長したと伝えられています。
この日は6月下旬だったので、拝殿前に茅の輪(ちのわ)が設けられていました。
6月30日に穢れを浄める「夏越の祓(なごしのはらえ)」という行事が行われ、茅の輪をくぐると災厄を除けることができると言われています。
拝殿
御祈祷が行われる拝殿。参拝客は拝殿の左側を通って、本殿へ行きます。
本殿・権殿
正面左側が日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀る本殿で、右側は大己貴命(おおなむちのみこと)を祀る権殿(ごんでん)です。
地震対策で、神社としては非常に珍しく、本殿・権殿の地下に免震装置が設置されているそうです。
摂社・末社
(左)日本武尊の妃・布多遅比売命を祀った藤宮神社 (右)日本武尊の子・稻依別命を祀った若宮神社
本殿を囲むように合計8つの摂社・末社があり、日本武尊の父母、妃と子、遠征にお供した家臣をお祀りしています。
本殿に向かって右側、手前から
- 末社・箭取神社(御祭神:石占横立 いしうらのよこたち、田子稻置 たごのいなき、乳近稻置 ちちかのいなき)=いずれも弟彦公の部下
- 末社・弓取神社(御祭神:弟彦公 おとひこのきみ)=日本武尊の九州遠征の副将
- 摂社・若宮神社(御祭神:稻依別命 いなよりわけのみこ)=日本武尊の子
- 摂社・藤宮神社(御祭神:布多遅比売命 ふたぢひめのみこと)=日本武尊の妃
本殿に向かって左側、手前から
- 末社・蔵人頭神社(御祭神:七掬脛命 ななつかはぎのみこと)=日本武尊の東征に従軍した食膳係
- 末社・行事神社(御祭神:吉備臣武彦 きびのおみたけひこ)=日本武尊の東征に従軍した重要な部下
- 摂社・大政所神社(御祭神:播摩稻日太郎媛 はりまのいなびのおおいらつめ)=日本武尊の母
- 摂社・聖宮神社(御祭神:大足彦忍代別命 おおたらしひこおしろわけのみこと)=景行天皇=日本武尊の父
小さいけれど美しく整えられた境内社です。
石灯籠(重要文化財)
文永七年庚午(1270年)と彫られている鎌倉時代の石灯籠。滋賀県最古の石灯籠として重要文化財に指定されています。
大野神社
建部大社が瀬田に移転してくる前、地域神として信仰されていた神社。
御祭神は草野姫命(かやのひめのみこと)で、縁結びの神と言われています。
大野神社の他にも、多くの境内社があります↓↓↓
- 稲荷神社(御祭神:稲倉魂命 うかのみたまのみこと)
- 八柱神社(御祭神:藤時平 合祀 融大臣、事代主命 ことしろぬしのみこと、市杵嶋姫命 いちきしまひめのみこと、素盞男命 すさのおのみこと、豊玉彦命 とよたまひこのみこと、櫛名多姫命 くしなだひめのみこと)
- 檜山神社(御祭神:伊邪那美命 いざなみのみこと 合祀 息長足姫命 おきながたらしひめのみこと、武内宿禰 たけしうちのすくね、住吉大神 すみよしのおおかみ、大山祇命 おおやまつみのみこと)
建部神社には、もともとの地域の神様から、のちに祀られるようになった神様まで、たくさんの神様が祀られているのですね。
願い石
この白い石を家に持ち帰って、願いごとを書いて朝夕願掛けをし、心願成就した後に建部神社にお返しすると、本殿にお供えして安泰祈願をしてくださるそうです(初穂料1,000円)
頼朝公の出世水
建部大社は多くの武士たちがお参りしており、あの源頼朝も、平治の乱に敗れて伊豆国に流される道中に立ち寄ったそうです。のちに源氏が再興したことから、出世開運の神社として有名になりました。
建部大社の御神水は、本殿奥の山林より湧き出ていて、現在は地下70mから直接ポンプで汲み上げているとのこと。
本当に美味しいお水で、わざわざ汲みに来る人が絶えないのもうなづけます。私も家の近くにあったら毎日汲みに行きたい
女神像(重要文化財)
建部大社には重要文化財の女神像があります。
9月8日から東京の三井記念美術館で開催されていた「近江路の神と仏名宝展」を終え、本日無事に女神さまがお戻りになられました。元旦の1月1日のみ宝物殿を開放します。自由にご覧いただくことが出来ますよ! pic.twitter.com/yQoPSGFW
— 建部大社/takebetaisha ⛩️【公式】 (@takebetaisha) December 4, 2012
「木造女神坐像(1体)」と「木造小女神坐像(2体)」。平安時代の作で、中央が日本武尊の御妃、両脇が御子であるとされています。
女神像が収められている宝物殿は、正月元旦のみ終日無料公開。その他の日は事前予約が必要です(拝観料200円)
問合せ先:077-545-0038(建部大社社務所)
本日は、建部大社についてご紹介しました
慌ただしい毎日の中で、時折の神社参拝。清めていただいた場所で手を合わせ、自分と向き合う時間はありがたく、大切だなと思っています。
建部大社は、由緒ある神社であると同時に、歴史や神事を学ぶことのできるミュージアムのような、充実した場所でした
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