自由に泳げた三葉虫
三葉虫は大部分が海底を歩く底生生活者だったと考えられています。
しかし一部水中を自由に泳げたと考えられている三葉虫もいます。
流線型の体と大きな眼をもつキクロピゲなどです。
キクロピゲの眼はとても大きく,
横から前方まで,頭部を取り囲むように発達しています。
広い視野をもつことで,
いち早く危険を察知できたと考えられています。
そのキクロピゲの眼がよくわかる化石を3点,アップしました。
T04とT05はダンゴムシのように体を丸めた
防御姿勢をとったもの。
特にT04はとてもきれいに丸まっています。
T06は複眼がとてもきれいに残ったもの。
レンズの1個1個までよく残っています。
3点とも,キクロピゲの発達した眼の様子がよくわかります。
特別価格情報:三葉虫ザカントイデス
今日から,三葉虫ザカントイデスT02を特別価格で販売します。
期間は3週間,12月5日(月)まで!
このザカントイデスT02では消化管自体は残っていませんが,
消化管の内容物が化石になって残っています。
消化管の内容物が残った化石は,なかなか見られません。
非常に珍しい品です。
アンモナイトの世界
今日はアンモナイトに関するお話を。
アンモナイトは平面らせん状に巻いた殻をもつ
軟体動物です。
(ふぉっしるのアンモナイトコーナーに
いろいろなアンモナイトがあります。)
殻の形を見ると巻貝のようにも見えますが,
イカやタコの仲間です。
アンモナイトの殻はいくつもの部屋に分かれています。

この部屋は「気室」と呼ばれています。
気室の内部はガスで満たされており,
浮力を生じさせていたと考えられています。
殻口から,殻の半周分から1周分までは区切りがなく,
ここに軟体部が入っていたと考えられています。
アンモナイトが成長するにつれて軟体部が前に移動し,
殻の中では新しい気室が作られていきました。
気室は「連室細管」という細い管でつながっています。
連室細管を使って,新しくできた気室内の海水を
排出していたと考えられています。
アンモナイトの殻の構造や成長の仕方はオウムガイに似ていますが,
実はアンモナイトとオウムガイの関係は遠いです。
このお話はまたあとで。
アンモナイトについては,これらの本がお勧めです↓

上の2冊はアンモナイトの構造や生態などについて詳しく書かれています。

世界中のいろいろなアンモナイトが載っています。