3Dプリンター用の簡易ヒートベッドの製作 | (た)のブログ

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構想と部品購入だけでずっと放置していた、3Dプリンターのヒーター(簡易的なヒートベッド)製作にやっと手を出しました。

 

私のプリンターは安価な入門機なので、PLA専用。

ヒートベットはついていません。

 

もともとはPLAでは対応しにくいパーツ成形のため、ABSを使うことを意図してでしたが、冬ということもあるのでしょうが、新たに購入したPLA+の溶着が不十分で力を入れると積層が剥がれてしまうのと、ベッド部分に反りが発生して対処の必要性にかられたからです。

レンズアダプターなど使用中に剥がれてしまったら目も当てられませんので。簡単にでもベッドを暖められれば対応できるのではないかという目論見です。

 

このプリンターにヒートベッドを追加できるのではないかという期待もないわけではなかったのですが、知識のない私には基盤を見てもその判断ができず、ネットを探してもそうした対応を行っている人がみつかりません。

 

そもそも電源をACアダプターからとっていることからも、電源能力的に難しいかもしれません。

 

 

ヒーターは3Dプリンター専用品ではなく、ずいぶん前に秋月電子で購入したまま放置していたアルミ箔フィルムヒーターです。

 

購入したものの、問題はどうやって本体に固定するか、熱のロスをどうするか、そもそも本体を分解するのが面倒…というわけで年単位で放置してしまっていたのですが、とにかく印刷できないと困るので、手持ちの材料と製作優先で行動しました。

 

 

ベッドは1枚のアルミ板ですが、下手に貼り付けると剥がすのが大変なのと、結構な温度になるはずなので、耐えられる接着剤や両面テープとか、そもそも密着性を高めるなら、ベッドを二層構造にして挟み込むべきじゃないかとか、いろいろ考えてはいたのですが…

 

今回は単純に裏側からアルミテープで止めてしまうことに。

密着性は落ちますが製作優先なので我慢。

 

実際においてみるとサイズ的にもいい感じです。

 

アルミテープで貼り付けました。

 

このままだとかなり熱のロスがありそうなので、何らかの断熱材を用いたいところですが、適当なものが難しいところ。

手持ちのものを物色して、コルク板を使うことに。

まあ燃えるほどは上がらないでしょう。

 

コルク板

 

補強のためダイソーの0.3mmのアルミ板を貼りました。

強度的にはもう少し厚いものがほしいところですが。

 

配線部分を切り取って貼り付け。

これで一旦基本部分は完了。

 

これでACアダプターに繋げばいいのですが、エフェクター用9Vアダプターをつないだところなんかおかしい感じ。

ACアダプターのランプが点滅します。

 

ヒーターの説明書をみると、電流は3Aほど使うみたいで、ACアダプターのパワー不足のようです。

 

そのままACアダプタに直結させるのではなく、スイッチを兼ねてACアダプターとヒーターを接続できるプラケースを挟むことにしました。

必要なら、昇圧基盤や降圧基盤を組み込むこともできますしね。

 

プリンターに固定して、Z軸方向と水平を調整。

12Vのアダプターをつなぎました。

 

今度はスイッチを入れるとすぐに温度が上がってゆきます。
 

スイッチを入れる前のベッドは15度でした。

いくらもせずに40度超え。成功と言っていいでしょう。

 

上がりすぎてもよくないでしょうし、溶着したら冷えてくれないと困るので印刷開始時にスイッチを切って、造形しました。


 

今回試しに作ったのはこれ。

印刷してネジを突っ込んだところですがなんだかわかりますか?

 

CANONのENGレンズの無限遠調整部のネジです。

購入時にすでに失われていたため、適当なネジで止めていて見た目も悪かったのですが、これなら違和感がありません。

意外にもこういうローレットがきれいに印刷できます。

 

力を入れても積層が剥がれることもなくきれいにできました。

もう少し大きいものを印刷して確認してみたいと思います。

 

電源をいれっぱなしにしてしまうと危ないので、

タイマーとか通電のLEDとか考えるのが今後の課題でしょうか。