鳥居信広『ファイヤーバード日記』 -8ページ目

稽古の思想 其の参

そんな我が道を行く大鵬関。





そしてその我が道を行くのを阻む後進たちに対して彼はこう言いました…





「ワシの地位をおびやかすものはたとえ弟子であっても叩き潰していく。
非情なように思われてもいい。
それが勝負の世界さ。」





これはすこし古いお話になるんですが…



「潰すつもりで来てください。後輩に席を譲れという方もいるかもしれません。でも譲れないと上がれないメンバーは勝てない」




稽古、稽古と言っていた大鵬関が実践していたことを…


麻里子が言っていたのです。











大鵬関の強さの特徴として、彼の相撲は

「型がないこと」

だったそうです。


もちろん誰よりも練習して基本的な「型」を身につけるのはまず第一です。

しかしながらその「型」を使うのは自由だし使わないのも自由です。

絶対的な「型」にとらわれないことによってその場に応じた臨機応変さを発揮することが彼の強さの真骨頂だったそうです。

なので、稽古、稽古と言っても実のところは慶子も麻里子も敦子も優子にもとらわれること無くみーんな含めての…

稽古だったのです。
















稽古の思想 其の弐

老若男女問わず…

絶大な影響力を誇った大鵬関。






昭和30年代半ばに子供たちにジャンルレスで好きなものはなんですか?
と聞いた時に…

巨人大鵬卵焼き





とほぼ一様に答えるぐらい一大センセーションを起こした言葉もあったくらいです。

一億総国民をフォロワーにしてしまった大鵬関。

V9を達成する読売巨人と肩を並べるまでになった大鵬関。

そんないまでは考えられないくらいの名誉に対して大鵬関はあっさりこう述べました。





「冗談じゃないと思った。いい選手を揃えて勝った巨人と裸一貫、稽古、稽古で強くなったワシがなんで一緒なんだ。」





「炎上覚悟」





なんて言葉が生まれるまえから炎上してます。笑


しかしそれは常人では計り知れないくらい命を燃やして相撲に取り組んだからこそ言えたのではないでしょうか?



地道な稽古で花開く。


圭子の夢は…



夜開く…










目もとは宇多田ヒカルさん。

巻き舌っぽい歌唱が下品で最高でーす。

稽古の思想

とはいえ、大鵬関はいい言葉を後世の我々に残して下さっており…

大鵬関はいまの横綱というか…
大方の関取のかたとも根っこの思想の部分からどうも違うようです。








大相撲では勝敗を判定する際に、サッカーでいう主審の存在として…

行司

がいますが、その行司の判定に対して…


ちょっとまって!その判定違くない?


と土俵際に座っている審判員がブレーキをかけることを

物言い

と言います。



かつての行司は命をかけて勝敗の判定を行い、間違った場合には切腹覚悟で立会いに臨んでいたそうです。



帯に挿した刀は勝敗を間違えた場合に切腹するためにあるそうです。



したがって、その行司に対して物言いをつけること自体、本来よほどの覚悟がなければ出来ないことなのでしょうがあろうことか…



行司の判定に対して現役の横綱は物言いをされておりました。

それに対して大鵬関は…



「横綱が物言いのつく相撲をしたのが悪い」



と言い切っておられたそうです。



つづく…