【ネタバレ、ガッツリあります。】

 

 

※ 上のお写真は、「映画.com」様よりお借りしました。ありがとうございました。

 

どうしても観たかったこの映画。

ちょっと最初から愚痴りモードですが、お正月早々体調がよくなくて。

インフルでもコロナでもなく、気温の変化でからだがうまく調整出来なかったのと、

アレルギーも少しは入ってるとの事。

昔から呼吸器系が弱くて、カゼも1ヶ月持ちなので、覚悟はしていました。

1月下旬になっても、あいかわらずですが、少しずつ少しずつ少しずつ、

よくなって来ている気がします。

 

綾野剛さんの「カラオケ行こ!」は2024年1月12日(金)全国ロードショーでした。

2024年1月30日(火)、お仕事が終わって、少し遠目の映画館へ行く事に。

(近所の映画館ではやっていなかったのです。)

なので、やっと!!持病ができて以降やってみたかったけれどできなかった、

「仕事帰りの映画鑑賞」です。

キラキラ社会人(笑)みたいにお仕事終わりに少し遠い映画館へ映画鑑賞へ行きます。

まぁ、どなたでもやってらっしゃる事ですが、十数年振りに体験する普通の感覚。

帰宅後、疲労感ハンパなかったですが、思い気って行ってよかったです。

 

 

いそいそと映画館へ。しかし!!何と!!パンフレットがすでに売り切れていて。

売り場の方曰く「上映開始後1週間以内に売り切れました。再入荷も未定です。」

他の映画館も軒並み完売。

今までパンフレットが買えなかった事はなかったのでショックでした。

 

でもまっ、気を取り直して映画鑑賞です。

 

     

 

映画のおともは「ホットドッグセット(お飲み物は「ホットゆず茶」)です。

「ザ・ホットドッグ」というお味のホットドッグで、おいしくいただきました。

 

映画は雨の中、ワイシャツ姿の綾野くん演じる成田狂児が、

合唱大会の開催されている会場の前に佇むシーンから始まります。

ワイシャツの背中からは、立派な刺青が透けて見えています。

 

大阪府立森岡中学校の合唱部は優勝の常連校でしたが、今回は3位。

芳根京子さん演じる合唱部の指導係・森本ももは、「一番よかったよ。」とお気楽。

3位のトロフィーを受け取り忘れていた森本もものかわりに、聡実は受け取りに行く時、

狂児に会います。

狂児は「一番うまいと思った合唱部の部長だから、歌を教えてくれ。

カラオケ行こ!」と誘います。

聡実は断わりますが、

北村一輝さん演じるカラオケ好きな組長がカラオケ大会を開き、最下位になったものは、

組長が趣味で彫るダサい嫌いなものの刺青を彫られるから最下位になりたくないとの事。

 

綾野くんをはじめ登場人物の殆どが、全編大阪弁でビックリしました。

 

しぶしぶカラオケ館へ行って、狂児の十八番「紅」を聞きます。

「全部裏声で気持ち悪い。」と酷評。

又、手を上下させても音程はとれないから、手は動かさない方がよいと。

 

再び狂児は、聡実の「亀のかさ」を持っていて、「カラオケ行こ!」と聡実を誘いますが、

「歌い方基本7ヶ条」という本を渡して「帰れ!」と。

 

「映画をみる会」という部屋で、

聡実は井澤徹さん演じる栗山とVHSのビデオで映画をみています。

ギャングの映画をみながら、狂児の事を思います。

ビデオをみるシーンが3回位出て来るのですが、

いつも狂児と重ね、大人の世界を考えるきっかけになっているような気がします。

 

狂児は聡実を見つけ、「歌い方基本7ヶ条」に音程をとる方法が書いてないと言います。

結構狂児は本気です。

音は音叉でとるとよいとアドバイスしました。

又、「紅」は名曲だけど難しいので、自分の音域に合った歌がよいと聡実。

 

ある日、同じ組のヤクザも集まっているカラオケ館へ連れて行かれました。

ヤクザ達の歌を聞いて、

「リズムに乗ってないから、音をよくきいて。」「声が続いてないので、体力をつけて。」

「ピッチが不安です。」「声が汚い。うるさいです。」「カスです。」と、聡実の毒舌全開です。

狂児の車で帰る時、小指を見つけて聡実はビビリます。

何でも自分で小指を詰めた弟分のヤクザ、吉永秀平さん演じる銀次のものらしい。

「最後にききたいですが、狂児は本名ですか?」と聡実。

運転免許証を見せて、本名だと話します。

にしても狂児のお誕生日が「昭和55年5月5日」って。笑

京一、京子と来て、父親が気紛れで出生届を「京二」から「狂児」に変えたらしい。

ちなみに「別れた和子」の話はウソで、「和子」はヒロコヒーさん演じる「母親の和子」との事。

「この話でだいたいのモメ事はどうにかなる。」と狂児。大人に失望する聡実。

昔、カラオケ館で働いていた狂児は組長からスカウト。

狂児という名前の自分の運命を悟ったそうです。

「聡実くんは聡明に実るだから、大丈夫だよ。」と狂児。

 

「狂児さんだけなら、カラオケを続けてもいい。」と聡実。

「タイガー&ドラゴン」を歌う狂児。

この歌綾野くんに本当に合っています。横山剣さんのボーカルとは又違う、魅力があります。

聡実も上手と認めますが、組長が好きな女性の前で歌う歌なので歌えないと。

チャンス大城さん演じる「キティの兄貴」が苦手なキティちゃんを手の甲に彫られたのは、

この歌を歌ったからとの事。

みんなのために甘んじて最下位になっていた橋本じゅんさん演じる「浪速のハイエナ」も、

「キティの兄貴」の件で本格的に歌を習いに「たんぽぽ音楽教室」に通い始める始末。

聡実は狂児に合いそうな曲をリストアップして来ました。

「ルビーの指輪」「マシマロ」「歩いて帰ろう」「少年時代」の4曲です。

試しに歌ってみますが、なぜか「紅だー!!!!!」と歌の最初に絶叫する狂児。

 

狂児は音叉にトラ柄を書いています。

聡実は「紅」の冒頭、英語の部分を訳しています。

「去って行った女性を思うと胸が苦しくなる。」という切ない歌詞でした。

 

聡が合唱部に出て来ないので、

「映画をみる会」に和田がどなりこんで来てもみ合い、ビデオデッキを破損してしまいました。

聡実はヤクザの街「南銀座」の骨董品屋で6,000円のデッキを買おうとした時、

例の小指を詰めたヤクザに絡まれます。

狂児が助けに来て、一件落着。

 

スナック「カツ子」でのカラオケ大会と3年生としての最後の合唱祭が同じ日曜日だと判明。

聡実は「ソプラノがきれいに出なくなった。」という悩みを狂児に打ち明けます。

「きれいなものしかダメなら、この街全滅や。」と狂児。

狂児と聡実の間には友情が芽生えていました。


合唱部員の和田と八木美樹さん演じる中川と自分の事をからかわれて、聡実は激怒。

坂井真紀さん演じる聡実の母親岡優子と宮崎吐夢さん演じる父親の岡晴実からもらった

お守りのひとつを渡そうとしていたのに、聡実は狂児に投げつけます。

(投げたのは父からのお守り。

父は「亀」や「鶴」の模様のかさを買って来るようなセンスの持ち主です。笑)

 

「合唱祭」と「組のカラオケ大会」当日の日曜日、

聡実は狂児の車が交通事故を起こしているのを目撃します。

しかも血だらけの手がだらんとして運ばれる人物も目撃。狂児に連絡しても出ません。

聡実は合唱大会の途中、組のカラオケ大会に乗り込みます。

狂児の行方を組長にきくと、

「さっき病院から電話が。あいつは地獄に行った。俺の誕生日にバチ当たりな奴だ。」と。

聡実は狂児への鎮魂歌のように「紅」を歌います。拍手が起こります。

そこへ狂児が「合唱祭はどうした?」と。

「トイレに行ってる間に来たからビックリした。

一瞬ダメかと思ったが、聡実のお守りが守ってくれた。聡実くんをおいて死ねない。

銀次、相変わらずジャブ漬けになっていたから殴ってやったわ。」と狂児。

担架で運ばれていたのは銀次でした。

 

合唱祭の後、和田が「いい部長になる。」と宣言し、みんなでお写真パチリ。

 

「聡実がデッキを買ってきてくれたお蔭で、ビデオが全部巻き戻せた。」と井澤。

でも来年には廃部になりそうと寂しげ。

もう、現実の世界で大人の階段を昇らなければいけないようです。

 

南銀座も再開発で取り壊され、3~4年後にはホテルができていると、みんなで話しています。

カラオケ大会後、狂児にはラインもつながらなくなっていました。

「紅」の英詩部分が和訳付きで流れ、たそがれている聡実。

そして、美しい歌声のLittle Glee Monsterの歌う「紅」をバックにエンドロールが流れました。

 

街が新しくなって、その街を見ている聡実の元に狂児からライン。

「お久し振り。元気そうやな。カラオケ行こ!」という

狂児の声でのラインの内容の読み上げで、パーンと黒い画面。

いきなり終了しました。

 

現実はどんなにいい人でもヤクザと友情をはぐくむのは限りなく不可能ですし、

乱暴な言葉遣いも随所に見られますが、

観賞後、あったか~い気持ちと笑顔が沸き上がって来る、ほっこりとした映画でした。

「紅だー!!!!!」の絶叫が苦手でなければ(笑)、

老若男女、全世代が見る事のできる優しいストーリーだと思います。

にしても綾野くん、

調子に乗っていて少々短気だけど、一途で気のいいヤクザは、

まさに適役、運命の役だと思います。

「やくざと家族」、今回の「カラオケ行こ!」で確信しました。

そして、綾野くんを美しく撮り過ぎていない所がいいです。

綾野くんの演技が作品のストーリーが、一層際立って見えました。

 

 

2024年2月17日(土)、

当日より入場者限定、枚数限定の「よろぴくステッカー」をいただくため、

2度目の鑑賞をしました。

(2月2日(金)から配布の「ボイス付きビジュアルカード」、

なかなか映画館に行けなくてゲットは無理でした。ションボリ。)

 

 

これが「よろぴくステッカー」です。

お名刺は実物大との事。

にしても狂児の役職、「若頭補佐」っていかにもで、ピッタリだと思いました。

 

 

映画のおともは「チュロスセット(お飲み物は「ホットコーヒー」)です。

このチュロス、シナモンが効いていてサクサクでとてもおいしかったです。

テイクアウトしたい位。

 

 

「カラオケ行こ!」は複数回鑑賞しても楽しい良質な作品です。

むしろ、演者さんの細かな表情等も気付けて、2回目は楽しさが増したように思います。