八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -46ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

テキストと練習法についてのお話です。

1つの例です。
手をお椀の様な形にして、指をよく動かしましょう・・・と仰る先生がいます。私もそう教えます。

これは練習法で、実際の弾き方は少々異なる場合が多いです。
・・・なのにどうして?

鍵盤上で手を支える筋肉、指を別々に動かす神経、筋肉が作られるのです。


けれど身体の小さな子供に、無理は禁物です。

何も言わず、ずっと手を支え続ける事が多いです。
余計な力や動きで無理に弾く事が困るのです。



ご年輩の方にはあまり言いません。指を寝かせた方が良い場合も多いです。

この様に、お1人ずつの事情で、指導する事が変わります。


どなたに対しても変わらないのは、音楽の基礎力についての指導です。

フレーズを丁寧に歌いましょう。
拍子、音符を正しくとらえましょう。リズムを感じてみましょう。
和音の響きを味わいましょう。

これが一番大切な目的であり、そこに至るアプローチは様々です。


よって生徒さんによって教材やテキストは違ってよいのです。

只テキストは、音楽的にきちんとしていなくてはなりません。

例えば和音の各声部の流れはきちんとしていないと困ります。
各声を横に歌わせる事を指示できません。

音楽性より、理解し易さ、弾き易さが優先して編曲されていると困るのです。
これは実際大変難しく、編曲者の方もご苦労が多いと思います。


挿絵の主張があまりに強く、色が多いのは困ります。
イメージのヒント程度が良いです。

音楽から、自分で想像してもらいたいのです。


最近は多くのテキストが作られ、それぞれに工夫がされています。
一応目を通すので、立ち読み数時間!
ごめんなさい。笑って許して下さるお店の方に感謝です(笑)


それぞれ大変良い部分ありますが、これだけ多種類あるのに・・・・
と途方に暮れます。


淘汰されて今日まで残ってきたテキストは、一理あるのだと思います。
バイエルやメトードローズ、よく批判の対象となりますが、素晴らしいテキストです。
ハノンやツェルニーも大変きちんとしてます。


これらにも問題があり、補うべく新たに多くのテキストが作られてます。
それは良い事ですが、問題の核心が1つ、あまり語られていない様に思います。

次にその点から考えてみます。(*^_^*)・・・続きは又
音楽性は正しい練習の積み重ねにより形成されるシリーズ。

まず拍子をきちんととる事
音符の長さ、スラーを正確に守って感じる事
そして、愛を込めて歌う事

次のお話です。

かなり上手に弾ける方にもよく見られる悪い癖があります。

無意識に間違った音を弾きなおす癖。

生徒さんにも、数人みられます。かなり改善してきましたが。


見ていると、ご自分の予測していない音が鳴り、「あ!」

弾きなおす!

このケースがとても多いです。


音楽はいったん開始したら終わりまで流れ続けます。

拍子に乗って音楽が流れるはずが、「あ!と止まったり戻ったりする訳です。


聴かされる方は、と~~~っても気持ち悪いです。

コンクール等では一発で失格です。演奏を中断した事になるからです。



練習やレッスンにおいて、自覚して止めるなら構いません。

自分で止めるのでなく、無自覚に止まってしまう事が困るのです。



ピアノは打楽器です。出してしまった音は減衰する一方です。

例えば右手を4拍伸ばし、左手が細かく動く事はよくあります。

この時、声楽や管楽器なら、右手4拍歌い続ける、吹き続ける事が必要です。


しかしピアノは鍵盤に手を乗せている事しかできません。

音を出したら奏者は何もできず、手を離さなければ楽譜通りが成立します。

そして反対の手が細かい音符だと、そちらに全神経がいってしまう。


これは大変厳しい言い方ですが、上っ面だけ楽譜どおりなのです。

これを長年繰り返していると、ご本人の中で音楽の流れがなくなります。


ピアノでも出した音は、歌い続けなくてはなりません。

休符なら休符で、それを味わって歌い続けなくてはならないのです。



これは実は大変な作業です。

ピアノは、管楽器等のメロディ楽器と違い、大変な情報量を脳で処理する必要があります。

各パート全部きちんと歌い、さらにまとめる指揮者が必要です。

膨大な情報量なので、出た音の後にまで意識を保つ余裕がないのです。


けれど出た音に意識を持ち続け歌い続ける事が出来るか否か。

これが大きく音楽性の有無を左右します。



きちんとバッハを学んだ方と避けた方と、ここに大きな差が出ます。

脳の処理能力に大きな差が出てしまうのです。

けれど高齢の方でも、少し時間はかかりますが、正しい練習でできる様になります。


今回は概略だけですが、少し具体的に掘り下げていきます。

次に注意する事、長い音符も歌い続けましょう。
社会人で、学生時代に部活で打楽器をやっていた生徒さん。
ピアノは全く初めてで、楽器はこれから買います~!と仰ってました。

忙しい仕事の合間にもきちんと練習され、電子ピアノも買ってくれました。
(練習してくれると、私は泣くほど嬉しいです)

この方は、リズムは理解できて読めますが、音の高低がわからない。
ト音記号は読めば何とか、ヘ音記号お手上げ!

「アンバランスですみません」・・・いえいえ(*^_^*)



打楽器奏者は、演奏中、全く異なる仕事を要求されるのですね。

まず、色々な楽器を叩かなくてはならず、マルチでないと出来ません。
ある楽器を叩いたら曲の最中に次の楽器に移動。
(障害物にぶつからず、足音立てずに)
時にこっそりチューニングを再確認し、叩いてまた移動。

小太鼓でロール、トライアングル、チ~ン、ドラをボワァ~~ン
「自分の中で音楽の流れを維持する」事が大変です。


この方がピアノを習い始めて愕然とした事

それは音の高低を読み、メロディや和音を理解する事が大変
という事より、まず長い音符を押さえているという事。


「音出した後も神経つかうんですか~~~」
「だって手を放したら、音消えちゃうでしょ」
「うわ~っ無理~~~っ!」


ピアノも打楽器で、ハンマーが弦を打って音を出します。
出した音は、減衰する一方です。押しても大きくなったりしません。
鍵盤から手を放すとダンパーが弦の振動を止め、音がなくなります。
歌、管楽器、こする弦楽器との大きな違いです。

「木琴や鉄琴・・・みたいかも」
「いえ、押さえてなくていいですから」



「ほら、伸びている音が広がってるイメージ」
「あ~~~っ、想像できない!」


でもよく努力してくれて、すぐ正確な長さを押さえる様になりました。
何事もまずはここからです。
最近ではずいぶん歌える様になりました。


はてこの、音を出した後、これが大きく表現力に関わります。
ここで大切な事は、やはり正確にリズムを守り、そして歌う事です。


伸ばしている音、休符、それは只の「間」ではありません。
ここをきちんと正しく歌えているかどうかで、表現が大きく変わります。
演奏の質を大きく左右する、いわゆる音楽性です。


何度も言う様に素質でなく、音楽をきちんと理解する事で形成されます。

それにはまず、正確に拍子をとり、楽譜通りの長さ、休符を守る事。
ある意味それに始まりそれに尽きます。

次回、具体例で話を進めますね。(*^_^*)