八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -42ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

ツェルニー練習曲大嫌い!という方も多いです(笑)

お気持ちわかります。ツェルニー先生、沢山書き過ぎました。

練習曲集もリトルピアニスト、30番、40番・・延々延々・・・

やっと一冊終わったと思ったら、又似たような練習曲が延々延々・・・・

そんなに需要があった時代なのですね。相当稼がれたそうです(笑)


練習曲というからには、基本、弾きにくく、それをしつこく反復させる事になります。


反復も2回程度なら良いのですが、2回位ではごまかせてしまいます。

なので、これでもか~~~、と弾きにくい箇所を反復。



そこまで反復すると、音楽的には少しマイナスです。

しかも作曲者の悪意??が反映されてますから尚更ですネ。




これに一昔前の私の時代

ハノン、ツェルニー+「怖い先生」・・・セット。

「毎日100回弾きなさ~い」

ご家庭によっては+「怖いお母様」・・・スペシャルセット
「先生に言われたでしょ!練習しなさ~い!」

悪ノリ大変失礼しました。


目的が筋肉、神経、感覚の形成ですが、この感覚が後回しになります。


ツェルニーが嫌われる原因でもあります。



どうしても「まずきちんと指を動かす事」が最優先されます。

一音一音明確に・・・は大切です。

なのでしっかり指を上げて・・・となります。



けれど、指を高くあげて芯まで落として・・・となると間違いです。

落下力で手が鍵盤に押しつけられ、指が動かず弾けません。

こうして出される音は下部雑音が強く、固く詰まった音になります。

これで強く速く弾かれると、聴く方は拷問です。



当時の楽器や曲風から考えても、そう弾くべきではありません。

煌めく音が織りなす、お洒落で可愛らしい楽しい曲です。


指をきちんと動かせないと何も出来ない為、それが最優先されてしまいます。

この誤解は大きな悲劇につながります。



練習してもしても弾けない、

音楽的に間違っているから美しい世界が思い浮かばない


楽しくないからやめる方がまだ良いです。

ここで無理して頑張ると、感性が壊れ、報われぬ努力に心がかたくなになります。


力任せに、がが~~っとツェルニーを弾く方を見ると心が痛みます。

大変聴き苦しいけれど、その方が頑張った事が解るからです。



この件で先生方を非難するつもりはありません。

これは加減の大変難しい問題です。私自身もそうやって教わり弾いてました。



大切なのは、指先の感覚を磨く事です。

そして弾きにくいのは、何か無理があるという事を知り、原因を考える事です。




指先に神経を集中し一瞬、煌めく様な音を出し、それを掌で慈しむ様に弾く。

言葉で説明は出来ませんが、こうして弾くツェルニーは大変美しく、弾くのが楽しいです。


美しい音を求め、指先の神経を磨いて研ぎ澄まして下さい。

一流の名演奏家のモーツァルトやショパン、ラヴェルなどの美しい音を沢山聴いて下さい。

それを目指して下さい。



よく例に出されますがショパンは、さほど手の強い筋肉がなくても一応は弾けます。

ご年輩の方には、私もツェルニーは用いません。



けれど本当に美しいショパンを弾くには、ツェルニーは必要です。

煌めく音、細やかな動き、にはツェルニーで作られる手が必要です。


きちんと弾ける様になりたければ、是非向き合って頂きたいです。

行き詰まったら無理せず、先生に相談なさって下さい。


これだけは断言できます。

ツェルニーには悩まされましたが、ツェルニーから得た事は大きい!


どうぞ、速く強くではなく、美しいツェルニーを目指して下さい。(*^_^*)
大人の生徒さんは、弾きたい曲を選んでいらっしゃる事がほとんどです。
選曲は楽しいです(*^_^*)


その後の地獄と後悔の前の至福のひととき


選曲と同時に、ネットで演奏を探す方も多いです。
元々何らかの形で耳にしたから、選曲されるのです。
ここで検索する目的は、参考にする為ですネ



ここで釘をささないといけません。

一般の趣味の方がアップした演奏等を参考にしてしまう事が多いのです。

「自分の実力に近い演奏の方が参考になる」と仰る方もいらっしゃいます。


その演奏は記念として、或いは誰かに聴いて欲しくて投稿した大切なもの。

参考にする演奏でない事が多いのです。



「一流のピアニストの演奏以外は参考にしないこと!」

例外・・・レッスンで私の言う事は一応聞いて下さい




無論、一流のピアニストでなくても素晴らしい演奏もあります。

それを聴き分ける事はできないので、一流のピアニストと言うのです。


「え~っっっ!先生、私こんな風に弾けない!」

「はい、弾けるなんて思ってません!」



どうぞ、絶対到達できない素晴らしい演奏にため息をついてください。

けれど、それがその人の目指す基準になり、感性の糧になるのです。



最初から低い基準にすると、その人の感性が、そういう感性になってしまいます。

歴史に残る名演奏と一般の演奏には、越えられない大きな壁があります。

その素晴らしさを、少しでもご自身の感性の糧にしてほしいのです。




この問題はコンペ等のアマチュアコンクールにも関係してきます。


アマチュアコンクールそれ自体は、励みになります。

上手にご自身の為に活用すると良いと思います。


プレッシャーの中、演奏できる様になりたい

客観的評価が知りたい

様々です。信用できる機関の開催ですから、安心できます。




けれど、賞に手が届くか否かの頃、とりつかれてしまう方がいらっしゃいます。

何度も出場すればライバルの演奏も気になるでしょう。

ここで大きな目標を見失うと、その方の演奏は全く魅力がなくなります。



高い評価を得られる演奏を考え、選曲も評価につながる事を考えてしまいます。

ライバルと思う方の演奏が無意識に感性に入り、目指す基準を下げてしまいます。



賞を取る事が目的の全てなら、それで良いでしょう。

そこでの結果がすべてですから。


けれど愛好家なのに、賞の為に必死になっている方を見ていると胸が痛みます。

何度も受けたりその為の先生につけば、それなりお金もかなりかかります。

そのお金で、良い楽器を所有する方が、ずっといいのに・・・

そう思う事があります。




その方の演奏には、普段使っている楽器が現れてしまうのです。

普段の音がその人の感性をつくるからなのです。



良い演奏をめざし、音楽を慈しみ楽しむ事が目的なら、評価から心の距離を置く事も大切です。

そこで高い評価を得る事は、一時的な目的に過ぎません。


満足な結果が得られなければ真摯に受止め、再挑戦もよし、別の勉強法でも良いのです。

本物に触れる事で大切なものを見失わず、自分で道を選択できます。




多くの人々の心に残った素晴らしい作品、演奏に沢山触れて下さい。

良い楽器に機会があればどんどん触れて下さい。

歴史は大きなフィルターで、歴史に残ったものは本物です。



本物に沢山ふれ、大切にし、ご自身の感性の糧にして下さい。
ピアノを弾く為には、「ピアノを弾ける手」をつくる事、それを使いこなす事が必要です。

まず「ピアノを弾ける手をつくる」=基礎練習についてのお話です。

ここでは大人の方を念頭においたお話です。




4指(薬指)、5指(小指)は日常生活で、独立して使う事がほとんどありません。

その為筋力が弱く、独立して動かす神経も発達していません。


時間をかけて少しずつ筋肉をつくる


動かす神経回路を形成する


こうして「ピアノを弾ける手」をつくらなくてはなりません。





まず手をお椀を伏せた様に少し丸い形にします。

初めての方はまず最初、小指側に手が傾いてしまいます。

小指側の筋肉が弱いので、小指の外側面を「べっちょり」と寝かせると楽です。


なのでお椀を伏せた形のまま、親指の方にやや傾かせる必要があります。

そうすると小指を立たせる事ができます。


手の向きが変われば使う筋肉も違うので、これだけでも最初は疲れたり、違和感があるはずです。


でもこれは、ピアノを弾ける手を形成する為の大事な一歩です。


この手の形、手の向きを維持する筋肉をつくり、その感覚を記憶するのです。

自然に出来る様になるまで、とにかく注意し続ける事が大切です。



最初は筋肉がないので疲労します。

楽な形(小指側に傾く)になりがちですが、それでは筋肉ができません。




そして次に指を付根から動かす筋肉、神経回路を形成します。

指の先が前を向かない様に、付根から動かせる事が大切です。

特に2~5指(親指以外)は、指の曲げ伸ばしは日常よく行いますが、指を曲げたまま付根(第3関節)を動かすという動作が意外に少ないです。


油断すると、第2関節から動かしてしまいます。


お椀を伏せた形で第2関節を支点にして動かすと、指が前を向いたり下を向いたりします。
これでは弾けません。

付根から動かす必要があります。



手を支える筋肉、指を動かす筋肉の形成は、まずこういう事から始めます。

これが基本です。無意識に出来る様になるまで、とにかく注意し続けなくてはなりません。



効率よくそれが形成できるのはハノンです。


只即効性があるだけに、副作用に注意が必要です。問題はその使い方なのです。


何の為に、どの様な事を気を付けなくてはならないのか。
常に細心の注意をもって行う事が大切です。


目的がウォーミングアップでも、上の空で弾いてはいけません。
今日の自分の手の具合、感覚等を確かめながら弾く事が大切です。



最初はきちんと指を動かします。

指を動かす筋肉がないと、手の甲を揺すって弾こうとします。指だけで丁寧に弾ける様に。


無理に大きな音を出そうとしたり速く弾こうとすると、力任せに手を揺する事になります。

そうして出る音は荒れた聴き苦しい音になります。


これでは指を動かす筋肉ができません。

、違う神経回路が出来てしまいます。
荒れた聴き苦しい音に狎れて鈍感になります。(これが一番怖いのです)

例えハノンの様な反復練習でも、聴き苦しい音を決して出してはいけません。



こういう練習の仕方は大変疲れます。練習時間は最初短くて良いです。

神経を使って感覚をフル回転させて練習する習慣をつけて下さい。



細心の注意を払って丁寧に弾く事で、耳と指先の感性が作られます。

これは最も大切な事で、それが一生、その人の先生になります。


そして「神経を研ぎ澄まして音を出す習慣をつくる」練習でもあります。


筋肉や神経と同時に、一番大切な鋭い感性と感覚、正しい練習習慣をつくらなくてはなりません。


それが一生、その人の先生になります。

良い先生になって下さいね。