八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -21ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

ツェルニーについて、脱力について、2連と3連について・・・
楽譜の読み方、音楽理論・・・
等々、よく生徒さんに解説します。

すると生徒さんに言われます。
「先生の先生は、丁寧に教えて下さったのですね」

い~~~~え!

私が受けた、いわゆる昭和のピアノレッスン。
弾けないと怒られますから、必死!

例えば2連と3連、以前にも書きましたが・・・
ジタバタバラバラ 
「違う!」
違うのは子供でも解るし、毎日練習だってしてるぞ!(母親怖いから)

で、次の週行くと、又「違う!」
結局、小学2年生の私が、自分で解決した訳です(笑)

この、出来ない、出来ない ・・・・その時、脳に何が起こってるか

例えば
右手が、ミと♯ファの3連トリルを何度も弾きました。
この音程、手の感覚で記憶した訳です。
この積み重ねで、鍵盤見なくても弾ける訳です。

左手はラのオクターブの2連
オクターブも手の感覚で記憶してしまう訳です。

ドミナントで続くトリル、ひやひや
トニックに解決する時、トリルが終わる開放感、終わった~!
音楽理論の基礎が感覚として身につく訳です。


片手ずつ何度も別々に弾く
2連、3連がそれぞれ、感覚として身に付く


この、「感覚として身に付く」事の蓄積です。

やがて、弾けない最大の原因に自分でたどり着き、解決する訳です。
試行錯誤する課程で、多くの事が身に付く訳です。




ところが今の生徒さんは忙しく、試行錯誤する時間はありません。
そこで自分の経験を、要約して説明するしかできません。

けれど2連、3連を頭で理解しても、スラスラは弾けません。
それでも、途方に暮れている時に方向を示してあげられればと思います。



思う様に練習できない、弾けない、

実はこの時の苛々で、多くの事を得るのです。

ピアノは大変難しく、すぐには弾けません。大変手間がかかります。


効率を優先すれば、得られる経験は減ります。

そして、経験で習得するには、考える事が大切

練習さえすれば、弾ける・・・・そうではありません。
何度も弾いて悩む事です。そして2連3連が合わない最大の原因

3連の2つ目の音

これを見つけ、感覚として習得しないと弾ける様にはなりません。

ここまでかけて習得すれば、何連同士も、全く困らなくなります。


けれど理想的に練習できる方は、限られます。
多くは現実、練習場所や練習時間の確保が困難です。

そういう時に、効率良く、コツを知る事を使って頂ければと思います
。


時に効率ばかりを優先する方もいらっしゃいます。

2連3連、公約数6分割・・・解決の糸口として、否定は致しません。

本来そう合わせるべきではありません。
でもそれを言っていたら、入口が見つかりません。


だからといって、公約数で合わせて全て解決、

これでは大事な感覚が何も身につかず、永遠に頭脳ゲームです。

そんな演奏は、それぞれのリズムの味わいがなく、全く魅力がありません。

時に効率良く、時に悩む事を楽しむ

理想と現実のバランスを取りつつ、ピアノを続けてほしいと思う訳です
。




アマチュアとして楽しむ方は特に、急ぐ理由はないのです。

思う様に練習できない、なかなか弾けない

苛々しがちですが、その時、悩む事の大切さを考えて頂けると嬉しいです。

心に余裕を持つ、というのはなかなか難しいですけど。





いや!私は急ぐのだ!

発表会で、好きな人にこの曲を聴いてもらうのだ!


その為にピアノをやってるのだ!

そういう時は、全面的に応援します。音楽は愛です!

そ~ゆ~時は効率最優先、
ごまかし方もお教えします←実は得意分野(笑)


最後に・・・・

熱心な方に多いのですが、特に練習時間の確保、ピアノの置き場所等で、ご家族ともめる方も多いです。

何時になったら、ご飯を作ってくれるのだ?とか・・・
いつまで弾いているのだ?とか・・・

すぐには理想の環境や練習時間は手に入りません。

ご家族の気持ちも尊重し、その上でご自身の希望が叶う様に、
こちらも気長な上手な妥協が必要です。

ご家族やお友達に応援してもらえる様に。

音楽は愛ですから(*^_^*)

拍子の話の続きです。

困った事に手首の脱力とか、打鍵の仕方とか・・・
その方面とも関わってきます。

で、収拾つかなくなるので、例によって大雑把にいきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
その前に今までのまとめ

何分の何拍子かを、きちんと表現する、というお話をしました。
特に、何分の、は、どの音符で数えるか、を示すので大切です。
(音符には、ニュアンスがあるという事です)

例えば

4分の4拍子、タン、タン、タン、タン、
2分の2拍子、タァ~ン、タァ~ン

譜面上は全く同じでも、表現が全く違ってきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・



次に、下拍、上拍、表と裏を考えます。


クラシック音楽、何拍子であっても1拍目

指揮棒なら、ここで振り下ろされます。
ヴァイオリンなら、弓を上から下に使います。

つまり下でとる拍です。

着底、安定、落着き、断定、意志的、等々のイメージがあります。

そして

2拍子・・・・1拍目が下拍、2拍目が上拍

3拍子・・・・1拍目が下拍、2、3拍目が上拍

となります。


上拍とは上でとる拍です。

指揮棒を上げる、ヴァイオリンの弓を下から上に使って弾く拍です。

上拍の性質は

問いかけ、浮遊、漂い、疑問、上昇等々になります。



例えがあまりにあまりですが・・・

「お腹すいた!」・・・下拍的

「お腹すいた?」・・・上拍的




そして各拍子を細かく分ける時、

例えば2拍子なら、1と2と・・・・この「と」の部分、裏拍です。



拍の裏では、指揮棒は降りませんし、ヴァイオリンの弓も降りません。

という訳で、そこを

ぼてっ!
と泥饅頭を落とす様に弾いたら、・・・・怒る!



次に、曲が1拍目から始まらないアウフタクト

例としてバッハフランス組曲5番のガヴォット、典型的アウフタクトです。
IMG_20151020_014930135.jpg 

2分の2拍子の2拍目から始まります。

この1番最初の2拍目を、きちんと上方向に取る事が大切です。

どこが1拍目か、永遠に謎のままの演奏をよく聴きます。




最初の音を、堂々と断定的に弾かれてしまうと、そこが1拍目にきこえます。

数が合えば良いではないか?と言われたら


「ダメ!」


ガヴォットは元々が舞曲
それでは踊れません。

舞曲は例え様式化されようとも(もはやその曲で踊らなくても)、元の性質を尊重せねばなりません。

拍子、拍の上下は大切です。


アウフタクトの性質


「ほら ・・・」

「ふわっ ・・・」

「せぇ~の ・・・」




上拍では、指揮棒は上へ、ヴァイオリンの弓も上へ・・・

そうしないと、歌えません。音楽が成立しないのです。




しかしピアノは、常に鍵盤を、下へ、押して音を出します。

下拍、上拍、表、裏、


全て上から下へ鍵盤を押す事しかできません。

余程きちんと意識しないと、非音楽的になりがちなのです。




特に上拍、裏拍の音を出すのには、打鍵の前後が大切になります。

高度な技術と、徹底した注意力が必要になります。




溢れんばかりのオタマジャクシ、その前後を考えないといけません。

鍵盤の底をとらえ、到達した瞬間にふわりと手首から逃がす・・・

鍵盤の底に着くか着かないかの所を、墜落せずに弾く・・・

という高度で複雑な話になります。



拍子を間違って捉えると、スラーやフレーズの弾き方を間違えます。

きちんと歌う為にも、拍子を正しく理解しなくてはなりません。

そしてそれを表現する技術が必要になります。



音楽と技術は一体で、技術の習得には音楽を理解する事が大切です。

という訳で、拍の話は、打鍵、脱力のお話へと続きます(*^_^*)



・・・・おまけ

弾き始める直前に、手を「パッ」と上げる癖のある方が多いです。

どの場合でも望ましくない癖で、ハエ叩きの様になります。

特にアウフタクトでは厳禁、

ばしゃっ! (笑)
おかしいですよね(*^_^*)

又例によって、物凄く大雑把に・・・

あの人のピアノ、聴いてて幸せだな~

もっと聴きたいな~


という演奏に共通している事です。


1、リズム・・・・間違わずに安定している

1、メロディ・・・丁寧に間違わずに歌えている

1、和声・・・間違わずに、響きを味わっている

音楽の3つの要素、リズム、メロディ、和声
それらが、間違っていない 事が大切です。
それをきちんと理解しないといけません。

更に聴く人の幸福度をupするのにもう1つ

1、美しく相応しい音色

音楽の3つの要素をきちんと表現するのに相応しい音色

その上で、「あ~~~何てきれいな音~」

という美しい音が聴こえると、幸せで涙が出そうになります。


話は少し脱線します。

なのに、違う事を目指してしまう方が多いのは残念です。

1、超絶技巧を披露したい!

指の高速回転は良いのですが、聴く人の耳が追いつきません。

聴いてて「息詰まる~~」、という事になります。

速く、正確に!・・・・より、適切なテンポで丁寧に、が大切です。

1、思い込みと勢いで弾いちゃう!

作曲家の指示に反するからには、覚悟を持って下さい。
大体は、楽譜の指示の方が美しいです(笑)

1、思い込みと勢いで弾くと、よくリズムが狂います。

「私は狂ってない!」って反論する方。
気がついていないだけ(きっぱり!)


等々となってしまいます。


という事で、まずリズムの基本の基本、拍子のお話

まず独学の方等の為に基本の確認です。

4分の4拍子・・・・4分音符が1小節に4つ
最初の数字は音符の種類、次の数字は1小節に入る数ですね。



そして、4分の4拍子なら、数える単位が4分音符です。
どんなに速くても、1拍は、タン、です。



当たり前!ですね(*^_^*)


でもベートーヴェンの月光の第3楽章、
指が回る人に、2分の2拍子で弾く方が多いです。


すると大切な事が欠けてしまいます。

速い、タン、タン、タン、タン、が生む緊迫感
ベートーヴェン特有の、カッ、カッ、カッ、カッと叩く独特の緊迫感

4分音符での4拍子、それを聴き手に伝えるのに相応しいテンポがあります。

そこを考えず「たぁ~っ」と勢いで弾く。


そして4分の4拍子でなく、2分の2拍子に聴こえたら、それは間違いです。
リズム(拍子)を、正しく理解していないのです。

つまり、楽譜の通りに弾いていない

もちろん理解した上で、ベートーヴェンの指示より私の方がいい!
というなら、どうぞ!

でも、・・・恐らく、違いますよね(笑)

勢いで弾くと、しばしばリズムが狂う、という例の1つです。


余談ですが、第1楽章は2分の2拍子。

4分の4拍子で弾く方、多いです。

1拍がタァ~ン、の2拍子・・・

い~ち、にぃ~、ゆるやかな美しさ。

つまり、こちらはあまり遅くは弾けないのです。



もう1つ確認、おまけのお話

8分の6拍子は、「8分音符が1小節に6つ」です。

が、6拍子ではなく、1とと2とと、2拍子です。

えええ~~~?@@

 という反応が意外に多かったので。



最初に音符を習った時、例えば

4分音符はりんご1個、8分音符はリンゴ半分、と習いましたね。

ここで4分音符がりんご1個なら、8分音符はスモモ1個
とかでない事がミソです。

8分音符はタ、と地に足が着かず、通り過ぎる音符

爪先で小走りする様に

ドタドタ、ベタ足で歩く様に落っこって弾いてはいけません。

8分音符は、1拍として数える単位になり得ないのです。


ドビュッシーの月の光 8分の9拍子

1、2、3、4、5、6、7、8、9ではありません。

1とと、2とと、3とと、と3拍子です。

そして各8分音符は、8分音符らしく、

通り過ぎる様に弾きます。


エリーゼの為に 8分の3拍子

3拍子ではなく、1小節1拍です。

撫でる様な、風が通り過ぎる様な曲なのです。



小学生の「エリーゼの為に」のレッスン

ねね、先生、この曲、ユラユラしてる・・・

そうね~、電気も何もない時代よね

蝋燭がユラユラしてる中、とっても素敵だったでしょうね~


間違いでなければ、こんな想像をしても良いのです。

演奏する人が、想いを重ねられる余白なのです。



拍子を正しく理解しないと、拍子による表現ができません。


今弾いている曲、何分の何拍子?確認してみましょう。

作曲家が伝えたかった事を読み取ってみましょう。

好きな曲を書き残してくれた作曲家に、秋の夜、

そっと想いを寄せるのも素敵です



あ?はい、意外に私、ロマンチストです(*^_^*)

大雑把で粗忽で理屈っぽいですが(^_^;)



拍子のお話、上拍、下拍、アウフタクトに続きます。

拍子は奥が深いですね(*^_^*)