八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -20ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。


音符の長さを可能な限り正確に守る。

実は難しいですね(汗)
手の事情という壁がありますが、お家騒動が表沙汰にならない様に(笑)

ツェルニーとブルグミュラーで見てみましょう。

まず以前に挙げたツェルニーの例です。

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左手の全音符、4拍伸ばすのが難しいです。

初心者の方は、注意されない限り、まず左手を3拍しか伸ばしません。
(独学の落とし穴の一つですね)

特に1小節目と2小節目の様に、左手同じ音を弾き直す時。

現実は、ほんの少し短くしないと、次の音が弾けません。



右手4拍目を弾くときに左手が残っていれば、4拍伸びている様に聴こえます。

右手の4拍目まで左手が聴こえている様に!

左手4拍伸ばすという事は、本来は左手の音は途切れないという事です。

できるだけ伸ばし、現実欠けてしまう長さは、弾いている気持ちを持つ事が大切です。

全音符に弾くのだ!という意思を自分で持つという事です。


この意識が無意識になるまで、、意思を持ち続け、注意し続ける事 が大切です。

必ず自然に出来る様になります。ただし時間はかかります。

無意識にやってきた事を、気をつけ続ける事は大変です。

少しずつ、出来る範囲で頑張りましょうね。(*^_^*)




ブルグミュラーの「なぐさめ」、素敵な曲ですね。

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最初のところ、右手の8分音符の最後の音が、一人ぼっちにならない様に。

序奏、休符以外では、常に4つの音が聴こえているはずです。

全音符を全音符に弾く事が至難の業です。

うそでしょ? という位、難しいです。


それが出来たら更に、右手の8分音符のスラーの最後

全部下に落ちずに、ふわりと、細心の注意を払って下さい。

無理!なんて諦めずに、

出来る事からで良いのですよ。

でも高い目標を心のどこかに置いて、ゆっくり練習してみましょう。

まず、気がつく事が大切、それが第一歩です。

多くの問題は、ご本人が自覚できない事にあります。


「難しいですが全音符に弾くつもりで」

「弾いてます!」←全然出来てない(笑)

自覚出来たら問題は半分は解決した様なものです。



さらに難しいのはこういうところの右手。


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右手の4分音符をきちんと伸ばしてつなげ、歌って下さい。

右手の親指はそっとそっと、大事に静かに弾きましょう。

これも大変難しいです。



今すぐ、出来る様にはなりません。それで良いのです。

でも、今の自分に出来る事があるかな?といつも考えてみて下さい。

今、出来る事から気をつける。

やがてそれは、気をつけなくても自然に出来る様になります。

少しずつ基礎の音楽力が上がり、更に出来る事が増えてきます。


面倒だけど、少しずつ、頑張って!



できる範囲で良いのです。気をつける努力を続けて下さい。



音楽性やリズム感は、こういう些細な事の積み重ねです。


それらはすべて、憧れの曲への道です。



「道が遠くて溜息がでる」

いいえ、これを続けて下されば、ある時期から加速度的に上達し、色々ご自分で見えてきます。



上達をすぐには感じられない事が多く、自信をなくす方も多いです。

でも私って下手だな~、ダメだな~・・・

そう思って頑張っているまさにその時に、上達しているのです。



はじめは誰でも少しずつです。

少しずつ頑張ったら、大きな飛躍ができますよ。

頑張って下さいね(*^_^*)

poco a poco

難しいけど憧れの曲を弾きたいという方へ

大人になってピアノを始める方が多くなりました。
憧れの曲を弾きたい!

出来れば好きな曲を弾いてもらいたいです。
好きな曲を楽しそうに弾く、それを聴くのは楽しいです(*^_^*)

他の先生によく相談されます。

発表会や練習会等で、相当難しい曲を希望する方が多くなりました。
困るのは、どうしても今すぐ挑戦したいと譲らない方、
どう対応したら良いのだろうかと・・・

ショパン、多いです。
大人から習い始め5年位で、英雄ポロネーズ、バラード等々

誤解されるといけないので、最初に申しますが、
出来れば皆さんにも弾いて欲しいし、生徒さんなら手伝いたいです。
その上で、お読み頂けたらと思います。


例えば先にあげた、バラードや英雄ポロネーズ等、の難易度。
遅くとも小学低学年に習い始め、音大行こうかという人で、停まらず通して弾けるまで10年~15年かかります。

何それ? 的な数字ですよね。

くれぐれも誤解なさらないで下さい。
経験の浅い方に「だから弾くな!」と言ってる訳ではないのです。

只、例えば大人になってピアノを始めて5年位で、英雄ポロネーズやバラードを弾く

これは小学校遠足程度の登山経験で、ヒマラヤ登る様なものです。




こういうお話をして、きちんと聞く耳を持って下さる方

その上で、「じゃ、どうしようか?」と一緒に考えて下さる方
そういう方は全然問題ないのです。



困るのは

「初心者だって弾きたいです。頑張るから編曲なんていやです!」
とゆずらない方

(実は最近多いです)



初心者だって弾きたい!弾くのは自由です!


確かにそうです。只、以下の事を一度考えて下さい。

強引に無理矢理弾こうとすると、感性を大きく損ないます。

人間の耳は不快な音にすぐ狎れます。
手の都合でリズム感も和声感覚もぐちゃぐちゃになります。
平気で騒音を出し、自分だけ弾けている気になり、周囲は耳を覆います。

時に手の故障も招きます。治る故障ならまだいいです。
無茶な挑戦で、神経系を壊し、ジストニアになる危険すらあります。
そうなると、治る迄本当に大変です。


高尾山しか登った事がない人が、今すぐヒマラヤ登るのは無茶なのです。
決して一人で強引に弾いてはいけません。大けがします。


先生に相談し、ご自身の希望を伝えて、一緒に計画を立てて下さい。
少しずつ憧れに近づく努力をしていきましょう。

もし年齢や練習時間の都合で何年もかける事が出来ない場合、
編曲や省略をしたり、又は連弾で楽しむ事も出来ます。


先生は、憧れと現実の間の溝を埋める様、助けてくれます。
弾きたいという気持ちを尊重してくれます。
ですから、先生の言葉にきちんと耳を傾けて下さい。


それからもう一つ

誰でも憧れの曲を弾く権利があります。
一部の専門教育を受けた人だけの物ではありません。
初心者の方が、背伸びして発表会で難しい曲を弾いて良いのです。
先生と相談して向き合って下されば。

ただし権利には義務が伴います。

その曲は、多くの人達にとっても宝物です。
100年以上、多くの人が様々な物語を重ね、大事に継いできた曲です。


上手に弾けなくても、間違っても良いのですよ。

大事に、作者と作品に敬意を持って弾いて下さい。
忙しいでしょうが、出来る限り、一生懸命練習して下さい。

聴いて下さる方の事も考えてあげて下さい。

権利と欲求を主張するだけの演奏は悲しいです。

「あ~、この人、本当にこの曲が好きなんだな~」
そんな演奏を聴くと、思わず応援してしまいます。

音楽は愛ですから(*^_^*)
拍子と譜読みのお話です。

まず、もう少し、上拍、下拍、について考えてみましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
復習

1拍目は下で取る拍、指揮棒が下に降りた瞬間に下で取る拍
音の方向は、上から下

2拍子なら1拍目が下拍、2拍目が上拍
ズン、チャッ

3拍子なら1拍目が下拍、2、3拍目は上拍
ズン、チャッ、チャッ

上拍は指揮棒を下さず、上でとる拍です。

上拍の墜落は厳禁です。

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ズン、チャッ、チャッ・・・3拍子を見てみましょう。

有名なショパンの「華麗なる円舞曲」op18
https://www.youtube.com/watch?v=SUtP79EYkIw

冒頭のファンファーレ、華やかでドキドキしますね。

(どこかでとちりそうだと、ドキドキしない様に)


最初の2小節、ここは問題ありませんね。

タァ~ン、タタ、 タァ~ン、タタ


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問題は3、4、小節目、3拍子を解りにくくしてます。

タン、タタ、タン、  タタ、タン、タタ

で、更にこの4分音符、タン、に > があります。

つい、>を見ると、アクセント、強く弾かねば!と、思ってしまいます。

で、この>記号のところで、ズン!と下に思い切り弾いてしまう。

すると、ここが2拍子に聴こえます。

もちろん、意図的にこういうリズムで、3拍子感を解りにくくしている訳です。
(ショパンのワルツの、ビミョーにお洒落なところです)

でも、2拍子に弾いてほしければ、2拍子で書きます。


3拍子に書かれているなら、3拍子で弾かねばなりません




誤解される事が多いのですが・・・

>、アクセントだから、強調する=音量を大きくする、ではありません。

その音を強く意識する、表現、と考えて下さい。



このファンファーレ、あくまで3拍子です。

>記号を誤解して読まない事、拍子を大きく損ないます。

>が書かれていても、2拍目、3拍目は、上拍です。

上から下にズン!と弾いてはいけません。ここは、チャッ、です。

2拍子3小節の様な、でもあくまで3拍子で2小節、

拍子の原則を守り、>を表現すると、とても粋でお洒落なリズムです。


拍子の原則を忘れると、大変無粋で残念な演奏になります。

素敵に弾いて下さいね(*^_^*)




話、もう少し続きます。

音楽は4小節1まとまり、が大変多いです。

その為、ワルツの様な3拍子は、小節単位では3拍子

で、グループ単位では、1小節1拍の4拍子


1、と、と、2、と、と、3、と、と、4、と、と、

となります。



もう一度楽譜見てみましょう。次の4小節を見てみましょう。


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8小節目、(2段目の2小節目)の右手の2分音符、大変強調されてますね

右手、fzに更に縦のアクセント記号がついてます。

もちろん小節単位では、ここは1拍目の下拍でしっかり下でとります




が、1小節1拍で考えると、ここは4拍子の4拍目、上拍になります。

つまり、ここは・・・・・

3拍子の1拍目らしく弾きつつ、4拍子の4拍目らしく弾かなくてはならない!

一体、どう弾けというのだ?!

大変難しいですよね(*^_^*)





で、その8小節目の左手の3拍目に、これまた、>、こんな記号がついてますね。

ここで、>だから強くと、左手の3拍目でドスン!と墜落したら・・・・・



あまりに残念!(>_<)





こんな風に、拍子をきちんととる・・・実はとんでもなく大変です。


もちろん、リズムは理屈ではありません。

優れた演奏をまねて、感覚で覚えろ!というのが正しいのかも知れません。


けれど、基礎理論を知った上で、楽譜のスラーやアクセントを読み取ると、もっと色々見えてきます。

理論は歴史の上に、必要があって成立してきたのです。

バロックの頃の指揮のとり方、

舞踊の動き(動きに反する弾き方は大変弾きにくいです)

様々な事と関わって、その上に成り立っているのです。

その原則の上に、「ショパンはどう弾いて欲しかったのか?」




楽譜は作曲家の手紙だとよく言います。

手紙は古いので、この際メールでもラインでもいいです。

何を言いたかったのか?恋して、読み取る努力をしてみて下さい。



「好きだよ、今手が離せないから、あとでね」

本当?手が離せないって誰か一緒?

好きならアレコレ、考えますよね?余計なことまで(笑)

音楽は愛ですから。・・・・うふふ(*^_^*)


最後に、ウィキペディアにあった自筆譜画像です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%AF%E9%BA%97%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%A4%A7%E5%86%86%E8%88%9E%E6%9B%B2_(%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%91%E3%83%B3)#/media/File:Chopin_-_Grande_valse_brillante_op18_-_MS_p1_-_Die_Musik_vol7-3_Nov_1907.jpg