八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -15ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

ご無沙汰して大変失礼しております。

少しずつ皆様のブログにもご訪問させて下さい。

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ショパン、バラード3番

https://www.youtube.com/watch?v=vmbPIUwc-ng
 
写真は14小節目、右手2拍目のフレーズの楽譜です。



要捏造箇所として、有名なフレーズです(笑)



楽譜の通りに弾こうとすれば、右手連続オクターブ、大変な事になります。

左手は2拍目の最初の和音を弾けば、後は休符ですから、フリーです。


そこで「両手で弾いてもいいですよね?」ときかれます。

というより、当然の様に両手で弾いてくる方が多いです(笑)



楽譜に書かれた音とリズムの指示を守る為ですね。

それは良い方法です。私も後半は両手で弾きます。

が、以下の事を考えた上で、お願いします。

(そこまで考えていない方が多いのです)



まず、ショパンはピアノ奏法を熟知してます。

ショパン作品は、手の自然な動きに合っていて、ある意味大変弾きやすいです。


両手で弾く方が楽な事は百も承知で、右手のオクターブで弾く様に書いてます。



つまり、

右手オクターブで弾く様に弾いて欲しいのです。



両手だから楽ちん、とすんごい勢いで弾く人!

ちゃんと、そこのところ考えて下さいね。


もう一つ

この右手のオクターブは、8連音符のリズムです。

左手の2拍目の和音から、8連音符に弾かなくてはなりません。

ちゃんと上にと書いてありますよね!



左手の2拍目の和音で、でん!
(フレーズの最後の音ですよね)

そして両手のオクターブでぶっ飛ばす!


これでは、あまりに残念、違いますよね(笑)


もう1点

1、左手の2拍目の和音の上の音、ド

2、オクターブ最初の下の音、ド

この音、違う声です。

左手は8分音符、

本来はオクターブが始まる時には、まだ伸びてます。


そこを両手でオクターブを弾くわけです。

つまり、ドを2回続けて左手で弾く事になります。

これ又、どちらのドも、何も考えず、どすん!

どぉ~、ど♭れれ♭みみそっっふぁ 

又もや残念!卒倒しそうになります。ハイ



オクターブの音階は難しいです。

そこで、

基礎練習ハノンの53番、オクターブ音階、やる!


という発想は間違ってます。気を付けて下さいね。

独学でハノン、やらないで下さいね。


ショパンの指使いを見てみると、上の音、5、4、5、3・・・・

上の音は、美しいレガートを要求されます。

1指は滑らせる様に弾かねばなりません。

ショパンに必要なオクターブレガート奏法です。

3、4、指が、5指を超え、滑らかなレガートを奏でます。

必要な練習と言えば、例えばショパンのエチュード10-2(#^^#)

ハノンのオクターブではありません。


この奏法は、親指を滑らせる様に弾きます。

手の重さを、でん!と鍵盤に乗せてしまうと、動きません。

正しく座らないと弾けません。


この様に、楽譜を読むというのは、音を拾って終わりではありません。

そこに、どんな音楽があるか、を読み取る事が必要です。



手が小さい、届かない、難し過ぎる

様々な理由で、ごまかさなければならない事も多いです。

それはプロでも音大生でも同じ

例えばラフマニノフを日本人女性が弾くなら、音を省略せねば弾けません。


和音が届かないから、アルペジオにすればいい

していい時と、すべきでない時があります。


届かないなら音を省略すれば良い

省略して良い音と、絶対に必要な音があります。

音を省略したり、アルペジオにしても、音楽を損なわない弾き方をしなくてはなりません。

無理のない範囲で、本来の弾き方に少しでも近づく努力は必要です。

それによって得られる技術、奏法もあります。


自分が弾ける様に変える事は構いませんが、先生の指示をきいて下さい。

背後に様々な知識と経験を要します。



少し背伸びをして難しい曲を弾く事も多いと思います。

指導者はそこをきちんと考えた上で、音を省略したり、楽な弾き方を指示します。

又は、少し頑張って練習する様に、練習法を教えてくれます。

その人に合わせてくれます。


お友達同士、ネットで意見交換するのも楽しいでしょう。

でも、色々弾き方に悩む時は、まず、先生にきいて下さいね(#^^#)
ツェルニー30番

子供の頃にピアノを始めて、順に教材をこなしていくと、10歳~12歳頃に出会う事になるでしょうか?


30番はそれまでの教材に比べ、速く弾きにくい音符を何度も反復します。
曲も急に長くなります。


ハ長調が続き、
曲も単調で飽きてしまいます。

つまり、難しい、長い、飽きる(ツェルニー先生、すみません)

年齢的に、塾や部活を理由にピアノをやめる子供さんが多いです。
勝手な推測ですが、このツェルニー30番もそれに一役かってるだろうな~と(笑)

大人になってお仕事や子育てや介護が一区切り、再びピアノを始める方が多いです。
だってピアノ楽しいですものね。

そして多くの方が仰います。
「もう少し頑張って続けてれば良かった」
「ツェルニーがつらくて、私が根性なしで」

困った事に、特に子供さんの場合、これだけ教材が多い現代、この類の教材の代替教材が非常に少ないです。
反復を優先した為(=音楽的に?)、きちんと弾けてないとごまかせません。

音楽的教材は、弾きやすいのです。
音楽に相応しい呼吸や体の使い方で、ぐんと弾きやすくなります。
つまり、ツェルニー30番もとことん音楽的に弾けば、実はぐっと弾きやすいのです。

何より、しばしば言われる「脱力」はリラックスしてないと出来ません。

まず、可愛い曲ですから、トラウマを捨てて愛を持って好きになってあげて下さい。

ちょっと出だしを見てみましょうか?


まずこの挑戦的なテンポ表示、2分音符100は、愛を妨害するのでとりあえず無視。
ゆっくり丁寧に練習しましょう。

3連音符はゆらゆら、かっちり弾くものではありません。
揺らぎを感じて下さい。風に揺らぐでも、いたずら心が揺らぐでもいいのです。
リラックスして弾くものです。
でも、心の中で拍子はとってあげて下さいね。

左手の全音符のドが優しく落ち着く様に、静かに響きます。
低音はずっと静かに優しく響いて支えてくれます。安心させてくれますね。
優しい落ち着いた音でお願いします。

左手のスラーも1小節事にゆらゆら、

この左手を楽譜通りにきちんときれいに弾くのは大変です。
よく練習なさって下さいね。

ゆらゆらですから、必死に弾いてはいけません。
速く弾く必要はないのです。

右手、高いソの音が遠くできれいに響いてます。
右手の他の最初の音、間違えないで下さいね。

かわいらしく、ドレミレド。
眉間にしわ寄せて、ドタドタンではありません。

最初の1指は、裏拍です。
遠くで響いたソの音を妨害しないで下さいね。
そっと丁寧に1指を弾いて下さい。

1指は常に、他の指以上に丁寧に弾く事!
愛を持って美しく弾こうとすれば、正しい弾き方になります。

当時のフォルテピアノは本当に軽いのです。
触れば音が出る様な、そういう楽器の為に書かれた曲です。

湿気の多い国の現代ピアノで、ガシガシ弾こうとすれば、本来の姿を見失います。

音楽の基本通りに、可愛らしく弾いて下さい。

最後に余談ですが、作品番号849、凄い数字ですね(笑)

ツェルニー先生も、気軽な気持ちで書いた事でしょう

眉間に皺よせて、ツェルニー嫌い!
と言われるほど、おそらく真剣に書いてないです(笑)

可愛く楽しく、愛を持って弾いて下さい。

自分が弾くからには、必ず愛を持って出来るだけ美しく弾く!
大切な事ですから必ず守って下さい。

音楽は愛ですから(#^^#)

ピアノは、音数がとにかく他の楽器に比べて多いです。

本来、1曲をある程度の期間かけて仕上げ、暗譜をするのが理想です。

でも大人の方の場合、成長期のお子さんの様な訳にはいきません。

又練習時間にも限りがあります。

暗譜は特に強要してません。

ところがおかしな事例が発生してます。




Aさんの場合

Aさんは暗譜が出来ないといつも仰います。

そして譜面台に楽譜を置き、楽譜から目を離す事が大変少ないです。

弾いてる間もほとんど楽譜を見ています。

故に鍵盤を探す時、音楽が遅れる傾向があり、都度注意してきました。

ある日


「あれ、先生、今私弾いてるところ、どこ?」

それだけガン見して何を仰いますか???





Bさんの場合

ハノンを移調して練習してきて頂きました。

ハ長調→変ロ長調、弾きにくいですね


え????

何故か楽譜を置いて、ずっと見ながら弾いてます。

この方もガン見





「今、どこ見てます?」

「あ、えっと・・・・」

「必要ないですね」・・・楽譜を取り上げました。


すると、何も弾けなくなってしまうのです。フリーズ。



楽譜を置いていても読んでいるわけではないのです。

楽譜を眺めてから弾くという段取りが、脳の中に出来てしまっている様です。



この方もよく練習されますし、そこそこかなり弾けます。

が、音楽がやはり生き生きと流れないのです。


つまり一区切りずつ、楽譜眺めてから(読んでではなく)弾く

楽譜を眺めてからでないと弾けない

というおかしな事が、暗譜を避けていると発生してしまう危険があるのです。




けれど暗譜できる程の練習時間は取れない、忙しい大人の方達です。

「無理です」となってしまいます。



又大人の方は好きな曲を練習されます。

練習時間の割に難し過ぎる曲が多くなってしまうのです。





暗譜をしない方達に共通していますが、音楽が流れず停滞してます。

又「あ、間違えた」と弾き直しを本番でも平気でやります。

ピアノは音数が多く、少し先の事を予測しつつでないと弾けません。

予想外の音が聴こえた瞬間、「あ!?」と、先を予想する事が中断されてしまいます。

けれど音楽が何度も中断すると、聴く側は大変不快です。





つまり暗譜とは頭で覚えるのでなく、身体にしみこませる事なのですね。

とはいえ、大人の生徒さんに1曲全部というのも酷な話です。



そこで、曲の中の数小節程度の1フレーズを暗譜してもらいました。

レッスン中にその1フレーズを、身体が覚えるまで弾いてもらいます。




何故か突然、体育会系(笑)

「あと5回、ゆっくり間違えないで」

「間違えたら、それは違う!と自分に言い聞かせて!」

考えないで体で覚えてもらうのです。


「あと3回」

「ダメ、やり直し。違う指で弾かないで!」




頑張ってもらい、楽譜をなしで、その数小節を暗譜で弾ける様になりました。

しかも音楽が生き生きしてます。


所要時間、約5分



実は練習とはこうやってやるのです(笑)

暗譜とは覚えるのでなく、身体に叩き込むのです。

とはいえ、お一人でこんな事は出来ませんし、楽しくありません。

大人の方は私もそうですが、子供さんの様にすんなり身体に入りません。



ごくごく短いフレーズに限って、少しずつやってみようと思います。

暗譜ができる様な、入門の曲でもいいですね。



ご自宅で練習される場合、音楽の流れを常に意識して下さい。

もちろん、途中で停めたり、弾きなおしたり、弾けないところを取り出したり。

練習ですからやる必要があります。



でもご自身できちんと決めて下さい。

間違えたら停めるのか、弾き続けるのか。


間違えてもすっ飛ばして弾き続けてばかり、はいけません。

仮にその時止まらずに弾き続けても、きちんと間違ったところを解決する習慣をつけて下さい。


楽譜を置くからには、きちんと読む事、読まないなら置かない

そんな気持ちで楽譜を置いて下さい。

ご自分できちんと意識して行う習慣をつけましょうね。


常にご自分の意志で、能動的に弾いて下さい。

ちょっと愛のムチのレッスンでした(笑)

あ、音楽は愛ですね。やっぱり(#^^#)