ピアノ・・・ツェルニー30番 | 八王子高尾 ピアノ教師 の日記

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
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ツェルニー30番

子供の頃にピアノを始めて、順に教材をこなしていくと、10歳~12歳頃に出会う事になるでしょうか?


30番はそれまでの教材に比べ、速く弾きにくい音符を何度も反復します。
曲も急に長くなります。


ハ長調が続き、
曲も単調で飽きてしまいます。

つまり、難しい、長い、飽きる(ツェルニー先生、すみません)

年齢的に、塾や部活を理由にピアノをやめる子供さんが多いです。
勝手な推測ですが、このツェルニー30番もそれに一役かってるだろうな~と(笑)

大人になってお仕事や子育てや介護が一区切り、再びピアノを始める方が多いです。
だってピアノ楽しいですものね。

そして多くの方が仰います。
「もう少し頑張って続けてれば良かった」
「ツェルニーがつらくて、私が根性なしで」

困った事に、特に子供さんの場合、これだけ教材が多い現代、この類の教材の代替教材が非常に少ないです。
反復を優先した為(=音楽的に?)、きちんと弾けてないとごまかせません。

音楽的教材は、弾きやすいのです。
音楽に相応しい呼吸や体の使い方で、ぐんと弾きやすくなります。
つまり、ツェルニー30番もとことん音楽的に弾けば、実はぐっと弾きやすいのです。

何より、しばしば言われる「脱力」はリラックスしてないと出来ません。

まず、可愛い曲ですから、トラウマを捨てて愛を持って好きになってあげて下さい。

ちょっと出だしを見てみましょうか?


まずこの挑戦的なテンポ表示、2分音符100は、愛を妨害するのでとりあえず無視。
ゆっくり丁寧に練習しましょう。

3連音符はゆらゆら、かっちり弾くものではありません。
揺らぎを感じて下さい。風に揺らぐでも、いたずら心が揺らぐでもいいのです。
リラックスして弾くものです。
でも、心の中で拍子はとってあげて下さいね。

左手の全音符のドが優しく落ち着く様に、静かに響きます。
低音はずっと静かに優しく響いて支えてくれます。安心させてくれますね。
優しい落ち着いた音でお願いします。

左手のスラーも1小節事にゆらゆら、

この左手を楽譜通りにきちんときれいに弾くのは大変です。
よく練習なさって下さいね。

ゆらゆらですから、必死に弾いてはいけません。
速く弾く必要はないのです。

右手、高いソの音が遠くできれいに響いてます。
右手の他の最初の音、間違えないで下さいね。

かわいらしく、ドレミレド。
眉間にしわ寄せて、ドタドタンではありません。

最初の1指は、裏拍です。
遠くで響いたソの音を妨害しないで下さいね。
そっと丁寧に1指を弾いて下さい。

1指は常に、他の指以上に丁寧に弾く事!
愛を持って美しく弾こうとすれば、正しい弾き方になります。

当時のフォルテピアノは本当に軽いのです。
触れば音が出る様な、そういう楽器の為に書かれた曲です。

湿気の多い国の現代ピアノで、ガシガシ弾こうとすれば、本来の姿を見失います。

音楽の基本通りに、可愛らしく弾いて下さい。

最後に余談ですが、作品番号849、凄い数字ですね(笑)

ツェルニー先生も、気軽な気持ちで書いた事でしょう

眉間に皺よせて、ツェルニー嫌い!
と言われるほど、おそらく真剣に書いてないです(笑)

可愛く楽しく、愛を持って弾いて下さい。

自分が弾くからには、必ず愛を持って出来るだけ美しく弾く!
大切な事ですから必ず守って下さい。

音楽は愛ですから(#^^#)