ピアノは、音数がとにかく他の楽器に比べて多いです。
本来、1曲をある程度の期間かけて仕上げ、暗譜をするのが理想です。
でも大人の方の場合、成長期のお子さんの様な訳にはいきません。
又練習時間にも限りがあります。
暗譜は特に強要してません。
ところがおかしな事例が発生してます。
Aさんの場合
Aさんは暗譜が出来ないといつも仰います。
そして譜面台に楽譜を置き、楽譜から目を離す事が大変少ないです。
弾いてる間もほとんど楽譜を見ています。
故に鍵盤を探す時、音楽が遅れる傾向があり、都度注意してきました。
ある日
「あれ、先生、今私弾いてるところ、どこ?」
それだけガン見して何を仰いますか???
Bさんの場合
ハノンを移調して練習してきて頂きました。
ハ長調→変ロ長調、弾きにくいですね
え????
何故か楽譜を置いて、ずっと見ながら弾いてます。
この方もガン見
「今、どこ見てます?」
「あ、えっと・・・・」
「必要ないですね」・・・楽譜を取り上げました。
すると、何も弾けなくなってしまうのです。フリーズ。
楽譜を置いていても読んでいるわけではないのです。
楽譜を眺めてから弾くという段取りが、脳の中に出来てしまっている様です。
この方もよく練習されますし、そこそこかなり弾けます。
が、音楽がやはり生き生きと流れないのです。
つまり一区切りずつ、楽譜眺めてから(読んでではなく)弾く
楽譜を眺めてからでないと弾けない
というおかしな事が、暗譜を避けていると発生してしまう危険があるのです。
けれど暗譜できる程の練習時間は取れない、忙しい大人の方達です。
「無理です」となってしまいます。
又大人の方は好きな曲を練習されます。
練習時間の割に難し過ぎる曲が多くなってしまうのです。
暗譜をしない方達に共通していますが、音楽が流れず停滞してます。
又「あ、間違えた」と弾き直しを本番でも平気でやります。
ピアノは音数が多く、少し先の事を予測しつつでないと弾けません。
予想外の音が聴こえた瞬間、「あ!?」と、先を予想する事が中断されてしまいます。
けれど音楽が何度も中断すると、聴く側は大変不快です。
つまり暗譜とは頭で覚えるのでなく、身体にしみこませる事なのですね。
とはいえ、大人の生徒さんに1曲全部というのも酷な話です。
そこで、曲の中の数小節程度の1フレーズを暗譜してもらいました。
レッスン中にその1フレーズを、身体が覚えるまで弾いてもらいます。
何故か突然、体育会系(笑)
「あと5回、ゆっくり間違えないで」
「間違えたら、それは違う!と自分に言い聞かせて!」
考えないで体で覚えてもらうのです。
「あと3回」
「ダメ、やり直し。違う指で弾かないで!」
頑張ってもらい、楽譜をなしで、その数小節を暗譜で弾ける様になりました。
しかも音楽が生き生きしてます。
所要時間、約5分
実は練習とはこうやってやるのです(笑)
暗譜とは覚えるのでなく、身体に叩き込むのです。
とはいえ、お一人でこんな事は出来ませんし、楽しくありません。
大人の方は私もそうですが、子供さんの様にすんなり身体に入りません。
ごくごく短いフレーズに限って、少しずつやってみようと思います。
暗譜ができる様な、入門の曲でもいいですね。
ご自宅で練習される場合、音楽の流れを常に意識して下さい。
もちろん、途中で停めたり、弾きなおしたり、弾けないところを取り出したり。
練習ですからやる必要があります。
でもご自身できちんと決めて下さい。
間違えたら停めるのか、弾き続けるのか。
間違えてもすっ飛ばして弾き続けてばかり、はいけません。
仮にその時止まらずに弾き続けても、きちんと間違ったところを解決する習慣をつけて下さい。
楽譜を置くからには、きちんと読む事、読まないなら置かない
そんな気持ちで楽譜を置いて下さい。
ご自分できちんと意識して行う習慣をつけましょうね。
常にご自分の意志で、能動的に弾いて下さい。
ちょっと愛のムチのレッスンでした(笑)
あ、音楽は愛ですね。やっぱり(#^^#)