八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -14ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

又、長らくお休み頂き申し訳ありませんでした。


軽やかに速いパッセージが弾けない!という方、多いです。

例えば速い16分音符のパッセージ、
軽やかに弾くのは大変難しいですが、速い曲や細かい音符は軽やかです。

原則を忘れてる方が多いので確認

「短い音符ほど、軽い!」

という事で、お相撲さんが走っている様な速い16分音符は残念です(笑)



例えばこんな例を見てみましょう。(ブルグミュラー25の練習曲より)

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冒頭の右手の16分音符、滑らかに軽やかに「優雅に」弾きたいものです。

grazioso、とわざわざ書かれてますし、ドタバタは違いますよね。




で、大雑把にいきます。

1、まず、きちんと座って下さい。お腹を落とさないで引き上げて下さい
(シャキッ!とモード)

手の重さが鍵盤に乗ってしまうと、優雅に弾けません。
意外に話題になりませんが、お腹を落とさず、手の重さを鍵盤にかけない事が大切です。


2、余計な動きをせずに、このフレーズは指先の最小限の動きで弾く

手首や手の甲をばたばた動かすと、その動きで音が荒れてしまいます。



で、この右手をゆっくり練習する事になりますが、その前に。


基礎練習だ~!
と、この16分音符を全部しっかり弾いてしまうと、おかしな事になります。

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ラソファ、ファミレ、レド♭シ

実際には、この赤い文字の音は、1とと、2とと、3とと

拍の裏の裏、最も軽い音ですが、そこを1指で弾かねばなりません。

裏の拍の音がドスンと下に落ちると、次の拍に移れなくなります。

この1指を丁寧に、そしてお腹で支えて鍵盤の下に落ちない様にコントロールする事になります。

という事ですが・・・・


大変ややこしいので、あまり深く考えなくて良いです。

まず、ゆっくりで良いので、実際に声にだして歌ってみる事です。
棒読みはいけませんよ。

優しく、誰かに語りかける様に、丁寧に
ご自分が「こう弾きたい!」と思う様に


ララララ、ララララ、ララララ♪、とか、
タリラリ、ラリラリ、ラリラリ♪、とか




どどどどどどどどどどどど!

とは歌わないですよね。
(文字は歌詞でなく、ニュアンスです)

でも、そんな風に弾く方は多いのです。



歌う呼吸で弾けば、自然に拍の裏の裏の1指を、大事に丁寧に、次の拍の頭に向かって弾く事になります。

大事なのは、

実際に声を出す事。

愛情を持って、語りかける様に歌う事



歌と同じ呼吸をしないと意味がありません。

同じ呼吸をすると、身体はそれに呼応して、自然にお腹が支えてくれます。



音楽として歌わず、ハノンの様な弾き方で練習したとします。

指は確かに動く様になるでしょう。

でもその弾き方は、この曲の弾き方ではありません。

そして音楽と呼吸がちぐはぐだと、大変弾きにくくなります。



大人の生徒さん達は、恥ずかしがって歌ってくれません。

中には「心の中で歌ってます!」と反抗してくる方も・・・

い~え!歌ってないから、そーゆー弾き方するんでしょ!

で、やむなくレッスン中、私が代理で歌う訳です。


大変なのですよ。

肺活量、1800cc(心臓悪いですか?と必ずきかれます)

「yukikoさんは、ピアノ弾いてね。歌わないでね」
と言われた歌唱力も何のその

とはいえ、恥ずかしいのは解ります。
自分だけに聴こえる様に、小さな声でいいのです(^^)

少しずつで良いので、歌いましょう。


スラーの最後も丁寧に弾くはずです。

3拍子の3拍目で尻もちもつかないはずです。

アウフタクトも自然に正しく取れるはずです



間違いでない歌い方は、必ず理論で裏打ちできます。


どんどん歌って下さい。

歌は愛、音楽は愛ですから(#^^#)

特に大人の生徒さんに人気の月光ソナタの第1楽章です。

何とも幻想的な作品で、私も大好きです。

https://www.youtube.com/watch?v=OwnBeultaA0


心に染みる様な演奏になるか、ちょっと残念な演奏になるか・・・

意外に見落とされてしまう事・・・


今日は左手のお話し


まず左手を見てみましょう。低音が美しいですね。

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全音符、又は2分音符と長い音が常に響きます。

左手だけを弾いてみて歌ってみて下さいね。



で、ちょっと残念な方!気をつけましょう。

長い音はほぼ、常に響いています。常に!

1拍半位で手を離す方が時々いらっしゃいます。
(注、2分の2拍子です)


この美しい低音を伸ばし、歌うのだ!という気持ちを持って下さい。

できるだけきちんと伸ばして頂きたいのです。

ご自分が歌うのと同じ様に、又はチェロ等の低音楽器で弾き続けるイメージを持って下さい。



ピアノ曲は複雑なので、伸ばすべき音が伸ばせない事は現実あります
(この場合はほぼ、できます)

その様な時はペダルに頼る事もあります。

それでも、長い音を押さえ続けて歌い続けている事を忘れてはなりません。

この場合、それを忘れるとほぼ右手に気を取られ、左手が只、適当に押さえているだけになってしまいます。

それが困るのです。



ある程度の手の大きさがあれば、左手の4指と5指を使い、レガートに隙間なく奏する事ができます。

手が小さくてオクターブがやっとでも、つなぐ様な気持ちで奏する事が必要です。

最初から難しければ、まず右手の3連の最後の音、その音を弾くまでは最低、きちんと手で押さえましょう。

(これは長い音を伸ばす場合の基本中の基本です)



そうなると弾きにくいですね。次の音への準備の時間が少なくなります。

手は常に最短距離、つまり鍵盤に沿って素早く移動して下さい。

手が鍵盤から不必要に離れる方は、その癖をなおしましょう。

すぐに和音が自然に掴める様に、練習が必要ですね。

こうして、きちんと美しい音楽を正しく奏しようと思うと、多くの技術が身に付きます。

ですから、きちんと音楽を理解する力が必要になります。




これがきちんとできた上に、この難しい右手を弾く事になります。

左手をきちんと伸ばす事、きちんと歌う事は基本です。

最初は神経を使います。

又やってしまった~~~! もあるでしょう。

でも諦めずに注意し続けて下さい。

先生に同じ事を何度注意されても良いのです。難しいのですから。

折角レッスン料を払うのですから、何度も注意して頂きましょう(笑)
(先生方、すみません!)

やがて無意識に出来る様に、早くそうなって頂きたいのです。

基本ができている、という事は、そういう事なのですね(#^^#)


右手の3連のリズムがきちんと弾ける事も基本です。

特に付点が出てくるときにリズムが乱れがちになります。

付点の短い音で尻もちをつく方もいらっしゃいます。

右手の2声を弾き分ける事も基本です。


基本は難しいです。そして基本だらけです。

すぐには出来る様にはなりません。


でも1つの曲にきちんと向き合うと、基本が少しずつ身に付きます。

無意識に出来る事が少しずつ増えてきます。

=それが上達なのです(#^^#)


難しいからすぐ出来なくて当たり前です。

気長に焦らず、頑張りましょうね。(#^^#)

6月5日の日曜日、ショパンと同時代の同型のフォルテピアノ「プレイエル」を弾かせて頂きました。
大変貴重な機会を提供して頂きまして、ありがとうございました。

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プログラム

ル・ルー 組曲ニ短調

バッハ フランス組曲第1番

ショパン 3つのマズルカ 作品56

ショパン 舟歌 作品60

ショパンがバッハの作品を大変好み、深く研究していた事は良く知られています。
近年、ショパンが実際演奏する事を想定し、平均律クラヴィーア曲集に書き込んだ楽譜も発見されています。

何よりショパンの、特に舟歌等はいくつもの声が複雑に対話している、まさにバッハの対位法から繋がる世界です。


そのバッハは生涯ほとんどを北ドイツで過ごしたにも関わらず、旺盛な探求心から多くの作品を筆写し検証していました。

ル・ルーは詳しい記録がない、フランス、ヴェルサイユ楽派の音楽家です。

当時の納税リストにクープランらと名を連ねているので、相当成功した人と推測されます。

この時代フランスで楽譜が出版されていたという事は、相当需要があったと思われます。
当然バッハもル・ルーを研究したと思われます。


バッハのフランス組曲の1番、
ル・ルーのニ短調の組曲の影響が明らかに見られます。
楽譜を見ていると「あらら、ここ、そっくり!」なんていうところも

ル・ルーのニ長調の組曲と、バッハフランス組曲のアルマンド・・・
聴いても解りにくいですが、楽譜見てると「あらら、そっくり!」

そんなつながりを辿ったプログラムです。


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この楽器に初めて触った時は、途方に暮れました。
汚い音しか出せず、ペダルも踏みかえられなくて濁りまくり。

例えばショパンの作品
手で繋ぐのが厳しい場合、現代ピアノではよく薄くペダルを使います。
でもこのプレイエルではそれができません。

プレイエルを使ったショパンも、ペダルを踏む様には書いていません。
そこを丁寧に指で繋ぐと、それは優しく語りかけてくれる様なフレーズでした。

今迄感じていたのとは、全然違う、素朴な優しさがありました。

「ショパンのペダルの指示は尊重しなさい!」
という言葉、納得です。

そして現代ピアノで弾きペダルを用いるにしても、そのイメージを体験している事が、その表現に関わります。

当時の楽器に触っても、現代ピアノで弾くなら意味がない!と言う人もいます。
ちょっと寂しいですネ。

例え作曲家が描いた世界と違う表現をするにしても、一度それに思いを寄せて欲しいと願います。



生涯かけて最もショパンが数多く書き続けたマズルカ

このプレイエルの音を知ってから、何とも素朴に語る様な優しさを感じます。

「私が書くとワルツもマズルカになってしまう」

ショパンの心の軸だったのかもしれませんね。
想いを寄せてみたくなります。


https://www.youtube.com/watch?v=GFb2L2MkNMY