大変貴重な機会を提供して頂きまして、ありがとうございました。
プログラム
ル・ルー 組曲ニ短調
バッハ フランス組曲第1番
ショパン 3つのマズルカ 作品56
ショパン 舟歌 作品60
ショパンがバッハの作品を大変好み、深く研究していた事は良く知られています。
近年、ショパンが実際演奏する事を想定し、平均律クラヴィーア曲集に書き込んだ楽譜も発見されています。
何よりショパンの、特に舟歌等はいくつもの声が複雑に対話している、まさにバッハの対位法から繋がる世界です。
そのバッハは生涯ほとんどを北ドイツで過ごしたにも関わらず、旺盛な探求心から多くの作品を筆写し検証していました。
ル・ルーは詳しい記録がない、フランス、ヴェルサイユ楽派の音楽家です。
当時の納税リストにクープランらと名を連ねているので、相当成功した人と推測されます。
この時代フランスで楽譜が出版されていたという事は、相当需要があったと思われます。
当然バッハもル・ルーを研究したと思われます。
バッハのフランス組曲の1番、
ル・ルーのニ短調の組曲の影響が明らかに見られます。
楽譜を見ていると「あらら、ここ、そっくり!」なんていうところも
ル・ルーのニ長調の組曲と、バッハフランス組曲のアルマンド・・・
聴いても解りにくいですが、楽譜見てると「あらら、そっくり!」
そんなつながりを辿ったプログラムです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この楽器に初めて触った時は、途方に暮れました。
汚い音しか出せず、ペダルも踏みかえられなくて濁りまくり。
例えばショパンの作品
手で繋ぐのが厳しい場合、現代ピアノではよく薄くペダルを使います。
でもこのプレイエルではそれができません。
プレイエルを使ったショパンも、ペダルを踏む様には書いていません。
そこを丁寧に指で繋ぐと、それは優しく語りかけてくれる様なフレーズでした。
今迄感じていたのとは、全然違う、素朴な優しさがありました。
「ショパンのペダルの指示は尊重しなさい!」
という言葉、納得です。
そして現代ピアノで弾きペダルを用いるにしても、そのイメージを体験している事が、その表現に関わります。
当時の楽器に触っても、現代ピアノで弾くなら意味がない!と言う人もいます。
ちょっと寂しいですネ。
例え作曲家が描いた世界と違う表現をするにしても、一度それに思いを寄せて欲しいと願います。
生涯かけて最もショパンが数多く書き続けたマズルカ
このプレイエルの音を知ってから、何とも素朴に語る様な優しさを感じます。
「私が書くとワルツもマズルカになってしまう」
ショパンの心の軸だったのかもしれませんね。
想いを寄せてみたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=GFb2L2MkNMY

