八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -16ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。


ショパン、エチュード、作品25-1

エオリアン・ハープと呼ばれる作品です。


http://www.wizytowkachopina.pl/#/pl/autographs/4


ちょっと癖のあるサイトです。
(革表紙部分を4回クリックすると手稿が出てきます)

ショパンは人気あるピアノ教師で、多くのお弟子さんを指導していました。
「エチュードは優れた音楽でなくてはならない」、という考えだった様です。


これらのエチュード、決してお弟子さん達に無理に速く弾く事を要求しなかった様です。
その人に応じたテンポで、美しく丁寧に。


優れた作品ですから、練習の成果をそのままサロン演奏会で弾く事ができます。


ショパン自身、この作品25-1と、続く25-2のエチュードをよく演奏した様です。



ショパン作品にはその曲の求める奏法があり、それを習得しないと弾けません。
その奏法は、かなり独特な一面もあります。



この曲、すべての音をしっかり明確に弾くのは間違いです。


内声の細かい音符は溶け合う様に、

大変難しく神経を使います。


大きく書かれた音符、バスと、特に右手のメロディにあたる音、
これを、溶け合った内声から浮き立たせる様に弾き、歌いたい・・・


時に、この響かせて歌いたい大事な音が、両手同時にとんでもなく大跳躍。
特に右手は、一番クライマックスとか美しく盛り上がるところで大跳躍です。

そこは、はずしたくない!


夢心地になる様な美しい曲ですが、弾くのは大変です。




右手の大きな音符、響かせて弾こうとするとやってしまう大きな間違い

指を立てて押さえつけてしまいます。

指を立てると音も立ちますから、ついやりたくなります。が、

それをやると弾けません。


拍の頭の音を上から押さえつけると、指の動きが一瞬停まってしまうのです。

この曲が求める音は、その様な鋭く刺す音ではありません。

タタタタタタ の6連

なぜか タァタタタタタ 


笑えない話です。

ご自分は頭の中で、美しいこの曲をイメージし、必死で弾く訳です。

で、現実今弾いている音でなく、イメージした音を実際の音と錯覚してしまうのです。

聴いている様で聴いていないのです。

よ~く、ご自分の音を、聴いて下さいね。




美しい音が欲しいけど、どう弾けばいいの?

お待ちしてます(笑)・・・・(#^^#)


それはともかく、ゆっくり丁寧に練習して下さい。

もっとこんな音が欲しい!

そう心から願ってゆっくり丁寧に弾けば、やがて解ります。

時間はかかりますよ。



もう一つ

シューマンの言葉

これは練習曲というよりは詩である。
小さな音が一つ一つ全部明確に聞こえると考えたらまちがいで、むしろ変イの長和音のとうとうたる波が耳を打ち、ここかしこでペダルが新たに踏まれるたびに、高い波頭が打揚げる風に思われた。



ショパンのペダルはショパンの息遣いと言われます。

この手稿にも、ショパン自身によりペダルが書き込まれています。


このペダルと、もう一つのヒントが音符にあります。

それを読み取った時・・・・・

シューマンの述べた、とうとうたる波、高い波頭、・・・


ショパンのペダルの素晴らしさに驚きます。

意外に見落としている方が多いです。



ゆっくり丁寧に練習すると、幸せになります。

練習してると幸せになれる練習曲(#^^#)


あ~指回らない・・・とか

跳躍下手だなぁ・・・とか

そーゆー事はどーでも良くなり(笑)、

こんなに美しい曲を練習できるなんて、なんて幸せなんだろう!



音楽は愛ですね(#^^#)

独学の危険性について

通う時間の確保やレッスン料の問題もあり、特定の先生につかない方も多いです。

やり方も目的も人それぞれですが、一応独学の危険性についていくつか書いておきます。

ここでは一応、初心者の方を想定してます。



楽譜の読み方、音の高さ、音符の長さ・・・・

根気よく丁寧に読めば、確かに楽譜は一応読める様になります。

が、例をいくつかあげますね。

例1)

4分音符と8分音符の長さの違いは説明を読めば解るでしょう。

けれど、ほとんどの方は他の違いにはまず気づきません。

気づかずに練習して弾くと、本来と違う、異形の世界になります。



リズムは長さだけでなく、長さに由来して、重さ、方向、ニュアンス等様々な要素があります。

どんなに初級の簡単な曲でも、それを意識する必要があります。



歩くように

軽やかに、

こちらへ向かって

ここで踏み込んでから

その音は触るだけ


これらはきちんとリズムというものを理解していないと、読み取れません。

それによって弾き方も違ってきます。

こういう事を見落として、音の長さのみを只単に拾ってしまいます。

そこで大きく間違ってしまう事が多く、すると大変弾きにくくなります。


音符の意味を読み落としている方、ベテランの方でも多いです。



例2)

五線譜、ト音記号やヘ音記号を覚えれば、音の高さは解るでしょう。

でも、例えばハ長調で、低音が、ソから、ドに終わった、とします。

それが意味する事まで、初心者の方は理解できません。



ソ(ドミナント)で緊張を感じ、ド(トニック)で解決又は弛緩する、

こういうニュアンスを感じず、只音を拾う可能性が多いです。



低音のソが、上のドに行くのか、下のドに行くのか、そこでも大きく違ってきます。

「その音はそう弾いてはダメ!」

「この音は例えばこんな風に」

最初の頃からきちんと感じる事が、大事な音楽の基礎となります。



例3)



ソ、シ、ファ、という和音が、ソ、ド、ミ、に進む時、何を感じなければならないのか。

理論で説明すれば、導音から主音、ドミナント第7音からトニック第3音

というややこしい理論は、今は問題でないのです。


シはドが恋しい、ファはミに落ち着きたい!

を感じて聴き手に伝える事が大切で、すると指使いの選択にも関わります。



最初に楽譜があったのでなく、音楽を表すための楽譜です。

書かれている事の真意をきちんと知り、感じて表現する事が大切です。

初心者のうちから、きちんと積み上げていく必要があります


でないと全然異形の世界を描いてしまい、目指す目的を間違ってしまいます。


例4)


ハノンやツェルニーを自分で練習してしまうと、大体おかしな事になってしまいます。

例えばハノンの1番、メトロノームを少しずつでも必死であげようとしたとします。



ふと冷静になれば解るはずですが・・・

速い音符ほど、どう聴こえなくてはならないか?

それを考えないと、テンポをあげた時の相応しい弾き方と大きくずれてしまいます。


弾きにくいばかりで、無意味な練習になるだけでなく、手を痛める危険もあります。

何より、聴き苦しい音を平気で鳴らし続ける事が、一番危険です。

平気でそういう音を出せる感性が育ってしまい、それを直すのは大変です。



長くピアノを続けたいな・・・と思うのでしたら、独学は危険です。

条件に合う、良い先生を探すのは確かに大変です。

でも今は、月に1回とか、時間が出来た時に個別にお願いするとか、

様々な形でレッスンして下さる先生も増えました。

ご自身の希望、又は通えるペースなどを相談されると良いでしょう。


音楽をきちんと示してくれる先生に出会えますように!(^^)!


ついでに追記

若干空いてます(^-^;

ってそれを言いたかった訳では・・・・あるかも・・・(^-^;

また更新が滞り、皆さまへのご訪問もままならぬ様になり、申し訳ありません。

少しずつですが、ご訪問させて頂いております。

失礼をお許し下さい。

多忙期にログインしてしまうと、時間が足りなくなってしまい、お詫び申し上げます。


今日はちょっと基礎について、少し耳の痛いお話しです(笑)


先日のレッスンでは、ある教材の1曲から、リズム、をメインに行いました。

拍子は・・・・・8分の3拍子

8分の3拍子は、1小節1拍に取ります。

1、と、と・・・・・1、2、3、ではありません。


音符は長さを表すだけではなく、短いほど軽いです。


4分音符は、タン、と地に足がつく様に停めます。

8分音符はつま先で通過する音符ですから、1拍として数える単位になり得ません。

1、と、と、

8分音符の一つ一つは、大変軽やかで、と、と、・・・とつま先で通過するだけ。

各音をドスドス弾くと 、4分の3拍子になってしまいます。

大変心広く、良心的に聴いてあげて、強いて何拍子かと言うなら、という事です。

と、と、・・・が、ドス、ドスでは、あまりに残念!"(-""-)"




手の重さを鍵盤に乗せて弾いてはいけないのです。

音符、拍子によって、弾き方を変えなくてはなりません。

8分音符と4分音符の弾き方は違うのです




音符の長さをきちんと守る様に、いつもうるさく言います。

フレーズが8分音符以下の長さで終わる時、

ショパン等によくありますが、ふわっ、と本当に美しいです。

美しいのは8分音符の後にくる休符、

ふわっ・・の後の、間が大変美しいです。


え?・・・終わっちゃった?の様な雰囲気でしょうか?



この美しさは8分音符の長さを守る事から始まり、8分音符らしく弾く事、

そこから生まれる美しさです。




フレーズが4分音符で終わると、きちんと終わったというニュアンスになります。

はい、これで終わります。の様な雰囲気でしょうか?


ふわりと抜く弾き方、丁寧にタン、と停める弾き方、

きちんと弾き分けなくてはなりません。


そうしないと、聴き手に伝わりません。

聴き手は音符の長さを測っているのでなく、ニュアンスで知るのです。

どんなに複雑でも、1音ずつ全部きちんと伝えなくてはならないのです。



この様に、きちんと表現する事と結び付けて、奏法を習得して頂きたいのです。

ハノンをメトロノームを頼りに、ひたすら指を動かす

それだけでは、音楽の表現と基礎練習が、結びつかないのです。



教材としては、ル クーペのピアノの練習 ABC(ピアノのアルファベット)を用いました。

とても素敵な曲ばかりで、大人の生徒さんに大人気です。

教材がきちんとした音楽である事は大切で、表現とそれに必要な技術が習得できます。

ハノンの様な教材は、音楽として欠けている部分を、指導者が補う必要があります。


ここからが、本題の耳の痛いお話し

一つ、レッスンを受ける際に気を付けて頂きたい事があります。

基本というのは大変難しいのです。



例えば、
ややこしいところでも、音符の長さや重さをきちんと守る

拍子を正しく弾く

これらは難しいのです。実はほとんどの方、できてないのです。

私自身もです。曲が複雑になると、どこかおろそかになります。



「拍子が違いますよ。」

「長さが違いますよ。」

と注意すると、


「何拍子か、それくらいわかります!」

「音符読めます。長さくらいわかります!」



又は

「私はそんな事もできてないのですね」と落胆してしまったり。




拍子を正しくとり、音符の長さをきちんと表現する事は、決して易しくありません。

「それは基本的な事だから易しい、それ位は私は出来ているはずだ」

そう思う方が多いのです。


けれど実はほとんどの音楽としての間違いは、私も含めて、ほとんど基本の間違いです。

基本的な事は決して、「易しくできているはずの事」、ではないのです。

基本的な事は、「大変難しく、出来てなくて当たり前」、なのです。

あちこち注意されると、ストレスが溜まってしまう方が多いのです。


でも、ここが頑張りどころ。

「上達したいですが、どう練習すれば良いのですか?」

ときかれれば

「自分でできる限り、徹底的に注意し続ける事」

それしかないのです。



もちろん最初から多くは注意しません。

例えば拍子やリズムだけに絞って注意したとします。

それでも本気でやると、猛烈にストレス溜まります。

いちいち直されますから大変です。



練習時間は短くて良いです。注意し続ける練習は疲れます。

しかも、すぐにできる様にはなりません。

「またやってしまったぁ~~~~」 の連続。

すぐ出来なくて当たり前、焦ってはいけません。




「あ、私、8分音符の弾き方、解ってなかった!」

1つでも何か、そんな風に気づく事ができれば、それで十分です。

問題のほとんどは、ご本人が自覚していない事にあります。

気づく事が出来たら、半分、解決した様なものです。

大きな1歩なのです。




少しずつ、少しずつ注意される事が減ってきます。

数か月、数年後、気づいたら無意識にできる様になっていた。

そういうものです。


基礎練習は表現と一体であることを忘れずに

音楽性は素質でなく基礎の積み重ねなのです。

拍子を表現する。

音符を表現する

フレーズを、特に最後を丁寧に歌う


まずはここから始めましょう。


この地道な積み重ねが、豊かなリズムや拍子の表現の基礎となります。

多くの奏法を習得する事につながります。

大人からピアノを習い始めても、必ず表現豊かなきちんとした演奏ができます。


私も含めてほとんどの方、

上達を大きく妨げているのは、実は自分自身なのです。

自戒と愛を込めて(#^.^#)