キャリアデザインのススメ
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

ブログ統合します!

いつもご覧頂きありがとうございます。当ブログをもう一つのブログ『戦略経営とキャリアデザイン』 に統合します。ここのところ二つ掛け持ち故に、更新頻度が下がっておりました。『戦略経営とキャリアデザイン』 ではキャリアに関する事以外の記事も多くなりますが、企業成長のための戦略経営とキャリアデザインの関係は、切っても切れないものです。今後は上記ブログで更新頻度をあげて引き続き記事を書いてまいります。どうぞよろしくお願いします。


なお、当ブログのコンテンツは、しばらくこのまま保持致します。

本当のヤマ場

新卒の採用戦線も、早い企業では終盤戦の様相を呈しているかのように新聞等では報じられていますが、突き抜けた一部のブランド企業を除いては、ここから先のクロージングがヤマ場です。採用担当者が大変なのはむしろこれからでしょう。


また同時に複数の内定を得ている学生諸子も、もう一度クールダウンして、キャリアデザインの第一歩をどう踏み出すか考えてみるべき時期に差し掛かっていると思います。未来のことは誰にもわかりません。自分の新卒時のお話をすれば、リクルートコスモスというデベロッパーに内定し、週1回のゼミを除いて、毎日内定者としてアルバイトしていた大学4年の秋には、入社数ヵ月後に「リクルート事件」が起るなど想像もしていませんでした(全く後悔したことはありませんが…)。今思えばふって沸いたような会社の危機も、なかなかできるものではない、貴重な経験だったと思いますが、自分と関わりのない要因で、環境が変わることは、大小は別にしてどの企業に入社してもあります。


そうした不可避の要因を超えて、5年後、10年後の「ありたい自分」のために、悔いのない選択をする時期がこの時期なのだろうと思います。そのためには、これまでインプットしてきた情報や思い込みを可能な限りリセットし、どの選択肢がありたいキャリアに近づけるものなのかを、諸先輩とのディスカッションや今まで自分があまり接してこなかった人の話なども踏まえながら、思索してみて欲しいと思います。


その積み重ねの上に出した答えが、社会人として出発する際の強力なエンジンとなるはずです。

役員室のない企業からスタートせよ

起業家を目指す人ような人や、そこまで明確ではなくとも、ゆくゆく経営に携わることを志す人にとって、「経営者との距離」で企業を選択することは、特に新卒の場合などは重要ではないかと思います。


しかし、これは「だからベンチャー企業がいいんだ」という単純な結論には結びつきません。規模が小さくともガッチリとヒエラルキーが存在する会社もあれば、そこそこの規模に達していても経営者との距離が近い、あるいは意識的にそうした組織運営の風土を維持しようとしている企業もあります。


全てが全てというわけではないですが、物理的な事で言うと、社長だけでなく、役員までバッチリ個室をかまえているような企業は、規模に関わらず、キャリアをスタートする会社としては如何なものかと思います(カルチャーの異なる外資は兎も角)。できれば社長室だって無い方が良いと思います。経営者が何を考え、いかに行動し、どう成果を上げるかからしか、実践的な経営は学べません。


役員室のある会社の代表格ともいうべき、メガバンクや大手商社では、将来の経営者、幹部候補を「クラウンプリンス」と称して、秘書や子会社の社長を経験させることで育成するスタイルを採る企業もあります。これもプラクティカルな経営者養成と言えますが、それは企業側が選別した人間に限った話です。チャンスは平等というわけではありません。


高い志を持って経営者を志向するなら、役員室のない、経営者との距離を近くすることに注力している企業を選択し、キャリアのスタート切るというのも一つの考え方ではないかと思います。


企業の奥行き

就活戦線は真っ盛り、転職市場も活況の現在、一旦立ち止まって考えたい事柄に、「企業の奥行き」というものがあるのではないかと思います。


企業規模の大小とは必ずしも一致しない、企業の懐の深さというものに着目して、就活や転職活動を考えてみると、違った景色が見えてくるのではないかということです。企業規模が大きくとも、企業風土のコアが単一で、幅が狭い企業(具体的に言うと「余計な事はするな。新しい事はやるな」というカルチャー)というのがあります。その一方で、企業規模が巨大でなくとも、新規事業に手を挙げる人材を歓迎し、評価もするという企業もあります。


もちろん業種・業態にもよりますが、どんなに企業研究をしようとも、入社前と入社後のギャップというのはあって当たり前なのですから、ギャップに遭遇しても、自分を活かせるアプローチが豊富にある企業を選ぶというのも、一つの選択基準のような気がします。


売り手市場化が強まると、どうしても企業ブランド先行の企業選びをする人が多くなります。それは別に間違ったことではありませんが、ギャップは必ず存在するという前提に立って、「それでもその会社でOKですか」という問いかけは自分自身にしてみても良いのではと思います。


第二新卒で転職というのも否定はしませんが、事前に回避できるミスマッチもあるはずです。その多くは「企業の奥行き」を確かめることと繋がっているように思います。

質問力

新卒の就活でも、第二転職活動でも共通して言えることですが、今の20代前半の人には質問力のある人が少ないと感じます。指示通り、卒なく物事はこなせるけれど、フリートークに弱く、セミナーなどで「何か質問ありますか?」と問いかけても、他の人の顔をうかがっている人を良く見受けます。本当に良い採用ができる企業(=成長力のある企業)では、どんなに頭が良かろうとこういうタイプに触手を伸ばしません。


成長力のある企業は、「その人にどんな仕事が将来的に任せられるか」という視点を、人材採用において失いません。なぜなら、自律的にある事業ユニットや部門を任せられる人が増えれば、企業の処理能力が上がり、より多くの仕事を実行できる、あるいはよりスピードを早め顧客価値を高められる、つまり「生産性」が向上することになり、それが成長に直結するからです。


自律的にある役割を任せられる人を見極める入口は、間違いなく「質問力」です。問題意識がなければ質問はできませんし、問題意識のないところに、課題解決も存在せず、当然「生産性」の向上も生じないからです。


そう言うと、いきなり「研修制度はどうなっていますか」といった事を質問する学生等がいますが、そうした質問はあくまで第二義的なもので、まずは、その企業が何処に、どんなスピードで向かおうとしているのか、それをどんな方法で実現しようとしているのかを的確に把握した上での質問であるべきです。


新卒の就活はピークを迎えつつありますが、セミナーでも面接でも、本質をつく「質問力」が問われる季節です。


中島 孝志
仕事ができる人の質問力―この“視点”が、有能な人の証明!
大前 研一
質問する力
工藤 浩司
最強の質問力―未知の能力を引き出し合う究極の思考法
飯久保 広嗣
質問力―論理的に「考える」ためのトレーニング

【伸び行くベンチャーの採用①】一誠コーポレーション2008年新卒採用

私のクライアントの1社である一誠コーポレーション の2008年新卒採用活動が始まりました。同社は、昨年から新卒採用を開始した商業施設開発・国際インテリア事業・不動産流動化&ディベロップメント事業をコアとし、“感動創造カンパニー”“成熟社会のライフスタイル・コンストラクター(創造者)”を標榜する成長企業です。


昨年上海法人も設立し、イタリアやスペインのデザインソースともコラボレートしながら、本格的なインテリア資材を、水平分業で海外生産・調達する体制が整い、これを武器に、創業部門である商業施設の建設・内装を強化。同じく昨年始動した不動産部門においても、従来型のデベロッパーにない、きめ細かでユニークな事業を加速させ、2011年の株式公開を目指している企業です。


42歳のトップの下、平均年齢29歳の若い組織は、建築やインテリアを学んだ人だけではなく、様々な“異才”を求めています。マーケティング、不動産開発、ベンチャービジネス、起業など、様々な事に関心のある人材が集い、成長のための“革新”を巻き起こしてくれることを望んでいます。


その“本気”は、セミナーを東京・名古屋・大阪といった三大都市圏だけでなく、高松・広島・福岡で開催する“採用セミナー・キャラバン”を展開することでも明らかです。


詳しくは毎日就職ナビで!

http://job.mycom.co.jp/08/pc/visitor/search/corp75604/outline.html



就活における地域間格差

“超売り手市場”といわれる2008年の新卒採用に関わっていると、就活における地域格差を実感します。


売り手市場に明確に反転したといわれる昨年と同じ企業の今年の新卒採用を比較しても、エントリー者の属性データを見ると、大都市圏の就活生程、売り手度合いが過熱していて、地方に行けば行くほどそうでもないということが明確になります。


以前にも今年の新卒採用に関しては、大都市圏で無駄に採用費と採用リソースをつぎ込むよりも、企業が積極的に地方に出向いた方が、質の高い学生と出会える確率が高くなると書きましたが、その時点ではリアルなデータを持っておらず、推測に過ぎませんでした。しかし実際にエントリー学生の属性データを見る限り、私の想像をはるかに超える就活の地域間格差の存在が、浮き彫りになったと確認できました。


何をもって「質が高い」とするかも曖昧ですし、客観性を欠くことも否めません。あくまで過去のトラックレコードとして、仕事のできる人材、優秀な人材を輩出する確率が高いというのを基準にしているに過ぎないのですが、少なくともそうしたエントリー者の属性は、地方ほどパーセンテージが高くなっていて、逆にメディアの予想通り、大都市圏ではパーセンテージが昨年に比べても落ちていて、売り手市場化は急激です。


もちろん実際の採用活動を終えてみないと何とも言えませんが、来年も採用企業側にとって厳しくなると予想されていますから、“採用キャラバン”を新卒採用の中核戦略に織り込むのもトレンドになっていくかもしれません。



ポテンシャルを引き出す採用術

先週末は、昨年から新卒採用を始めたクライアントの最後の内定者研修で講師をしてきました。


完全に出遅れたスタートであったにも関わらず、9名が採用でき、4月入社予定です。同社の新卒採用で特徴的だったのは、セミナー→選考→内定者研修を通じ、一貫して留意したことは、課題を与え、それを自分と即席のチームの頭で考え、未熟であろうともソリューションを導き出すプロセスを徹底したことだったのですが、さすがに最終の研修ともなると、内容はともかく、チームビルディング、問題解決意識については、直ぐにスイッチが入るようになっていました。


新卒の場合、もちろん潜在能力の高い学生の発掘がメインテーマなのですが、同時に当然潜在能力は顕在化しなければ意味のないものです。入社までに細かな実務研修を行う企業も多いようですが、確かに知識は詰め込めるものの、協働作業の進め方、課題への対処法を持たずに、そうしたものを詰め込んでも、本当に即戦力化できるのか疑問です。


採用から入社に至る一連のプロセスで、ポテンシャルの引き出し方を徹底しておけば、実務知識の吸収などには、そう時間もかかりませんが、慌しい日常の中では目の前の事に追われ、どの部署・職種でも共通する、仕事のコモンセンスを伝授して行くのは難しいことです。


ポテンシャルを引き出す人材の開発は、採用から始まっていると考えた方が良いかもしれません。

働きがいのある会社ランキング

米国経済誌フォーチュンの名物企画「働きがいのある会社ランキング」が、日本国内企業についても、今年から日経ビジネス (2月19日号)で発表されています。今年は国内の60社程度の企業がランキング評価プログラムに参加し、そのうち上位20社が発表されたに過ぎないのですが、米国では投資指標にも使われる程に有名なランキングです。

トップになったリクルートエージェントについては、「拍手と握手」の文化=頑張り・成果を称える文化、人事諸制度の工夫が高評価に繋がったようです。もちろん人材紹介業という、個々人の頑張りが業績にストレートに表れる業種であることもありますが、高い目標設定、成果主義の一方で、それを称える文化と働きやすさへの工夫が並存するマネジメントスタイルは、“新・日本的経営”の一つの方向性を示すものと言えると思います。

オールマイティに「働きがいのある会社」というのは存在しないと思いますが、採りたい人材と企業が向かう方向性を「企業文化」と「組織人事制度」でシンクロさせるというのは、採用のみならず、その後の歩留まり、成果のアウトプット全てに関わる問題です。新卒採用中の企業、中途採用積極展開企業の人事担当の方には、一読をお勧めします。

デビッド・シロタ, スカイライトコンサルティング
熱狂する社員 企業競争力を決定するモチベーションの3要素

縁と人脈

昨晩、中学・高校時代の同級生から1年半ぶりぐらいに電話がありました。

彼はある米系の金融機関で仕事をしているのですが、大卒後に入社した日系金融機関を経て、米国のMBAに私費留学してマーケティング専攻で修了。帰国した後、米系金融機関→米系コンサルティング会社→仏系消費財メーカー→日系ジュエリー・チェーンとマーケティング畑で渡り歩いて、現在の会社に勤務しています。たまたま私が大卒後入社した会社で先輩だった人物が、彼と同じ職場だということが分かって連絡をくれたのですが、こういう時はいつも「世の中広いようで狭いなあ」と感じさせられます。

今20代の方は、あまりイメージしにくいでしょうが、40代に差し掛かってくると相応の経験を積み、こうした人と人とのつながりから、新しいビジネスを発生させたり、コラボレーションしたりということが、リアルなものとして感じられるようになります。

キャリアデザインというと、「スキル」「実務経験」にやや重きを置いて考える傾向がありますが、実は実際の仕事の場面では、そうしたものは意外に短期間で埋めることができるケースも多いのです。むしろ「縁」や「人脈」の方が、簡単に手に入れることが難しいものであること気付かされます。

その意味では、「どんな人と仕事をするか」「どんな人と関われる環境か」という視点も、キャリアデザインには欠かせません。難しい事ですが、「期待と信頼に応え合う」というスタンスを大切にしている環境を選び取り、創っていく努力はずっと続けて行かなければいけないものだと再認識させられる日々です。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>