埼玉県立歴史と民俗の博物館で開催されている「特別展 戦国図鑑―Cool Basara Style ―」を観に行ってきました。夏休み中ということもあって、小学生・中学生も結構いて、甲冑は子どもたちにも人気なんだと、あらためて思いました。
今回、私がどうしても観たかったのは、道祖土(さいど)家文書によって再現した北条氏家臣の出陣風景です。本人を含めて3人の出陣が指示され、その持道具が古文書によって忠実に展示されていました。土豪クラスの北条家臣のイメージが伝わってきました。
もう一つ、光西寺所蔵(川越市立博物館寄託)の「万字の鎗穂」も収穫でした。話には聞いていましたが、実物を拝見したのははじめてでした。家康の家臣松平康親が、天正3年(1575)の遠江諏訪原城攻めの論功行賞として家康からもらったと伝わる品です。
ほかにも、ふだん実物が拝見できない甲冑・刀剣がたくさん展示されていて、時間がたつのも忘れるくらいでした。8月30日までやっています。

長浜市の長浜城歴史博物館で、特別展「片桐且元」が開かれていて、昨日、見に行ってきました。サブタイトルが「豊臣家の命運を背負った武将」ということで、若い頃の賤ヶ岳七本槍の武功だけではなく、関ケ原合戦後の、豊臣と徳川の板挟みにあった時代を中心に、且元の苦悩を描き出したよい展示内容でした。
特に、国奉行としての且元の働き、寺社復興に果たした且元の役割については、従来あまりふれられてこなかったように思います。例の方広寺鐘銘事件から大坂冬の陣へ至る過程を且元目線で追いかけていて、興味深いものがありました。会期は8月31日までです。なお、図録『片桐且元―豊臣家の命運を背負った武将―』〈1,800円〉も、珍しい写真、博物館で苦労して作った「豊臣家の寺社復興図」も収録されていて、片桐且元だけでなく、大坂の陣研究のいい資料になると思います。
『歴史街道』の最新号〈9月号〉の特集が「碧蹄館の真実」で、私はその中で「Q&A文禄の役」を執筆しています。秀吉の明への遠征「唐入り」はなぜ構想されたのか、「唐入り」にあたり、朝鮮にどのような要求をしたのか、また、出兵を命じられた大名は、それをどのように受けとめたのかといった疑問に答える形をとっています。
同じ号に息子泰経の「派閥対立、王族の逃避、援軍の将らの保身…朝鮮と明、それぞれの事情」も載っています。『別冊太陽』で泰経と共著は出していますが、歴史雑誌に親子が同時に載るのははじめてではないかと思います。