ゆっくりと
あまり読書に時間を避けない今年だが、徐々に。
最近ではマイケル・サンデルの「Justice」(邦題は長いので略)。粘っこい論理展開で大変な部分もあったが読後感はよい。コミュタリアンである著者の立場を100%受け入れるわけでもないのだが(自分は原則やはり相当にリベラルな立場のようだ)、あるべき共同体の姿としては1つの理想を提示しているとは思う。結局この本の主題は「様々な立場と考え方があって何か1つの理想的姿があるわけではない」というところかな、と思う。そういう意味で懐の深さが人間として求められているのかな、と。
夏休み中
現在夏休み中。
6日目にして、ようやく気が解れてきた感じだ。昨日まではなんだか落ち着かない状態だったが・・・・。休みだから遊びに行くわけでもなく、テニスをして体調を整えながら読書と勉強と高校野球を巡回している状態。
夏休み直前
相変わらずの暑さの中、懸案の居室の引越しを済ませた。
もうそろそろ後任の方も決まるし、ということで決行。でも暑い。お腹もすく。昼は久々天津麻婆丼。ちょっと味がおちたか?ないしは自分が疲れていて薄味に思えるのか?
明日から夏休み。今年は1週間。ゆっくり量子力学の講義ノートを作っていろいろな書類書きを終えたい。合間に高校野球。まだ4日目、ということで先は見えにくいが、智弁はクジ運悪く緒戦で好投手、という一番智弁的には困る相手で予想通り負けた。決勝を見据えて予選直前まで猛練習するらしいが、緒戦が初日で相手が好投手、と言うのが一番想定外、というか困るはず。ちょっと調整法を変えては?
出張、そして前期終了
しばらくぶりの更新。
7月31日から8月4日まで海外出張。今回はサンディエゴ。アメリカでも有数の治安のいいお金持ちの町らしい。その通りで綺麗でしゃれた感じ。但し物価は高い・・・・。ホテルは会場からできるだけ近くの安いところを探して予約したが、そこそこ安くてとてもいいホテルだった。
Hotel Solamar
お勧めする。部屋からは中庭が見え、中庭にはプールとバーがあって完全な南国リゾート。
学会のほうは参加者は多いが各会場にはあまり人がいない。自分の発表のときは30人くらいいて、まずまずだったが。いろいろ新しい情報もあって短い参加だったが有益だった。
合間にはPetco Parkで野球を見てホットドッグとビールでエンジョイ。別の日には畏友T氏とステーキをエンジョイ(Morton's Steak House)。アメリカのステーキはうまい!と実感。ワインの高さには閉口するが・・・・。
帰国して、前期試験の採点。悲惨な出来に驚嘆する。ぜんぜんわかってないじゃん。来年から講義方法とか問題を変更しないとダメだな・・・・。
昨日で研究室も前期終了。前所属との合同大宴会で4回生の大学院入試を応援する。17時半から開始して延々23時過ぎまでやっていた(苦笑)。2次会はカラオケと飲み会に分断されたのでかけもち・・・・。秘書さんたちと助教の人たちが猛烈に盛り上がっていた(歌で)。カラオケは基本嫌いなのだが、昨日は結構楽しめた。
来週から学生は来たり来なかったりだが研究も粛々と進めないと・・・・。
森毅先生のこと
京大の名物教授・森先生が亡くなった。自分が学生だったころはみんな「モリキ」と言っていたのでそう表記させてもらう。
モリキは高校のときからよく知っていて、自分の京大への憧れをかきたてた。常識とはかけはなれたトンデモナイ人だ、という印象。そういう人がちゃんと教授をやっている京大って面白そうだ、と思っていた。入学してみて、友人が1回生向けの自主ゼミに参加した、と聞いた。環境関係のゼミだったので自分はあまり興味がなく、その農学部の友人に様子だけ聞いたのだが、おどろいたのはゼミの部屋が毎週変わる、ということ。特に案内が出るわけでなく、ゼミの終わりごろに「じゃぁ来週はあっこでやろか~」という感じらしい。「モリキのゼミはロプノール湖」と評判になっていた。1回でも休むと次の部屋が分からなくなるので学生も激減したらしい・・・。
2回生のときは「数学6」がモリキの担当で幾何学だった。モリキの講義に登録しておいて講義には1回も出ずに単位をとる、というのが当時のアホな美学だったので自分も実践。ちなみにその年は「数学8」が河合良一郎先生の担当でしかも退官年だったので全員単位が出るはずだった。これは楽勝だ!とダメ学生の自分は欣喜雀躍したのを覚えている。
で、モリキの講義の試験。毎年のパターンで2問あり、好きなほうを選択。1問は数学科の連中が必死でやっても出来ないような難問らしい(自分も受験したが全くわからず)。もう1問は「好きなことを書け」。過去の猛者では「京都市バス路線図解析」「美味しいカレーの作り方」などあったという伝説も(それらは優で通ったらしい。この2問目がつまんないと落ちる、という噂も。あと過去のものと同じだと落ちる、とか。)・・・。別の伝説ではモリキは答案用紙を放り投げて遠くに飛んだのから優だ、とか表だったら通る、とか・・・。
で、自分はモリキの近著の感想文を書いた。もうタイトルを忘れてしまったし、何を書いたのかもうろ覚えなのだが、ありきたりの「素晴らしい本でした」みたいなことは書かずに、何か自分の経験と絡めて書いた記憶がある。結果は「優」で、こりゃモリキの懐の深さはホンモノだ、と思った次第。でも今思えば、講義、出ておけばよかったなぁ。先生の名講義、聞き損ってしまった。すみませんでした、先生。
バーンスタイン・ベルリンフィル・マラ9
ひょっとして記事にしていなかったか、と思い書く。
iPod Touchは相変わらず重宝していて、いろいろ入れて順番に聴いている。ひっさびさに聴いたのが表題のそれ。大学時代に「畢生の名演!」とか言われて買ったのだが、一回聴いて「グチャグチャじゃん」とオクラ入りさせていたのだが、20年経って自分の耳がどう変わったか実験してみるために。
ジュリーニの9番もそういう流れで聴いたのだが、それは既に記事にしたように以前と変わらぬ印象だった。一方のバーンス タイン。聴き終わって20年前の自分がいかにリゴリスティックだったか反省。これってやっぱりものすごい名演なのでは?グチャグチャだ、と思っていた部分もコンテクストで見れば溢れる情念の迸り、という感じだし、3楽章までは丁寧な音楽作りじゃないか、と思う。一方4楽章が丁寧じゃない、というわけじゃない。バーンスタインが吼えまくるところとか感動ナシに聴いていた自分は人生経験が足らずに甘かった、と自己批判する。
酷暑の週末
土曜は比較的涼しい時間を選んでテニスに行ったはずなんだが、そうは問屋が下りずに酷暑の中でプレーすることに。
先日はやや眩暈がしたんだが、昨日も熱中症数分前、という状況で90分プレー。後半は足も止まり、集中力も欠け、酷い状態。これだとかえって下手になりそうだ。
テニスは自分のやってきたスポーツ(小学校時代は野球とサッカー、中学・高校と野球・バスケ・スキー、大学はバスケとスキー、社会人になってからテニス・ラグビー・スキー)の中で一番苦手な部類。セルフコントロールの難しさはもちろんなんだが、他の競技と比べるとプレー1つをきちんとできるためにチェックすべき体の動きが多いような気がする。どこかが狂ってもゼンゼンだめになっちゃう、という感じ。他の競技はあまりそういうのを感じなかったんだけど。やはり向いていないのかな。
今日からバイロイト開幕。開幕戦はローエングリンらしい。ネットラジオでの中継もあり。今年もBayern 4か。
あ、スイスでの鉄道事故、驚いた。やや「鉄」の自分は行けば絶対乗っていたと思うので・・・。事故に遭った方が本当に気の毒。
「日本辺境論」
内田樹著。話題の新書を送ればせながら読んでみた。
内田先生は武道の達人、ということで武道の例も適宜ひきながら日本がいかに辺境の地で、日本人の意識や論理回路がその辺境性に支配されているか、ということを非常に分かりやすく解説。この本の論に100%賛成する、というわけではないのだが、なかなかいい点突いている、という部分が多くあっというまに読了してしまった。
中でも印象的だったのは「日本人は辺境人であるがゆえに、先験的に知る力をもっている。これが近年衰えてきており、このままでは日本人らしさを消失した日本人の将来は暗い」という部分。先験的=a prioriだが、たしかに近年では大学教育でもやれシラバスだ、教育はサービスだ、役に立つ知識だ、と値札を見てモノを買う感覚で学問を捕らえる風潮が多すぎ。これが即ち先験的に知る力の劣化をもたらしている、と自分を皮膚感覚で感じているので我が意を得たり、というところ。未読の方にもオススメの1冊。
今はいよいよ例のハーバード白熱講義を読み出した。出だしから重量感溢れる粘度の高い議論が展開されていて非常に自分向き。楽しみ。
マーラー6番
出張明けは仕事が溜まっていてホント大変。まだ終わりそうにないので現実逃避。
3連休はかなりしっかり休んだつもりだが、昨日はそのせいか(すごく疲れた状態から普通に疲れた状態になって逆にしんどくなった)、体調が悪くなった。今日はまずまず好調でよかったけど。その3連休にたまたまN響がアシュケナージの指揮で演奏したマーラーの6番を聴いた。1楽章と4楽章。感想は・・・・。ちょっと酷くないか、という感じ。Trpの1番の音程が酷すぎる、というのもあるんだがそれを差し引いてもアシュケナージのチャカチャカした指揮が雰囲気を壊すし、演奏ももうひとつお仕事モードから脱却できていないような・・・。日本のトップオケがこれでは困るんだが。
口直し(というには失礼すぎるが)に自分がOBでもある大学オケが8年前に170回記念演奏会で東京で演奏したマーラー6番のCDを聴く。8年前にサントリーで聴いたときはとにかく強烈な主張と凄まじい集中力に圧倒された。贔屓目でなく、あのオケの史上最高の名演の一つだと思っている。録音が1本撮りのせいで音質がいまひとつだが、細かいところまでニュアンスのあるやはり名演、と再度感じられやや感動した。キズももちろんあるしアマオケくさいところも散見するのだが、それを吹き飛ばす何か、が確かにある。