物性物理と日々格闘している楕円球(またの名を主筆)の日常つれづれよしなしごとを。
「HHhH」再び
初秋に仕事でドレスデンに行った。
順調に3日間の予定が終わって1日余ったので念願のプラハへ日帰り旅行。普通プラハに行く人は「綺麗な街を楽しみたい」「ビールを心ゆくまで楽しみたい」「オペラやコンサートに行きたい」って感じだと思う。もちろん自分もこれら全てに興味はあるわけだが、何と言っても今回の最大にして唯一の目的は聖キリル・メトデイ正教会を訪問すること。
以前にローラン・ピネの傑作「HHhH」の読後感を書いたが、ラインハルト・ハイドリヒ暗殺を目指したAnthropoid作戦(類人猿作戦、なんでこんな暗号名にしたんだろう?)を成功裡に達成した隊員が最後に立て籠って最後に自決した教会がそれ。あまりに劇的なストーリーに時間を忘れて読んだ。確か「早く結末まで到達して本としての完結を知りたいけど、こんな素晴らしい本を読み終わりたくない、というアンビバレントな感情に引き裂かれた」みたいなことを書いたと思う。それ以来、プラハに行って聖地を詣ることが目標だったが、遂に達成。大きな感動と興奮と、さらに敬虔な気持ちになってしばしその場を立ち去りがたかった。
で、帰国して再読したわけ。偉大な本は再読しても色褪せないが、今回も感動と興奮を禁じ得ない。真に偉大な書物(とバルガス・リョサも言っている)。教会でもらってきた地図(ゆかりのある場所が示されていて、どういう人がそこに住んてどういう最後を迎えたか書いてある)は更に感動と興奮をいや増した。
もう一度行って、今度は暗殺現場も行かないと。
"Wiener Blut"
いろいろとクサクサしていることもあって、こういう屈託のないオペレッタの楽しさが沁みる。
BSで放送されていたので見た。名曲つなぎ合わせで、話も他愛もない毎度おなじみドタバタ劇なんだけど、楽しめる。指揮とオケは正直今ひとつだけど、伯爵夫人役のニコラ・ヒレブラントというまだ33歳(ゼンパーオーパーで薔薇の騎士のSophieやったんだから才能あるんだろう)というソプラノが美人で上手くて秀逸だった。女性陣が美人で役にピッタリの雰囲気で全体の視聴感はとてもよい。
「カルテットという名の青春」
新聞の映画欄で紹介されていて、絶対見たい!、と思って東京に行く用事にからめて神保町で見てきた。
桐朋のエース級4人がカルテットを組んで、若手最高峰、とか言われてARDのミュンヘンコンクールに勇躍挑戦したらイチコロで、そこから4人が迷走しながら若者らしい煩悶を重ねていく、というBildungs Roman。もう全編、青春の蹉跌、に溢れていて、練習したり演奏したりしている曲もいい曲ばっかりだし、オケやったり弦楽器やったりしてた人には遍くタマラナイ作品になってる。
個人的経験でもカルテットって本当に難しくて、プロなら音楽性だけ合わせられれば仲なんか悪くてもいいんだが、アマだと人間的なぶつかり合いが先に来るのでロクな終わり方をしない。彼らは音大生だしエリートコースなのでそこはうまくやっているんだろうけど、とはいえ音楽的方向性の違いとか出てきて、安定したカルテットの運行って本当に大変なんだな、と。おまけに記録当時は実績トップだった1st Vnが留学して如何に自分が技術オンリーで音楽性がないかを悟って迷走する一方、才能溢れて屈託のないVcが順調にキャリアを伸ばしたりして、4人の力関係も微妙に変化し、さらに縁の下の力持ち的な2nd Vnが目覚めて結局ヨーロッパで音楽活動を続ける、とかドラマがありすぎる。今になると一番キャリア的にぱっとしないのが1st Vnってのも皮肉。なんでも今年中にBS朝日で続編が放送されるらしいので、今から楽しみだ。
全体の白眉はベートーヴェンの12番の2楽章のレッスンをタカーチにつけてもらっていて1st Vnがどうしても音楽的に弾けなくて、というところでタカーチが代わりに弾くと、そのあまりの美しさと巧妙さで泣く、というシーンか。本人は、そこに美しい何かがあった、とコメントしていたけど、あれは絶対的な力の差を見せつけられた絶望の涙だと思う。
今年読んだ本(前半)
ずいぶん間が空いた。
坂本龍一に影響されて、手帳に簡単なメモ的な日記を書き始めたのでブログを更新する気が減ったのが理由。でもまとまった備忘録的なものも必要なので、久々に書いてみる。noteにする人も増えてるみたいなので、noteでしっかりとしたエッセイ的なものを書くのもいいかなと思っているけど、こういう雑記的なのも意味はあるんじゃないか、と思って。
で、今年これまでに読んだ本を一気にまとめておく。
・「ソングとセルフ」(イアン・ボストリッジ)
春の学会中に論文のゴタゴタで落ち込んでいるときに読んだ。ボストリッジらしい分析的・論理的な深みのあるエッセイで、現代の諸問題と音楽芸術をうまくリンクさせている。このまま博士論文とかにもなるんだろうな、と思う作品。ブリテンへの興味が出て、ネジの回転を見たくなった。
・「プラハの古本屋」(千野栄一)
チェコ語の専門家による共産国家当時のチェコの様子を古本を基軸にして書いた、こちらも佳作エッセイ。ベストセラーにもなっている(なった)らしい。
・「文学は何の役に立つのか」(平野啓一郎)
いろいろなところで書いたエッセイをまとめた本らしく、中には興味がわかないテーマもあるものの、昨今の「役に立つオバケ」が世界中を跳梁跋扈する様を苦々しく思っている僕としては共感できる内容も多い。リベラルな筆致もよい。
・「ユダヤ人の歴史」(鶴見太郎)
狂信的指導者に率いられているイスラエルを好意的にはどうしても見られないんだが、なんであんな考え方になるのか、という一端を理解するために読んでみた。多分、だけど、いろいろ歪んでこういうことになっている感じ。
・「トレーディングゲーム」(ギャリー・スティーブンソン)
今年の1冊、となると圧倒的にこれだ。ロンドンの貧しい家庭に育った筆者が数学の才能1つでシティバンクのトップトレーダーで荒稼ぎするもメンタルをやられて辞めるまでのジェットコースタードラマ。ああいう仕事をしている人はおかしくなるかおかしいのかのどっちかなんだなぁ、と実感。おまけに辞めるのもラクじゃないんだね・・・。金融関係に勤めている人は楽しく?読めると思う。
・「ある子供」(トーマス・ベルンハルト)
買ってあったので久々にまたベルンハルトを読んでみた。静かな筆致だけど、どこか狂気を孕んでいるので彼らしい。
・「独裁者のためのハンドブック」(B.B. メスキータ&A. スミス)
どんどん増殖する独裁者が独裁を確立手法を政治学的に論理解析した本で、笑える?ネタ満載。いわゆる誰が見ても独裁国家、というだけじゃなくて、カリフォルニア州の小さい町を政治的に乗っ取って私腹を肥やした奴とか、知らない話もある。人間って昔から変わらずどうしようもない生き物だなぁ、と改めて思う。
・「果てしなきイタリア旅」(二村高史)
疲れた心にイタリアってとっても魅力的でヒーリング効果がある。疲れたあなたにオススメ。イタリアをバスで回っちゃうという発想もいいし、東大出てイタリア好きすぎて紀行作家になって観光協会の会長?にもなっちゃう筆者も魅力的な人。
・「盗まれた誇り」(A.R. ホックシールド)
前回はルイジアナ州が対象だったが、今回はケンタッキー州を対象にトランプ主義者の精神的背景を解析した社会学の本。前回同様綿密なフィールドワークで研究を深めていて、よく理解できる。トランプ支持者もいろいろで、他にいないから嫌いだけど支持してるって人までいて、そういう状況に人々をおいてしまう社会のあり方を考えてしまう。民主党は(これは日本のリベラルも同じだけど)まずは貧富の格差の解消と社会的平等の建設に重きをおいて、ジェンダーとかナントカは後回しにすべきだと改めて認識する。
・「通り過ぎゆく者」(コーマック・マッカーシー)
名作「ノーカントリー・フォー・オールドメン」のマッカーシーの遺作(のうちの1つ)。研究仲間のユダヤ系アメリカ人とのメール会話で出てきたので読んでみた。マッカーシーらしく細かいディテールへの拘りと、それを完全には回収せずに漂流させておく不安感、さらに絶対的孤独ともいう寂寥感が染み入る作品。面白かったといえば面白かったし、一方でよくわからないまま終わったといえば終わった、という不思議な作品。こうなったら2部作のステラマリスも読まないと・・・。
大学決勝
明治22-10早稲田。
準決勝以降予想の精度が上がってきていたが、10点差で明治勝利、早稲田は3本取っても苦しい(明治は3トライ+PG=22点)、とほぼ的中の予想通りだった。それにしても明治は完勝と言っていい試合運びで、早稲田に勝機は無く、勝利の女神は前半30分で早稲田に背を向けたと感じた(観戦していてそう思った人は多かったはず)。全体を通じて大学ラグビーというこの長い歴史のある伝統のスポーツにおける「文脈」(context)の重要性を感じた試合だった。
ポイントの局面と言うと矢崎イエローのシーンと思う人も多そうだが(これも後述)、自分がポイントと思ったのは服部がゴール前にボールを出さずにキープして潰されたシーン。蹴り出して5mスクラムでも失点したかもしれないが、それはやることをきちんとやった上でのことなので仕方ない。問題なのは去年に続いて変なアイディアが服部の脳みそに降臨してそれを実行しちゃったことで、去年の帝京戦でのポカの数々をプレイしている全員(と観客の大多数)は覚えているはずで、今年もやらかした(やらかしてくれた)となったはず。明治は服部が正常な判断ができなくなってる、と一気に押せ押せになってモメンタムが傾いたし、早稲田はキーマンが去年に続いて変な精神状態になっているのを目の当たりにして動揺したはず。なんとかノックオンで直後のトライは取り消しになったが、その後で明治がトライを取りそうなのは相当にボンクラな人間でもわかったと思う。14-3となって雰囲気的にはもう明治勝利になった。これがこの試合だけで出たミスなら、ドンマイドンマイ、で済むんだが、大事な一戦、しかも選手権の決勝で2年連続やらかすSOへの信頼度は確実に下がったはずで、その後の早稲田のオフェンスがかなり無理め、オレがオレが、と少しづつ無理して珍しくノックオン連発になっている遠因になっていると思う。これが「文脈」の重要性のその1。
その2はやはり対抗戦でのレフリングがかなり影響してた、ということ。矢崎のシーンは初犯ならイエローまで行くかどうかやや微妙、とも思った。もちろんボール見ずにキャッチャーに一直線で当たりにいってるし、おまけに膝蹴り態勢で行ってるのでイエロー出ても全然おかしくはないが、やっぱり対抗戦でFL城が空中のキャッチャーにガチでタックル行っておまけに全くバインドを外さずに地面に叩きつけた上にヘラヘラ笑ってるのが相当にレフリー陣の頭にあったのは間違いないと思う。早稲田はそういうチーム、という印象があるのであそこで一発イエローになったと想像するけど、そんなにズレていないのでは?印象で決めていいのか、という意見もあるかもしれないがスクラムの組み方にしてもレフリーの印象とかレフリングの方針とかとの齟齬とかが重要なスポーツで、だからレフリーとコミュニケーション取りながら試合を進める稀有なスポーツなので、そこは蔑ろにできない。明治が敗戦につながるかもしれない最も危険なシーンだったのがFL最上が空中の服部にタックル入ったシーンで、あそこも矢崎がイエローなら最上にイエロー出てもおかしくない気もしないでもないが、チームとして初犯なのと、すぐにバインド外してたのがイエローにならなかった理由で、それは妥当な判断だと感じた(早稲田ファンからは怨嗟の声が出るだろうし、実際解説陣からも微妙なところという声もあったけど。。。)。これも「文脈」の重要性。
最後はやはりスクラム。あのボロボロのレフリングで苦しんだ明治だが、今日の大澤レフリーはきっちり見ていて、早稲田1番がいろいろやってくるのをフェアに裁いていたと思う。そもそも早稲田のスクラムは1番が斜めに入って相手の3番を無力化する傾向が強い上に組んでから少しだけ引いてコラプシングを取りに来るのが上手いわけだが、そのへんのテクニックに翻弄されずに裁けた大澤さんはきちんとできていたし、これも対抗戦からの「文脈」で理解すると理解しやすい。結果、スクラムがお互い安定して、試合として整ったと思う。
準決勝後に「明治には静謐さがある」と書いたが、今日も同じ感想で、淡々とゲームプランを遂行し興奮も落胆も慢心もなく、冷静に80分プレイできたこと、そういうチームを1年かけて作れたことが勝因か。あとはあまり一般メディアで取り上げられないがBKが非常に強力で、スキルフルでミスがない、そういうチームを作れたことも勝因。正直、対抗戦の途中まで、筑波に負け、さほど強くない帝京とボロボロの慶應相手にいづれも接戦、ととても優勝を狙えるチームという感じじゃなかったんだが、早明戦から一気に覚醒した印象で、神鳥ヘッドと平主将は名伯楽・名キャプテンだな、と我が身の不明を恥じる次第。一方の早稲田は日本一になにかが足らないわけだが、個人的には精神性だ、と思う。レフリーへのアピールやスクラムのテクニックなど、まぁそういうのも強いチームらしさなんだろうけど、反則貰いに行く練習するよりも力で押し切るチームになってほしい。あれだけのメンバー揃えているだから、そういうチームを作る責任もあるでしょ。清宮さんや中竹さんの頃は憎たらしいくらい強かったけど、変な技術や小細工を弄さなかったのでスッキリした気持ちよさもあった。そのへんヘッドコーチの責任はあるんじゃないか。結局10番以降が主将の早稲田は勝てない、という自説が更に補強された1年になってしまったけど、来年はいい主将選んで捲土重来してほしい。
ということで今年の予想総決算と恒例の鬼も笑う来年の大予想。1年前の記事を引用すると
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帝京はHB/BKが9/15以外残るのは朗報で、どちらも帝京にとっては人材的に困らないポジションなので後ろは多分安心。問題はFWで遂に大駒が全部いなくなる年(おまけに今日の先発は6人が4年生)なので、どうFWを作っていくか・・・。リザーブ含めて下級生が3人しかいない(森山・ダウナカマカマ・坪根)ので・・・。むしろ早稲田は将来像が明確で、全員残るBK陣を服部がリードできるだけの安定したFWを作れるか、が焦点(あとはSHだけどまぁ早稲田もSHの人材には困らないはずなので)。今年のディフェンス中心のチーム作りは間違ってなかった(それまでの数年迷走してたけど、ようやく方針が定まった感じ)ので、BKで派手に勝つという色気を捨てて地道にFWを鍛えてほしい。懸念はキーになるFW第一列が2人抜けることで、特に佐藤主将のキャプテンシーは絶対的だったので、次の主将をどうするか(毎年書いてるが早稲田はFWが主将になると強い、というかSO以降を主将にすると弱い)も含めて重要。栗田が適任(田中は好漢好選手だけどさすがに主将は荷が重いか)かと思うが、どうなるんだろうか。明治はこれもBKが概ね残るのでFW次第。若い選手でいいのに出てきてほしい。ただメンバー的には有望株も多いし高校ジャパンは結構入るようなので、一発の魅力はある。慶應はある意味例年通りで4位に入れば上出来、筑波も今ひとつ殻を破れない感じで、むしろ青学が長期計画での強化が実ってきた感じなので、青学の健闘を期待したい。リーグ戦は問題外で、来年度もベスト4は無理っぽい。関西は総決算の年だった(若い学年の時から試合に出続けた主力が4年)京産が決算に失敗して、来年は天理中心か、と。気は早いが来年も決勝は帝京ー早稲田という感じに、どこかで明治と天理が一発ジャイキリできるか、という感じじゃないかな。
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とあるが、危惧した通りFWを再建できなかった帝京がベスト4で消え、明治がFWを上手く作り上げて優勝、早稲田はいいところまで行って勝てず、リーグ戦は論外、関西は天理が優勝して早稲田と接戦、ということでまずまず予想は当たったか、と。
来年は、連覇のかかる明治だが、地味にFWで苦しみそう。先発で残るのは1,4,7番。ラインアウトの核の4亀井が残るのは朗報だがFWを再建できるのか。あとは地味にSHでいい人材いるのか。BKはCTBが抜けるが萩井が12番できそうだしまぁここは人材豊富な大学なのでなんとかなるだろう。ということある程度メンバーが残る10番以降を生かせるFWとSH次第。早稲田は実は来年は強そうで、FW第一列が全員残るのはとても朗報。栗田・田中と自分の好きな仕事人タイプの早稲田らしいFWが抜けるのは痛いのでそこで人材補強できるか。BKはSHには3年の渡辺、2年の川端と優秀な2人がいるのでここは大丈夫で、こちらもCTBが両方抜ける穴をどうするか。得に福島の卒業は痛い、と見る。とにかく早稲田はメンバー的にも総決算の年なので来年優勝できないと暫く優勝できなさそうで、大田尾さんの頸も賭けた1年間になりそう。帝京はこれまた実は強くなりそうで、FWがFL河村以外全員残るはず。こういう時の帝京FWは強い。個人的には来年度は帝京が台風の目だと思っていて、FW次第で覇権に手が届く可能性がある。BKは両WTBが抜けるのは痛いが帝京はとにかくFWで圧倒するチームなのでそこ次第か。筑波が今年は大暴れしたが、ジャイキリといえば筑波なので4位に入って(慶應には勝って)選手権で一発暴れてほしい。慶應は特にプラス材料もなさそうで、冴えない1年になりそう。青学と入れ替わる可能性すらある?リーグ戦は・・・・、もういいでしょう。東洋と東海が優勝争いなんだろうけど、もっと精度の高い細やかさのあるディフェンスをきっちりできてさらに苦しくても自滅しないチームを8チーム全部で作っていかないと存在意義としてまずいと思う。関西は引き続き天理が強いと思うが、京産は元ジャパンの首脳2人が流石のコーチングでどんなメンバーでもコンスタントにベスト4に入るチームづくりが完成されている印象なので、仮に関西2位でも選手権では一発ありそう。ということで来年も混戦模様だが、帝京・早稲田・天理、追いかける明治と京産、ダークホース筑波、という感じか。単純な足し算なら早稲田が本命なんだが、そうならないことは去年今年の決勝で露呈してる。
ともかく今シーズンも素晴らしいシーズンになりました。ラグビーって素敵。
高校決勝
主将が怪我した桐蔭学園がどう戦うか、だったが終わってみれば順当な結果に。
京都成章は京都予選決勝の京都工学院戦をみたが、そこまで強いのかな、というのが第一印象で、実際京都工学院戦も球運もあって勝ったという感じだった。なので決勝まで来たのはやや驚きなんだが、相手に恵まれた部分もあった感じ。実際東福岡も今年はなんだが随分大人しかったし、これが桐蔭学園側の山だったら相当に苦労したはずだ。
桐蔭は身長はそこまでないものの、体の分厚さが異様でとても高校生FWと思えない。前半10分くらいまでは京都成章のタックルにマトモに勝負して苦労していたが、だんだん慣れてきてポイントをズラすなど工夫して接点で食い込みだした後半は一気にトライラッシュ。そのうちパワーでも凌駕し始めて、順当な結果に収斂。
いやぁこのまま4連覇も射程圏内なんじゃないかな。どこの高校が対抗馬になれるのか、がポイント。やっぱり仰星と大阪桐蔭?
Neujahrskonzert 2026
今年も1日遅れで視聴。
ネゼ=セガンは軽量級であんまり好きな指揮者じゃないんだが、こういう演奏会では逆にこの軽量級ってのがうまくはまった感じで音楽が軽くて華やか、さらにやっぱり50歳っていう若さもあってリズムや音にキレがある。ショーマンシップにも溢れていて、これは何年かしたらまた呼んでもらえそう。選曲はなかなかに現代的で、だんだんNeujahrsも変わってきたんだなぁ、と思う。ともかく全体としてはこれはこれでなかなかに楽しめるいい演奏会だった、と好評価。
来年はソヒエフらしくて、新人発掘も大変そう。指揮者もこのへんは谷間の世代で、ムーティとかヤンソンスとかきっちり振れて音楽性も優れていてそれで巨匠っていう人を探すのは大変そうだ。
準決勝総括&決勝予想
終わってみれば予想はほぼ的中という準決勝。
早稲田31-21帝京
スクラムとラインアウトという不安材料を解消できなかった帝京だったが、一方で長蛇を逸した感もある。前半14-7にしたあたりはモメンタムが来ていて、戦術上も接点でゲインを切ってパワー勝負というプランがハマり始めて行けるか、という感じだったんだが、あそこでショートパントなどで自分で流れを手放したのが惜しかった・・・。なんで地味で痛いけど早稲田にダメージ与えられる方針を徹底できなかったのか残念。早稲田は流れでキレイに取れないのは相変わらずで、さらに野中が不調で3本も外したのは冴えない試合運びではあったが、ラインアウトをよく工夫(とはいえミエミエの戦術で距離があればサインプレーで、それを撒き餌にしてゴール前では一番決定力のある清水を使う)していたのが勝因か。
明治37-19京産
入りの10分は田村さんも指摘のように京産のディフェンスがよくハマっていたが、明治がだんだん対応していって地力の差が出てきた。特に外国人のパワーランに臆せずいいタックルをかまして明治のディフェンスは本当に良質。BKに展開力も出色で、1枚も2枚も地力は明治が上、という印象。一方で京産も真面目でいいチームで、伊藤主将は好感度めちゃ高いし、ノーサイド後のポルテレの号泣もグッと来るものがあった。
ということで決勝は予想通り早明再戦。早明戦の場合、相当に差がないと連勝とはならないものなんだが果たしてどうなるか。といいながら自分の予想は現時点でずばり明治の連勝で優勝。対抗戦ではボロボロのレフリングに試合を潰された明治だが、準決勝の試合ぶりを見てもいい意味で頭に血が昇らない落ち着いた大人の試合運びで、ある意味で静謐さすらある。スクラム・ラインアウトのセットピースも安定していて不安材料がない。あの対抗戦があったのでレフリーもきちんと仕切ると思うので、早稲田第1列の組んでから少しだけ引くギリギリのテクにあまり騙されないんじゃないか、という予想もある。普通にやれば明治が10点差くらいで勝ちそうで、28-17くらいか。早稲田は3本取れるかどうかだが、一方で3本では苦しいかと。早稲田が勝機を見出すには何かプラスαが必要なんだが、何かあるんだろうか・・?
Books of the year 2025
大学運営の雑用が大変で、一回も海外に行かず(こんなの2004年以来?)、演奏会も例のヘッタクソなK大オケ演奏会の1回だけ。研究ではPRLに論文通してN系雑誌もaccept直前ではあるが、それ以外は実りの少ない1年で、本もあまり読めない1年だった。そんな中でどれかを選ぶと
・舌の上の階級闘争
・グランゼコールの教科書
か。前者は書評書いた時にも述べたように凡百のグルメ本ではなくて社会メッセージ性が立ちまくった一冊で印象的だったし、後者はフランスのエリートってこんなに勉強するんだ、という意味でいい意味での(昨今そればっかりでもないわけだが)エリート主義の美点を感じた。
お務めは3月末で終わるので来年は研究と大学運営だけじゃない教養主義の1年を送りたいものだ。
準々決勝結果総括&準決勝展望
出張続きですっかり遅くなったが、なかなか見どころ?の多い準々決勝だったか、と。
帝京36-0筑波
NHK ONEで視聴したが、点差ほど力の差があったとは思わなかった。ただ筑波にミスが多すぎたか、と。なんだか随分よそ行きのラグビーだったような気がした。帝京はスクラムで押されラインアウトも取れず、正直強いと思えないのだが・・・。一発勝負の怖さを実感した試合。
明治46-19関学
こちらも予想が外れる展開で、関学が頑張ったのか明治が緩んだのかよくわからない試合。流石に明治が負けるとは思わなかったが、ずいぶんとスッキリしない展開で準決勝は大丈夫なのかなぁ、と。
京産26-24東海
これはなぁ・・・。東海、これじゃだめだろ〜。リーグ戦の優勝校が関西2位に負けてしまっては・・・・・。鬼門の大阪、最近勝ててない準々決勝、毎年12月にバラけてくるチーム、悪い要素はてんこ盛りだったわけだがさすがにディフェンスが強くない京産から24点しか取れずにラストプレーでひっくり返されるとは・・・・。もう本気で監督交代だ。
早稲田26-21天理
見ていないのでコメントしにくいが。、意外な結果といえば結果。天理の攻撃力不足だったのか、早稲田のディフェンスがよかったのか・・・。
ということで準決勝は以下の通り。
早稲田ー帝京
気持ちとしては帝京に勝ってほしいが、ここは早稲田か?しかし予想しにくい。お互いに振れ幅がデカすぎてお互いのエラーバーの中に中央値が存在している感じ。正直1/2に調子のよかったほうが勝つ、というくらいの感じか。帝京が勝つならセットプレーで互角に組めること。ボールが動いている間はまずまずオフェンスもディフェンスもいいという印象なので、セットプレーでミスして反則、という展開だけが怖い。早稲田は普通にやれば勝てそうなんだが、大事な一戦では普通にできないのが昨年度からの課題なので・・・。ディフェンスでガツガツ来られて点を取れずにバタつき始めると危ない。
明治ー京産
こちらは本当に普通にやれば明治がかなり快勝できそう。怖いのは接戦で残り10分になったときか。京産は今までの展開から諦めずにしつこく絡んできそうなので、早めにポンポンとトライをとれると明治ペース。
ということで決勝は早明戦の再戦?