音楽2題
NHK-BSで視聴。
ザルツブルク・イースター音楽祭/プッチーニ「トスカ」
HarterosがToscaを歌って、Antonenkoがカヴァラドッシ、ティーレマン(ますます恰幅がよくなって親衛隊中佐から少将に昇任した感じ)指揮のドレスデン国立歌劇場オケ。Harterosも大分大きく(苦笑)なって、11年前に自分を落涙させた可憐なミミはもう無理だなぁ、と時の移ろいの残酷さを思う。でも歌は素晴らしい!さすが。Antonenkoは、特に強音での音程に不安があって、もう一つの出来。ティーレマンの指揮はいつもどおりの大見得切りまくりで、昨年のカヴァレリア・ルスティカーナ&道化師のほうが出来はよかった。最悪なのは演出で、冒頭に「お!」と思わせるも、結局バラバラのアイディアが融合されることなくただバラバラのまま提示されただけで、最後にトスカのダイヴもなくカタルシスもなし。歌手にまぎれてカーテンコールに出てきたのでさほどブーイングはなかったが個人的には大ブーイング。
エリーザベト・レオンスカヤ/シューベルト全曲演奏会
放送されたのは最後のD900のソナタとアンコール。このD900の(21番)のソナタは本当に名曲でシューベルトの中でも最高傑作の1つ、と思う。内田光子の演奏もアンスネスの演奏も素晴らしいけど、レオンスカヤの枯淡の境地もまた佳し。ミスタッチなどもあるんだけど傷が気にならない演奏。アンコールのD899の即興曲第3番は、曲の美しさとタッチの柔らかさが相俟って正に典雅の極み。素晴らしい、品のいい、演奏会だった。東京の人はこういう演奏会に気楽に行けるので羨ましい。
最近の音楽会(備忘録的に)
Wiener Staatsoper "Rigoletto"(Marco Armiliato指揮/ F.D. Florez, A. Garifullina)
Volksoper Wien "Die Fledermaus"(Alexander Joel指揮)
Teatro alla Scala "Aida" (Daniel Oren指揮/ Stoyanova, Sartori, Urmana)
RiglettoでGildaを歌ったAida GarifullinaがW杯開会式で歌うとは・・・。30歳のヴィジュアル系はトクなのだ。Die Fledermausを指揮したJoelさん、なんとBilly Joelの弟さん(異母弟)だそうだ。そういえば似てる(って兄のほうの顔を知らなかったのでネットで検索してそう思っただけ)。AidaはZeffilelliの95歳の誕生日を記念しての企画だそうで、演出も彼のもの。正に古色蒼然、大艦巨砲主義、豪華絢爛の極みで、21世紀には絶対無理な演出。これだけで古典的価値がある。まるで歌舞伎のような古典芸能を見た!という印象。Aidaは客層が(世界のどこでも)悪いのであまり見たくないのだが、曲はよく出来てる。できれば1人で見たい。ルードヴィッヒ2世となら一緒に見てもいいかもしれないけど。