五輪に思うこと
全国のクラシックファンの7割くらいが金曜日以降、トゥーランドットを聴いたのでは?(笑い、冗談です。個人的には好きなオペラじゃない。なんでオペラの主人公の男はアホばかりなのか?)
私が冬季五輪で毎回楽しみにしているのはアルペンとアイスホッケー。冬の華ですよね?土曜にフィンランドvsロシアを見たが面白くてたまらない。出藍の誉れでしょうね、フィールドホッケーよりずっと面白い。ヘッドコーチにグレツキーとかブレとか懐かしい名前が多いのもうれしいです。昔はよくNHLも追っていたんですが、流石に時間が無さ過ぎる(苦笑)。アルペンも最高にクールでした。
と、言うように基本的に採点競技はいまひとつ興味が持てない。夏のシンクロとか体操もそうです。こういう仕事をやっていると、面接なんかの採点がいかに主観的になり勝ちで難しいか知っている。一応最高点と最低点は除いて平均とかしてますが、出身国のレフリーが一番点が高いんだから、その程度の基準、ということですかね。もしレフリーが出ていない国の選手が彗星のごとく出て、有力選手と接戦になったらどういう点になるのか怖いもの見たさですが見てみたい。
楽器のコンクールなんかもそうです。ある程度の指標にはなるが、その程度。1位になれなかったが大成した人なんて沢山いる。アシュケナージ(ショパン2位)とかもそうだし、ポゴレリッチなんか決勝にも進めなかった(3次予選落ち。もっともアルゲリッチが抗議して審査員を辞任したくらいだからただ点が足りなかったわけじゃなく個性的過ぎた?)。スポーツなんだから「一番速い」「一番強い」「一番多く点取った」、これがわかりやすくていい。
でフィギュア。3人の中で荒川が一番いいのだろうというのは素人目にもわかりました。身長があり、手足が長い。で顔立ちも欧米人の好みのアジア顔。容姿やスタイルで不利になることはないだろう、と。さらに事前のインタビューが気味悪いくらい落ち着き払っている。スノーボードに出たあのクソガキ、じゃなかった選手みたいに自分に陶酔して訳わかんない大言壮語してみたり競技直前にギャーギャー騒いだり、挙句の果てにカメラ目線で泣く、とかいうことがない。だいたい勝負事で弱いほうはうるさいと決まっている。まぁ臆病な犬が吠えるようなものです。なのでメダルくらいはと思っていましたが、まさか金とは。今回みたいに明らかに転倒したりしてくれると採点するほうも楽でいいのでしょうかね。
ともかく平常心で本番に臨めることが重要だ、という当然とはいえなかなか出来ないお手本だったと思います。これは学会発表とか試験も一緒ですよね。普段できないこと、し慣れていないことはできっこないです。
嬉しかった日
昨日で修士論文発表会も終了し、M2のみんなは今日のゼミで全日程終了です。
2日間の発表会はうちの研究室の4人の発表をドキドキハラハラで見ておりました。直接指導した2人の発表ではこちらのほうが緊張してしまって・・・(苦笑)。終わってみれば4人ともしっかり発表できており、質疑応答も1人ちょっと緊張してしまってヘロヘロになってしまいましたがそれでもきちんとやりとりしていました。よかったよかった。
というわけで夜は追いコンです!今回はいつもと違うところで呑み放題食べ放題(で、教官は払い放題・・)。大いに盛り上がりました。4回生とM1からはM2にプレゼント。寝坊しがちな先輩には、実験室で後輩たちが「○○さ~ん!朝ですよ!起きろ~!」と叫んだ声をいれた目覚まし時計。春から就職で1人暮らしの先輩には座椅子。似ている、という理由でガチャピンのぬいぐるみをもらった先輩と、ホンワカした雰囲気の先輩には観葉植物(笑い)。いいセンスで散々笑っていたら、なんとM2から我々にもプレゼントが・・・。
助手の先生には「いつも半そでのTシャツで実験しているが、あまりヨレヨレなので」ということでラルフローレンのベスト。教授はセーター好きなのでセーター。2人とも商品タグが付いたままその場で大喜びで着てみて、そのままずっと2次会までその格好で飲み続けました。わたしは「電車通勤だから」ということでポール・スミスの定期入れを!感動してしまいまして、その場で今使っているのと入れ替えて帰りの電車からもう使っています。
特に今のM2は新しい研究室に(院試に失敗したりして)回されてしまった子たち、ということで特に心配していたのですが、終わってみれば全員立派に修了し、一緒にゼロから苦労してよかったな、と素直に思える学年でした。特に僕が担当していた1人は本当に自信がなさそうな感じだったのに、2年間で1st・1本を含む論文3本分の仕事をして出て行きます。修士発表会は2位の成績でした。もう1人も成績は伸び悩みましたが、僕の数倍責任感のあるしっかりした子でずいぶん自分自身を反省させられました。ということで昨日は大学に戻ってきてよかった、と思える嬉しい日でした。
年度末追い込み
今日は9時から修士論文発表会。
ということで既に到着して仕事もしています。年度末のスケジュールはこの前書きましたが尋常ではない。でも読書もやめられない。
というわけで(やっと)「ニュルンベルク・インタビュー」の上巻だけ読了。期待したほどではないにせよ、第三帝国の中枢にいた人々の赤裸々な(見方によってはかなりみっともない)告白&自己弁護には興味をそそられます。下巻、引き続き読んでいます。同時進行で大著「グレン・グールド論」も。こちらは名作の予感一杯の滑り出し。
昨日の新聞でヴィットゲンシュタインの話が出ていて挑戦してみたいのですが、「この部屋に河馬はいるか」という命題でB.ラッセルに教室の床を這いずり回らせた奇人の哲学を理解できるんだろうか・・・?
Die Zauberfloete
Mozart Year 第二弾というわけでオーチャードホールでの魔笛(Staatstheater Stuttgart)を聴いてきました。一言で言えば総合芸術としてのオペラの価値を再認識させられただけでなく、己の価値観そのものの論理的根拠を再確認せよ、と命ぜられるくらい知的刺激に満ちた公演でした。
オケの精度・歌手のレベルなど旧来型の価値観で見ると必ずしも世界でトップレベルというわけではないと思います。もちろん指揮のZagrosekのピリオド系のアプローチは的確だったし歌手でもパミーナ役のラインプレヒトや合唱団は非常に素晴らしかった。でもそううい角度から見ていただけでは本質には迫れない。これは演出に関してもそうで、ややもすると刺激的な演出に目が行きがちなコンビチュニー演出ですが、そういう個々の刺激的で下品でチープでおふざけが過ぎると思われそうなシーンにばかり関心が行っても意味がない。終演後のロビートークでもこういう表層的かつ普遍性のない見方をした人がいかに多いか認識しましたが・・・。結局のところStuttgartがこうも高い評価を得ている理由は今のRegietheaterの流れの先頭を走っているから、というふうに思います。もちろん一定水準のオケと歌手(合唱団)を擁することをベースにして、きわめて現代的かつ挑戦的な演出をぶつけてくる劇場とそれを少なくとも受容する(そしておそらく咀嚼して理解する)聴衆との幸福な出会いからくる評価なのでは、と思った次第です。
事前にエージェントがコンビチュニーの演出に日本の聴衆がアレルギーを抱く可能性がある、と警戒したのは容易に想像ができます。パンフレットも事前に刺激的なシーンの注釈をわざわざつけたくらい。でも自分から見ると、その解説はことごとく本質をはずしたものだった。今回の公演でコンビチュニーがいかにテクストと楽譜を研究しつくしたか骨身に沁みました。やりすぎの部分はあってかもしれないが、無駄は一切ない。これはセットにしてもそうで完全に有機的に結合しつくしている。例えば、パパゲーノが「もう試練なんてたくさんだ。自分に恋人さえいれば」と嘆くシーン。これをテレビのショーのように舞台上の観客(合唱団)とさらにホンモノの観客を巻き込んで歌い踊る。でもこれってパパゲーノが「オレの嘆きをみんな聞いてくれ!」という心の叫びの具象を反映させているにすぎないわけで、これをもって「なんじゃこれ」とはならないわけです、少なくとも自分には。パパゲーノの人物像というのは束縛がきらいで自由を望み、でもすぐに弱音を吐いてだれかに甘えたがる。この具現化に過ぎない。しかもこのショーで使った電光掲示板が最後でものすごい効果をもって使われる。
で、結局コンビチュニーが何を言いたかったか、という壮大な読み替えを自分なりに整理すると「権威ってなんだろう?」という問いかけだと感じました。ラストシーンで合唱が終わってフィナーレまでの間にザラストロの弟子は全員スタコラと舞台からいなくなる。この中には夜の女王の侍女とモノスタノスさえもいる。全員が権力者の呪縛から逃れるわけです。そして最後にザラストロと夜の女王だけが呆然と舞台に取り残され、電光掲示板に"Ende zur Oper"の文字が流れる。もちろんこれはオペラの終わりを意味するけれども、「ザラストロの付き従ってきた人々のお話(催眠)の終わり」も意味していると思う。事実その直前、ザラストロは自分の集団の僧服をなんとかもう一度皆に来てもらおうとするが拒否されている。そういうわけでザラストロと夜の女王という権力者・権威の終焉を通じて、あるドグマに無意識に支配される恐怖と、無批判にある思想に心酔する愚かさを批判しているわけです。
でもこれは普通に鑑賞していればわかることです。実はさらに恐ろしいことに、コンビチュニーはもっと凄い挑発をしていると思う。それは、「あなたたちは「モーツァルトは素晴らしい、至上の音楽だ」「魔笛は最高のオペラだ」という価値観を持ってここにいるのでしょうが、それは単に200数十年培われた思考を無批判に受け入れているだけなんじゃないですか?」というスノッブなだけで本当の美意識を持たない聴衆への強烈な皮肉なんじゃないか、ということです。
この立場から見ると、細かい演出の「やりすぎ」の部分が別の意味を持つ。すなわち、「モーツァルト、かくあるべし」というドグマは本当に正しいのか?自分たちの価値観はただの受け売りで、それに縛られているだけなんじゃないか?妙な演出なんかしないでくれ!コンビチュニーの演出はだめだ!と拒否反応を起こしてしまう人ほどそういう傾向があるんじゃないのか?だから「わざと」やりすぎる演出にしたのではないか?などなど。
そんなこんなで、己の持っている美意識とか価値観とかのある意味での裏打ち(それが自分の信念・信条・人生観・社会観・正義感などなど)がちゃんと自分の言葉と人生で語ることができるかどうか、まで試される演出だったと感じた次第です。恐るべし、コンビチュニー。
忙中閑あり?
修士論文はまさにギリギリ滑り込みで間に合いました。3日間フルパワーで取り組んだだけに、少々燃え尽き状態でした(って一体だれの修士論文なんだ!?)。
一難さって、さらに数難・・・。
あすは修士論文発表会の練習、来週は卒論と修論の発表会、それまでにNatureの原稿(力みすぎなのかいつもよりも筆が遅い)をある程度目処をつけて、それからは春の学会シーズンに向けた準備。今回は合計で自分で4回、学生が2回発表します。大変・・・。合間に新4回生の面接。その後外国出張(国際会議)が2本、うち1本は学生2人も発表なのでその準備がいる。これで4月終了。4月から講義2つ始まるのでその準備もいる。その合間にNatureを投稿し、修士論文の内容で学生のかわりに2本論文を書いてあげ、さらに次に控えている2本を別の学生に書かせ、次の論文のネタ2つ(1つはNature級)の下準備をして学生に実験させられるようにしないといけない。ともう書いているだけで冷や汗・脂汗が出てくるようなスケジュールです。
5月は休みたいなぁ・・・。
早速金メダル
冬季五輪開幕。
早速、祖国は金メダル獲得ですねぇ。男子バイアスロンとノルディック複合。どちらもお家芸ですからね。青い空にはためく黒赤黄の旗は美しいものですなぁ。あ、黄色じゃなくて本当は金なんですが。
あ、すいません。ドイツの話です。
それはさておき、スポーツって筋書きのないドラマ、なんて言いますが、まさにその通りですね。自分はアルペンの大ファンなのでDownhill、熱心に見ましたが面白かったです。でもその他の競技もじっくり見ると流石に世界一流のプレーはどれも面白い。スノーボードハーフパイプなんても結構味わいのある競技でした。スポーツって作り物じゃないよさがありますね。
歴史的快挙!
いまだ興奮冷めやらず、ですが・・・。
感動という感情は、自分の世界観・常識・知識・経験を超越したところで初めて湧き上がる感情だそうですが、数年前までまさか学生が社会人に勝てる日がこんなに早く来るとは思っていなかったこともあり、やはり感動してしまいました。試合前の早稲田の凄まじい気合と試合に入ると一転して澄み切った集中力とひたむきさは、自分の感情の底のほうまで揺るがせるものでした。
18年前の勝利はその2年前に慶應がトヨタに勝ったこともあり、学生でも勝ち目はあるだろうという予想のもとでの勝利でしたので、案外冷静に見ていましたが、今日の勝利はいくら早稲田に勝利の可能性があるとはいえ、信じ切れない中での勝利。ともかくシビれました。
振り返ってみると学生相手で圧倒してきたFWの力がやはりずば抜けたものだったため、ほぼ五分に密集線を戦えた点、さらにハーフ団の高い能力が勝利の要因だと思いました。去年に比べるとややタックルが甘く、最後の2分間も防ぎきれるかハラハラし通しでしたが、そこを補って余りある要因だと思います。日本代表が大きい外国代表と戦う1つの指針にもなりうる勝利でした。思えばこんな空おそろしいチームと戦っていた慶應・明治・法政・関東学院はかわいそうだ、という見方もありますね。
相手のトヨタは判官贔屓の観客相手でかわいそうでしたが、去年から問題視された反則・ミスの多さとラフプレーの多さでやはり墓穴を掘ったように思います。しかし試合後に難波主将・廣瀬副将が爽やかに佐々木主将と握手し「次、がんばれよ!」と声をかけていたことに非常に好感を持ちました。難波、帝京大のころからのファンで元木と並んで日本のバックスで応援している選手なのですよ。代表では今後とも活躍してほしいです。チャラチャラしている大畑やディフェンスしない栗原なんかダメです。
さぁ、次は東芝戦。さすがに1週間の準備でしかも2冠王相手、2匹目のドジョウはいないと思いますが今日のような澄み切った精神を見せてほしいです。学生ラグビーではアンチ早稲田ではありますが、早稲田ラグビーのレゾンデートルはこの辺にあると思いその価値を認めているだけに注目しています。
修士論文エンドレス
建国記念日、ということで日の丸自動車隊の皆様が大活躍です。ドップラー効果ががんがんかかった君が代、ものすごく聴きにくいです。不敬なり!(笑い)
さて、修士論文、締め切りはあさって。1名はすでに完成し提出。もう1人が問題。どうしてこうも遅いのか・・・。1月から「1章だけでも、1節だけでもいい。とにかく書いたらチェックするから出せ!思っているほど簡単な作業じゃないんだから!」と口をすっぱくして叫び続けたのにこの体たらくです。2月3日の時点で前半が出てきたものの、惨憺たる有様。おまけに「後半はもっと大変だからがんばって書いてね」というと「もうあんまり書くことないみたいなので・・・」・・・。
おい!
怒りました。言いませんでしたが。昨日も12時前に修正した分を送って叱咤激励し、今日も12時、3時と原稿を送って励まし、おだて、注意し・・・。苦労はまだまだ続きます。
馬鹿に愛されるのもつらい
ムハンマドの風刺画で欧州は沸騰しておりますね。
今日発売の雑誌では風刺画てんこもりらしく、顔を覆ったムハンマドが冒頭のセリフをつぶやく、というものまであったとか。傑作ですね。まぁやられたほうも黙ってはいないでしょうが。なんというかイスラム教徒とやりあうといつも幼稚なやりとりの応酬になってしまいますね。
さて、今日で実験も終了です。どこまでできるかわからないが、ぎりぎりまで実験して最終便で帰ります。昨日はちょっと深酒して二日酔いですが、がんばっております。でももっとがんばらないといけないのはM2のT君。正直修士論文、非常にまずい状況になっています。なんでああ能率悪いくて理解が遅いのでしょうか・・・。悩んでおります・・・・。
仙台は今日も雪だった
朝からず~っと雪です。 しかも大きな雪片です。と思ったら雨に変わったようですね・・・。寒いのは相変わらずですが。
お昼は「喜助」(喜は難しく出てこない漢字)という牛たん屋で楽しく会食。久々の牛たん、堪能しました。学生は1.5定食というお肉が1.5倍の定食をぺろっと平らげておりました。
実験はまずまず順調です。S/Nが悪く、試料の信号をきれいにするのに苦労しましたが、なんとか方法を考えて測定中です。学生のほうも予想とは違うストーリーになるかもしれませんが、進展はしています。
今日は何時にホテルに戻れるか・・・?ちょっと疲れてきた2日目の夕方です。