ブラジルのR&B、Jazz系の若手ギタリストMackson Kennedyのインスタを、Daniel Ganjamanのインスタで見つけて、見てたら、インスト曲が大部分だけど、歌手Wesley Camiloと一緒にライブ動画を撮ってて、Wesley Camiloのインスタを見たら、メローなR&B、ソウル楽曲が、歌はとてもうまいし、曲もアレンジも、すごくセンス良くて、ツボだったので、インスタやYoutubeであれこれ見てました。ブラジルの有名人気ラッパーのKivitzや、Rashidがラップで参加してて、初めて名前聞いたけど、コラボしてるアーティストが大物ばかりで、びっくり。

 元々、RZOやRacionais MC'sなど、ラップ系の人のレコードやライブのバッキングをしてる裏方だそうで、納得です。Spotifyのプロフィール読んだら、Negritude JRとか、その元メンバーのNetinho de Paula(彼のプロデュースも担当したそう)の作品に参加してて、パゴージから、アーティスティックなHip Hopまで、ふり幅が広くて、びっくり!。同じく、Pixoteなどのパゴージのレコーディングやライブ、音楽プロデュースに、ギターで参加する事が多く、一方ソロ作は、R&Bやサンバホッキを演奏してるWalmir Borgesと、似た感じありますね。

 前も書いたけど、ベタで大衆的と、エリートに眉をひそめられる、Pagode系バンドも、SPCやOs Travessos、Pixote、Jeito Moleque等々(リオのSorriso Marotoも)、R&Bやソウル的な影響の大きい曲も多くて、そういう所がすごく好きなんだけど(少し前も、Pixoteの最近のライブ動画を、ずーっとハマって見てた。前から恰好良かったけど、彼らもソウルフルで、めちゃ恰好いいですね!)、あまりブラジルのR&B、ソウルシーンとの表立った交流が無いし、R&Bの側からもパゴージバンドの、R&Bやソウル的な面の評価が少ないのが気になってたけど、バックメンバー等は、音楽的に重なってるのかも?、とパゴージバンドのR&B要素の謎が、少し解けた気がしました。今まで、長年、すごい謎だったので…。

 Walmir Borgesとか、このWesley Camiloの様に、パゴージもR&BやHip Hopの懸け橋になるような、重なったバッキング等のミュージシャンが、やっぱ存在してるんだ…!と、発見でした。後で、家にあるパゴージバンドのクレジットで、Wesley Camiloの名前を探してみよう…。ソウルマニアには人気があるみたいですが、まだブラジルでも、そんなに広く知られてないみたいです。日本でも、この手の音が好きな人は、チェックしてそうな気がします。インスタのライブが、どれも恰好良かったので、インスタフォローしましたよー。

 

 

これ、めちゃ恰好良いーー。オススメです。

GIRAR - Wesley Camilo ft. Kivitz

 

この曲もメローで恰好良い。

Wesley Camilo - Amizade Part. Rashid (Clipe Oficial)

 

 

BeloのR&B化(笑)。でも、あながち間違いじゃなくて。Beloはメローで良いですよね~。Belo influenciou quem faz R&B Soul hjと書いてて、笑ったけど、でも、Beloはソウルフルですよね。

 

まさかの、Os TravessosのR&B化。とは言っても、彼らも、R&Bっぽくて、私はそこが好きでした。彼のコメント(笑)。 influenciou muitos de nós que fazemos R&B hoje。実は、彼は、Negritude JRなどのPagode系のバンド(コーラスでかしらん?)のライブか録音に参加してたみたいで、今はRapperとのコラボが多いけど、Racionais MC'sにも参加した事あるそうで、パゴージからRacionais MC'sまで、幅が広すぎなんでした。

 ソウルやサンバホッキ系アーティストのWarmir Borgesも(最近CDを見直してたら、彼がPixoteのCDでギター弾いたり、音楽のディレクションとかしてたのに、気づきました。SPのPagodeのCDを色々お持ちな方は、CDクレジットを見てみると、意外と、R&B系のアーティストが参加してるかもですよ。ちなみにそのPixoteのCDでWarmirと一緒に音楽ディレクションに参加してる有名プロデューサー、キーボード奏者のJota Moraesは、MPB系、Jazz系アーティストですが、Pagodeバンドのアレンジ等で、よく見かけますので、ご注意を^^)、Pagodeのバンドのライブでギター弾いてたり、CDに参加してたりしつつ、Soul系のアーティストなので、Pagode系バンドも、Pixoteとか、Exaltaとか、ソウル系、R&Bっぽい要素のあるバンド多いので、そういう所を支えてるのは、こういった裏方のサンパウロとかのR&B系のミュージシャンなのかもしれませんね。ちょっと謎が解けた気がします。

 これが、Jeito Molequeになると、R&Bのパゴージ化だよな、って位、R&Bの影響が濃くて、そこが好きなんですが、Jeito Molequeの元リードVoは、ソロになってから、何とソウル系アーティストとして活動してて、すごく驚いたけど、やはり納得でした。

 

彼のSpotifyのBio

Cantor de R&B e Soul/Compositor/Produtor Musical Nascido e criado em Osasco, região metropolitana de São Paulo, o cantor e multiinstrumentista iniciou seu contato com música na igreja quando criança onde mais tarde iniciaria sua carreira musical dando aulas de técnica vocal. Já trabalhou em projetos como Troféu Raça Negra 2010 e com artistas do cenário nacional como Racionais MC’s, Netinho de Paula, Negritude Jr., Criolo e RZO. Lançou seu primeiro EP solo (Minhas Verdades) em outubro de 2017 que conta com a participação dos seguintes artistas: Renan Sampaio, Sorry Drummer, Silvera, Coruja BC1 e Rashid. Em 2019 participou do Projeto Red Bull Music Pulso com nomes como Rappin’ Hood e Dj Nyack. Hoje além de ter um trabalho próprio também fez colaborações e produções musicais com artistas como Um44k, Kamau, Haikaiss, Cynthia Luz, Projota e Emicida.

 

 

 

 

 

 

 

ラウドロックのチャーリーブラウンJRのR&B化。Charlie Brown JrのR&B化とは、何とチャレンジャー!と驚いたけど、これのメドレーが一番、しっとりメローで気に入ったかも?。全然、ロックじゃない仕上がりに。

 彼のCBJR tem mta influência no meu próximo single que sai esse mês とのコメントに、笑いましたが、CDJRもラップ系とか混ぜた、ミクスチャー系で、ラッパーも参加してて、彼が参加した、ネグラ・リーも在籍してたラップグループRZOも、CBJRのアルバムに参加した事あるそうで。

 

IveteのR&B化(笑)。とは言え、Iveteもソウルフルなので、そんなにR&Bから遠くないですよね。やはりメローなバラードになってます。

 

 

DjavanのR&B化。これは、割と変わらないかな?。

 

Seu Jorgeも、ソウル系なので、割と近いけど、メローなソウル化が面白し、知ってる曲が、全然違う曲に聞こえて、すごい。才能ありますねー!。

 

 

Wesley Camiloのスタジオライブ。Tim Maiaや、Djavanのカバー。歌も良い感じ。知らんかったー。
Wesley Camilo - Azul da Cor do Mar/A Lua e Eu/Sina (Ao Vivo no Estúdio Showlivre 2018)

 

 

 

こちらで、彼のリリース音源の再生リストが。どれも恰好いい。

apple musicやAmazon等、各デジタル音楽販売のショップで、彼の音源が売ってますよ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=sPofWre54aQ&list=OLAK5uy_kJ0wArb-aXgaiVSA40QNCj8Hyt3GMUgps&index=1

 

 

Wesley Camiloで検索して見つけた、ブラジルのまだマイナーな、インディペンデント系のR&Bの歌手で、Spotifyのプレイリストが紹介されてて、良いアーティストが、すごく多いので、これも良かったです。70曲あります。

 

↓こちらのツイートの紹介で知りました。

 

元々は、ste.f.a.n.i.eというフィーメルラッパーの紹介から、最初に書いたギタリストを知ったんでした。彼女も恰好いいー。

 

 

 

あと、ブラジルのHip Hopの歴史を説明したサイト見つけたり。

 

 

 

 Claudinho e Buchechaの、98年リリースのアルバム「So Love」に入ってたXeretaというノリノリの曲。他は緩いテンポが多くて、この曲が、すごく好きでした。某ブログを見たら、すごく流行ったんですね。アルバムは機会があって、購入できたけど、当時、どの曲が流行ったかなんて、インターネットもないので(パソコン通信等が流行ってた段階で、インターネットが一般のマニアに知られ始めたころ…)、ブラジルの雑誌かブラジル人の話か、IPCに入るかしないと、分からなかったもので。まだネットラジオも聴ける前です。時代も変わったもんだ…。今は、日本に居ながらにして、ブラジルでリリースされた曲や、流行ってる曲が、ビデオ付きで、見れるという…(遠い目…)。

 昔は、歌詞読んでも、ポルトガル語のテキストに載ってるような文法じゃないから、正直チンプンカンプンだったけど、あれからだいぶ年数経ったら、大雑把な意味し、良く分からない部分もあるけど、かろうじて読めるようになりました…。いやはや。前にも、クラウジーニョ&ブシャッシャの、他の歌を、訳した事あります。ファンキの歌詞は、5曲目でした。MCブシェッシャの曲を他に2曲も訳してた。自分を誘惑した女性を、君のせいだと責める内容だけど、韻の踏み方とかを優先した感じで、言葉遊びっぽい、言葉のノリで聴かせる歌詞かも?。

 

こちらのサイトに、歌詞に出てくる、sua xeretaという言い方の説明が出てきます。が、どうも分かりにくい。「詮索好きな人」とも書かれてますが。Xereta自体は、一応辞書に載ってます。

 

 

Claudinho & Buchecha - Xereta

 

 

 

 

 

Xereta

 

詮索好きだ!詮索好きだ!

君に言ったよね

こんな風な誘惑の仕方は、

遊びじゃなかったよね、と

君に伝えたよね

こんな風に僕の心を、

挑発しないようにと

君は、僕を狂わせたくて

利用したいのさ   

 

そんなとてもセクシーな体で   ※

君はすごく頼んだじゃないか

結局、君が欲しいものを

君は得るだろうさ

君を踊らせよう、詮索好きさん  

君を混乱せるよ、この惑星で
君のシャツを濡らさせるよ
行ったり来たりするけど、だってここから君は去れないから

 

※×1

 

君に僕は言ったよ、

妬まないでと

だって、すごく感情を呼び起こすよ

僕は君に告げたよ

君は、夢中になるさ       ←?

このゲームが情熱に変わるならば

もし君が僕を利用したいのなら、

君の魅力が害がないという事は

良い事だね        ←? 時々見かける口語っぽい表現だけど、自信ない

君はすごく頼んだね

結局、君が欲しいものを

君は得るだろうさ

 

詮索好きさん、君を踊らせよう  

君を混乱せるよ、この惑星で
君のシャツを濡らさせるよ
行ったり来たりするけど、だってここから君は去れないから

※×1

 

 

 

Xereta

 

Xereta! Xereta!
Eu te falei
Que era pra não brincar
Com essas coisas de sedução      sedução誘惑
Eu te avisei
Pra não provocar       provocar挑発、そそのかし、扇動
Desse jeito meu coração

Voce só quer me usar
Me enlouquecer        enlouquecer 狂わせる
Com esse corpo tão sensual
Tanto você pediu
Você vai ter
O que você queria afinal
 

Vou fazer você dançar, sua xereta
Vou fazer você zoar, esse planeta
Vou fazer você molhar a camiseta
No vem e vai, porque daqui você não sai


Eu te falei
Nao da pra evitar
Despertando tanta emoção    Despertando目覚めさせる、引き起こす
Eu te avisei
Você vai se enterrar      se-enterrar孤立する、信用を失う、夢中になる
Se esse jogo virar paixão

Se você quer me usar
É bom saber         saber経験、知識、
Que seu feitiço não é fatal   feitiço魔法、魅力
Tanto você pediu    fatal害のある、破滅させる、宿命的な、避けられない
você vai ter
O que você queria afinal


Vou fazer você dançar, sua xereta
Vou fazer você zoar, esse planeta
Vou fazer você molhar a camiseta
No vem e vai, porque daqui você não sai

Voce só quer me usar
Me enlouquecer
Com esse corpo tão sensual
Tanto você pediu
Você vai ter
O que você queria afinal
Vou fazer você dançar, sua xereta
Vou fazer você zoar, esse planeta
Vou fazer você molhar a camiseta

 

 

 大好きな、ブラジルの女性歌手で一番好きと言えるドリス・モンテイロの、この歌詞を先日訳して、ブログに上げるように下書きしてたら、先日、Joao Donatoの訃報が届いて、ショックを受けたら、昨日、7月24日に、このドリス・モンテイロまで亡くなったとの訃報が届いて、またショックを受けました…(汗)。昨日は、同じ日に同じくボサノヴァ期から活動していたリオの歌手、レニー・アンドラージの訃報まで届いて、もう何がなにだか…(涙)。ドリスは88歳だったそうです。Descanse em paz.

 ボサノヴァ、サンバカンサォン期を経て、MPBの時代まで活躍した歌手で(女優でもある)、サンバっぽい曲を歌うのが、すごく粋で大好き。ブラジルの訃報ツイートを見てたら、Sambalancoの歌手という形容があって、Sambalancoというと、OrlandivoとかEd Linclonとか思い出すけど、確かに彼女の歌は、サンバのノリにグルービー&メローな演奏のついた曲が多くて、MPBの人ではあるけど、グルーブ系音楽の人という面が私も好き。彼女が歌うサンバが、ブラジルの女性のサンバでは実は一番好きなのです…。アフロなサンバも好きだけど、戦前の、モダンで粋なサンバの系譜をかんじさせるというか…。

 

ドリスの死は、彼女のインスタグラムのアカウントで発表されたそうで。

 

 

 ドリスについては、後でこのブログに追加か、別のブログを書くかして、色々書いてみますが、とりあえず簡単にまとめました。

 

ドリスの代表曲をメドレーで歌うライブ。素敵。このアコーディオンがCaçulinhaなのです。Cyro Monteiro&エリゼッチのBossa Eternaで演奏してたアコーディオン奏者。す、素敵…。

Dóris Monteiro -- Alô Fevereiro - Mudando de Conversa - É Isso Aí - De

 

最近、活動を共にしてたジャーナリストによるインタビュー。

DÓRIS MONTEIRO - DO SAMBA-CANÇÃO À BOSSA NOVA E AO SAMBALANÇO (parte 2

 

 

以下、A Banca Do Distintoの説明と訳詞を。

ーーーーーーーーーーーーー

 

 大好きなドリス・モンテイロのAgoraに入ってる曲。実は、ドリスの歌い方が好きで、実は、ブラジルの女性歌手で一番好きなのです…。サンバの歌の、すごくリズミカルで、可愛くて、粋な歌い方が好きなのです。他にも、ブラジルには素晴らしい女性歌手が、山ほど居るけど、なぜかドリスがめちゃ好きで。リオっぽいというのはあるけど。あとアレンジとか選曲が、いつも素晴らしくて。

 しかし初めて歌詞を読んで、こんな内容とは知らなかった…。「Todo mundo é igual quando a vida termina」と、お高くとまるドトール;センセイ(階級の高い人とか、お高くとまった人の事、ですね)を皮肉った内容。Bancaは、新聞スタンド(の台)とか、弁護士事務所などを指すけど、お高くうぬぼれた人の事も指すそうで。ざざっと訳したので、かなり適当…。Googleで検索すると、この曲のタイトルを「お高くとまった人」と訳して出てくる。

 しかし、Geraldo Vesparのアレンジが又素晴らしい…。大好きなアルバム。名作で、選曲も含めて、ブラジル名盤に私は入れたい…。Joao Donatoやジスモンチなどのアレンジに感じるような、コード進行などが高レベルに知的な、そのアレンジが、高度なだけでなく、大変美しく心地よいのが、ブラジル音楽らしく、ブラジル音楽にしかない物かと思う…。

 この曲はBilly Blancoの作詞・作曲。初めて、Billy Blancoの歌詞を読んで、Billy Blancoに関心が少し出ました。

 Piano Fenderはドリスの旦那さんRicardo JRが弾いてるのです。Joao Donatoが名作Quem e Quemを出した前後に出たアルバムで、彼や同時期の米国などのプログレッシブなフュージョンやジャズの影響を受けたアレンジです。このアルバムは、とにかく素晴らしい…。

 

 

Doris Monteiro - A Banca Do Distinto

 

 

 

 

 

A Banca Do Distinto

 

貧乏人とは話すな、黒人に手を差し出すな

ペテンを主張するな、

センセイ、沢山のポーズは、なんのためなの?

このプライドは何なの?

盲目の女性が私たちにぶつかるという魔法をかけて、

そして人生が尽き果てる

心筋梗塞があなたをとらえたよ、センセイ

そして、そのうぬぼれも止まる

虚栄心はそういう物だから、馬鹿者ですら高評価してしまうのさ

そして、梯子が外される

しかし、座ったまま待ってる、すぐ近くに有るんだ

遅かれ早かれ、人は地面へと倒れる

結局のところ、高いヤシの木ほど、ヤシの実の落下も大きい

人生が終わる時は、皆同じだよ

天の上と、水平線においては    ←?? 

 

 

 

Doris Monteiro - A Banca Do Distinto


Não fala com pobre, não dá mão a preto
Não carrega embrulho     embrulho騙し、ペテン、トラブル、ごたごた
Pra que tanta pose, doutor
Pra que esse orgulho

 

A bruxa que é cega esbarra na gente   bruxa魔術師  esbarrarぶつかる

E a vida estanca             estancar 尽き果てる  つまづく
O enfarte lhe pega, doutor       enfarte閉塞、梗塞;心筋梗塞
E acaba essa banca
A vaidade é assim, põe o bobo no alto   bobo馬鹿な人、道化者
E retira a escada


Mas fica por perto esperando sentada
Mais cedo ou mais tarde ele acaba no chão
Mais alto o coqueiro, maior é o tombo do coco afinal  tombo落下
Todo mundo é igual quando a vida termina
Com terra em cima e na horizontal

 

 ドナート逝く…のブログに追加して書いてたら、1ブログ記事の容量を越えたので、Twitterの追悼記事のリンクを、こちらに移動しました…。

 

 

 ツイッターでブラジルの有名人やメディアが彼の死去をツイートしたので、かなり長いけど、貼りました。

 

Morreu na madrugada desta segunda-feira (17), no Rio de Janeiro, o músico João Donato.https://t.co/RcTZ5SfSFb

— BHAZ (@portal_bhaz) July 17, 2023

 

O pianista, cantor e compositor João Donato, um dos principais nomes da Bossa Nova, morreu nesta segunda (17), aos 88 anos, no Rio de Janeiro. A informação foi confirmada nas redes sociais do músico. O velório será realizado no Theatro Municipal do Rio de Janeiro #LiveCNNBrasil pic.twitter.com/hGgAvUvwiR

— CNN Brasil (@CNNBrasil) July 17, 2023

 

João Donato morre aos 88 anos no Rio de Janeiro https://t.co/PxlQC7xAWb pic.twitter.com/yMsm4N2yfx

— CNN Brasil (@CNNBrasil) July 17, 2023

 

LUTO NA MPB | Morreu, na madrugada desta segunda-feira, o pianista, compositor e arranjador João Donato, aos 88 anos.

Ele morreu em decorrência de uma série de problemas de saúde. Ele havia sido internado, num hospital no Rio de Janeiro, devido a uma infecção nos pulmões. pic.twitter.com/EavN7gD5bm

— Jornal O Globo (@JornalOGlobo) July 17, 2023

 

Morre o músico João Donato no Rio de Janeiro. Ele tinha 88 anos, e era parceiro musical dos grande nomes da Bossa Nova. #bandJornalismo pic.twitter.com/smGTvkaozx

— Band Jornalismo (@BandJornalismo) July 17, 2023

 

Morreu, na madrugada desta segunda-feira (17), no Rio de Janeiro, o músico João Donato. A informação foi confirmada pela família do músico.

➡ Assista ao #ConexãoGloboNews, com @PaulaAraujoNews, @MarcellySetubal e @Ricardo_Abreu_: https://t.co/bFwcwLpLU9 #GloboNews pic.twitter.com/EHMT9KGD5C

— GloboNews (@GloboNews) July 17, 2023

 

NOSSA SAUDADE | Morre João Donato, um dos precursores da bossa nova, aos 88 anos. Conhecido por ser multifacetado, músico fez parcerias com Chico Buarque, Gilberto Gil e Caetano Veloso. Leia: https://t.co/J0YEQ5af7o

📷 Lucas Seixas/Folhapress pic.twitter.com/b0Xd6Rghm3

— Folha de S.Paulo (@folha) July 17, 2023

 

JOÃO DONATO
Compositor, pianista e arranjador morre aos 88 anos (via @EstadaoCultura) https://t.co/BfnCkO0HkP pic.twitter.com/TnIQi6EcZp

— Estadão 🗞️ (@Estadao) July 17, 2023

 

A música popular está de luto. A morte de João Donato deixa o Brasil e o mundo tristes. Ele era um gênio e um músico profundamente identificado com o país. Meus sentimentos a Ivone Belém e família. As melodias de João estarão para sempre na alma do povo brasileiro. pic.twitter.com/eCdvutIfDP

— Dilma Rousseff (@dilmabr) July 17, 2023

 

Vá em paz meu amigo, meu parceiro, meu ídolo.
Salve João Donato ❤️ pic.twitter.com/l7FznxYaDT

— Marcos Valle (@MarcosKValle) July 17, 2023

 

João Donato, pianista, acordeonista, cantor e compositor, foi um dos gênios da música brasileira. Perdemos hoje um de nossos maiores e mais criativos compositores. Nascido no Acre, foi no Rio de Janeiro que construiu sua trajetória e marcou a história da música em nosso país, com…

— Lula (@LulaOficial) July 17, 2023

 

Morre no Rio o músico João Donato https://t.co/1KEyOMzU4J #g1 pic.twitter.com/uFL2VRemc2

— g1 (@g1) July 17, 2023

 

João Donato foi um dos seres humanos mais incríveis que conheci nessa passagem, um Brasileiro sensacional… me chamava de Marcelinho e isso enchia meu coração. Vou sentir muito sua falta meu amigo, descanse em paz

— Marcelo D2 (@Marcelodedois) July 17, 2023

 

Nossa… Donato…
💔💔💔💔💔

— Daniel Ganjaman (@danielganjaman) July 17, 2023

 

Com tristeza que informamos o falecimento do instrumentista, compositor, arranjador e cantor João Donato. João tinha 88 anos e uma carreira marcada pela criatividade e mistura de gêneros musicais. Nosso carinho aos fãs e familiares de Donato. 🖤

📸 Divulgação pic.twitter.com/uKa4rsuBIq

— Rádio MEC (@radiomec) July 17, 2023

 

Com sabedoria, sensibilidade e criatividade, João Donato foi um ícone da música brasileira, atuando como cantor, compositor e multi-instrumentista. Já com saudade, a #TVBrasil homenageia este grande artista relembrando sua participação no #CenaInstrumental. 🖤🌟 pic.twitter.com/9csAb4dXLu

— TV Brasil (@TVBrasil) July 17, 2023

 

Hoje um grande estruturador da moderna música brasileira nos deixa, aos 88 anos. João Donato é um gênio e fez com Gil uma paz invasora que inspira vários corações. Fez o não saber das bananeiras e com esse ritmo e melodia plantou nos pensamentos do Brasil um respeito maior ainda,… pic.twitter.com/PgJjJxI2lk

— Carlinhos Brown (@carlinhosbrown) July 17, 2023

 

Com tristeza, o Brasil se despede de João Donato. O cantor, compositor e instrumentista morreu na madrugada desta segunda-feira, 17/07, no Rio de Janeiro.
Saiba mais ⬇️ #RepórterBrasilTarde pic.twitter.com/8ZeRytVwHi

— TV Brasil (@TVBrasil) July 17, 2023

 

あなたの音楽にどれだけ救われたか。言葉になりません。😢😢😢 https://t.co/8ditMLitxB

— ディスクユニオン・ラテン/ブラジル/ワールドミュージック (@diskunion_Latin) July 17, 2023

 

ちなみにドナートの最新作はこちらです。タイトルは快楽系の神経伝達物質セロトニンのこと。聴くだけで癒されるドナートの音楽を表現するのにピッタリかと。

今日は一日これのループでいいかも😢https://t.co/tqNvhr1olD

— ディスクユニオン・ラテン/ブラジル/ワールドミュージック (@diskunion_Latin) July 18, 2023

 

こんな日が来るなんて😢生涯現役貫いたドナート師匠軽やかに・・・
R.I.P. https://t.co/nhTOKzBw8H

— Tanny 🇦🇷マテ茶とアルゼンチン音楽&周辺音楽紹介 (@vientoarg) July 17, 2023

 

ルイ・カストロ『ボサノヴァの歴史外伝 パジャマを着た神様』の一章がジョアン・ドナートに与えられていて、これがちょっとないくらい幸福感に満ちた文なので読んでみてください。 pic.twitter.com/OElEv0yZRn

— bugs grooove (@BugsGroove) July 17, 2023

 

ボサノヴァ前夜にウェスト・コースト・ジャズに憧れて渡米したジョアン・ドナートだが、当時のLAのジャズ界はラテン一色だった。ドナートは途方に暮れるが、何とか潜り込んだカル・ジェイダーのセッションでモンゴ・サンタマリアに気に入られ、アフロキューバン音楽の真髄を伝授される。

— bugs grooove (@BugsGroove) July 17, 2023

 

ボサノヴァの黎明期からピアニスト/ソングライターとして活躍したブラジルのボサノヴァ界の重鎮、ジョアン・ドナート(Joao Donato)が死去。88歳でした。 https://t.co/rhPsf4J06h

— amass (@amass_jp) July 18, 2023

 

追悼ジョアン・ドナート。
現在扱いのあるCDやレコード、DVDなどをまとめました。https://t.co/0fNcq7oOmV pic.twitter.com/pRcaXKuZuO

— ディスクユニオン・ラテン/ブラジル/ワールドミュージック (@diskunion_Latin) July 18, 2023

 

We are incredibly saddened by the news of the passing of our friend, João Donato. A magical human with an enormous musical orbit. An 88 year old master of the piano. pic.twitter.com/jl2CGYNUqg

— Jazz Is Dead (@jazzisdeadco) July 17, 2023

 

ジョアン・ドナートの訃報、寂しい。晩年の精力的な活動、本当に眩しく見ていました。特に2016年のDONATO ELETORICOは傑作で、大好き。2020年の来日の予定もコロナでなくなってしまったのが本当に残念。傑作の数々、もし聴いたことがない人がいるなら今からでも出会ってほしいhttps://t.co/iuNWnXzlaU

— 澤部渡 / スカート (@skirt_oh_skirt) July 17, 2023

 

↓私も同じです。

この本でジョアン・ドナートの活躍を知った。 pic.twitter.com/b9CsD6SKyW

— 南鷹胤雄 (@nandakataneo) July 17, 2023

 

こんなに悲しい事があるだろうか・・・
ジョアン・ドナート、もう一度来日してくれることを祈り続けていたのに。大好きなブラジル音楽のアーティストの中でも私の心の支えとなる音楽家。この笑顔のままに安らかに旅立ったのでしょうね・・・R.I.P. https://t.co/AGqaslKZDu

— Tanny 🇦🇷マテ茶とアルゼンチン音楽&周辺音楽紹介 (@vientoarg) July 17, 2023

 

Tive a graça de ser parceiro de João Donato. Ele era o céu na terra. Tenho orgulho de ter posto letra em "Naturalmente" e até mesmo em "A rã". O show de Gal que dirigi e que contava com seu piano e seu gênio era tão bom que nem Nelsinho Motta entendeu. "Cantar", o disco de onde… pic.twitter.com/AoPG6Q59gR

— Caetano Veloso (@caetanoveloso) July 17, 2023

 

Que porrada!!! Meu Deus!!! Que perda!!! Estou arrasado!!! O inesperado dói demais! Um susto triste a partida do nosso querido e amado #JoãoDonato. Que Deus o tenha em bom lugar. 🙏🕊️

Meus sentimentos à família. 🤍 pic.twitter.com/xfptR5eokO

— Ivan Lins (@ivanlinsoficial) July 17, 2023

 

Se Tom Jobim sair do piano, quem assume o instrumento? Ora quem...#joaodonato pic.twitter.com/j8EBlwNMy7

— Alexandre Matias (@trabalhosujo) July 17, 2023

 

A última vez que vi João Donato foi há dois meses, quando tocou com Jards Macalé na Casa Natura Musical. Destaco o momento em que ele lembrou às gargalhadas da primeira parceria com João Gilberto, "Minha Saudade". Obrigado, seu João!#joaodonato pic.twitter.com/2Svqg9DNVJ

— Alexandre Matias (@trabalhosujo) July 18, 2023

 

❤️💜🩵💚🩷
JOÃO DONATO!! Te amo 👏 pic.twitter.com/SKc8sPhKMd

— Marcos Valle (@MarcosKValle) July 17, 2023

 

"É mesmo...": a história sobre como João Donato conheceu João Gilberto é hilária, inacreditável e tranquila - a cara dos dois. Donato contou essa história no programa de Fernando Faro, em 1975. Dá pra assistir à íntegra do programa lá no #trabalhosujo.#joaodonato pic.twitter.com/MFHqwUOlLb

— Alexandre Matias (@trabalhosujo) July 18, 2023

 

In remembrance of João Donato who passed away just yesterday. He played trombone along with Barry Rogers on my first album, “La Perfecta” and his breadth of work as a musician is incredibly extensive. My condolences are with his loved ones and may his spirit be blessed in rhythm. pic.twitter.com/fsDVsql7lQ

— Eddie Palmieri (@EddiePalmieri) July 19, 2023

 

Muito triste com a partida do meu amigo e parceiro João Donato. Um homem sensível e único, criador de um estilo próprio com um piano diferente de tudo que já vi. Doce, preciso e profundo. Fica o silêncio e a saudade💙🙏 pic.twitter.com/wPculojmN6

— Marisa Monte (@marisamonte) July 17, 2023

 

João Donato has left us at 88. The man was an undeniable genius and an irreplaceable loss for Brazilian music.

Our thoughts are with Donatinho and the rest of João's family, along with the many on our label roster who worked and were close with the great man.

RIP João 👑🕊️ 🐐 pic.twitter.com/x9iv3UhXAS

— Far Out Recordings (@FarOutRecs) July 17, 2023

 

essa ficou incrível e pena q nunca conseguimos lançar. salve Donato. https://t.co/jzs3Km2ScY

— ⬛️dudu marote⬛️ (@dudumarote) July 17, 2023

 

Ontem em Atenas fizemos um show especial, com homenagem ao querido João Donato, e uma recepção calorosa do público grego. Agora seguimos com #AqueleAbraçoTour para República Tcheca 🇨🇿 Até lá! #GegeProds #EquipeGil pic.twitter.com/7lbVQwXgaF

— Gilberto Gil (@gilbertogil) July 18, 2023

 

“Tem músico que é Ré bemol, outros são Lá sustenido... Donato é Dó natural!” 🖤 pic.twitter.com/CiJcnIg0rX

— Gilberto Gil (@gilbertogil) July 17, 2023

 

O swing de João Donato #joaodonato pic.twitter.com/6vDrjQ3rPh

— Alexandre Almeida (@AlmeidaAdealma) July 18, 2023

 

Mano, eu amo essa música do João Donato ❤️.
Fico muito triste porque muitos nem conheciam esse gênio da nossa música.😢 #joaodonatopic.twitter.com/PrU65VcbR1

— Licorice Erica® (@TheEricabs) July 17, 2023

 

Perdemos João Donato, acreano que se fez no Rio de Janeiro e se tornou uma lenda da música brasileira, projetando a Bossa Nova no mundo. Seu legado para nossa cultura é único, como o são todas as suas criações. Meus sentimentos aos familiares e amigos. 📸 Clever Barbosa pic.twitter.com/QhZpDWdqoY

— Geraldo Alckmin 🇧🇷 (@geraldoalckmin) July 17, 2023

 

ah Maestro... 😕

João Donato
✩ 17 de agosto de 1934
✝︎ 17 de julho de 2023

obrigado por tanto, Mestre! 🙏🏽

A Rã
de João Donato

trecho do programa MPB Especial, de 1975 pic.twitter.com/LAHZJzH1np

— daniel dos santos (@dsviolonista) July 17, 2023

 

Um dos maiores da bossa Nova, tai "A ra" de João Donato, com Tim Maia pic.twitter.com/tEL5zxLWGn

— Reynaldo Goncalves (@ReynaldoGoncal2) July 17, 2023

 

João Gilberto & João Donato, late 1950s

“In 1959, at the ripe young age of 25, Donato and his bands were rejected by virtually all São Paulo nightclubs. His modernist swinging piano proved to be difficult for dancers and too sophisticated for other musicians to follow.” T. Jurek pic.twitter.com/A2LyJNwhjf

— jeff (@jazyjef) July 19, 2023

 

Para homenagear João Donato, a #TVBrasil exibe neste sábado, 22/07, a apresentação do artista no #CenaInstrumental. Se emocione com a sensibilidade musical de um dos grandes ícones da nossa música! 🎹 🎶 No ar às 23h15! 📺 pic.twitter.com/UiHjeXAGEC

— TV Brasil (@TVBrasil) July 22, 2023

 

 7月17日の夜遅く、SNSを見てたら、ポルトガル語メディアの、Joao Donatoが亡くなったとのニュースが次々にRTされて…。だって、去年も元気に新アルバムだしてたのに…、急に?!、と驚く気持ちと、88歳という年齢を考えると、いつ何があってもおかしくない年で、ああ、Joao Donatoが亡くなってしまったのか…と衝撃で打ちひしがれました。その前の日には、ジェーン・バーキンが74歳で亡くなったと聞いて、すごく驚いたのに…。悲しいなぁ…。

 

 めちゃくちゃ影響を受けたので、その悲しさと、Joao Donatoの事を書くのは、簡単ではないですが、つらつらと、思いを書き連ねてみます。

 

  ジョアン・ドナートの名前を知ったのは、そういう方も多いと思いますが、JICCからルイ・カストロの「ボサノヴァの歴史」が出版された時、カルトな扱いでドナートの名前が沢山出てきていたので…です。その頃、ジョアン・ジルベルトのボサノヴァにすごくハマってたので。それ以前にも学生時代にジョアンのボサノヴァやサンバなども好んで聴いてたんですが。

 それから彼の曲を探して、一番最初に、彼の編曲や演奏を聞いたのは、オムニバス収録のNana Caymmiの77年作収録の曲。演奏のグルーブと先鋭的な編曲に、ああ、こういう人なんだ!、と思いつつ、手持ちのアルバムやアルバムのクレジットが少なくて、彼の事はよく分からなくて。で、ジャズの専門店に行って、Eumir Deodatoとの共作アルバムを注文して、なるほど…と思ってたところに、小野リサさんと共演アルバムが出たり、リサさんと共にライブツアーを行ったり、ドナートのアルバムが再発されたり…と注目が集まった。しばらくメインストリームでの活動が途絶えていた(他のアーティスト楽曲の編曲や演奏は続けてましたが)、活発にアルバムリリースを始めたのでした。この辺りも当時から聞いてるファンの方はご存じと思います。

 

 ドナートのアルバムや編曲担当アルバムは、どれも素晴らしいけれど、私は、やはりQuem eh Quemが、一番好きで、大変影響を受けました。長年、繰り返し聞いてるアルバムです。あのアシッドで先鋭的ながら、すごくメローで心地よい音が、本当にドナートらしく本当に、素晴らしい。この世の音楽とは思えないほどで。ブラジル音楽のメローな音楽の、理想形のような音楽を、作り続けた音楽家だと思います。しかも、他のボサノヴァなどの音楽家で、引退する音楽家や、音楽活動を続けながらも、あまり音楽性も変わらず、同時代性も薄い音楽を作るベテラン音楽家も多い中、ジョアン・ドナートは、ブラジル音楽の第一線で、シーンの最先端に位置する音楽を、88歳まで作り続けた事が、他のアーティストとは違っていて、本当に驚くべき事だと思う。

 そう、ジョアン・ジルベルトがボサノヴァを生み出しながら、ひたすら彼自身の音楽性を温め、彼自身の音楽を追求したのと少し対称的に(悪い意味ではなく、それがジョアン・ジルベルトだと思うし、ジョアンのそういう所が私は好きです)ジョアン・ドナートは、ティト・プエンテやエディ・パルミエリら、大好きなキューバ音楽系等のラテン音楽界に足を踏み入れ、70年代はメロー&ファンキーなフュージョンの波に乗り、ファンクやソウルの洗礼も受け、77年に金字塔とも言えるQuem eh Quemをリリースし、80年代初頭前後から、しばらく裏方の仕事が増え、自己のアルバム発表が途絶え、少々隠遁しながらも、自分の音楽性を貫き、ブラジル音楽家のクオリティ高い音楽を支え、90年代の復活以降は、最初は、ジャズサンバ的な作品を送り出しながらも、再び、そのメローな音楽性を生かした、2000年代~2020年代の同時代の音楽とシンクロした、恰好良い音楽に挑戦し続け、それを聞いた若者達が、口を揃えて、かっこうええー!と褒めた称え、絶賛され続け、それで今年亡くなった訳です。彼がこの世を去った事は、大変悲しいけれど、ここまで、時代を越えて大活躍する音楽家は、世界的にみてそう多いものではなく、稀な事だと思います…。2016年の『DONATO ELETRICO』からの、あのジャケットだけで名盤だろ!と予感する、2017年の息子Donatinhoとの共演アルバム『Sintetizamor』、これも名盤と話題になった、2021年の同じく異才の音楽家ジャルズ・マカレーとのデュオ作『SINTESE DO LANCE』、そして去年リリースの『SEROTONINA』まで(※すみません、大ファンなのだけど、最近音源購入が減ってて、しかし動画で聞くのは嫌なので、まだこの辺りを殆ど聞いてないのです)快進撃を続けたのは、おそらく息子のDonatinhoなど、回りの支えもあったとは思いますが、90歳近い高齢者とは思えない、何と意欲的な姿勢だろうと感嘆しかないです。だって、ジョアン・ジルベルトより少し年下とは言え、モダンジャズの黎明期、ボサノヴァの黎明期から活動してた人が、若者とコラボして、メローなエレピのファンキーなアルバムとか作ってた訳ですから…。何度も繰り返しますが(爆)。

 ブラジルのサンバのアーティストでは、90歳越えても作品作る人もいますが、なにせ、今の先端を行く音楽を最後まで作ってたので。アメリカなどの大物ジャズ音楽家で、90歳越えてライブやアルバム作った方も確か居ますが、アメリカでも稀だと思ったり…。クイシー・ジョーンズは、モダンジャズの頃から活動してて、ジョアンと同じく、フュージョンやソウル畑でも活躍してますが、現在、90歳だそうでプロデュース仕事や出演等は近年も続いてるそうだけど、2010年以降、リーダーアルバムは出てないみたいだし。ハービー・ハンコックは83歳だそうで、ジョアンより若いし。

 

 ドナートが編曲を担当したアルバムや録音に参加したアルバムで、素晴らしいアルバムは数多くありますが、一番、トータルでの驚きを感じたのが、Orlandivoの77年作でした。こ、この音を作れるなんて…と、コード感や編曲のプログレッシブさ、グルーブの恰好良さに、どういう頭の構造と知性をしてるんだろう?と、いまだに感じます。それほど独特で、でも単に先鋭性、先端性だけでなくて、心地良く美しい音楽で、そこが素晴らしいし、尊敬する。

 他には、上に書いた、Nana CaymmiのアルバムでのJoao Donato編曲は素晴らしいし、それから少し後に聞いた、Gal CostaのCaymmi集の「Canta Caymmmi」では、Joao Donatoが全編で編曲を手掛けていて、去年のGal死去の時にも聞き返して感じたけど、あのアルバムも、大変な大名作です。同じくGal Costaの有名作で名盤の「Cantar」でも、Joao Donatoが何曲か編曲と演奏を担当していて、大変美しい名曲で。

 Gal Costa追悼の時にも書いたけど、DonatoのAte quem sabeでのピアノ一本の演奏とか、同じ奏者と同じ作曲者とは言え、Marisa MonteのAmor I Love youでの、Donatoのピアノ一本の曲や、あのアルバム全体のコンセプトの源流は、このガルの、Cantarだったのかも?、とふと思いました。実際に当たってるかは不明だけど、意外と遠くないのでは?、と感じたり…。

 あと、これもよく思うんだけど、Joao Donatoが演奏や編曲で参加してるアルバムは、傑作アルバムが多いのです。Joao Donatoが参加をOKするレベルの音楽家は、やはり音楽レベルが高い人揃い…という事でしょうか。これも、ブラジル音楽の法則の1つと思ってます。しかし、私が聞いてないJoao Donatoの仕事も沢山あるし、書き漏れた作品も沢山あります。

 

 ドナートのブラジル時代のソウル系仕事では、今、手元に音源無い中で(CD等を別の所に置いてるので)、真っ先に思い出すのは、Emillio Santiagoのアルバム参加とか。Emillioの75年の名作ソウル系アルバムに、Joao Donatoが参加してるんですよね。Emillioの77年作のComigo É Assimにも参加してて、そちらも名作。

 

この1曲目は、自作で彼の編曲と演奏によるBananeiraから始まる。

 

Joao NogueiraのBatendo a Portaの演奏。アレンジは、Dori Caymmi。

 

Donatoらしいプログレッシブで、メローな編曲とエレピが恰好いい、グルービーな曲。

Nega Dina Emillio Santiago

 

このアルバムのDonato参加曲では、この曲が1番好き。キューバというか、ラテンジャズ風のドナートの編曲とピアノ演奏が、彼らしい。

La Mulata Emillio Santiago

 

 あと、Marku Ribasとか。 Luiz Melodiaのアルバムにも参加してた記憶がある。ここ20年位の、新世代MPBのアーティストや、マルセロD2などの、Hip Hop系等の今のアーティストとも沢山コラボしてる。 88歳で、すごく若い世代の音楽家からも、すごく尊敬されてて、日本の若い人にも好まれるって、本当に稀有な音楽家。

 

 

 2000年にリリースされた、クラブジャズ的な音楽性の延長線上で、ブラジル音楽とエレクトリックなアレンジを上手く融合させた、先駆的な傑作として当時非常に話題になった、Bebel GilbertoのTanto TempoにもJoao Donatoはアレンジと演奏で参加しています。

 

Bebel Gilberto - Bananeira

 

 

 上記で書いたけど、ドナート死去後に、某ブラジル音楽本を読み返して、Orlandivoの77年作がDonatoの編曲&エレピ参加の傑作なのを、思い出しました。(最近、あまりブラジル音楽を聞き返してなくて)

 ドナートが編曲担当したアルバムの中でも、飛びぬけてフェイバリットなアルバムです。Quem eh Quemと並ぶ傑作と感じたり。これを聞いたのは、小野リサさんとの共演後の時期かな?。その頃聞いて、すごくハマった。ノルデスチのルーツ音楽をベースにしつつ、大変グルービーでアシッドな音世界。Orlandivoのリーダー作で彼の曲や歌、演奏の才能が生きた内容ですが、アレンジや音の質など、Joao Donatoらしい個性が濃いアルバムだと思います。

 

Orlandivo - Orlandivo 1977 (Full Album)

 

 

 さて、私は、彼の作品へあれこれ軽々しくコメントしてるけど、ドナートは天才型の、ぶっ飛んだ、破天荒な人間とよく言われますが、何かの記事で彼が、父は空軍パイロットで、自分もパイロットになりたかったけど、目が悪くて夢を諦めて、それで音楽を真摯に続けてるんだという風に言ってて(もっと良い言葉でした)これが頭にずっと残ってます。破天荒な面もあるとは言え、これだけの人達に認められ、これだけ人々に愛される音楽を次々に生み出し続けたのは、並大抵の努力ではないですよね。 天才型の芸術家で夭折する人もいるけど、ドナートの場合、88歳!まで第一線で素晴らしい作品を作り続けた事に、尊敬します。

 そこが、ブラジルの芸術家っぽいなぁ、と感じます。なかなかそういう生き方はできないですよね。努力家で、お茶目な人だったんだろうなぁ…。かなり個性派な人間と聞きますが。
 あのグルーブの素晴さに加えて、彼の最大の特徴と言える、非常にプログレッシブで、アシッドな音構造が素晴らしくて、それが、曲、編曲の美しさ&心地良さと両立するのが素晴らしすぎます。 プログレッシブ性のみなら、他国でも多いけど、心地良さと自然さと同時に成り立ってる所が、ブラジルの天才音楽家らしい。
 天才型の音楽家でも、独りよがりな、聞き手の事をあまり気にしないタイプもいますが、ジョアン・ドナートの場合(ジョアン・ジルベルトもそうだけど)天才型の音楽家だけど、聞き手が心地よいと思う音楽を、真摯に追い求めた事が素晴らしいと、よく思います。天才型とは言っても、独りよがりな作品を追い求めない所が、彼らの音楽が好きなゆえんです。だから、自然物のように、とてもナチュラルで、心地よい作品になるのだと。
 Agradeco a sua obra,esforco,trabalho,intuicao,Mestre Joao Donato!!
 

 

 ツイッターでブラジルの有名人やメディアが彼の死去をツイートしたので、かなり長いけど、貼りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↓私も同じです。

 

 

 

 

HPでのジョアン・ドナート追悼記事です。

 

 

共同通信から死去のニュースが配信されたみたいで、産経でネット記事が。

 

 死去前のコラムですが、板尾さんのコラムが。アストラッド追悼記事で、ちらっとドナートの名前が出てきます。「ボサノーヴァを世界中に広めた功績者の訃報がブラジルであまりにも小さいのは何故か、についての論評」から、話が広がる、いつもの板尾さん流の文章です。

 

元記事は、こちら。

 

 

 Joao Donatoのwiki、情報量が昔よりも充実しましたね。正確さは不明ですが…。私も、彼のDiscografiを作ろうとしたけど(自分のアルバムは作るのは容易ですが、参加アルバムの方)、多分、誰かマニアが作ってるのだと思うけど、もしあれば助かるとも思うけど、リストがあって、それで超楽して聞けると、彼の録音を探し当てた時の、喜びが軽くなる気がします。そういうのはネットの功罪だな…。

 ドナートのファンにとって、彼の録音参加作を聞くのも、大きな喜びで。

 

 

 

 最後に、ツイッターの追悼ツイートで見つけた動画を貼っておきます。お気に入りにブックマークしておくだけだと、忘れがちなのでブログに。動画を紹介頂いたい方々、大変ありがとうございました。

 

大ファンのZecaとの共演で嬉しい。

João Donato & Zeca Pagodinho - Sambou Sambou (SAMBOLERO)

 

Um Café Lá em Casa com João Donato e Nelson Faria

 

小野リサとのデュオライブの映像。これ元は何なんでしたっけ…?来日時でしょうか?。初めて見たかも。