マイノリティ・リポート -20ページ目

米を炊かない 3

(前回の続き)

だから、小泉政権下の製造業が好調だったのは、彼らが人権コストを犠牲にしてきたからなんですね。
自分は少なくともそう考えているということですが・・・。株式への投資を否定しているわけではなく(どちらかといえば肯定派ですが)、株価を気にするあまり従業員を搾取してきた事が問題という。

それに加えて、皆さん覚えていらっしゃいますか?
日本経団連は、年収600万円以上の管理職には残業代を払わなくてよいという法律を作ろうとしていたんですよ。

あれはなんて言いましたっけ・・・ホワイトプラン?

自民党のマニフェストに何が書かれていようと、日本経団連の御手洗会長が自民党を支持するのは当たり前です。自民党は経団連の悪いようにはしませんから。

パシフィコ横浜でのスピーチで、麻生首相は「元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って、働く事しか才能ないと思ってください」と言った事は記憶に新しいところです。民主党の鳩山代表が全国をまわって演説をするなか、麻生首相は、日本経団連や生保協会、全国建設業協会などの有力業界団体への訪問にいそしみました。

経団連では
「元気な派遣社員をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って、働く事しか才能ないと思ってください」

生保協会では
「この人たちは皆さんと違って、病院通いしか才能ないと思ってください」

全国建設業協会では
「この人たちは皆さんと違って、現場の労働しか才能ないと思ってください」

なんて、麻生首相、いかにも言いそうですよね。

街頭遊説に切り替えたのは自民党の菅 選対委員長に言われてからです。彼らが見ているのはひとりひとりの国民ではなく、我々が持っている票であり、肩書きです。そうでなければなんだというんでしょう?

自民党の細田 幹事長は「麻生首相が字が読めないらしいと言って楽しんでいる。それはそんな大したことない。だけどその事のほうがみんな楽しいんだ」として、続けて「日本国の程度を表している」といったという報道が流れました。

その発言はあとで訂正されたそうですが、自民党の程度を表した言い方だといえるでしょう。僕も口を滑らせる事はありますが、自民党のセンセイがたの場合は、誤解を受けるとかそういうレベルじゃないですよね。

先ほどの麻生首相のスピーチといい、自民党には市民を軽視した、エリート主義という根深い病巣がある、そう思いませんか?まさにナチス。

細田幹事長がおっしゃった、麻生首相は漢字が読めない、といわれる事と、よく話題に上る彼の発言のブレは、実は根っこが同じだと僕は思っています。

つまりこういう事です。
官僚が書いた答弁書を、国会でそのまま読んでいるから漢字が分からない。
官僚が書いた政府見解をそのまま言っているから、麻生氏本人の意見と食い違う場面で、発言がブレたように見える。それは公私の問題ではなく、内閣総理大臣として発言している場合でも、本人の考えと、官僚や側近が総理に言わせたい事がそのときどきで異なっている。にもかかわらず、意見のすり合わせを全くしていない。だから言っている事が毎回違うわけです。

例えていうなら、小学生が作文を読み間違えて、親に書いてもらったのがバレるようなものですね。

小泉改革が成功したのだとすれば、それはまがりなりにも構造改革を実行した事でしょう。

しかし、それが失敗したのだとすれば、結局のところ痛みを負ったのが高齢者や障がい者のような弱者ばかりで、好調だった国内企業の収益を国民全体の所得として配分することが出来なかったことです。社会的弱者が生きるに困るほどには、霞ヶ関も痛みを負いませんでした。

学生時代、障害者支援施設を運営していた講師は「いままで障がい者は障がいに甘えすぎていたんだから」と小泉改革における障害者自立支援法の成立に賛同していましたが、小泉政権以降、障がい者以上に、大企業が国家政策や低賃金労働に甘えきっていたのですから、皮肉なものです。

(もうちょっと続く)

米を炊かない 2

(前回の続き)

ノーベル賞級の研究のための施設を30作る、という30の数字の根拠が分かりません。

なんで30なの?研究が必要な分野が30あるという事でしょうか?
ノーベル何賞?ノーベル平和賞?

それとも、ただ30個作ればいいやと思ったんですかね。
農林水産省の炊飯器みたいに。

閑話休題。

民主党の”政権政策”の内容をボロクソに言っていたはずの自民党ですが、発表されたマニフェストには財源どころか、肝心の政策の予算さえ書かれていませんでした。自分がやってもいないのに民主党の事をとやかく言っていたわけですから、まさに脳科学的(というか、茂木的)といわざるとえません。

民主党がやっている事も自民党はやっていないのですからね。

ついでに皆さん、もうこのブログの「脳科学」というフレーズにウンザリしていると思います。僕もウンザリしていますが、これが目につく限りは言っていくつもりです。

少し横道にそれてしまいましたが、おととい、木村太郎氏が良い事を言っていました。国民の年収を100万円アップするという自民党のマニフェストを実現するためには、日本のGDPを2%上げる必要があるそうです。

それは自民党のマニフェストにあるとおりらしいのですが、重要なのはここから。木村さんがエコノミストから聞いた話では、90年代以降で、その年2%のGDP成長率を日本が達成したのは、なんとあの小泉内閣の頃だったというんですね。(こうやって「誰が何と言ったか」をちゃんと書いている僕は偉いと思います。)

じゃあ、小泉政権はやっぱりすごかったのか。いやいやとんでもありません。

トヨタなどの日本企業が戦後最大の成長率を達成し、また税制の優遇から加速していった投資熱のなか、ニューリッチなる言葉に象徴される、新たな富裕層が生まれ、ホリエモンやら村上ファンド、外資系の投資会社などの敵対的買収が日本企業の脅威となりました。サブプライムローンが破綻するまで、当時のエコノミストは、日本の株は本来の価値に対して高すぎると言っていたはずです。

しかし、その一方で、企業の新卒採用が激減し、派遣労働の規制の緩和などからワーキングプアの問題が顕在化していったのもこのころの事でした。

もうなにがなにやら。

だって皆さん、良く考えてくださいよ。小泉政権のとき、年収100万円上がりましたか?僕は上がってませんよ。年収が上がるどころか、就職浪人をして惨めな思いをしていたんですから。

つまり、GDPで成長率がどれだけ上がったところで、国民の実際の年収に反映されるわけじゃないんですよね。

(また続く)

米を炊かない

さて、何から書いたものでしょうか。

民主党のマニフェストを見て残念な思いをしているのはあなただけではありません。

民主党の鳩山代表は、自民党の批判からか、今になって「実は政権政策です。マニフェストは公示日に出します」と言われているようです。でも、その”政権政策”の表紙には、ちゃんと「まにふぇすとお」と書いてありますが・・・。

ちなみに、鳩山氏の発言を聞いた麻生首相は「常識では考えられない」と発言したとか。その「常識では考えられない」事をさんざんやってきたのが麻生さんご本人なんですけどね。

わかってないのかな。
茂木健一郎氏が、脳科学で分からないようにしているのかも。

で、その自民党がマニフェストとともに掲げたキャッチフレーズは「日本を守る、責任力」だそうですが、いまの自民党のやり方を見ていても、過去に行ってきた政治に責任を感じているとは思えません。というか、自民党は責任をとってこなかった事については多大な実績があるといえます。

自民党は民主党の”政権政策”を、政策の財源が明らかでない、手品のようだ、と批判しているようです。

確かに、今年、自民党が通した補正予算は財源が明らかでしたよ。でも、その財源というのは国債であり、国の借金でした。しかも、借金を増やしてまでして作った14兆円の予算の使い道は、いわゆるアニメの殿堂であるとか、農林水産省が10億円分の炊飯器を全国の小中学校に配るとか、ろくでもないものがありました。

10億円分の炊飯器なんて買って、誰に炊かせるつもりだよ。

しかも、その間に水道局への天下りであるとか、農林水産省の天下り機関の設置などが新聞で取り沙汰されてきたわけです(たぶん、テレビでは報道されてないけど)。

それが自民党がしてきた事だし、民主党にとやかく言う前に、それらの事に対して責任をとるつもりがあるのかどうかがまず問題だと思う。

先週、東京10区の自民党候補の小池百合子氏のスピーチをテレビで拝見しました。

「政権交代などという、甘い甘い(正確には”あま~いあま~い”)言葉に惑わされないで」「これまで批判ばっかりしてきた皆さん。実際にこの国を、未来への責任を背負っていく、そのご覚悟はおありですか?」

とは小池氏の弁ですが、この人の言い方を聞いていて、何かに似ているな~と思っていたら、霊感商法の手口にそっくりだと気が付きました。人を不安におとしいれて、不当に高額な壺や印鑑を売りつけるあのやり方です。

「政権交代」が「甘い甘い(正確には”あま~いあま~い”ですが)言葉」だとご自分でおっしゃるくらいですから、いままで議員の席に座って、相当いい思いをされてきたんでしょうね!

小池百合子氏の発言は民主党に対するあきらかな批判であり、矛盾しています。
僕に言わせれば、小池氏は、今までご自分がしてきた事を反省せず、自分が今まで何もさせてこなかった人間を責め立てている。

小池百合子氏の発言からしばらく後、民主党の岡田元代表が「批判をするのは野党の仕事だ。自民党が批判するということは野党になる準備をしているのだろう」と言った映像が流れていました。

岡田氏の言う事は間違っていません。
野党が批判をするのは当たり前です。民主党が批判に徹しているのは、与党ではないからです。

与党でない政治家が行政にたずさわるには、議席を得た以上は政策を批判し、行政を正しい方向に導くほかない。野党である民主党や共産党の政治家は、自分の仕事をしているだけです。

もし小池百合子氏の発言が正しいなら、与党以外の議席は必要ないということになりますが、日本の国会はそういったシステムではありません。

それは日本の民主主義に反するからです。
小池氏は下野して勉強してください。

(続く)

追伸:自民党のマニフェストに「ノーベル賞級の研究者育成のため世界トップレベルの研究拠点を約30カ所整備する。」って書いてあったけど、ノーベル賞って国益の指標になるの?