2023年 2月の京都市電ロマンカレンダー | レールは、こころをつなぐ道。

「京都の市電 昭和を歩く」「京都市電が走った街 今昔」の著者、福田静二さんの協力を頂き、四季折々の京都の街と市電の風景の「京都市電ロマン カレンダー」をお届けします。

 

京都市電伏見線・稲荷線が翌月末で廃止、そして日本最初の電気鉄道がこの場所から走り始めて75年となる1970(昭和45)年2月1日、伏見駿河屋本店前での「我国に於ける電気鉄道事業発祥の碑」の除幕式。

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挨拶しているのは、横浜の原鉄道模型博物館創始者の原信太郎氏で、この除幕式には京都電気鉄道の高木文平初代社長の孫で、後に田辺朔郎と高木文平の訪米経路をたどり、著書「わが国水力発電・電気鉄道のルーツ - あなたはデブロー氏を知っていますか」を出版した高木誠氏も来賓として出席していた。

 

 

孫の高木誠が高木文平の残した冊子を見つけ調査して出版↓

 

原鉄道模型博物館HP

 

 

2月1日は日本最初の電気鉄道が開業した日

我国の電気鉄道事業は1895(明治28)年2月1日、京都電気鉄道(高木文平社長)が、下油掛(伏見京橋)~七条停車場踏切南(京都駅)間で開業した。

 

伏見駿河屋前の「我国に於ける電気鉄道事業発祥の地」碑

鉄道友の会京都支部 昭和45年2月1日建立

碑文:

明治廿八年二月一日京都電気鉄道株式会社は
京都市下京区東洞院通東塩小路踏切(旧東海
道線)南側から伏見町油掛通まで電気鉄道を
我国において初めて開業した

 

この式典で当時の京都市長は「廃止は赤字が原因でなく、人の命が大切だから。この記念の日を忘れず、将来の交通を積極的に考えよう。」と語っていた。

 

 

1895(明治28)年 改業当時伏見側の終点は淀川水運の要衝伏見港に近い下油掛の伏見駿河屋の店の横に設けられた。 

画像:伏見駿河屋提供

 

この路線敷設のために伏見駿河屋は西側敷地を提供した

 

現在の伏見駿河屋

電柱の右には「電気鉄道発祥の地」の記念碑がある

 

 

除幕式直前の画像、京橋電停は中書島まで延伸された時に、ここ下油掛から京橋北詰に移設された。

 

伏見駿河屋本店については↓

 

 

 

こちらは七条停車場踏切南(京都駅)の東洞院塩小路にある「電気鉄道事業発祥地」記念碑。

開業当時は後方見えている付近に東海道線の踏切があり、そのすぐ南から走り出した。

碑文:

日本最初の電気鉄道この地に発祥した
即ち明治二十八年二月一日京都電気鉄道
株式会社は東洞院通り七条下る鉄道踏切
南側から伏見下油掛通りまで六キロの間
に軌道を敷き電車の運転を始めた
この成功を機として我が国電気鉄道事業
は漸次全国に広がり今日の新幹線電車に
まで発展することになったのである
よってその八十周年にあたり先人の偉業
を讃えてこの記念碑を建てる

 

汽笛一声♪新橋~横浜間を走り出したのは「蒸気機関車」で、電気で走る「電車」は、京都~伏見から始まった。

 

京都市電伏見線稲荷線廃止 1970(昭和45)年3月31日


京都市電の路線図や系統図は↓

 

 

お知らせ

先日紹介した、当ブログに多数の画像提供を頂いている

福田静二さんと、佐竹保雄さんの展示会

「煙の記憶~蒸気機関車のある風景~」が、

明日1月18日(水)から開催されます!

 

 

*** 福田静二さんの著書 ***