今回から何回かはアンサンブルの曲を見ていただく。アンサンブルは3曲あって、うち2曲は弦楽アンサンブル。今回、先生に聞いたところでは、チェロもいっしょにするそうで、ヴァイオリン2パートとヴィオラ、チェロの四部合奏のようだ。これが2曲。そして、他のいろんな楽器といっしょに合奏するベートーベンの第九交響曲アレンジ。こちらの方はヴァイオリンは3パートあるけれどヴィオラパートはない。
前回のレッスンで、「次はヴィオラを見ましょう」ということになって、慌ててフリガナを振り、数時間の練習時間を確保して迎えたレッスン。付け焼刃ではあるけれど、何もしていないよりはましなんだが、所詮は付け焼刃だった。
まずはヘンデルのセルセ。先生に主旋律を弾いていただいて最初から最後まで通してみる。ま、こっちはなんとかなるだろうと思っていたのだが、これもレッスンの最初に弾いたのは「どないなっているねん」というぐらい出来がわるかった。まず、リズムが気持ちわるい。先生が弾いている主旋律を聴いて入ろうとするので遅れがちなのだ。
自分がメトロノームだと思って
メトロノームですかま、これはバヨ会でもよく周りから言われること。周りを聴こうとしているといえばいいようにも聞こえるのだが、入るタイミングとか音程に自信が持てないから遅れるという側面も否定できない。
そして音程も定まらない。
常に和声を考えながら
わせぇ ですか 楽譜のあちらこちらに上下方向の矢印が書き加えられる。いや、いまそれを書き込んでも、今日はたまたま高かっただけで次は低いかもしれないし、まだ高いのか低いのか確定していないのだけれど… などということは先生にはお見通しで、今日のところは黒の鉛筆で薄く書き込まれているだけ。そのうちに、その上をなぞるように濃いめに書かれ、最後は簡単には消えない赤鉛筆で書かれると、いよいよ「確定!」ということになる。
それはともかく、最初に通したときは、録音を聴いていても明らかに外しているのだ。そこを先生に言われて1音ずつハモらせることを意識すると、だんだんハモるようになってくる。ま、これも「確定」ではなく、次回はまた合わなかったりするのだろうけれど。
そして
ヴィオラの役割を考えてとのこと。どうしても楽器が大きい分、音が大きく出るので、少し控えめに。いつも主旋律をヴァイオリンで弾いていると、つい唄ってしまう癖がついてしまうのだけれど、ベースになるリズムなので、あまり抑揚をつけずに淡々と弾く。けっして
ヴィオラの分際をわきまえてということではない。主旋律とは役割が違うということだ。最初、主旋律が入ってくるところなんかを例にすると、主旋律は柔らかく細い線で入ってくる。原曲では、ソプラノ歌手が高い音を針の穴を通すような声で伸ばしているのだから、弦楽合奏に編曲されてもそういうことになる。けれどハーモニーの方は役割が違う。ヴィオラはコマ寄りを、重みを意識して、右手はいつも言われるように柔らかく力を抜いて、楽器全体を響かせるように弾く。けっして押さえつけて無理に音を出すのではない。音の大きさではなくで響きが大事なのだ。
うむ。今日、初めて見ていただいているのに、なかなか濃い内容だ。そうだ、練習していて疑問に思っていたあれを聞いておかなければ。
スラーが付いているところは
同じ方向に弓を動かすんですね黙って頷く先生。あ、やっぱり。どっちでもいいですよとは言ってもらえなかった。人前でアンサンブルするというのは、やはりいつものなんちゃってアンサンブルとは違う。
しかし、このあとアンサンブルの本当の難しさが私の前に立ちはだかる。
ここで、次の時間の生徒さんがお越しになった。そこで3人でという話しになって、今日始めたばっかりなのにいきなり3部合奏
みんなボコボコ落ちるという前提でやりましょうなんてことを仰って、気楽にやりましょう、ということなのだが、もう一人の方にとってはけっして気楽ではなかったはず。まだ私は30分以上ここでレッスンを受けていたのだから、ある程度リハーサルは出来ているのだが、もう一人の方にとってはぶっつけ本番みたいなものだ。3人が輪になって、お互いの顔を見ながら弾けるようにするのだが、こうなるとリズムと音程で精一杯。つまり、楽譜通り弾くことでアップアップしているというわけだ。ハーモニーがお互いを聴こうとするのでリズムが取れない。そこで本物のメトロノームが登場。すつと、途端に音程がわるくなる。それでも開放弦のところでなんとか復活しながら付いていくのだが…。
あとで録音を聴いてみて、なんだかバヨ会をやり始めた頃を思い出して懐かしかった。
しかし、これはまだ序の口だった。次は「いのちの名前」を合奏することになった。これ、譜読みもたいへんだったのに、ぶっつけ本番ですか。もう一人の生徒さんはYouTubeにアップされている古河合奏団の音源を聴いてられるようだ。これは先生もご存じだった。知らないのは私だけ。
知っている曲だし、なんとか行けるんじゃないかなと楽観的な先生。いやこれは怖いもの見たさだ。
結論 : ぜんぜん合わへん!まだ2か月ありますからとは仰いますが、2か月と言ってもレッスンの数からいったらほんの数回。その間にソロの発表曲もやるのだから、けっして時間はないですよ。
でも大人の人の努力はいつもすごいですからつまり、頑張って練習せよということですね。
まずは、メトロノームから外れないように練習せよとのこと。忘備録のためにいくつか書き留めておくと。
- 出だしはヴィオラが主旋律。他のパートをメトロノームだと思って弾く
- メゾピアノとかピアノのときは周りが聞こえるように
- 30小節目の16分音符はセカンドと合わせて(ただし微妙にリズムが違う)
- 中盤にヴィオラの聞かせどころがある。35小節目の付点に分音符名など、伸ばすところは拍数分ちゃんと数えて伸ばす。そしてここは唄う。
- 42小節目以降はヴィオラだけだとへんてこりんな旋律だけれど、チェロが主旋律でセカンドとハモるところ。美味しいハモりを意識して弾く。
最後に先生がひところ
こんな感じですねいや、今日のところ、この曲に関してはどんな感じかわからなかったけれど、ま、とにかく練習しなければいけないことだけはわかった。