「病院で大腸の検査を勧められたけど、断りましてん・・・・」
訪問リハビリで、開口一番に利用者が語りはじめました。
1週間前にめまいの訴えが続き診察をうけたところ、大腸内で出血があるかもしれないと言われ大きな病院を紹介された様子。
受診した結果を知らされ、「もう入院はしたくないし、延命治療も受けたくない。私は一人。まだビルの管理もせんとあかんし、やることは沢山ある。いつ死んでもいいんや。」といって、精密検査を断ったとのこと。
「医師からは、あなたの体力ならまだまだ大丈夫ですよといわれたけど、私は断りましてん。」
なるほど、それも尊重するべきだと思いました。
しかし、話が続きました。
「でもね、姪から電話がかかってきましてね・・・
その姪がいいますねん。
大事にしている愛犬がいまっしゃろ。(かわいいトイプードルで私にもなついています)
この子が私の癒しですねん。
この子にとっては唯一のお母さんやで。去年も入院してたし、もう少し一緒の時間をつくってあげて・・・って」
「やっぱり、医者に謝って、もう一度受けなおそうと思ってますねん。」と語りました。
この方の気持ちと心の揺れを受け止めながら、しばらくお話しを伺いました。
今、セラピストとして、どんな運動療法や徒手療法よりも、ただただ勇気づけることに意味があるように感じながら。
この利用者にとっては、かけがいのない、愛情をそそぐべき愛犬であり、その愛犬のために「生きる」ことに価値を見出されたようです。
人のために生きると、結果的に自分を大切にする。
利用者から教えられました。
やはり人は目的を求める存在ですね。