やりたいことをやりきった、と感じている話 | オタントニオのブログ

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趣味は車、レース観戦、ラノベ、アニメ、小説、ゲームなど。発達障害当事者で、当初ADHDだと思われていたが後になって「特定不能の広汎性発達障害」と判明。

今日は妊婦検診の日で、胎児の成長が無事確認できた。出産予定日も、来年の2月1日で確定だ。

 

妻のつわりがピークに達しているので、仕事の合間にできる限りの家事を回している。だからリモートワークが定着しているのは本当に助かる。3月4日以来、会社には一度も行っていない。

 

仕事面は、新人2人を含めた計5人のアジャイル開発チームをスクラムマスターとして回している。しかも複数プロジェクト掛け持ち。更にスペシャリスト活動もやっていて、社内外問わずいろんな定例に参加している。しかも社内の毎週定例のレジュメ作りや司会も、最近ほとんど1人でしている。

 

このように、文章にして初めて今の自分の多忙さに気づいたくらいだが、それくらい何事も全力でやってきた。また、文章にすれば凄そうに聞こえるだけの単なる職務履歴だし、むしろ上の目標はなんぼでもあるので、出来ることを更に増やしたい。"Life on the limit"である

 

ただ、大事なのは、どれも完璧にやろうとは思っていないことだ。家事なんか調味料を間違えたり、洗った皿を落としたりは毎日のことだし、仕事のレジュメ作りも大体どこかのサイトの引用、見栄えなんか度外視だ。いちいち落ち込んでたら何も踏み出せない。

 

常々言うように、「ベストじゃなくベターでいい」という姿勢が大事だと思っている。

 

そして、何事も自分が「できる限りやりきったな」と思えることが第一で、どんな結果でも「これで良かった」…とはちょっと違うが、「これを正解にしよう」「次の一歩の足掛かりにしよう」と考えている。

 

たぶん、残りの人生はその繰り返しであろう。子育ては教える立場になるんじゃなく、むしろ今まで知らなかったことを子どもから色々教わる機会だと思っている。

 

前も言ったように、ベストじゃなくていいって思うだけでストレスは激減した。成功体験をあまり持っていなかった頃は、ベストにこだわってたかもしれない。例えば第一志望の高校に落ちたり、納車前に入院したり、うつ病にかかった時のストレスは大きかった。しかし、今は成功体験を充分に持っている。新しいのを1つ逃すことくらい、何の問題もない。

 

俺の言う成功体験とは、俺を知る人なら車だと思うかもしれないが、確かにそれも1つだ。でも、車だけではなかった。

 

まず、小学生の時は、ゲームをしたかった。ゲーム自体は頼めば何でも買ってもらえたが、問題はプレイ時間だった。家では1日30分しかできないルールを定められており、しかも父親がコンピューターに詳しく、30分経過したら自動で電源OFF、親が見てない時間帯は電子的にロックがかかるという仕組みで対抗された。俺は小学4年生の時、半年以上かけて親の持っているパソコン通信などの本をこっそり読み、仕組みを理解した上でそのロックを突破することに成功した。

 

今思えば、それが人生初のプログラミングであり、カッコよく言えばハッキングだった。それからバレるまでの間、夜中に思いっきりドラクエ6などをプレイしていた。立派な成功体験である!

 

ここでひとつ言わせてほしい。数日前、アプリ作れるJKというのがQiitaで注目を浴びていた。なんでも高2でコロナ対策アプリのGitHubにプルリクエストを送ったりしているクリエイティブなJKらしい。素晴らしく立派である。だけど俺だって昔は似たようなもんだったんだ。声を大にして言いたい。俺はあのハッキングをした日、小学生でBASIC言語を理解していたんだぞ!と(笑)

 

もちろん、このブログ以外でそんな自慢をしても意味がないことくらいわかっているので、ここだけの発散である。

 

さて、次は中学生時代の話をしよう。この頃、グランツーリスモやミニ四駆にハマった俺のやりたいことは「レースをしたい」に変わった。しかし、ジュニアカートに出れるような環境じゃなかったし、できることは自分の足で走るか自転車しかなかった。

 

だから陸上部に入りたかったわけだが、いじめられていたのでそれも断念した。それで第2の陸上部「レースクラブ」を立ち上げてしまったのだ。

 

 

レースクラブの思い出は、過去に書いたことがある。要するに、他の体育系部活の校外走に混じって走ってただけで、一応活動の一環という名目でF1を見ていたという、しょうもない思い出だけである。

 

でも、卓球部の校外走で1回だけ4位で戻ってきた時は、それがハイライトで嬉しかった。当時のF1で言うと、ミナルディが4位入賞したようなものである。立派な成功体験である!肝心のマラソン大会では、全学年200人中76位だったが。

 

ちなみに、3年生の時に「どうしても府大会に出たい」と体育の先生に願い出て、タイムを見て判断すると言われ、実際に全力で走ったら「お前、このタイムで出たら舞鶴の恥だぞ」とスッパリあしらわれたというのがこの話のオチなんだが、6年前の回顧録にはその肝心な部分を書いていなかったようだ(笑)

 

そして、高校生の時にやりたいことは「ゲームを作りたい」に変わった。第一志望の高校に落ちて、自暴自棄だった頃にRPGツクールにハマり、エンターブレインのコンテストパーク出場を目指して何個もゲームを作り、そのうち1つはサンプルゲームとしてRPGツクール2003の限定盤のCDに収録された。

 

憧れだったコンテストパークにも、1回だけ出場した(参加賞)。また、そのゲームが2009年になって突如、ニコニコ動画にプレイ動画として投稿されたこともあった。

 

つまり、俺が生み出した何かが、7年経っても誰かの記憶に刻まれていたわけだ。それは立派な成功体験である!(棒)

 

大学生になってもゲームを作り続けていたが、プラットフォームはiアプリに変わっていた。これも大学の学祭で、個人サークルとしてゲームを出典・配布するという成果にまでこぎつけた。これまた立派な成功体験である!(棒)

 

そして、大学時代にはグランツーリスモで世界1位にもなり、アフィリエイトで40万円貯めて初のマイカーを買った。この辺が俺の履歴書で一番インパクトがある部分だと思うが、詳しくは別記事だ。

 

 

 

就職してからすぐにGT-Rに買い換え、釣りキチ三平ならぬ「カーキチトニオ」と呼ばれるほどの、狂人じみた3年間を過ごした。

 

車に打ち込んでいる間、というかそれまでも、恋愛やファッションなどは一切興味なく、他も全て後回しだった。そして、仕事も言われるがまま一生懸命にこなし、心身ともに限界を迎えて休職し、発達障害の診断を受けてこのブログを作ったわけだ。

 

発達障害の当事者会に行くようになってからは、近くでも当事者会したいという思いから、当時住んでた千葉で一から当事者会を立ち上げた。これも3年間だったが、一生懸命取り組んだと思う。最終的に続けられず他の人より先に辞めたから、志半ばでと思われるかもしれないが、俺にとっては「最初の1回だけ」「トラブルが起きたらすぐ辞める」と言っていたのが3年間も続いたのである。あれは存分に大成功だったと思う。

 

こうして書くと、要するに俺が欲しかった成功体験とは何かの結果を得ることではなく、「全力で何かに打ち込んで納得するまでやる」ことだったんだと思う。去年、海外出張に向けて取り組んだことも一緒だ。海外出張自体は果たせなかったけれど、その頑張った結果で冒頭書いたポジションを得たわけだし、トータルではすごく良かったと思っている。

 

もちろん俺は有名になれたわけでも、一代で財を成したわけでもないが、前者は求めていたものでもないし、財にしても「ベストじゃなくベターでいい」精神。今くらいの着地点なら充分だと思う。

 

そして、それはこれからも変わらない。仕事でスペシャリストを背負ってどこまでやれるかと、これでもバリバリオープンの障害者雇用なので、当事者サバイバーとして「障害をオープンにしても自立できる」「薬じゃなくて行動でカバーするのが俺に合っている」という、2014年の自分の判断が正しかったことを証明したいわけである。

 

また、当時主治医には無理だと断言された「自立する」というのを、まして身寄りのいない東京で子育てをするという難易度的には明らかにHARD以上の状況に自分を追い込んだことにより、それに全力で打ち込んで、出来ることを証明しようと思っている。

 

それは自分のためだけでなく、周りの人のためもあるし、俺と同じような立場だった人、やりたいことを実現したいと思っている人への証明でもある。

 

ただ、今までと大きく違うのは、「納得するまでやる」が今後は通用しないということである。家族との生活は納得できたら終わりという種類のものではないので、当然今までの成功体験のようにはいかない。不安ではあるけど、それでも楽しみの方が10倍強いからと自分で選んだ結果なので、毎日何かに納得し続ければいつまでも続くんじゃないかと思う。

 

余談だが、赤ちゃんは必ず元気に生まれてくると思っている。そのつもりで今準備しているので、それ以外の可能性は考えてもいない。それでも、不安が頭をよぎることはある。特に妊娠生活の手引きなんか読むと、よからぬことは色々書いてあるからだ。

 

そういう時は、家事だろうが仕事だろうが、その時手につけていることを全力でやることにしている。打ち込んでいる者には任せて大丈夫だという、天の声が聞こえる気がするからである。なかなか、ヤバいオチだな。でも、メンタル状態はOKだと思う。