九月の閑話休題です。
2025年9月のテーマ
「警察官が主人公の小説」
でおすすめしてまいりました。
警察官といいつつ「鬼平犯科帳」とかミステリーとは違う作品を入れてしまい、ちょっとこじつけがましいなと自分でも思いましたが、警察が舞台の小説をあまり読んでいないので、少ない中からそれぞれの違いを出して書くよりは振り幅大きくても違うタイプの作品について書きたいなーなんてところから、あのようなラインナップになりました。
実は前々から読んでみたい警察官ミステリーがあって時々その作品が頭をよぎるので、テーマを考えてるときにそれがよぎったんでしょう。たぶん。
ちなみにその作品は「フロスト刑事」シリーズです。
読みたい気分のタイミングと、作品との出会いがかみ合わずにもう20年くらい経っちゃってる。
ほかの積読をほっといても読みたいっ!て気分にならないってことなのかなあ…。でも作者のほかの本も読んだことなくて自分に合うか合わないか分からない状態の本を読もうと思うには、ちょっと勢いが必要というか、他の読みたい本の魅力に勝るものが出てこないといけないのかもしれませんね。
まあ、私の言い訳はここまでにします。
…と言いつつ、ここからもっと言い訳がましくなっちゃうかもしれないので、めんどくさい話は勘弁という方は回れ右してください。
タイトルの「"タペンスの父"でこじらせた話」です。
七月の閑話休題で、ネットで"タペンスの父"を検索したらAIの出す情報がいい加減すぎた…というようなことを書きました。
で、はじめは記事の中で"タペンスの父は聖職者"と書いていたのですが、彼の職業?肩書?が"教会の大執事"なるもので、本当に聖職者なのかなあ???と思ってウィキペディアで調べたら"信徒職"とあったので、敬虔な信徒で教会からリーダーとして役目をもらっている人のことだと思い、慌てて記事を訂正しました。
ところが、先日クリスティー関連の本を読んでいたら、作品の引用がされている箇所に、タペンスが自分のことを"牧師の娘"だと言っている部分が載っていたのです。
えっ!?と思って、覚えている部分でタペンスが父について語る箇所をピックアップしました。
・「サフォーク、リトル・ミスンデルの大執事カウリイの第五女、ミス・プルーデンス・カウリイの伝記をかいつまんで話しますと…」(「秘密機関」)
・「あなたはこの事実をお忘れかもしれないけれど、私自身、牧師の娘だったのよ。」(「おしどり探偵」『牧師の娘』)
(→本に引用されていた箇所)
・VADのひとり、プルーデンス・カウリーだ。父は聖職者で、教区は―ええと、どこだったか、…(「親指のうずき」)
それぞれの本で翻訳者の方が違うので(タペンスの名前もカウリイだったりカウリーだったりするのはそのせいです。)そのせいなのか、原文で文言が違うのか、定かではありませんが、少なくとも"タペンスの父は聖職者"が正解のようです。
"信徒職"というものに対する私の理解が間違っていました。
なので、元の記事は再び訂正いたします。
申し訳ありませんでした。
で、実はここまでが前半の話でして、こじらせたというのはここから。
上に貼った以前の記事で、私はAIが私の記事からも学習しているかも…なんて書いていたんですが、私自身が"タペンスの父"に関して「聖職者ではない」と誤情報を書いていたわけです。
AIは誤情報なんて見分けられませんから、間違って学習しますよね。
心配だーなんて記事書いときながら、自分自身がAIの間違った学習に加担しとるやんかーい!!…と反省。
それからまたAIの学習やら情報提供やらについてぐるぐる考え始めてしまいまして…。
以下、私の拗らせ結果をちょっとだけ吐き出させていただきたく…。
前提として、
①人間は故意にも無意識にもうそをつくことがある。
②人間は間違えることがある。
③人間はあえて情報を伝えないことがある。
(必要ないと切り捨ててしまったり、状況をコントロールする目的で印象操作したり、気遣いからのこともある)
④事実と真実は同じではない。
(このことは、SF短編集「息吹」の「偽りのない事実、偽りのない気持ち」中に書いてある内容から感じられることを私は支持しているので)
というのがあり、
人間同士が顔を突き合わせて話しても、情報に含まれる嘘や間違い、隠している事柄を見分けられない。
表情やボディランゲージといった言葉以外の情報があるにもかかわらず。
ならばAIにそれらを見抜けないのは当たり前。
よって、
例えば倫理や思想などの人間の間で大きく意見が分かれる事柄(明確な回答などない事柄)について、AIに判断や意見のように見える回答をさせるべきではない。
と思いました。以上です。
この半月こじらせまくった結果がこれです。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。<(_ _)>
さて、気を取り直して来月のテーマへとまいりましょう。
2025年10月のテーマ
「クリスティー関連本」
でおすすめしたいと思います。
いやー、夏休みの図書館通いで思いがけずクリスティーの関連本を複数見つけてしまいまして、豊作でした。
それら以外にも、以前に読んだ関連本もございますので、タイプの違うものをピックアップしたいと思います。
ご興味ありましたら覗いていただけると幸いです。(*^▽^*)