七月の閑話休題です。
2024年7月のテーマ
「いっぱいある!海外刑事ドラマ」
でおすすめしてまいりました。
なるべくいろんな国のドラマについて書きたいと思った結果、どれもちょっと古いドラマになっってしまい、観ようと思っても探すのが難しいかもなラインナップになってしまって反省しています。
それにしても刑事ドラマって本当にたくさんあって、一度シリーズを観始めてしまうとはまることが多いです。
古くは「刑事コロンボ」(アメリカ)、「刑事モース」(イギリス)、以前記事で書いたことがある「マクベス巡査」も刑事ではないけれど警察官でした。
最近のものでは「刑事ルーサー」(イギリス)も、主演のイドリス・エルバさんがかっこよかった!
ミステリードラマでは、警察官ではない主人公のもの(いわゆる素人探偵)も数多いですが、刑事もののドラマは王道というか、廃れないジャンルだと思います。
これからも個性的な刑事のミステリードラマを発掘したいと思っています。
機会があればまた書きたいです。
さて、タイトルの『好きなものについて熱く語る人はかっこいいと思う話』にまいりましょう。
記事によく書いてしまうので、お気づきの方もおられると思いますが、本を読んでいて、「この作者○○がすごく好きなんだなあ」という気持ちが文章からあふれている作品は大抵、私にとって面白いです。
もっとも、自分が苦手な分野、もしくは嫌いな分野についての話だったり、全く興味を持てない分野の話の場合は、そもそも本を手に取らないので、出会いません。
なので、果たして苦手な分野について熱く語る作者の本を読んだときに、その分野に興味を持ったり、その意見に共感したりできるかは定かではありません。あしからず。
あくまでも、ある程度の関心は持てる分野についてのお話だと思ってください。
なぜ面白いと感じるのかを言葉にすると、特定の分野に関して知識が豊富で、それを分かりやすく説明してくれるから。
そして、本だと作者と自分との間に距離があるので、圧を感じないで説明を受け入れられるから。
これが対面(講演会みたいなものではなく、会話を想定しています)だと距離が近すぎて、自分がよく知らない分野について一方的にまくしたてられると圧がすごくて引いてしまうかもしれません。
また、対面だと圧が…と感じる要因として、経験上、好きなことについてしゃべっているとたいていの人は夢中になりすぎて早口かつ声が大きくなるからです。(自分も例外ではなく、後から反省することが多々あります。)
しかし、圧は嫌だけど、好きというエネルギー・熱量は感じられる方が絶対に心に響くと思います。
テレビや動画配信なんかで、出演者が熱く語っているのを見たり聞いたりしていると、本と同じように「この人すごいな、かっこいいな」と思ったりします。
最近、そんな"好きを熱く語る人"が本を出されたので買って読んでみました。
その人とは、古代ギリシャ研究家の藤村シシンさんです。
「秘密の古代ギリシャ あるいは古代魔術史」
藤村シシン 著、2024年4月 発行、KADOKAWA
私が藤村シシンさんを知ったのは動画配信サービスで古代ギリシャ研究家としてゲームの中の古代ギリシャについてお話されているのを観てのことです。
とにかく知識が半端ない。
古代ギリシャ語で書かれた文献をすごくたくさん読んでいるし、実際に遺跡にも行っている。
何よりすごく楽しそうにお話されているので、その"好き"の熱量たるやものすごいものでした。
ご自分のことを古代ギリシャ人と言ってはばからず、トーガ風の衣装に冠の正装で出演されていてインパクト大。
とにかく話が面白くて、本も買ってみましたが、こちらもぎゅうぎゅうに内容が詰まっていて濃かったです。
文章自体は口語調で文字も大きく読みやすいんですが、資料として載っている遺物の写真・分かりやすいように手書きされた図案・年表・注釈…これでもか!というくらい情報が詰まっていました。
興味のある方にはおすすめですよ~。
私はギリシャ神話の世界も歴史としての古代ギリシャにもある程度の興味がありましたが、神話と歴史というものを分けて考えていたので、古代ギリシャの話になるとどこからが史実でどこからが神話なのか、ごちゃごちゃになってしまい、「よく分からないな。なぜきちんと分けて書いてくれないのか。」といつも釈然としない気持ちになっていました。
それが、シシンさんの話を聞いているうちに、古代ギリシャ人は神話と歴史を分けて考えていないんだということが分かりました。そして、よくよく考えれば、日本神話だって、古くは歴史として書物に書かれていた(「古事記」や「日本書紀」)んだよなと思い至り、すとんと腹に落ちたのです。
私は興味があっちこっち行ってしまう方なので、一つの分野を深く掘り下げるタイプの方に憧れます。
結局、今回は藤村シシンさんをすごいと思った、というお話でしたね。
タイトル変えた方がよかったかも。
リアルな会話で相手の興味のあるなしにかかわらず自分が好きなことを喋りまくるのは感心しませんが、自分の主張を届ける場(テレビや動画配信、ブログ、書籍、ラジオ…etc)では、熱量が感じられる方が聞き手に受け入れてもらいやすいのかなと思います。
願わくは、そういった"好き"の熱量が感じられる本に今後もたくさん出会いたいです。
"嫌い"だったり"ダメ"みたいな批判を熱く語るより、"好き"を熱く語る方が、聞いていて楽しい。
物事には批判も必要ですが、批判するなら"こうしたらよくなると思う"というのをセットで熱く語ってほしいなと思います。
そうすれば解決の糸口になるかもしれないですから。
さて、来月のテーマとまいりましょう。
2024年8月のテーマ
「あんまり読む人いないかも…戯曲の本」
でおすすめしたいと思います。
"あんまり読む人いない"とか書いちゃいましたけど、シェークスピアの作品は戯曲ですからね。
超メジャーです。
けれども、劇作家さん以外で、戯曲の本というくくりで探して読む人って、まあ、いない気がしています。
なので、一度"戯曲"というくくりでおすすめしてみようかなあと。
ご興味ありましたら覗いていただけると幸いです。(*^▽^*)

