国宝 一乗寺 三重塔 | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

兵庫県は加西市にあります、一乗寺


へ行ってきました(^_^)/

その昔、法道仙人という方が、インドから紫の雲に乗ってやってきて、この地にお寺を開いたそうです(^_^;)

現在は、天台宗のお寺です。

さて、こちらの三重塔が国宝指定を受けているので、訪問した次第です。
↑この急な階段を登る途中にあるのが、
国宝の三重塔です。
それでは、レポートします。




・国宝 一乗寺三重塔

平安時代 承安元年(1171〜4年)の建立。

源義経がまだ牛若丸だった頃です。
方三間(3間✕3間)・本瓦葺きの三重塔で、平安時代末期の特徴が、良く表れています。
↑"本瓦葺き"というのは、丸瓦→平瓦→丸瓦→平瓦→……と、交互に瓦を葺く事を云います。
↑初層が3間なのは、わかりますね。

そして塔身が、二層目三層目と上がるにつれ、ぐんぐん細くなっていってます。それもあって、
見た目に、安定感がありますよ。
↑"三手先(みてさき)"の組物が使われているので、軒の意匠は複雑(^_^;)
↑もはや、ジェンガ状態💦
↑そして、わずかに白や、
の塗装が残っています。
↑左右2つのパーツで構成された"蟇股(かえるまた)"は、
↑中尊寺金色堂と同じ。平安末期の特徴です。
こちらの三重塔の良いところは、登り階段途中にあるので、各層が良く見えます。
↑二層目も三層目も、組物みっちみちに詰まってます(^_^;)
↑本堂からは三重塔が、見下ろせます。
瓦に着目してみると……
三層目初層・二層目では、明らかに瓦の質が異なります。三層目は修理で新しいものを使っています初層・二層の瓦は、古い時代の使えるものを、再利用していますね。
初層・二層には、瓦の上にさらに平瓦を乗せて二重にしてあります。これは、上の層からの雨垂れでの侵食を防ぐためのものです。※数百年の雨の力ってスゴイんですよ。瑠璃光寺五重塔でもレポート


しました。
↑塔のてっぺんにあるアンテナ状の"相輪(そうりん)"。赤銅色なのは、塗装されているのかなぁ?

さぁ、最後は一乗寺三重塔の最大の見どころ!
三層目の「起くり(むくり)」です!
三層目だけ、屋根が"ムクッ"と波うってるんです。初層・二層は反ってるだけ。
わかりにくいですね…、補助線を引いてみますか。
↑この違いわかりますか?

ぜひ、現地でじっくり見てください。
発見すると「ハッ!」てなりますよ〜(^o^)


そして、次回は……

🐶🐵🦜 🍑

さて、ど〜こだ?