10/29(火)東京国立博物館で国宝 興福寺鎮壇具と国宝 群書治要を見る | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

2024年9月現在の国宝の総数1,143件。そのうち、美術工芸品912件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

10/29 雨降る中、東京国立博物館に行ってきました。
現在、東博では「正倉院展」が開催中で皆さんそっちに並んでいましたが、
私は↑の写真の本館へ一目散(^o^)

本館の通常展だけでも、9件の国宝が見られるんですよ。
列挙すると、

国宝 興福寺鎮壇具(1室)
国宝 群書治要巻第二十六(国宝室)
今回紹介するのは、↑の2件。
・国宝 線刻蔵王権現像(総持寺)(3室)
・国宝 太刀 福岡一文字助真(5・6室)
・黒漆打刀(↑国宝 太刀銘助真の拵)(5・6室)
・月輪牡丹蒔絵経箱(国宝附)(西大寺)(12室)
・国宝 中尊寺経蔵から宝相華螺鈿平塵燈台(大長壽院)(12室)
・国宝 釈迦如来坐像(室生寺)
・国宝 十一面観音菩薩立像(室生寺)
・国宝 太刀 古備前友成(13室)
・国宝 太刀 長船景光(小龍景光)(13室)

むは~(^o^)いっぱいですね。
では、どんどん紹介していきましょう!

・国宝 興福寺鎮壇具
過去にも紹介していますね。
奈良にある興福寺の建立時に、その場所を鎮めるために埋めた宝物たちです。
価値のあるものを埋める(捧げる)ことで、より効果を高めるようにしているようですね。
これ、東京国立博物館と興福寺に分けて保管されています。興福寺の方は国宝館で常時展示されています。
両方見てコンプリートです(^_^)

次は国宝室へ向かいます。
国宝室は、一部屋を一つの国宝だけ展示する、国宝のためだけの贅沢なスペースです。ただし、写真のことを考えた場合平置きの文書や絵巻物はキレイに撮れるんですが、壁掛けの絵画などは照明が写り込んでキレイに撮れないという難点があります。肉眼で見るには何の問題も無いですけど。
さて、今回の展示品は国宝 国宝 群書治要巻第二十六。解説は↑のキャプションが詳しいです。
"群書治要"は、漢字一文字ずつ見ていくとわかりやすいです(^-^)
"群書"は、本などから言葉を集めたもの。言葉のスクラップブックですね。何の言葉を集めたかというと、"治要"世の中を治めるためのもの。統治のために有用な情報を書物などから集めてまとめたもの。という意味ですねー
中国ではすでに失われてしまっていて、日本に残るのみだとか。そうゆうの、良くありますよね。曜変天目とか(^_^)
平安時代中頃に書写され、九条家に伝わりました。
料紙の色が変わっても、文章は続いて書かれています。
キレイな楷書で書かれています。
↑の写真右側の料紙には"飛び雲"が漉かれています。一見、青カビにも見えますが、立派な料紙装飾です。"飛び雲"は、紙を漉く際に、藍や青の繊維を混ぜて、紙を装飾する技法です。国宝では、よく使われる技法です。国宝 催馬楽譜でも使われていましたよ。
↑の写真は、界線が金泥で引かれているのが、よく分かると思います。
"界線"は、文字を真っ直ぐ書くためのガイドライン、縦の罫線のことです。
6mほど展示されています。

さて、今回はここまで。
東博は写真撮影可能な品が多いので、この後、写真付きのレポートが続きます(^_^)/~~