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城郭模型製作工房

城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

天守が完成しました。
どや。

本物に見えるでしょうか。

特に石垣は模型感がもっとも出てしまうところなので、リアルに見えるよう力を入れました。石積みは肥前名護屋城を参考にしています。
天守の入り口の両脇には巨石を。

初めから自然光での撮影ということが決まっていました。夏の太陽光では色が飛んでしまうのでその分を考えながら彩色しましたが、思い通りの仕上がりになりました。

撮影はこんな感じで片手に持ってパチリ。
本番の撮影はVFXの専門の方がおいでになり、1日かけての撮影となります。

表と裏。

特撮用小物を少し製作して8月は岡山城一本に没頭します。8月で完成させたい。


とあるドラマ用に作っています豊臣大坂城、完成前夜となりました。


CGでなく模型という選択をしてくださったことに驚きとともに嬉しさが。


版権なしということで完全オリジナルです。

今日は最後のパーツとなる土塀づくり。
結構な量が…

映らない裏側は作っていません。

模型全体も 
裏はこの通り。

完全に特撮美術です。

そのうち四方とも完成させたいという思いもあるので、天守部分は取り外せます。

石垣も本物に見えるよう努力しました。

我ながら美しい天守になったと思う。


この大入母屋と唐破風がアクセントです。

法隆寺大工がつくった天正の天守です。

あらゆる城の源流となったであろう天守。
随所にいろんな城の要素を入れています。岡山城、広島城、熊本城、大和郡山城、松本城、松江城、姫路城…

後世の城は豊臣大坂城の劣化コピーだと位置付けて、あらゆる城をミックスして理想化した感じです。 

全体の配置はこのようになっていて

 広い視野をカバーできるようにしています。

次回は完成です。
早く切り離せると岡山城に集中できるのだけど…
皆さま毎日お暑うございます。

毎日作っております。

ひさびさに安土城をヤフオク出品しております。妻がホビーショーのために作ったものにさらに手を加えました。

石垣はほとんど私が作成しました。

建物が復元模型のように綺麗な仕上げなので、ある程度様式的な石垣にしています。

松の木は妻の自作。
実は今までも樹木に関しては妻が手伝ってくれることが多く、樹木の精と呼んでいます。
オランダドライフラワー、カトー、トミーテック、キット付属、トゥリーク、自然木、と樹木の表現には沢山ありますが、ほぼ全てを使い尽くしてきました。

今回の松はトゥリークを使っています。

プラ製の下見板や入口上の格子を追加して、メーカー完成品とはかなりイメージの違う仕上がりになりました。
比較。


木製模型でのお城の完成品はなかなか出ませんのでこの機会によろしければどうぞ。

さて、岡山城と大坂城も同時に進めており、一時は安土城と3つになり、流石に気分の切り替えが…
一区切りついたところでお見せしようと思っていますが、大坂城はある程度お見せできる段階になりました。

どーん。

ドラマで使われるものなので、とにかく現実感をテーマにしています。垂木まで黒漆はないだろう、とか。

使われるのはおそらく、

「その時大坂城では」どーん

みたいな感じで1秒半くらいだと思われるので、強い印象にしたいですね。そのためにはとにかく情報を盛り込む。形状を複雑にしたのもそのあたりの狙いです。
プロポーションは個性的に。

細かい部分では、破風の懸魚は古川先生の図面のトレースです。現大阪城へのオマージュ。

映らないと思うけど最上階は中身も。

障壁画は熊本城本丸御殿の写真を貼り付けています。

漆塗りの床が見えます。

まだまだ作りこみますよ!


ちなみに、同スケールで並べてみました。

安土城、どの復元案もデカすぎるよね。



7月13日発売の月刊アーマーモデリング8月号に作品が掲載されます。

8月ということで、何か終戦に関するものを、という金子先生のアイデアから、長年構想していた広島城を一気につくりました。

原爆での壊滅と復興のようすです。






実際の写真をカラー化、立体化しました。

解説、製作工程、製作の意図などぜひお近くの書店で。
岡山城本丸模型の現状です。
引き続き石垣やってます。

内堀の外側の石垣も終わりました。外側の石垣は背が低いですが総延長2メートルくらいあります。

岡山城の石垣独特の表情も可能な限り再現しています。
下部が大きく孕み出した本段石垣。

宇喜多期の石垣に継ぎ足された小早川時代の石垣。

巨石混じりの石垣。

天守台もスチレンボードの切り出しが終わりました。

前回の記事で上げた石垣彫りの動画をツイッターに投稿したところ、2日と経たずに再生3万回以上、一晩で新たに100人以上の方にフォローいただき驚きました。

とあるドラマで使われる豊臣大坂城もちょこちょこ進めています。

CGではない、模型ならではの臨場感を出したいと思っています。
下見板とせず、寺社建築で使われる横板壁です。板壁には縦板壁と横板壁があります。ちなみに神社は殆どが横板壁です。幅一尺の広板という設定です。
板壁とその上の長押までを黒漆塗としました。

映らない裏側は塗装に至るまで徹底して作っていません。

豊臣大坂城は法隆寺大工が建てましたので軒の出と反りにはちょっとこだわってみました。

垂木は全て化粧垂木で、野小屋のある設定です。
野小屋を設けて桔木で軒を支える天守は松本城などがあります。

こちらの完成締め切りは7月末日。岡山城の製作の後、夜に進めています。体積が一番大きな部分は超えましたので一安心しています。